概要
昼間に行灯(あんどん)を灯しても意味がないことから、転じて日頃からボンヤリとしている人や役に立たない人を揶揄する言葉として使われる。
しかし、フィクションで「昼行燈」とされる人物は、普段地味でパッとしないが、いざという時には隠された実力を発揮する所謂「能ある鷹は爪を隠す」タイプだったりする。あえて言うなら「昼行灯であり夜行灯」(夜の行灯は役に立つ)。
勿論、本来の意味通りの場合もあるので、昼行燈が必ずしも有能とは限らないが……。
爪を隠すタイプでも大まかに二種類に分かれる。
昼行燈の種類
秘密・装う
他人に知られたくない経歴や素性を隠すために昼行燈を装っている。
- 遠山キンジ(緋弾のアリア)
- 特異体質のヒステリアモードにより、人間離れした頭脳や身体能力を発揮できる。中学生の時に女子生徒に利用され、独善的な正義の味方にされたため、周囲(特に女子)に知られないように距離を置いて生活していた。そして、ヒロインの神崎・H・アリアに出会って以降、事件を通して覚醒し続けている。
- 綾小路清隆(ようこそ実力至上主義の教室へ)
- 幼少期より父親が経営するエリート養成機関で育ち常人離れした頭脳と身体能力を誇り、心の奥では他人を自分が勝利するための道具としか思っていないが、自身の過去と本心を知られない為、平穏な高校生活を過ごしたいという理由で極力目立たないようにし、自身の言動によりトラブルが解決した際は身近な相手の手柄として伝えている。
一芸特化・ギャップ
才能に特出し過ぎていたり、興味がある事とない事に対するギャップが激しい
- 泉こなた(らき☆すた)
- 小柄な体型(小学生時代のスク水が現在でも着れる)とは裏腹に身体能力が高く、テストも一夜漬けで高得点を取る程地頭が良いが、重度のアニメオタクおよびゲーマーであり、趣味の時間を最優先させるため万年帰宅部で、家に帰っても自ら進んで勉強しようとはしない。また、気分屋な一面もあり、「五月病がひどくって…」という理由で学校をサボろうとし、担任に雷を落とされたこともある。
- 志摩聡介(スキップとローファー)
- 幼少期は天才子役と言われていたが、複雑な家庭環境(主に父親の問題行動)により母親および幼馴染が追い詰められたのを自分のせいだと思い込んでしまい、罪悪感から日常の出来事を心から楽しめなくなり、少し寝坊しただけで登校しない等大事だと感じない事柄を拒否するようになってしまった。
- 部長(この美術部には問題がある!)
- 美術部部長でありながら部活中はほとんど勝手に部費で購入したソファーと枕を使用してうたた寝または熟睡しており、個人の作品を制作した描写が無い。しかも、授業をサボって屋上や中庭で昼寝することもある。だが、地頭は非常に良く、テストの成績は学年上位である。更に、部員達が困窮していると的確な指示を出すこともある。特に文化祭の空き缶アート制作時は珍しく終始やる気に満ちており、陣頭指揮だけでなく制作にも率先して協力し、後に市の美術展で銀賞を獲得するほどの大作を作り上げるのに大きく貢献した。
- 斎藤楓(ヤマノススメ)
- 登山以外の事柄にはほぼ興味が無く、本気で取り組めばテストで学年トップを取れると言われるほどの頭脳を持っているにもかかわらず自ら進んで勉強しようとせず(アニメでは切羽詰まるまで勉強しない)、テスト直前に親友からみっちりしごかれるのがお約束となっている。しかも、勉強会の最中も登山関連の話題を出して脱線しサボろうとするので、親友を大いに困惑させている。
- 両津勘吉(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
- 少年時代に友人と共に授業妨害を繰り返す、長話をされるとうたた寝する等興味が無い分野にはとことん無関心だが、好きなジャンルや大金を獲得できそうな話題に対しては完璧主義で、桁外れの体力を生かして様々なスポーツイベントで優勝したり、手先の器用さを生かして様々な新発明をしたり、独学で猛勉強したジャンルで発案したプロジェクトが大成功するなどして億万長者になることも多々あった。
- セイウンスカイ(ウマ娘プリティーダービー)
- 自由気ままでマイペースな性格で練習もサボりがち。一方で暴走のような逃げを見せてレースを支配する、本番前の模擬レースで偽情報を流したり他のウマ娘の情報を盗んだり、自身への評価の低さを逆利用してレースで勝利するなどかなりの策士でもある。
- つゆくさ(おにぱん!)
- 天才肌で本気を出せば大抵のことは難なくこなせるのだが、毎朝二度寝してつつじに引きずられながら登校する、授業中も教科書に落書きする以外は寝ている等怠惰な性格である。なお、新しいおにぱんを貰うため3つの課題に挑戦した際は、課題そのものは全て余裕でクリアしていたのだが、2つ目の課題である崖のぼりの最中目に入った新種の果物を収穫したため、設定時間を4分もオーバーしてゴールした。
- ルキフェル(ラピスリライツ)
- 学院一の魔力を持ち、スポーツ、アイドル活動、ボードゲーム等本気を出せば人並外れたパフォーマンスを発揮するが、自由奔放で気まぐれな性格故にほとんどの授業をサボり、理事長直々の指令を拒否して新作ボードゲームを買いに行ったこともある。
- 益子薫(刀使ノ巫女)
- エレンとの共同任務やシリアスな状況ではやる気を出すが、それ以外の場面では基本的にぐうたらで、任務をサボって昼寝したり温泉に入ったりしてくつろいでいる最中に上司から電話で叱られ、余計な一言を言って火に油を注いで雷を落とされるのがお約束となっている。なお、自身の監視役として途中合流した沙耶香に対し、「いや、働いたら普通に負けだろ。」と言い放ったこともある。
- 角谷杏(ガールズ&パンツァー)
- 砲撃手として高い実力を持ちながら、準決勝の途中までは至近距離でも当てられない部下に任せきりで、自分は戦車の中で悠々と干し芋を食べ続けていた。また、普段はお気楽な性格だが、劇場版では文部科学省の役人相手に強気な交渉を繰り広げ、ある条件を満たせば廃校を撤回する確約を取り付ける活躍を見せた。
- 高円寺六助(ようこそ実力至上主義の教室へ)
- 巨大財閥の御曹司であり作中トップクラスの身体能力と頭脳を誇るが、自己中心的で協調性皆無な性格で、無人島サバイバル試験で海パン一丁で森を駆けまわった後仮病を使いリタイアし、クラス全体に大量の減点ポイントを与えてしまう等興味が無い授業はサボる癖がある。
- 後藤喜一(機動警察パトレイバー)
- 公安出身の切れ者で「カミソリ後藤」とあだ名され、上司への恫喝やマスコミへの情報リーク、果ては部下や警視総監にまでペテンをかけて利用する。一方で普段は無気力を装っておりあまり偉い人として扱われていない。
- 古美門研介(リーガル・ハイ)
- 弁護士としての手腕は一級品で裁判や口喧嘩ではほぼ100%の勝率を誇るが、それ以外の生活能力、趣味手芸の才能などは皆無で、私生活では一から十まで事務員にして秘書的存在の服部さんに任せっきりである。
- ヤン・ウェンリー(銀河英雄伝説)
- 「不敗の魔術師」「ミラクル・ヤン」などと呼ばれる戦略・戦術に長けた用兵家である一方、軍人として必要な戦闘スキルはほとんどなく先輩のアレックス・キャゼルヌに「ヤンは首から下は役に立たない」と言われる。また非常時以外はほとんど仕事をせず「世の中は、やっても駄目なことばかり、どうせ駄目なら酒でも飲んで寝よか」などと狂歌を唄うため「無駄飯食いのヤン」「非常勤参謀」などとあだ名される。