我らが体、我らが力、我らが心、我らが魂、我らが夢・・・即ちこれら全てはハドラー様のために!
概要
ハドラーを王とし、忠実なる下僕としてダイ達アバンの使徒に立ちはだかる最強且つどことなく憎めぬライバル。
大魔王バーンがハドラーと直に謁見した際、これまでのようにガーゴイルやアークデーモン、ヘルバトラーなどの魔物ではパワーアップしたハドラーの付き人(親衛隊)として最早務まらぬ(原作漫画では、前半はⅢまでの魔物が中心で、Ⅳ以降からの魔物は魔界の魔物として後半の登場であるため、ヘルバトラーはハドラーの親衛隊には登場せず)と判断し、殻を破った彼に見合う新たなる幹部や側近を設けるべく自分の持ち駒であるオリハルコン製の駒5つを与え、この駒からフレイザードと同様に禁呪法で生み出された。
メンバーは、下記の5名で構成される。
メンバー | チェスの役割 | チェスの名称 | 専門呪文 | ハドラーから受け継がれる魂 |
---|---|---|---|---|
ヒム | 兵士 | ポーン | メラ系 | 闘志 |
アルビナス | 女王 | クィーン | ギラ系 | 情愛 |
シグマ | 騎士 | ナイト | イオ系 | 騎士道精神 |
フェンブレン | 僧正 | ビショップ | バギ系 | 残虐性 |
ブロック | 城兵 | ルーク | なし※1 | 義・自己犠牲 |
※1大魔宮への移動手段としてルーラだけは使えるとのこと
性格
禁呪法生命体の性格は術者の精神が強く反映する為、ダイ達との戦いを通し精神的にも一皮も二皮も剥けていたハドラーによって生み出された彼らはフレイザードとは異なり差はあれど正々堂々とした戦いを好み、ハドラーの命令には基本的に忠実である。
なお、フェンブレンのみ、むしろ以前までのハドラーのような弱者を甚振る卑劣な戦法を好むが他のものと趣向が異なる事を自覚しているので「自分一人の考えのために和を乱すこともない」と考え誰にも伝えておらず、敢えて周りの正々堂々に乗っているため一概に卑劣漢と称することはできない。
仲間意識も人一倍強く、実際の戦闘ではダイ達をも凌駕する団結力を見せている。ポップから彼らの存在を聞かされたマトリフは、個々の強さよりもまずその精神性、チームワークを危険視した。
数回に渡るアバンの使徒との死闘の間で奇妙な絆が芽生えた者達もおり、ダイに対するハドラー同様、単なる敵対関係のみならず、好敵手としての存在感をも見せた。
能力
王(キング)を守護するチェスの駒から生み出されただけあり、全員が生まれつき天才的戦闘スキルを持ち合わせる。巨大な駒のような形態から通常の人型の戦闘形態に変形する能力を持つ。
全身がオリハルコンで構成されている為に防御が非常に高く、メラゾーマ数十発を集約させた集束呪文(マホプラウス)でも傷ひとつ負わせられない。彼らにダメージを与えた呪文は極大消滅呪文(メドローア)とカイザーフェニックスだけである。
通常の生命体ではなく、呪法によって生命を与えられた存在であるため閃華裂光拳(マホイミ)に関連する過剰回復系の技や呪文も通用せず、覇者の剣等の伝説の武具を使うに等しい攻撃力をも内包する。また、ヒムにはメラ系、シグマにはイオ系、フェンブレンにはバギ系、アルビナスにはギラ系の攻撃呪文が宿され、呪文として使うのみならず、必殺技を繰り出す原動力ともなる(ブロックの攻撃呪文は不明。ヒャド系ではないか?と推測する声もファンからはあったが、後に原作者の三条氏は「ブロックはパワー重視の戦士タイプなので攻撃呪文が使えないと想定していた」とファンからの質問に答えている)。
加えて、一手でお互いの位置を入れ替えるキャスリング能力を筆頭とする、チェスのルールに沿った特殊能力もあり、要所要所でそれらが反映されているが、シグマだけは例外的に『疾風の槍』とは別に伝説の武具のひとつシャハルの鏡が胸部に内蔵されており、あらゆる魔法を跳ね返す能力として機能している。
体の一部や額をぶち抜かれた程度では死なず、体を両断される等の修復不可能なレベルのダメージを受け、心臓部にある核が破壊されない限り、魔力の根源であるハドラーの魔力で修復再生が可能。
ちなみに同じ禁呪法で生み出されたフレイザードには自己再生能力があり、腕などが破損しても自力で修復することができる。こちらに自己修復能力が備わっていないのは元となった材質の違いによるものか?
但し、生みの親であるハドラーが死ねば魔力の供給が途絶え、彼らも即座に機能停止する。
彼らの腕に装着されているエンブレムも体の一部らしく、フェンブレンがダイに倒された後、本体同様に粉々に砕け散った。
余談
三条陸によれば、チェスをモチーフにしているのはバラバラなところが魅力な六大団長に対して統一感を持たせたかったからとのこと。
駒から人型への変形は原作ではヒムしか披露しなかったが、2020年版では更に掘り下げられ全員が駒形態から人型形態への変形シーンが追加された。
また、2021年9月には、アニメ放映1周年を記念して、作中に登場したチェス駒を忠実に再現したアイテムの発売が決定した。純銀製の駒32個とチェス盤も付属する為、バーンが実際にやっているようにチェスを遊ぶことも可能。完全受注生産で値段は330万円。
関連タグ
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 ハドラー チェス オリハルコン マキシマム
地獄の騎士バルトス、グランナード、フレイザード:親衛騎団にとっては同じくハドラーに作られた兄達とも言うべき存在。特にバルトスとは性格の類似点が多いが、フェンブレンのみはグランナードやフレイザードとの類似点もある。魔王として相応の覇気を纏っていた時の気高さはバルトス、精神を磨耗させていた時の外道さはグランナード、魔軍司令時の功名心の高さはフレイザードにそれぞれ受け継がれており、バルトスはグランナードを見てハドラーの精神の異常に気がつく描写があるなどその性質上彼らの性格そのものがその当時のハドラーの魂(精神)の状態を表している