いてつくはどう
いてつくはどう
ゾーマの ゆびさきから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
(『ドラゴンクエストⅢ』より)
初登場は『ドラゴンクエストⅢ』で、ラスボスのゾーマ専用の特技として登場。以降すべてのナンバリングタイトルでボス級の敵が使用する一種のお約束として登場している。
効果は(使用者から見て)敵全体に掛かっている補助魔法の効果を全て消すというもの。
主に「バイキルト」「スクルト」「ピオリム」「ドラゴラム」「フバーハ」などの補助魔法を消す目的で使用するが、「マヌーサ」「ルカナン」「マホトーン」などのマイナス効果も一緒に消える。ただし、「ラリホー」や「メダパニ」などの状態異常はこれを受けても解除されない。
『ドラゴンクエストⅧ』以降のテンションシステムがある作品ではテンションも0に戻されるので、同様の効果がついたおたけびと共に厄介さが増した。
なおネーミングが「いてつく」なのは元々上述のように冷気の使い手であるゾーマの専用技だったためである。
ちなみにゾーマの使う「いてつくはどう」は「敵味方全体の状態変化を消す」、つまり自身にかけられたマイナス効果も消す他作品と比べても別格の仕様だった。
大抵の場合、これを使ってくる敵は強力な息系の全体攻撃も併せ持つため、「フバーハ」等を消されたり、せっかく補助魔法をかけたのに消されたりで中々厄介だったりするのだが、逆に言うとこちらが何かしらの補助呪文を入れると反応して「いてつくはどう」を使うのに行動権を消費してくれたり、ローテーション行動の敵の場合はこちらに何の補助も掛かっていないのに無駄撃ちしてくれる事もある。
特に『ドラゴンクエストⅤ』の時点ではこの技を使うか使わないかを決定するという条件分岐が設定されていなかったり、ランダム行動で使ったりするために自分のかけた「ルカナン」を2回目の行動で消しちゃう奴やら2回行動で2回とも「いてつくはどう」を使っちゃう奴も居る。
初期はゾーマ専用だった事もあり、使用時のメッセージは「指先から凍てつく波動がほとばしる!」という中々カッコイイものだったが、指はおろか四肢すらないモンスターや尻から波動を放つモンスターが登場してもこの表記のままでは流石に無理があると判断されたのか、『ドラゴンクエストⅧ』から表記が「いてつく波動を まきおこした!」になったり、その直後の『ドラゴンクエストⅨ』でまた「全身から いてつくはどうを はなった!」になるなど、表記が見直されていたりする。
なおリメイク作品では一連動作をする様になり、ゾーマ版は屈んでどこかで見たことがあるモーションで放つ。
使用すると同じ効果を持つ道具としては、強化後の天空の剣(『ドラゴンクエストⅣ』、『ドラゴンクエストⅤ』)がある(『星のドラゴンクエスト』ではこの効果名は「天空の波動」と名付けられている)。ただし『ドラゴンクエストⅣ』の物は単体、『ドラゴンクエストⅤ』のものは敵1グループにしか効果が無い。
とはいえ、アストロンやモシャス、マホカンタを使う敵に対してはかなり有効で、特に『ドラゴンクエストⅤ』の最初からマホカンタ状態で現れる敵や、戦闘中にたたかいのドラムを使ってくる敵などに対処するためには必須級の道具となる。
『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』でも天空の剣で発動でき、こちらは冷気で敵に大ダメージを与える能力となっている。
『ドラゴンクエストⅨ』では消費MPが発生するが魔王系を相手にする際には意外と使う機会が多いかもしれない特技である。MPを消費するはずなのに「マダンテ」→いてつくはどう→いのり(MP回復)なんてする奴がいるが気にしてはいけない。
ボス級の敵が使う強力な特技だからか、やたらと下位互換的or微妙に効果を変えた特技や呪文のバリエーションが豊富なのも特徴。
例を挙げると、
- 「マジャスティス」:『ドラゴンクエストⅦ』
- 「いてつくはもん」:『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』
- 「ゴールドフィンガー」:『ドラゴンクエストⅨ』/リメイク版『ドラゴンクエストⅧ』
- 「零の洗礼」:『ドラゴンクエストⅩ』/『ドラゴンクエストⅪ』
など。
なお、これらは単体版である。