「僕のライフスタイルは……」
「『しぶとくコソコソ生き残る!』 でしてね……!」
プロフィール
所属 | ハドラー軍 |
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階級 | ハドラー四天王 |
種族 | 亜人面樹 |
特技 | 肉体の硬質化、魔力樹液弾、再生能力 |
得意呪文 | 不明 |
趣味 | ワイン、弱いものいじめ |
一人称 | ボク |
概要
魔王ハドラーが率いる魔王軍の四天王の一人。役割として、魔王軍の侵略にあたり、最前線の遊撃隊員の様な立ち位置にいる。ワイングラスを片手に持った紳士のような姿をしている。
種族は亜人面樹(数百年に一度、突然変異で生まれたじんめんじゅの亜種)というオリジナルのもの。
ハドラーの命令で魔物の領域である魔の森をこっそり広げ「しぶとくコソコソ生き残る」をモットーにしているが、駆け出しの冒険者パーティーをオーバーキルする事が好きだと公言したり、大きな手柄を狙う俗っぽい性格。ただし、功績や手柄に拘る一方で、そのために同僚や自軍の足を引っ張る真似はせず、飽くまで敵を倒す形を取るため、堅物揃いの幹部達とも仲が悪い描写はない。
また、アバン達の戦闘を観察し、彼らの戦法を測った上で強襲するという抜け目のない一面もある。戦闘経験を積む事で戦闘経験を生かして弱点を克服していくので強敵だった。
同時にプライドも高く、自分の能力に自信があるあまりに手の内を自ら喋る事も多くその悪癖だけは最期まで直る事は無かった(漫画の悪役だと読者に能力を紹介しないといけない制約により生じた悪癖なのでメタ的に仕方がない事でもある)。彼が喋った内容から攻略法を編み出されてしまう他、僧侶のレイラが刃物を使う事の様に想定外な事に弱い。
能力
袖から出ている手足は根が発達したもので、本当の腕は服の中に隠している。この足の根っこを地中に伸ばし、敵の足元から奇襲をかける事が可能。
加えて身体の密度を硬軟自在に変化させられるだけでなく、その体内には炎の如く高温の樹液が巡っており、魔力を込める事で弾丸のようにも発射できる。
そのため、植物系モンスターの弱点である火炎系魔法が通用しないという、ガンガディア曰く「植物系魔物の常識を越えた存在」である。
火炎呪文ですら受け付けない魔法耐性を持つ反面、彼単体では全身の硬化ができないという弱点があり、一度目の戦いはそれを突かれて撤退に追い込まれた。また、大地斬の様な強烈な攻撃では体を硬化しても歯が立たない。
そのためキギロを倒すには、硬化していない部分を物理攻撃する、または硬化と魔法耐性を貫く程の威力の攻撃が必要になる。
奥の手として巨大なマンイーターを使役しており、日中は地底で魔力を蓄え、夜間に活動しては無数の根っこで他の魔物達に魔力を与え、急激に強化させる事ができる(魔の森の魔物が夜になると異常に強くなるのはそのため)。
この巨大マンイーターと直結することで、全身を硬化したまま樹液の弾丸を発射できるようになる。
また、人面樹特有の能力として、葉っぱにメッセージを書いて相手に送る「通信葉」が使え、部下との連絡や、アバンへの脅迫状として使われた。
更には、ソンブレロを被ったメキシカンな男に変装する事ができる。
また後述のデルムリン島で蓄えた力で大陸一つを自らの触覚とする驚異的な能力を得た。
もし彼が武功を求めなかったら、もし彼が新たな魔王軍にいたらとてつもない脅威となったであろう。
経歴
ロモス王国の魔の森にて、アバン達の前に姿を現し、自慢の様々な特性で一度は余裕で彼らを圧倒した。
しかし、影女としての正体を明かしたレイラによって形成逆転され、アバンの一撃で硬化した腕を切断された上、ロカが投げた剣で頭を両断されて撤退する羽目に。
割れた頭を不自然に隠した状態で魔王城に報告を行い、(もっとも、ハドラーとガンガディアにはバレていた)終わった後八つ当たりに悪魔の目玉を殴って追い払ってから、切り札である巨大マンイーターを呼び寄せる。
融合して傷を癒し、通信葉でアバンに1人で夜の森にやって来るように伝え、でなければ魔物を総動員してネイル村を焼き払うと脅迫。
1人でやって来た彼へ巨大マンイーターと共に襲いかかるが、アストロンで攻撃を防がれた上に、大地斬を完成させたアバンの一撃で撃破されてしまった。
しかし、体内に新たな核となる種子を残していた事で密かに生き長らえており、しにがみ達に回収される形で魔王城へと帰還。
そこから再生中であるが、敗北の罰として城の玄関である殺風景な螺旋階段の端に植えられ、頭の悪いミイラおとこに雑な世話をされるという屈辱を味わう。
このような仕打ちをしたハドラーは「植物では過酷な環境でよく育つものもある」と再起を期待しているらしく、事実胸中をリベンジに燃やすキギロであった。
後にアバン一行と遭遇し、ヨミカイン図書館を失う不覚を取ったガンガディアと肩を並べてその愚痴を聞きつつ世話役を変えてもらえることになった。
そして世話役がバルトスの養子に変わった頃には、なんとか自力で動けるまでに再成長し、這いずって自らの部屋に戻った。
…が、サババに出撃したガンガディアにだけ良い思いをされたくないとバルトスの制止を振り切りキメラを借り、デルムリン島へと赴き力を蓄え、新たな力を得てギュータに潜入。樹木に紛れて情報を盗み聞きしたうえで、土中から根を成長させて生み出した分身体でマホカトールの源である魔宝玉を崩した。修行中のアバンを殺すために。
最後の必殺剣を習得するために修練に挑むアバンを発見すると魔の森でのリターンマッチに挑む。新たに身に着けた能力でアバンの攻撃を退いて反撃するが、アバンから新たに身に着けた能力で反撃を受ける。それでも逢魔窟に充満する邪悪な瘴気を吸収してパワーアップし、追い詰める事に成功。とどめを刺すために渾身の一撃を繰り出したが、アバンの空裂斬を中心としたマトリフ、ロカの波状攻撃の前に敗北を喫する。
その後は密かに植物を吸収して再生を試みるも、第三の必殺剣「空裂斬」によって生命の根源をかすめていた為に失敗、初めて感じた死への恐怖に脅えながら人知れず命を落とした。
対人関係
ハドラー軍
自分が仕える主である魔王。
三人とも自分と同格であるハドラー軍の四天王だが、ハドラー軍に加入した(もしくは四天王になった)タイミングにばらつきがあるためか、後輩であるブラスのことは『鬼面道士くん(後にブラスくん)』と『くん付け』で呼んでおり、後述のアバンとの二戦目にて惨敗して身体を治す必要が出てきた時は、デルムリン島を療養の場として提供してもらい完治した際にはお礼を言うとともにアバンの名を教えている。バルトスは先輩である為か、もっぱら敬語かつ『さん付け』である。そしてガンガディアとは同時期に四天王になったためか呼び捨てで接している。
アバン一行
自分の主であるハドラーと敵対する勇者。
『未熟な実力ながらも、(ハドラーを退けたということで)倒せば大手柄の美味しい獲物』ということで、ネイル村近くの森で交戦するが、後述のレイラが予想外の戦法をとったため、それをきっかけに致命傷を受け撤退。その後、脅迫状を送ってアバンを誘い出し、巨大なマンイーターと一体化して再戦に挑むが、大地斬で一刀両断されて惨敗。その後は前述の通りデルムリン島にて身体を治したのち、空裂斬習得のためにギュータ最深部にある【逢魔窟】に侵入して三度目に対決に挑むも、自分の体内にある命の根源に空裂斬が掠ったため、敗走に成功するも倒されたと思われていたが……
アバンの仲間である戦士と僧侶と大魔導士。
ロカは魔の森と逢魔窟、レイラは魔の森、マトリフは逢魔窟にてキギロと交戦した。
余談
空裂斬が使えないと何度でも復活する存在である以上、油断をしなくなった彼を倒すのは地上ごと破壊しない限り難しい。キギロはその位常識外れの潜在能力を持っていたのである。
悪魔の目玉以上の探索能力だけを見れば大魔王バーン軍以上の情報収集能力があった。
関連タグ
ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王 魔王軍(ダイの大冒険)
クロコダイン:活動場所、率いている魔物が植物系、動物系と共通点がある。云わばキギロの後任と言える。
フレイザード:功績に拘り、敵を狙ってフットワークの軽さが売りな点で共通点がある。
フェンブレン:後のハドラーの配下。自分を撃退した者に復讐心を燃やしてリベンジマッチを挑むも相手の仲間の邪魔で敗北したという点が同じ。
獣王グノン:「大軍を率いて街に脅しをかけ、主人公1人で来るように要求する」など類似点がある。
外部リンク
【キギロ】 - ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!第三版 Wiki*
【警告】これより先、この男の未来が記載されているため閲覧に注意されたし
邪悪なる者 キギロ
地底魔城最深部に突入したアバン達の前に姿を現した。
逢魔窟で再戦した時とは逆に、身体は小さく痩せ細り、生命力に満ち溢れていた肌は枯れ、大きな傷跡を負い、空裂斬により再生のための種子を残せなくなるという致命的な能力低下、不死性の喪失が起きていた(おばけかれきに似ている)。禍々しいナニカを纏っている異様な姿は、その場に居合わせた怪物(モンスター)達を恐怖させるほどであった。
『現在(いま)の僕は・・・過去最高に・・・強い!!!』
※アバンは、キギロに宿っているものを【呪い】と分析、更に【邪悪な闘気】が上乗せされているため、最早空裂斬では倒せないほどの存在に変貌している事に気づく。
『この枯れた身体で出世しても、楽しい事は無い』と出世欲を捨て、【アバン抹殺】の復讐心から来る執念を胸に地底魔城へと舞い戻るが、勇者を支える者が立ち向かってきたのである。
ロカもまた、ロモスの森での因縁から復讐の標的の1人であり、順番に拘らないと彼の挑戦を受け入れた。
暗黒闘気を領域全体に広げ、相手の身体能力を低下させ戦闘を有利に繰り広げていた。
だが、相手も相手で小さいながらも闘気の領域と壁を生み出し行く手を阻み、自分の中に宿る暗黒闘気を極限まで高める。
彼の者の決死の戦法に対し、実は簡単な対策はあった。
人間と魔物、生命力が違うので、ただ待つだけで、ロカは衰弱し、死ぬ。しかし、かつての頃の自分と違って下等な存在の悪足掻き=人間の生き方も今なら理解出来、そしてキギロにその選択は出来なかった。
もはや破滅に向かうことになろうと、成すべきことをやり遂げられなければ死ぬに死ねないと、復讐心で立ち上がった存在である自分自身と重ね合わせて。
光の闘気と闘気を纏わせた剣と暗黒闘気の剣を形成する己の身体の激突で、勝利を手にした者は・・・
『ちっくしょうめぇぇぇ~!!!』
ロカの闘気の完勝。 自らを暗黒闘気の太刀としてもロカの闘気の太刀を打ち破る事も叶わず、砕け散ってしまった。
しかし、技の消耗とロカの体内に食い込んだ破片に込めた呪いが再発動し、生命を奪っていった。
相討ちに持ち込み勝者は残らない事を教えるも
【自分以上に大切な存在のために、己の全てを賭けられる精神】をロカから聞かされ
『それが人間の生き方であるのなら・・・僕に最初から勝ち目なんてなかった・・・』
と戦慄し消滅した・・・