「女将を呼べッ!!」
この概要を書いたのは誰だあっ!!
CV:大塚周夫
ドラマでの役者は「原田芳雄」(パート1のみ) それ以降は「江守徹」、新章では「松平健」
映画では「三國連太郎」(映画版の山岡士郎を演じた佐藤浩市氏とは実際の親子である)
グルメ漫画の火付け役「美味しんぼ」を語る上で外せないキャラクター。
主人公「山岡士郎」の父親であり最大のライバル。その圧倒的な風格と食へのこだわりは他の追随を許さない。
当初は味覚や芸術に関しては天才的だが、…士郎の言うとおりの極めて冷酷・尊大な人物として描かれており、他者にも容赦なく無理強いを迫る非常に高圧的で傲慢な性格。
お吸い物が気に入らないと茶碗を投げつけることもあれば、食に対する理解が浅い者を豚や猿と罵ったりと、まさに傍若無人っぷりを発揮した。
ただ、彼の言っていることは一概に間違いではなく、度重なる士郎との対決・共闘があってか徐々に彼の傲慢な性格も軟化していき、連載が進むにつれて物言いは厳しいが立派な人格者へと変貌した。
作中でもその食についての見識は誰もが認めるところであり「雄山に下手な物を食わせたのが落ち度である」と誰もが認めるほどである。
また、食に対しても決して無節操な考え方をしておらず、食用目的での捕獲の禁止された禁鳥として扱われている鶫を料理に出された(士郎もすぐに気付けず一口食べたしまったのも含めて)際は激怒している等、人間の身勝手な食の欲求の為に自然や生物が滅んでいく事を良しとしていない。
士郎とは犬猿の仲であり、食に関することで度々対峙する。
……実は初期の頃から息子の実力はある程度認めているのだが、本人のプライドがそれを許すことはなく毎回会う度に嫌味をいう始末。
ただ士郎の妻で義理の娘である栗田ゆう子とは比較的上手くやっており、孫にも懐かれることにタジタジながらも実はデレデレである。
(27巻で、ゆう子の実力を認め、34巻で自ら東西新聞社のデータベースを貸してほしいと頼んでいる。作中で雄山が頼みごとをすることなど滅多にない。また、ゆう子も対決を重ねていくうちに雄山を尊敬するようになっていた)
ゆう子から彼の人柄と妻との事情を聞いた山岡の同僚達も心情的には彼の味方となっている。
本人は自分自身が矛盾に満ちた性格であり、欠点が多いことを自覚している(息子の結婚式でそれを認めていた。この頃から、和解したいという気持ちはあったのかもしれない)。
また、失われていく日本の風土に愛着を持っており、特に東日本大震災以降、大原社主と峯山社長に、慇懃な言葉でムチをふるうことも多い。
2008年5月12日のスピリッツ本誌をもって士郎とは一応和解したものの、その時点ではツンデレは治っていなかったが、2015年に士郎と完全に和解する。
pixivではムチャクチャな難癖をつけるオヤジといったスタンスで描かれることが多く、同じパターンで他作品のキャラクターが雄山風に描かれたりすることも…。
真面目なイラストよりも圧倒的にネタ絵が多い。
馬鹿どもにプロフィールを書かせるなっ!
人間国宝・唐山陶人の弟子であり、実在の陶芸家・北大路魯山人の孫弟子という設定。
100年に一人出るかでないかと言われる一流の芸術家にして世界的にも高名な人物。
評論家・美食家としても知られ、「料理もまた芸術である」という信条の下に完全会員制料亭「美食倶楽部」を設立し、少年時代の士郎に食に関する知識を叩き込む。
士郎曰く、「嫌な奴だが料理に関することは何でも教えてくれた」というように、料理に関して熱心な人物には熱心な指導をする。
さらに自身が認める相手には一料理人であっても敬意を払う面もある。ただし同じことを二度聞くと殴られる。
また、一度大きな不手際を犯した板前は即刻解雇を宣告する程に仕事には厳しいが、同時に埋め合わせのチャンスを与える事も欠かさない。
息子の士郎には自身が歳月を懸け試行錯誤の上に辿りついた極意を伝え、それを基に老い先に限界のある自分では至れない「その先」へと昇華してくれる事を期待していた節がある。
士郎の出奔によって一度は関係を断たれたが、その後何度も料理勝負を重ねる事で指導する機会は得ており、士郎も自身の未熟な面を指摘された際は反論もせず素直に受け入れている。
ちなみに北大路魯山人は陶芸家兼美食家であるという雄山のプロフィールやキャラクター造形のモデルにもなり、
実際に「美食倶楽部」という会員制料亭を作った人物なのだが、雄山以上に厳格、傲慢でもあったため「美食倶楽部」から追い出された孤高の人物であった。
また、初期の雄山の代表的な傍若無人エピソードのひとつ『フランス料理店で、持参したわさび醤油で鴨料理を食べ、フランス料理を見た目主義とこき下ろした』話は実際に魯山人がフランスの鴨料理店で行った話を元にしている。
ただし、作者はこの暴挙はさすがに擁護しかねたようであり、このエピソードは雄山の暴挙に怒った士郎が懐石料理で出されたカツオの刺身を掟破りの醤油マヨネーズで食べさせ、その美味さを雄山に認めさせた挙句「他者の文化を理解しようともせず、嘲笑したり破壊しようとする人間は野蛮で下劣だ!!」と文化論でも打ち負かされた結果、雄山は後日無礼を働いたフランス料理店に赴き改めてその味を雑誌で絶賛するというくだりになっている。
雄山の妻(士郎の母親)
作中では故人。士郎が大学に通うあたりまで存命していたことが確認できる。
あまり体が丈夫ではなかった上、雄山はそんな妻に対して厳しく接することもしばしばであったため、これが士郎の反発を生むことになってしまった。
妻の体が弱いために雄山は子をもうけることを断念するつもりであったが、士郎を生むに至ったのは妻の側が説得したためである。
料理の腕も立っていたようで、美食倶楽部の料理人が悲鳴を上げる雄山の要求に最後は応えることができていたほど。
彼女の作る一見粗末でお金がかかっていないながらも素晴らしい料理は、雄山に貧乏でも至高の口福を味わうことができることに気づかせ、雄山から貧乏への恐れを取り払い、結果として雄山が妥協を許さない芸術家として大成する原動力となった。
雄山は現在でも亡き妻との思い出を大切にし、毎年誰も付き添わせずに墓参りを行うことを欠かさない。
究極のメニューとのおせち対決では、究極のメニューから亡き妻の料理が出てくると分かっていたため、妻の料理を打ち負かすような対応が取れず至高のメニューとしての体裁を保ちつつも半ば自ら勝負を捨てるような対応をとったこともある。
病気で臥せっている中でも夫の為に惜しみない協力をしたがそれが息子にとっては「病気の母をこき使うクソ親父」という印象を植え付けることになっている。
いい妻ではあったがいい母であったとはお世辞にも言えず士郎に自分の考えを押し付けていた節がある。
若き日の妻の姿はゆう子にどことなく似ている。
長らく氏名が不明で作品によってバラつきもあったが、原作111巻でようやく「とし子」と判明した。
余談
雄山という名は陶芸家でもあるため雅号のようだが、大学生の若き日、とし子と初対面の際、海原雄山と名乗っているためどうやら本名のようである。こういう仰々しい名を命名した親は何を思ってのことなのだろうか。現実では参議院議員、広島県知事を務めた藤田雄山という人物も存在しはするが。
Netflixでアニメが全話配信されているが、字幕をつけた時に雄山が「うんこの方がうまい」と発言しているように見える事態が発生した。もちろん雄山がうんこを食べたわけではなく「うん、この方がうまい」と言ったのだが、雄山の性格的に「この料理はうんこ以下」という意味で言いそうだったために話題となった。
実際そう言う言い方してることあるし
牛なべの味の回では本来の店である牛松を乗っ取った店主の竹下からは「食通ぶった奴」呼ばわりされており知名度はそこまで世に知られていないようだ。
弟子に対する指導力はお世辞にも高いとはいえず料理の腕は高いが経営等には疎い弟子が多い。目にかけている岡星良三も連載初期は多くのミスをしていた。
海原雄山、フィギュア化!「初登場Ver」「冷やし中華Ver」「和解Ver」
原型製作:サンダーロードスタイル 笠井晶次郎
対象年齢:15歳以上。販売元:サイクロンジョー
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ランスシリーズ…ランス03に彼をモデルにしたモンスターが登場。
鈴木一之助…実写映画シリーズとテレビアニメ版で中の人が共通。