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「修行で得た力は、他人(ひと)のために使うものだと わたしは思います。」


概要

ダイポップなど、主要人物の師にあたり、かつて魔王ハドラーを倒した勇者。彼の教え子達はアバンの使徒と呼ばれる。


プロフィール


経歴

姫君のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士団の騎士として平穏に暮らしていた。

入団から数年後のある日、国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のためにロカレイラマトリフと共に戦い、魔王ハドラーを倒した。


その後はカール王国を出奔し、勇者育成業を称して各地を回り始める。

  • 最初の教え子は、地底魔城にいた所を保護されたヒュンケル。彼には剣術を主に教えたが、図らずも育ての親を殺してしまったことで強い恨みを抱かれており、卒業直後に奇襲されてしまい反射的に迎撃し、川に落としてしまった。アバンはヒュンケルを探すも急流に流されたヒュンケルは行方知れずになってしまう。
    • ちなみにアバンが各地を旅したのは、後進の育成とヒュンケルの捜索のため(オフィシャルファンブックより)。
  • 2人目の教え子は、共に戦ったロカとレイラの娘マァム。ネイル村を訪れた際に、彼女には回復呪文、防御呪文、武道を教え、卒業の日に魔弾銃をプレゼントした。攻撃的な銃なんて使えないと言う優しいマァムに対して「優しさだけでは必ずしも他人を守れない時もある。正義無き力が無力であるのと同時になき正義もまた無力」と教え、「大丈夫、貴女がこれを使う時は正義なき力になる事は ありません」と勇気づけた。
  • 3人目の教え子は、ランカークス村で出会ったポップ。アバンに憧れるあまり家出してきたポップを弟子入りさせ、主に攻撃呪文を教えていた(20年版回想で、以前旅していた仲間と似た雰囲気だからの理由で職種を魔法使いに推した。オフィシャルファンブックでは「マトリフに通じる才能を感じとった」と表記)。しかし真剣に授業を受けず、修行に打ち込まない彼に頭を悩ませていた。

そんな中パプニカ王国の国王やレオナからの依頼で勇者の家庭教師を始め、デルムリン島に向かいダイを4人目の教え子として迎えた。破邪呪文マホカトールで島の周りに魔法陣を張って凶暴化した魔物達を大人しくさせた後、ダイに対して1週間で勇者になれる「特別(スペシャル)ハードコース」を実施する。ダイの成長の速さを実感したアバンは自身が火竜変化呪文ドラゴンに変身してダイに襲いかかる無茶な特訓を実行するが、第二の必殺剣を習得した彼に難なく突破された。


この無茶な特訓は「ダイは潜在能力は自分を超えるほど」と見抜いていたためと思われる。


ドラゴラムによる特訓を終えた直後、島の魔法陣を突き破って侵入してきた魔王軍の男が現れた。男の正体を見破ったアバンは表情を一変させ、その時に発した一言はダイとポップにとって衝撃的であった。


ハドアバ① 絵とか落書き

「やはり復活していたのか……魔王ハドラーッ!!!」


なんとかつて倒したはずのハドラーが復活していたのである。そして、ハドラーによりアバンが勇者である事実をダイとポップに初めて知られる。

「ハドラーを打倒した勇者」は有名でも、彼個人の名前や容姿はほとんど知られておらず、弟子のポップですらハドラーから聞くまでその事実を全く知らなかった。


魔王本人が直々に来たのなら寧ろ好都合と攻撃をかけるが、以前倒した時よりも遥かにパワーアップしているハドラーに劣勢を強いられる。

実はハドラーは魔王ではなく、魔軍司令として活動しており、その上に大魔王バーンが君臨していることが明かされる。その直後にハドラーから 「オレの部下になれ!そうすれば世界の半分を与えてやるぞ! と15年前の戦いの時と同じ言葉を贈られるが 「部下になったとしてもいずれ私を殺すだろう」 と当然のように断った(20年版ではこのセリフを聞いたハドラーは「それはどうかな?」と一応していた)。更に 「大魔王の使い魔に成り下がった者にそのような権力があるとは思えない」 と痛烈な皮肉までぶつけた。

図星を突かれて逆上したハドラーと戦闘続行となり、アバンストラッシュでそれなりにダメージを与えたが、すぐに回復され、自身はイオナズンをまともに喰らってしまう(20年版では接近戦においても完全に圧倒され全く歯が立たなかった)。これにより、現段階では勝ち目はないと判断してメガンテ道連れにしてまでもハドラーを倒すことを決意。爆発に巻き込まないようにダイたちにアストロンをかけて卒業の証である「アバンのしるし」を渡した後、ハドラーとの格闘戦の末にメガンテを放ち、命を散らした。


彼は死してもなお、弟子達の心の支えとなっている…。









「…困りますよ、ポップ。

勝手に“あの世”なんかに逝かれちゃ…!!」



「そんな所に逝っても…


わたしはいません…!」







復活の大勇者

ダイ大詰め4


…と思われていたが、かつての戦いの際にフローラからもらった『カールのまもり』の加護で一命を取り留めており、瀕死の重傷の身になりながらも影から弟子達の旅立ちを見送っていた。


ダイの潜在能力は自身を遥かに上回ると既に予期しており、同行して弟子達の成長を妨げてしまうより、自分にしかできない事を極めて一戦力となるべく、自身の再修行に専念することを選ぶ。

その為に最も得意とした破邪魔法を極めるべく破邪の洞窟に挑戦し続け、地下150階まで達成(本人曰く、「人間ではおそらく新記録」との事)。


終盤・魔王軍との最終決戦で再び表舞台に姿を現した。

宿敵であり盟友であったハドラーの最期を看取り、師匠としてでなく仲間としてダイ達と共に戦うのだった。


決戦に於いては「破邪の秘法」を駆使してダイ一行をサポートし、バーンの側近であるキルバーンを見事撃退。勝利に大きく貢献した。


最後の戦いの後は、元々懇意にしていたフローラと結婚し、カール王国の新国王として王国の復興に尽力しているようである。


ポップは当初、アバンの生存を一番信じられず「嘘だ、きっと夢だ…それとも、ここがあの世なのかよ…」「どうせまたザボエラが化けた偽者」と思わず疑ってしまっていた(まあ今の今まで本当に死亡扱いだったので無理もないが)。レオナもアバンの生存を喜びつつもすぐに冷静になって真相を問い正していた。


人物

基本的に穏やかな人柄で、人から称えられることはあっても謙遜し、自身の名誉や地位などにはこだわりを全く見せない。

こういった人柄から自分に甘いポップを厳しく躾けることができず、彼の才能を上手く引き出すことができなかった。

2020年版では出港した直後に港町が魔物の攻撃を受けるが、冷静に戦力差を分析し「魔物だけなら兵士達だけでも対処できる」と考え、デルムリン島へ向かうことを優先している。一見すると冷たい対応のように思えるが、自分にできることの優先度を見極めた末の英断である(実際ダイの修行は三日間しかできず、ここで魔物と戦っていたら期間は更に短くなっていただろう」。


つまらないギャグなど、周りを常に和ませるようなひょうきんな行動が多いが、能ある鷹は爪隠すの言葉通り、自身の秀でた能力を隠すための演技である。

その実力はあの大魔王バーンですらの信じる強さとは全く異質な強さを感じる男」と警戒してハドラーに抹殺を真っ先に命じたほど。

また余程な有事でも起こらない限り、己の本当の才能や実力を他人に披露する気など全くなく、どこぞの平同心のように昼行燈を普段から貫き通している

彼のこう言った場の空気を和ます言動の根底には、有事の際の張り詰めた緊張感によって穏やかに笑う瞬間や時間を忘れて欲しくないと同時に忘れてはならないと言う教訓を含んでおり、他の主要登場人物が笑ったりするのは「戦争が終わってから」「とにかく戦うことに集中」しがちなものの中で、数少ない「本当に戦争が終わったら」を想定しているからである。

年下の者が相手でも丁寧語で常用するが、「敵」と認識した相手に対してはこの限りではない(唯一ライバルと認めたハドラー相手には対等な言葉遣いをする)。


ただし、ギャグ好きなのは素らしい。


貴族のようにカールした髪が特徴で、眼鏡をかけているが、実は伊達眼鏡。

勇者の家庭教師

ダイとポップがデルムリン島を出発する様子を見届けた時は髪を下ろし、眼鏡のないシーンが描かれているが、その容姿は齢30代というものを全く感じさせない超の付く美男子である。

更には破邪の洞窟チャレンジのシーンでは、無精髭を生やした珍しい姿も拝める。

原作者の三条陸によれば「強そうに見えない」「うさんくさい」というのがキャラ造形のコンセプトで、髪型や長い名前や伊達眼鏡など珍妙もしくは弱そうな印象を与えるパーツを多く配置して「本当にこんな人についていって強くなれるの?」と思わせ、実は凄い人だったとギャップを与える狙いがあったことが語られている。


大魔王バーンとの戦いでは、ポップの戦意にマトリフの姿を重ね、マトリフが傍らにいるような存在感を抱いたことから大きく成長したことを感じ取った。と同時にポップを「私以上のキレ者」と認めていた。ちなみにアバンは、ポップがマトリフに師事したことをレオナから天魔の塔探索中に魔王軍との数ヶ月の攻防戦を聞かされている。


こう書くと芯の強い男性に思えるが、意外にもプレッシャーには弱いというポップと同じ弱点を持っている。

弟子が憑依された際に「虚空閃ならだけ滅ぼせる」ということでヒュンケルから指名されるのだが、空の技にも物理的破壊力があるため完全に無傷とはいかず、成功させるのはかなりの離れ業であった。だがヒュンケルの覚悟を聞いたことで不安を押し退け、皆の期待に応えることを選んでいる。やはり芯の強い男である。


技能・能力

学者の家系の出であり、本人も学問に秀で知見に深い。単純な戦闘力では再登場時においてもバーンパレスでのハドラー戦直後のダイの半分にも満たないとのことだが、戦闘技術面では、本人曰く武芸百般で、ダイ達が使うアバン流殺法の元祖。

齢30たらずで剣・槍・斧・弓・鎖(鞭系)・牙(爪系)の六種を極めており、武器の扱いに長けるヒュンケルをもって「恐るべき達人」と言わしめている。


魔法においても使い手がほとんどいないと言われる呪文まで軽々と使いこなし、本来勇者には出来ないとされる魔法使いや僧侶の呪文なども多数習得している。使用場面は少ないものの回復魔法も扱えるらしく(1991年版ではベホイミを使用)、多彩な攻撃・回復・補助魔法を使いこなすと云う。

恐らく(最終決戦の段階で)使用できない魔法は、イオナズン、ベギラゴンなどの極大呪文、マトリフオリジナル技のベタンや天才的なセンスを必要とするメドローア竜の騎士以外には使えない電撃呪文及びドルオーラ、そしてマホカトールの上位呪文である大破邪呪文ミナカトールぐらいだと思われる(ただし、彼が破邪の洞窟に潜った目的は「破邪の魔法を極める」ことであるため、明言はされていないがミナカトールは習得していても全く不思議ではない)。

そもそも勇者という称号は彼の行動の結果ついてきたものなので、習得している呪文からして本来は賢者の素養を持った人物であるといえる。


決して好んで使うつもりはないようだが呪法に関してもかなりの知識をもち、キルバーンに対しての「今後ももし卑劣な罠を仕掛け続けるなら目には目を」というセリフから、キルバーンも真っ青な呪法を使える可能性もある。


加えて闘気の技も極めており、魔法と闘気の両方を劇中で使いこなせるのは人間では彼とノヴァの二人だけである。

しかし、実質ヒュンケルのオリジナル技となったグランドクルスのような大技は不得手と言われている(アバンのグランドクルスは本来はあくまでも”隠し技”扱いであり、唯一無二の必殺技に昇華出来たのはヒュンケルの戦闘センスによる恩恵が大きいとの事)。


科学・技術にも能力を見せ、マァムに送った魔弾銃は、噂と書物をもとにした程度で彼が作ったものだが、それを修理することはバダックにはまるでかなわず「これを作った人は天才じゃ」と評された。この他様々なアイテムを作って活用している。


ただし、自分が使う武器などはほとんどがどれもそこらの道具屋や武器屋で売っている二束三文の代物ばかりであり、いわゆる「伝説の武器」系の装備は一切ない。

時にはただのガラクタでも武器に変えてしまう事もあり(後述)、真の達人は得物を選ばない、という事を体現した人物と言える。


家庭教師の自称にたがわず、教育者としての能力も折り紙つきで、彼の指導を受けた者たちは「アバンの使徒」と呼ばれ、魔王軍との戦いでも中核をなす戦力となった。

ただ、戦友のマトリフからは、優しすぎて怠け者や甘えん坊はうまく育てられないと評されている。

事実、ポップは1年間も師事していたにもかかわらず、詰めの甘さや逃げ腰など、未熟な面が目立っており、戦力として成長したのはマトリフのスパルタ指導を受けてからだった。ただそれは「平和な時代だから」というポップ自身の精神的な覚悟の不足によるものが大きく(そしてそれは普通(Pop)の人間として当たり前のことである)、ポップが急速に大きく成長できたのはアバンが基礎基本を徹底的に教え込んでいたことによる部分が大きい。


火竜変化呪文によって自身が竜に変身して、まだ剣を持って間もないダイを戦わせるなど、無茶な特訓を強引に実行することもあった(特訓直前に「下手をすれば死にます!」とハッキリ言っており、1991年版では、自身の意識を消して意識すらドラゴン化するという途方もない無茶をやっている)。ポップはこの事を知っていたが、彼もこの特訓を受けたかどうかは不明(曰く「一度、命からがら逃げだして助かったことがある」と語っていることから恐らく同じ目にあったことがあるのだと思われる)。

また、最初の弟子であるヒュンケルについては技術面の指導は(ヒュンケルが闘気術を軽んじるなどの問題はありつつも)順調だったが、ヒュンケルの義父バルトスとの間に起きた出来事については全く説明しなかったこともあって、ヒュンケルは内心アバンを慕いつつも人間への憎悪を氷解することはできずにすれ違ってしまい、人間への憎悪を抱いたままのヒュンケルは人間側に災禍をもたらし、その人生に大きな影を落とすことになるという(ヒュンケルが魔王軍に流れ着くなど、アバンが予期しようがない出来事があったものの)教育者として致命的なミスを犯している。ただこれはそこまで予測しして行動しろというのは全くの不可能事であり、またメタ的に言えばストーリーの都合に過ぎない。

そもそもヒュンケルを引き取った時点でアバンはまだ16歳であり、いくら聡明な彼であってもヒュンケルの親代わりを務めるのはかなりの難題であったであろう。


最終決戦では、死神ことキルバーンの脅威から仲間達を守るため、挑発の意味をこめて仮面をわざと半壊させ「怒らせる」ことにより、自らオトリとなる。

その後、罠で亜空間に引き込まれ決闘をさせられた時には、徐々に圧していくが、更なる罠にかかり、あわやメガンテを受けるも、巧みな技術とアイテムを活用し、そして「ある人物」の助力もあって窮地を脱出し追い詰める。

キルバーンをして「自分が初めて怖い、恐ろしい」と言わせるに至り、最後は逆に罠をかけて倒してしまう。

その際、罠を仕掛けたことを公言しながらも狙い通りに成功させてしまうあたり、バーンにもっとも恐れられる一因が垣間見える。


武術・魔術を始めとした超人だが、趣味は料理である。

「なんで?」と思われるのかもしれないが、勇者や騎士はその職業柄サバイバル生活も余儀なくされることが多いので、「美味しい料理を作ることができる」というのは、とても大事な技能なのだ。劇中でも何度か披露しており、調理時は三角巾とエプロンを着用しクッキングナイフを片手にルンルン気分で行っていた。


アバンの大冒険!

カール騎士団在籍時代では、騎士団の訓練そっちのけで女性たちに料理教室を開いており料理を教えていた。自分のために作った生徒のスープを実際に口にした時に、『ん~、イマイチですねぇ~。このスープは、バッドですね・・』とコメントするが、このスープをより美味しくする方法としてパデキアの根を追加し、『パデキアの根は、病気や怪我によく効くし栄養満点なんですよ!』と材料の効能を紹介したりしていた。 さすが学者の家系である。しかも女性たちにはモテモテだった。


ただ親友の騎士団長ロカからは理解が得られず、「やる気がない」と見られて見損なわれていた。ロカがアバンの実力を知るのは、王女フローラを拉致しに来た魔王ハドラーを撃退した時である。この戦いの後、アバンとロカは打倒ハドラーのためカールを旅立つこととなる。


※2020年版では、ブラスの家でビーフシチューに似た料理を作っていた(原作・1991年版でも夕飯を作るシーンはあるが、とても美味しそうな煮込み料理である事は判明している)。


ちなみに三条によれば(三条自身の勝手な印象であるが)アバン以外のレギュラーキャラクターたちの料理の腕はかなり低いらしく、上から順にポップ>ヒュンケル>マァム>ダイ>レオナであるという(曰く、ポップはアバンと旅をしていたからそこそこ作れるはず、ヒュンケルは自炊レベルなら凄いものを作りそう、マァムは基本的なことはできるが大雑把で決して美味しくはない感じ、ダイは細かいこと気にしないでなんでも食べる分、食への執着も低いイメージ、レオナは王族なので基本自分で作らない)。


またネットなどでよく指摘される上、キギロからも指摘されたが舌戦が強く相手の怒らせるような話術を得意手している。これは彼の仲間や弟子といった関係者にも言える。


呪文・呪法


  • 凍れる時間の秘法 ※ただし力量不足により自身も巻き添えとなり、1年足らずで効果が解けてしまう
  • 破邪の秘法:呪文の効果を増幅させる呪法。

このほかにも、多彩な攻撃、補助呪文も使いこなす。


  • アバン流武術

アバン流刀殺法


アバン流槍殺法



装備

※ここでは、製作したものも記載しておく。


武器

ありとあらゆる武器の達人である故か、ラーハルトから借りた鎧の魔槍を除いて基本的に使う武器は市販品か現地調達(ポップとの出会いも武器屋である彼の実家の店を訪れた事から、という描写が2020年版アニメの1stオープニングであり、旅先では途中や現地でその都度、必要な武器を買ったりして入手している模様)。ダイが己の力を活かせる最高の武器を求めるようになったのとは対照的である。


  • 鋼鉄の剣
    • 鋼鉄を鍛えて製造された剣。 もっとも活躍が多く、カール騎士団時代→魔王討伐時→家庭教師時代→破邪の洞窟挑戦時・大魔王討伐時にて常に第一線で活躍した。
    • また、劇場用作品「ドラゴンクエスト~ダイの大冒険~ 起ちあがれ、アバンの使徒」でも使用したが
    • バーンパレスでダイ一行と合流する時にも携えており、キルバーンとの決闘時に使用した。
  • 由緒正しき伝説の名剣(大嘘)
    • 家庭教師時代、ガーゴイルと交戦するダイに貸し与えた剣。「名剣ですよ」と吹き込んでいたが、本当は古道具屋で10Gの捨て値で買った中古の鋼鉄の剣。大地斬の練習中に折れてしまったが、マホカトールの魔法陣を描くのに使用したり、ガーゴイルを海ごと断ち割ったりと、値段に見合わぬ活躍を見せた。
  • ひのきの棒
    • デルムリン島でダイの修行時に使用。二日目の修行で、目覚ましい成長を遂げた褒美として初めてアバンストラッシュを披露した。
    • 10年前にマァムに武術の手解きをした時にも使用。
  • アバンの剣
    • 勇者の家庭教師時代、デルムリン島に乗り込んできた復活したハドラーとの戦いで使用。
    • 前者は少年時代のヒュンケルの刃を退けるための防衛時に納刀した状態で使用、後者は持ち主がハドラーとの戦闘時に海波斬、アバンストラッシュを発動。最後の攻撃呪文自己犠牲呪文を仕掛けたため、ダイが使用し、未完成であるがアバンストラッシュを放ち撃退した。その後はアバンの意志を受け継いだダイが引き続き使用する……のではなく2020年版アニメではアバンの墓標としてデルムリン島に残していった描写がなされた。
  • 大木槌
    • 木材を加工して製造された片手用の槌。バーンパレスに張り巡らされた死の罠を破壊するのに使用した。
    • こんなものをどうやって持ち歩いていたんだというのもツッコミどころである。
    • 2020年版アニメでは「罠つぶしのハンマー」と名付けられたため、何らかの魔法的な力が込められたアイテムの槌なのかもしれない。なお、こちらでも腰の裏に手を回して何もないところからいきなり取り出している。
  • ジャッジの鎌
    • キルバーンとの戦いで、自爆したジャッジの残骸の鎌の刃を折って即席の槍として使用。更に、これで、海鳴閃や槍のアバンストラッシュを披露している。 ※こんなガラクタでも一流の武器と化してしまうアバンの才能と敵に回った際の恐ろしさを感じさせる。
    • 「死神」に「裁き」を下したのが、文字通り「ジャッジ」の鎌だったのだから、業の深い話である。
  • 鎧の魔槍
  • 格闘
    • 己が鍛え上げた身体能力から繰り出される武術。幼き頃のマァムに手解きをしていた時に活用。

防具

  • 布の服
    • 一般的に普及している布製の服。カール騎士団に入団する前に身に着けていた。
  • 鉄の鎧
    • 鉄のプレートを繋ぎ合わせて製作された鎧。カール騎士団在籍時代~ハドラー討伐時代で身に着けていた。
  • 旅人の服
    • 旅人のために丈夫な布で製作された衣服。もっとも活躍が多い防具で、本編での登場シーン全てで身に着けていた。家庭教師時代・破邪の洞窟挑戦時・大魔王討伐時と三種のデザインが登場しているが、ジニュアール家の家紋と思われるものは共通で付いている。

アイテム

  • 毒蛾の粉
    • カール騎士団在籍時代に製作した薬。
    • 森に生息している毒蛾の鱗粉を用いたもので、振りかけた相手を混乱させる効果がある。劇中でハドラー配下のモンスター達に浴びせて同士打ちを誘発させた。※2020年版のアニメでは、薬莢に詰め込んでから試作品の魔弾銃に装填して浴びせていた。
  • アバンの書
    • 後世のためにアバン自身が書き残した世界で一冊しかない肉筆の書物。
    • アバン流武術に関する内容が記されている【地の章】、闘気技と魔法に関する内容が記されている【海の章】、精神に関する内容が記されている【空の章】の全三章で構成されている。各々の事柄を細かく書かれており、アバンの使徒を始めとした多くの戦士達を支えた。
    • ヒュンケルは、徹底的に必読・丸暗記しアバン流槍殺法を習得するための修行に挑んだ。
  • アバンのしるし
    • 修行を終えた者に『卒業の証』として贈るペンダント。『輝聖石』と呼ばれる特殊な石で作られており、若干ながらも持ち主を守る効果がある。
    • 鎖部分も非常に丈夫な材質でできており(オリハルコン製あるいは「魔剣・魔槍の金属」製である可能性もあり)、細いが切れることはない(一度自暴自棄になったポップが引きちぎるシーンがあるが、これは単に留め金が外れただけとのことであり、その後立ち直った際にはあっさりと付け直せている)。
    • ヒュンケルがラーハルトと対決した際は、このしるしが逆転勝利の鍵となった。
  • カールのまもり
    • 魔王ハドラー討伐の際に、フローラからアバンのしるしと交換で渡されたペンダント。秘められた効果は、命の石のような身代わりアイテム。 持ち主を一度だけ死の淵から守る効果が込められている。
    • 劇中ではメガンテを使ったアバンの命の代わりに砕け、役目を終えた現在もアバンが懐にしまい大切に保管している。
    • ちなみに、アバンもカールの守りを渡したフローラ自身もこのまもりの真の力を知らなかった模様(その為、アバン死亡を信じ切っていたフローラはアバンと再会するなり卒倒した)。
  • ゴールドフェザー
    • 破邪の洞窟内で製作したアイテム。
    • 羽の根本には魔法力を増幅させる『輝石』が使われている。主に手裏剣のように使用し、攻撃アイテムとして機能する他、五本配置し五芒星を描いて破邪の秘法を発動させることができる(トラマナやアバカムなどを極大系まで進化させた)。敵に撃ち込むことで動きを止めることが可能。
    • 天魔の塔内部で、半分をレオナに渡す。
  • シルバーフェザー
    • 破邪の洞窟内で製作したアイテムで、ゴールドフェザーの兄弟武器。羽の根本には魔法力を蓄積させる『聖石』が使われている。
    • 回復用アイテムとして機能し、聖石内に蓄積されている魔法力は一本で並の魔法使い2、3人を満タンにできる回復力を持つが、ポップの場合は一枚刺しても魔法力を十分に回復させない程に力が増していた。こちらも天魔の塔内部で、半分をレオナに渡す。
    • ダイ達にとっては回復呪文以外では貴重な回復手段である為、バーンとの戦いにて大活躍をみせた。
    • 実はあまり話題にならないが、ダイ達はバーンパレス突入の際、回復アイテムを全く持参しなかったという割とシャレにならないミスを犯している。その為、「ダイヤの9」から脱出した直後のポップはアバンに回復してもらうまで完全に戦力外の状態であった。
    • 但し、「ダイの大冒険」自体シルバーフェザー以外の回復アイテムの出番は少なく、ダイ達が自発的に回復アイテムを持ち歩いた事はあまりなかったりする。当時のゲームでもHP回復アイテムは薬草くらいしかない(「アモールの水」や「上やくそう」といったより強力なHP回復アイテムは連載中にはまだ無かった)ので、それを反映してかダイ大におけるHP回復アイテムも薬草かオリジナルの涙のどんぐりくらいしかなく(チウは終盤になっても回復アイテムを持ち歩いていたが、持っていたのは薬草だった)、持ってても雀の涙レベルと言える。MP回復については魔法の聖水は存在しているが、やはり貴重品らしく数がそんなにない描写もある。
    • つまり、それなりに多用されたシルバーフェザーの方が実は「ダイの大冒険」の回復アイテムとしては異端だったりする。
  • ミエールの眼鏡
    • 破邪の洞窟挑戦時に見つけた装備。隠された罠を見通す能力があるが、デザインがとてもシュールである。
    • これを披露する際、何故かウルトラセブンのモノマネをしていた。弟子たちはドン引きし、レオナからは「(先生のカッコ良さ台無し)」と散々な評価だったが、本人はとても気に入っている(ミストバーンにはちょっとウケていた。笑いに飢えてたんだろうか…?同時にバーンがアバンを危険視する理由も理解できたようで、「強者でありながら道化を演じる」という部分はキルバーンにも通じる)。
  • 魔法の砂
    • 破邪の洞窟内で製作。正式名称はまだない。ルラムーン草と呼ばれる特殊な草を原料に作られており、敵や味方に振りかけることで目印となり、合流呪文(リリルーラ)で追跡する事ができる。
    • 空間を隔てた場所であろうと効果はある為、敵は(砂の効果が続く限り)逃げても逃げても追い詰められる恐怖を味わう事になる。
    • 恐らく本来の用途は、ルーラの範囲外である亜空間に攫われた仲間を救出するためのものと思われる。
  • 魔弾銃(まだんガン)
    • 魔法を発射する鉄砲型の道具。「ダイの大冒険」の世界・時代は技術的な未熟さから(最新兵器として扱われる)大砲を除けば、ほとんど銃器は発達してないため、鉄砲は実存せず、ほとんど(理論上だけの、もしくは太古に失われたような)幻の存在らしい。そんな武器をアバンが文献などを参考に設計・開発したもので、マァムに卒業の証と共に贈ったもの。攻撃呪文以外にも回復呪文、解毒呪文幻惑呪文なども発射することができるグレートなアイディアが盛り込まれている。
    • 二つ以上の呪文を込めて放つこともできるが、銃身が耐え切れず破損してしまう。
  • 魔法の筒
    • イルイル」の呪文で筒の中へ、「デルパ」の呪文で筒の外へ物品や生き物が出し入れできる魔法の道具。 2020年版で所持。下記のピクニックセットを中に入れていた。

オマケ

  • ピクニックセット:製作してきたお弁当。
    • アバンの使徒達とバーンパレスの中央部で取り出し(曰くこんなこともあろうかと、用意しておいたんです)、束の間の休息を取るのであった。
    • 料理が得意なアバン作だけあって、味も回復量も抜群。だが、ただ作るだけでなく自分の顔のキャラ弁仕様。
    • これを作ってなかったらもっと早く駆けつけられたんじゃないの?という意見もあるが、メンタルケアに無頓着なダイ一行はこのピクニックセットのおかげで万全の体勢を思い直し、体力と魔法力の回復ができたのである。
    • また、2020年版アニメでは魔法の筒に収納して持ち歩いており、それから取り出す描写がなされた。

弟子

直弟子

「アバンのしるし」を託された五人の弟子。「アバンのしるし」は師アバンから相応しいと認めた魂の力を持った者にしか与えられない。

  • ヒュンケル…一番弟子。「闘志」の魂をもつ。彼の父バルトスの遺言に従い、彼を立派な戦士にすべく鍛えるが…
  • マァム…「慈愛」の魂をもつ。優しすぎる彼女に「正義無き力は無力、されど力無き正義もまた無力」という事を教える。
  • ポップ…基礎的な魔術を叩き込む。が、上記の通り彼の本当の資質が開花されるにはマトリフとの出会いを待つことになる。修行を終えないうちに「しるし」を託されたポップは己が本当に相応しい魂の持ち主なのかと後に苦悩することとなるも…。
  • ダイ…師事したのはわずか三日間だったが、「スペシャルハードコース」にてダイにみっちり剣術を叩き込む。魂の力は「勇気」と思われたが…。
  • レオナ…大魔宮にて「全ての戦いを勇者のためにせよ」という言葉と、呪法のトラップの壊し方を教える。ちなみに師事期間は約一時間と最短である。「正義」の魂をもつ。

外部の弟子

  • ハドラー:長年戦い続けた宿敵だったが、ハドラー自身も多くのものをアバンから学び取り、ダイ達に「アバンの使徒の何たるか」を逆に教えている。ある意味ではハドラーもアバンの「弟子」とも言える。

この他にもまだ弟子はいる可能性はあるが、劇中未登場の為割愛。


立体物

タカラ(現:タカラトミー)の「ソフトフィギュアシリーズ」にラインナップ。※現在、入手困難


タカラ「冒険の勇者」にラインナップ。15年前と15年後の両方の姿がラインナップしている。※現在、入手困難


タカラ「ダイコロ」にラインナップ。※現在、入手困難


小話

名前の由来

「アバン」という名の由来は、「前の」を意味するフランス語。テレビ番組や映画などで、タイトルコール前に簡単なあらすじ紹介や導入を行う「アバンタイトル」などで使われる。

ダイたちの「前の代の勇者」という意味と「物語の導き手」という意味で名付けられた。


フルネームは、当時小学生達に人気だったミニ四駆アバンテJr.をフランス語っぽくもじったもの。


アバンはなぜ力を隠すのか

代々ジニュアール家の人間は類まれなる才能を受け継いでいた。それは呪いとも言うべき一種の才。故に人々には恐れられてきた。

幼くして才能を自覚していたアバンは、来るべき時に備える。その目覚めは、少女時代のフローラ姫を救った時に起きた。


アバン復活の理由

アバンの復活が『唐突過ぎる』という意見が多いが、原作者曰く「女子読者からの支持が予想以上に高かった」 というのと、 「キルバーンが登場した時に既に復活を決めていた」らしい(前者の理由は、あまりの支持に驚いてしまったとのこと。後者の理由が、原作者が決めていたもの)。

復活の理由は 「キルバーンという魔王軍の曲者キャラと渡り合える相手は ダイ一行の曲者キャラだけ」というものである。

実際、キルバーンが仕掛けた罠を未然に潰し、彼を出し抜く事が出来たのもアバンだけであった。

ちなみに、フローラ登場の際に、回想でアバンと互いのペンダントを交換するシーンがあるが、これがアバンが無事だった伏線となっている。


ジャンプ本誌でアバン復活の回が掲載された際は1994年の最終号であり、姿を見せたところで話が終わっていた為、アバン本人なのか夢か幻か、はたまたザボエラ等が化けた偽者か等、当時リアルタイムで本誌を読んでいた読者は釈然としないまま年末年始を送ったとか(当該号は合併号であった為、より間隔が空いた)。


2020年版でのアバン復活回は2022年3月に起きた東映アニメ不正アクセス事件の影響で一ヶ月以上も放送が延期となってしまい、図らずも再現されることになってしまった。


大魔王が恐れた 大勇者の能力とは何か?

いざ アバン流の猛特訓へ!

大魔王バーンが恐れていたアバンの能力とは、あらゆる武術に精通していることでも無数の呪文を使えることでもなく【人材を育成できる能力】である。現にヒュンケルを戦士、マァムを僧侶、ポップを魔法使い、ダイを勇者、レオナを賢者として成長させ才能を開花させている。


アバン個人の力だけではどう頑張っても復活したハドラーを倒すのが精いっぱい(それもかなり厳しい)だったが、その育成能力によって多くの人材を出したことにより人間はじめとする地上界は奇跡的にバーン率いる魔王軍を退けることができた。もしアバンが「自分が勇者である」と己の能力に自負を持つ人物であったら魔王軍の前に一蹴されていただろう。


更に方針として【仲間同士を無用に競わせないようにする】というもののため、バーンが【アバンの強さの秘密】を探ることができなかった伏線となっている。バーンが部下達を無用に競わせ続けた結果、魔王軍に綻びが生じていき、敗因の一つになっていったのと対照的である。


そして主人公に…

勇者アバンと獄炎の魔王

Vジャンプにて、ダイの大冒険の本編開始より15年前の、アバンがかつて勇者として活躍していた頃を描いた物語『勇者アバンと獄炎の魔王』が開始した。

飄飄とした態度、情の厚さ、深い見識等は現在とさほど変わらないが若者ということだけあってか喜びを表に出す青さや戦闘力の未熟さ等が見える。


第10話では祖父である「ジニュアール1世」の存在が語られるが、すさまじい天才故に周囲から気味悪がれ世間から距離を置くようになったことが、アバンが自らの実力を隠すようになった理由だという。


なお、その頃のアバンに関する情報はアバン=デ=ジニュアール3世の記事を参照のこと。


関連イラスト

アバン先生(赤白) 初描き練習アバン

ダイ大詰め4(ダイの大冒険)アバン先生


関連タグ

ドラゴンクエスト ダイの大冒険


昼行燈 やる時はやる男 残念なイケメン


作中の関連項目

アバン=デ=ジニュアール3世:アバンの本名

アバンストラッシュ本編開始から15年前にアバンが編み出した必殺剣。後に弟子のダイも同じように用いるようになる。


フローラ:カール王国の女王(15年前は王女)。その頃にアバンは彼女を魔物から救ったのをきっかけにカール騎士団に加わる事になる。また勇者アバンと獄炎の魔王では二人が両片思いとも取れる描写がなされた。

ロカ:カール騎士団の同期にして友。戦士。

レイラ:魔王討伐時代に出会った仲間。僧侶。

マトリフ:魔王討伐時代に出会った仲間。魔法使い。

ブロキーナ:魔王討伐時代に出会った仲間。武闘家


別作品の関連項目

ホメロス(DQ11)ドラゴンクエストⅪの登場人物で2020年版の櫻井孝宏氏が演じている。


フリーザ:同時期に連載されていたドラゴンクエストのイラストレーターによる漫画に登場する悪役。

こちらは極悪非道の悪人だが、敬語キャラという共通点に加え、どちらも当時のジャンプ編集者の近藤裕氏がモデル。


緋村剣心るろうに剣心の主人公。「普段はひょうきんだが、正体はかつて世の中のために戦った凄腕の剣士」「本気を出すと目付きや口調が変わる」「地位や名誉にまったく固執しない」「弟子と言える少年がいる(その少年は、剣心とはまた別の師匠がいる)」「家事も料理もできる」などなど共通点が多い。


巴マミ主人公親友の師匠、序盤で死亡したが人気が向上したという点が共通。


デスパー(王様ランキング)アニメも同時期に放送された作品で同じ声の師匠キャラ。うさん臭く見えるが指導者としては優秀、「大切なことは勇気」といった教えもある。

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