概要
タイトル | ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド |
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機種 | ゲームボーイ(カラー対応) |
ジャンル | RPG |
発売日 | 1998年9月25日(金) |
希望小売価格 | 税込5,145円 |
開発元 | トーセ |
販売元 | エニックス |
「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズの記念すべき第一作。
主人公は、先の『ドラゴンクエストⅥ 幻の大地』(DQ6)に登場したテリーで、彼の少年時代、ないしパラレルワールドにおける彼を描いたスピンオフ作品である。
GB音源で編曲された各作品のフィールド曲に胸を躍らされたり、DQ1~6までのイベントを追体験してニヤリとさせられたりと、ファン要素の強い作品になっている。更に本編クリア後も、追加要素として歴代魔王との腕試しができるなど、DQファンにはたまらないオマケも存在しており、クリア後も十二分に楽しめる。
また、この作品は「ポケモン」世代の子どもたちの間で、ドラクエの知名度を上げるのにも大きな役割を果たしており、ここからナンバリングタイトルのシリーズに入った少年少女たちも少なくない。当時のポケモン赤緑ブームにあやかって生まれた作品の中で、最も成功した作品と言えるかもしれない。
この作品はGBC対応なのでGB/GBC共通のカートリッジ色になっているのだが、初期出荷版はGBC本体発売前に出荷されている為、従前のグレーカートリッジのものもある。
物語
あるところにミレーユとテリーという姉弟がいました。
姉のミレーユは、夜中遅くまで起きているテリーに「早く寝ないと魔物につれていかれちゃうわよ!」とよく叱っていました。
しかしある晩、姉弟の部屋のタンスの中からワルぼうと名乗る意地悪そうな妖精が現れ、ミレーユを連れ去ってしまいました。そしてそのあとに、今度はわたぼうと名乗る優しそうな妖精がタンスから現れ、ミレーユを探しに来ました。テリーはミレーユがわるぼうに連れていかれたことをわたぼうに話すと、わたぼうはテリーに「お姉さんに会うために自分と一緒に来ないか」と尋ねました。
大好きなお姉さんに会うために、テリーはわたぼうに誘われるまま、わたぼうとともにタンスの中に飛び込みました。
そして辿り着いたのは、見上げるほどに大きな木を国にした『タイジュのくに』でした。
テリーは魔物を従える『モンスターマスター』となり、優勝すれば願いが叶うといわれる"ほしふりの大会"に出場するため、冒険の日々を送ることになるのでした…。
主な登場キャラ
DQ6に登場したあのキャラクターがついに主人公となった姿。わたぼうに導かれ、ミレーユと再会するために星ふりの大会を勝ち抜けるマスターになるため奮戦する。
テリーの姉で、公式イラストでは年相応の可愛い女の子として描かれる。ワルぼうに誘拐されてマルタの最強の魔物使いとなり……なお、その恐ろしさと強さから「毛むくじゃらで三つの目を持ち、倒した魔物を食べる」化け物扱いを受けてしまう。
タイジュの守護精霊。テリーをワルぼうや他国マスターに打ち勝つ大器と見込み、彼をタイジュにいざなう。「~わた」が口癖でノリの軽い好人物(精霊?)。
マルタの精霊。今作では単なる悪者であり、タイジュの人を困らせたりミレーユを拉致するなど悪事が目立つ。
- タイジュ国王
魔物の配合と孵化を司る老人。今作ではドラゴンクエストⅤと似たデザイン。星ふりの大会を勝ち抜いたマスターが、このモンスターじいさんになると言われている…。
賛否点
極めてしまうと、「全てのモンスターの技持ちが、ほぼ同じになってしまう」のが難点。
と言うのも、モンスターの配合を繰り返していくと、最終的に殆どの属性に耐性を持ってしまう為、魔法攻撃が役に立たなくなる。
その結果、『物理攻撃スキル+回復魔法+バフ』になってしまいがちになるのだ。
しかし、これは逆説的に考えると、『努力すれば必ず強くなる=不遇モンスターは(ほぼ)存在しない』事でもあり、本当に好きな見た目のモンスターでパーティーを編成出来る(後のDQMJに実装された、マイナス特性もなければ、サイズによる枠の圧迫もない為、本当に好きなようにパーティー編成が出来る)。
……とはいえ、それにも限度はある上、熟達者同士のガチ対戦となると、公式大会ルールの「PTに入れられるのは1種族につき1匹まで」の制限も相俟って、出て来るモンスターの顔ぶれはかなり限られていたが。
正に賛否両論な部分である。
リメイク・移植
2002年5月には、PS版の「ドラゴンクエストモンスターズ1・2 星降りの勇者と牧場の仲間たち」が、2012年5月には、3DS版のリメイク作品「テリーのワンダーランド3D」が発売されている。
そして2019年にios/Android、Nintendo SwitchでGB版の移植「テリーのワンダーランドRETRO」が配信された。
漫画版
本作の後日談として、別のキャラクターを主人公とする「ドラゴンクエストモンスターズ+」が存在する。
また4コマ漫画作品として、「ドラゴンクエストモンスターズテリーのワンダーランド4コママンガ劇場」、村上ゆみ子先生の描かれた1Pコミックも刊行されている。
関連イラスト