概要
ドラゴンクエストシリーズに登場する攻撃補助呪文。
『ドラゴンクエストⅢ』が初登場。
『ドラゴンクエストⅪ』以外は敵1グループを光の彼方に消し去る呪文。ただし、この方法で敵を倒しても経験値は得られない。公式ガイドブックなどでは「退散呪文」という特殊なカテゴリに入れられている事がある。
本呪文が有効なのは主にゾンビ系のモンスターで、作品によっては「低級のモンスターに有効」と書かれている事もある。……が、実際には弱いモンスターであっても強耐性で殆ど効かない作品も多く、表記詐欺だったりする事もある。
ばくだんいわなどの厄介なモンスターに有効だったり、他にも意外なモンスターに有効な事があるので知っているとちょこちょこ使い所のある呪文。
作品によっては誰がどう見てもゾンビのくさったしたい系列の上位モンスターに耐性があったりと、呪文のイメージや設定とゲーム的な都合による耐性などが合致していない部分も多い。
「マホカンタ」等で跳ね返ったり、味方に化けた敵が使ってくる事もあるが、基本的に味方には一切効かない呪文なので特に害はない。モンスター職になれるタイトルでニフラム耐性が完全でなくなる事があっても、あくまでデータ上そうなっているだけで実際には参照されない。
なので、一部ボスが使ってくる「マホターン」(1回限りの「マホカンタ」)に対して「ニフラム」を唱える事で、こちらは一切ダメージを受けずに破る事が出来るという盲点を突いた技があったりする。
行動順を調整し、最速のキャラが「ニフラム」を使えば続くキャラは普通に魔法で攻撃でき、更に「マホターン」を張り直すのに行動回数を費やさせる事もできる(『ドラゴンクエストⅥ』のミラルゴなどが有名)。
他ゲーの類似魔法が自分より弱い(またはすごく弱い)敵に対して効果がある事などから、遡って「ニフラム」も自分よりもレベルが低い相手に対して有効であると思われている事が非常に多いが、実はドラゴンクエストシリーズでニフラムがレベルや使用者のステータスを参照している作品は無かったりする。
基本的に効くか効かないかはモンスターの側に設定されている耐性のステータスと、耐性貫通(確率で敵の耐性を無視する効果)判定で貫通になった時だけである。
「ニフラム」の場合耐性貫通率が低く設定されているため、耐性持ちの敵には実質ほぼ無効。完全耐性ならば絶対に効くことがないため、ボスは総じて完全耐性となっている。
作品別
ドラゴンクエストⅢ
勇者がレベル6か7、僧侶と賢者がレベル2か3で習得する。消費MPは2。内部的には「ザキ」と同様の扱いらしく、蘇生されることがある。
リメイク版では「ザキ」扱いではなくなったため、蘇生されることは無くなった。
ドラゴンクエストⅣ
勇者が最初から覚えている。勇者専用呪文になった。消費MPは3。
ドラゴンクエストⅤ
ほとんどのモンスターが弱耐性となり、終盤でも使える呪文となった。しかも消費MPは1。人間キャラクターは一切覚えないが、仲間モンスターではほぼ確実に仲間になるスライムと、1/32という仲間になる確率が低いクックルーの2体のみが習得する。スライムはレベル7ということで非常に早く覚えることが出来るのだが、クックルーはレベル15と遅め。
みんなのトラウマであるレッドイーター・ブルーイーターコンビに有効。
ニンテンドーDS版では、ふうじんのたてがニフラムと同じ効果となっている。
ドラゴンクエストⅥ
チャモロが最初から覚えている。また、僧侶(★1)で習得可能。消費MPは1。
ドラゴンクエストⅦ
メルビンが最初から覚えている。また、僧侶(★1)で習得可能。消費MPは1。
ドラゴンクエストⅪ
主人公がゆうしゃスキルで覚える。消費MPは2。今作のみ全体攻撃となっている。
ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
アルスが度々使用する他、漫画オリジナル呪文で「昇天呪文ニフラーヤ」と言う呪文が登場する。効果は死者の魂を成仏させるという「ニフラム」と同系統の呪文と思われるが、「ニフラム」と異なり強制的な成仏ではなく同意の元の成仏のような呪文。
小ネタ
上記のような効果から転じて、「相手する価値のないような連中を退散させる」という意味の俗語として使われる事もある。
古典コピペの1つとして、「小学生にすれ違いざまに『ニフラム!ニフラム!』」と言われた」という物があり、ここから派生してネットスラングとしても用いられる。同コピペ内では「しかも自分より低レベルの相手にしか効果がない」と書かれているが、前述の通りこれは実際には勘違いである。
『日常』でも、英語の小テストに登場した謎のキャラクターが「ニフラムで消えそうなキャラ」と形容されているシーンがあるが、これも同じく弱そう=効きそうという認識に基づくものと思われる。