「ジッチャンの名にかけて!」
「謎はすべて解けた!」
プロフィール
身長 | 170cm(原作が二期に入ってからの公式ガイドブックより)※初期のガイドブックでは167cmとされており、本編でも初期には170cm未満を示唆するセリフがあった。一期と二期の間に伸びたのかもしれない。 |
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体重 | 58kg |
足のサイズ | 25.5cm |
視力 | 左右とも2.0 |
血液型 | B型 |
年齢 | 17歳 |
誕生日 | 8月5日 |
IQ | 180 |
本籍地 | 埼玉県 |
現住所 | 東京都不動山市 |
趣味 | テレビゲーム |
特技 | 手品、スリ、卓球、五目並べ(囲碁と将棋もそこそこできる) |
苦手なもの | ジェットコースター |
カラオケの十八番 | ひとりじゃない(堂本剛) |
CV・演 | 後述 |
人物
高校時代
本作の主人公。かの名探偵、金田一耕助の孫(耕助は母方の祖父)。
私立不動高校2年。ミステリー研究会・演劇部所属。
成績は最低でスポーツも全く駄目な上に、遅刻・早退・サボリなどの常習犯だが、IQ180もある推理の天才。
決め台詞は「ジッチャンの名にかけて!」、「謎はすべて解けた!」、「犯人はこの中にいる!」。
幼馴染の七瀬美雪からは「はじめちゃん」と呼ばれ、家族や親族以外からは「金田一」「金田一君」と呼ばれることが多い。名前を縦書きにすると「金田二(キンダニ)」になる。
肩まで伸びた髪を後ろで束ねており、太い眉毛(父からの遺伝)が特徴である。就寝時も入浴時も基本的に髪をほどかないが、本編で一度だけヘアゴムを外したことがある(金田一少年の決死行)。また、幼少期は髪は短かった。
髪の色は黒髪という設定だが、原作の表紙やアニメなどでは茶髪に近い色で塗られていることが多い。
※アニオリシーンの髪下し金田一
美雪とは(現在も)友人以上恋人未満な関係である。
後述の性格から女子受けは良くないが、事件を通してアイドルの速水玲香をはじめ、意外と女性に好感を抱かれることも多い。
そして聡明な美女からは、一の本質を見抜いている者が多く好感はどうであれ頼りにする。しかしそれで悲劇に見舞われる者も……。
ライバルに警視庁警視の明智健悟、宿敵には殺人鬼の高遠遙一がいる。
犯罪を芸術として殺人教唆をする高遠に対してはジッチャンの名にだけでなく、自らの誇りをもかけて捕まえることを決意している。
他にも警察を手こずらせる日本有数の怪盗である怪盗紳士からも好敵手(もとい格好のからかい相手)として一目置かれている。
自身がよく事件に巻き込まれる他にも、友人が事件に巻き込まれて殺されたり、友人が事件の犯人だったというケースが幾つもある。
また、本人も捜査中に真相の発覚を恐れた犯人もしくは真相解明時に逆上した犯人に殺されかけるなど危険な目に遭うことが度々ある。
猟銃で腹を撃たれたりとか沼に沈められたりとかツルハシが顔を直撃しそうになったりとかナイフで腹を刺されたりとか(他、眠らされたり殴られたりなども多数)。殺人の罪を着せられることも多く、何度もスケープゴートにされている。
普段は学業に対する意欲がないため落第寸前の成績だが、実は不動高校の入学試験は開校以来トップの成績で合格している。
暗号やパズル、ロジック的な問題に関しては一目で看破でき、中国語の四行詩や容疑者のアリバイ表を一度見聞きするだけで覚えるなど記憶力も卓越している。
成績が最低なのは自身の性格が大きく災いしており、本人がやる気さえ出せば、そのIQと推理力からしてもっと良い結果が出せる可能性はある。教職員や同級生でも一の真の頭脳明晰さを一部の者たちが認識している。
留年がかかった試験などにおいては、功名なトリックを応用したカンニングを用いる事で落第を回避するなど、悪知恵も効かせる事もある。その為、周囲の生徒からは「本当は二十面相の孫じゃないのか?」と皮肉られている。その知識や応用力を学業にも発揮すれば良いものを…
また、運動神経は鈍いが卓球は一家揃って得意であり、マイラケット・マイウェア・イニシャル入りマイボールを所持している。
その他、50mを6秒台後半で走れるのが体育系の唯一の自慢である。
更に溺れている(ように見えた)少女を助けるためにクロールで海を泳いでいた場面もある。
かなりの大食らいで食い意地が張っており、刑事であり年の離れた親友である剣持勇に対して捜査に協力した見返りとしてよく食事を強請っている。
また、未成年にもかかわらずAV鑑賞・飲酒・喫煙をすることもある(原作のみ)。途中からは時勢を意識してか、そういった非行シーンは少なくなっている。
一度、それまでの事件解決のお手柄から警視総監より直々の奨励が下されそうになったが、その席でうっかり隠し持っていたAVがビデオデッキに入って(よりによって本番中の場面が)再生された事で表彰が取り下げられてしまった事も……。
お世辞にも優等生とは言えないが、初対面の目上の人をさん付けで呼び、やや砕けながらも敬語を使う程度の礼儀はある。
社会人時代
『金田一37歳』では社会人になった金田一が描かれており、音羽ブラックPR社という会社に就職している。所属は営業部で役職は「主任」。
新卒で入社したという台詞があるので転職経験はないようである。部下に葉山まりんがいる。
後ろで長髪を束ねた髪型は高校生の時のままであり、顔もあまり変わっていない。
レポートをろくに書かずに提出するなど、うだつの上がらないサラリーマンぶりで上司らにも呆れられ、特に名有りのOL三人娘からは「キンダニ」の仇名で聞こえよがしに陰口を叩かれるほど完全に馬鹿にされているが、
学生時代の図太さを抑えて客に分かりやすい説明をするなどそれなりに仕事はこなしている。
社会人になってからはアパートで一人暮らしをしている。隣人はシングルマザーの森下桃香と、その子供の森下走野。
お隣が美人というのもあって密かに鼻を伸ばしているが、桃香自身も一と話をするのは満更ではない様子。
彼女の息子である走野は生意気盛りだが別段嫌われているわけでなく、むしろ年の離れた兄や父親のような身内感覚で懐かれている様子。
美雪とは関係こそ不明なものの、よくSNSなどで連絡を取り合ってたり、オフの日は家に訪れてご飯を作ってあげたり洗濯物を干してあげたりと、仲は相変わらずのようだ。
基本的に学生時代の人間関係は疎遠になっていないため、プライベートはある意味充実している。
37歳になるまでの間に「何か」があったらしく、事件が起こっても推理することを極力避ける傾向がある。このため、高校生の時の決め台詞「謎はすべて解けた」から「謎がすべて解けちまった」と疲れた感じに変化している。
この「何か」は速水玲香が関わった「事件」であるとされているが、詳細は未だ不明。四の五の言わずに探偵事務所でも開けば儲かるだろうにそうはいかない事情があるようだ。
性格
シリアスとコミカルを同時に担当する。
コミカルな面を見せるシーンではシリアス一色のキャラである高遠さえも目を丸くして動揺したほど。
普段の性格はお調子ものでスケベ。美雪によくセクハラをして叩かれているが、一旦推理モードに入ると美雪に膝枕されても動じなくなる。
本性は奥手なタイプであり、いざ女性の方から積極的にアプローチされるとしどろもどろになりその場を逃げ出してしまうことが多い。
普段はかなり抜けたところの多い普通の高校生だが、事件が発生すると一転、祖父・金田一耕助譲りの抜群の推理力と正義感で事件を解決に導く熱い少年である。
トラウマを持っている色は紫色(理由は説明されておらず、欲求不満だと予想されていた)で、潜在的な願望を表す色でもある様子。
謎解きや推理勝負などに情熱をかけるのではなく(時に情熱的になる事もあるが)、これ以上犠牲者を出さないことと、復讐に手を染める犯人を救うことを基本的な芯に動いている。
そのためか、自らが進んで事件に関わるケースは滅多に無く、自ら「金田一耕助の孫」と名乗ることも少なく(孫と紹介されることはあるが)、「探偵」と名乗ることすらも殆どなく解いた事件も自分の名前を伏せてもらっている事が多い為、関わった人たちや警察関係者以外には、時に噂が流れる程度で社会的にそれほど有名ではない。
「金田一少年の事件簿」における犯人の犯行動機は、ほとんどの場合が加害者に対する怨恨からくる(しかも加害者側に大きな非があるパターンが大抵)ものである為、初期は犯人に悲痛な表情を浮かべられたまま自殺されてしまうことも多かった(その印象もあってか某推理漫画の主人公と比較されやすいが、金田一の場合は予測不能の行動で犯人の自殺そのものが最初から阻止できなかったり、犯人が第三者に殺害される事もあった。なお、金田一耕助シリーズなどのミステリー作品では犯人が最後に自殺を選択する作品も多い)。
しかし、初期の「秘宝島殺人事件」でも取り残された犯人を命懸けで助けに行っていたりもしていたので最初の頃から犯人の命を助けようとする優しさもある。
また、犯人に面会をしてアフターケアをすることも多い。
「殺人を犯しても報われることはない」
「殺人を犯したことが判明しても、生きて償えば人生はやり直せる」
を信条としている。
なお、一はあくまで一般人の高校生であってプロの探偵というわけではない。いわゆる「高校生探偵」としての自覚やプライドも、全く無いわけではないが極めて薄い。
剣持などのキャラに事件解決を依頼されることもあるが、自分自身が出かけた先などで毎回のように偶然事件に巻き込まれてしまうというのが概ね定番の展開である。
悲恋湖殺人事件では、甲田医師に「きっとこの許しがたい犯罪を暴くために、神が君をこの地に送り込んだのだ…」という言葉をかけられており、探偵の孫(推理漫画の探偵役として)として事件に遭遇しなければならない彼の宿命に対するある種の回答が示されている。
こういった事から自身は探偵ではなくとも、探偵としての能力及び役割を果たさなければならない自覚や責務を少なからず感じている部分がある。
物語途中からは美雪につられてミステリー小説を読んでいるような描写もあり、37歳の事件簿では人狼ゲームにもハマっていたことがあるなど、人死の出ない謎解きは結構好きらしい。
『殺人二十面相』編では、江戸川乱歩の小説に出てくる場面を再現した部屋を見せられた時は、すぐに「あの円卓とソファーセットは小説に出てくるやつだ」と発言しており、乱歩の小説も読んでいるようだ。
推理能力
一から信頼を得ている剣持らの協力の下、現場に残る状況を探ったり、被害者たちや容疑者に隠された関係「失われた輪(ミッシング・リング)」を探りながら持ち前のIQを以て真相を見つけ出す。
基本的な捜査手法は地道に状況証拠を集めていくシンプルなものであり、そのため途中までは犯人の術中にはまり、思惑通りの推理(ミスリード)をしてしまうこともある。
「金田一少年の事件簿」は連続殺人事件であることがほとんどであるので、それぞれの容疑者の間にある共通点などを見出せるか否かが重要な鍵を握る場合が多い。
短編では安楽椅子探偵よろしく現場に行かずして、事件の概要を聞いただけで真相を見抜いてしまうこともある。
祖父から手品を習ったこともあり、その技術・知識が推理に役立つこともある。流石に高遠のような達人には及ばないものの、プロのマジシャンも舌を巻くほどの腕前を見せたことも。
頭の回転の速さを活かし、偽の証拠を用意したりして犯人に誘導尋問を仕向けることもある。警察官ではない民間人だからこそ許された手法と言えよう。
自ら積極的に探偵として事件に介入することは少なく、既に述べたように探偵の自覚も薄いが、多くの事件を解決してきた探偵の孫として自身の推理能力に対するプライドは高いため祖父や自分の実績を馬鹿にされると怒る。
ノベルスでは推理をする際の心情が描写されており、犯人を完全に追い詰めるための証拠を提示するタイミングや、犯人の計画を止めるためにわざと推理を長引かせるなどその状況に合わせて推理を行っていることが判明した。
祖父について
金田一耕助の孫という設定については連載開始前に週刊少年マガジン編集部は中島河太郎氏を仲介にして横溝夫人に事前許諾を得ていた。
その後、複数の著作権継承者が判明し、改めて覚書を交わしている。
諸々のトラブルにより「金田一耕助」の名前が使えなくなったと噂されていたが、2010年代の作品でも登場人物が主人公を「金田一耕助の孫」として説明しているシーンがある。
2016年、岡山で行われた「千人の金田一耕助」イベントで、横溝夫人が許可を出したということ自体は事実であると次女の野本瑠美氏がファンの質問に対して回答した。※詳しい経緯の情報があれば追記願いたい。
耕助は横溝が自分(1902年生まれ)より11歳年下としているため1913年生まれとなるのだが『金田一少年』開始の1992年時点で存命であれば89歳ということになる(耕助は耕助シリーズ中において最終的に60過ぎまで年齢を重ねている)。
その設定から考慮するに一は曾孫か玄孫の方が自然なのではないかとも指摘されており、一自身もガイドブックで本当に耕助の孫なのか疑問に感じている。
金田一耕助シリーズでは耕助の結婚や実子については触れられていないが、無戸籍の男児を引き取って少年探偵として育てる描写がある。
『金田一少年』の世界では耕助の生死は明らかにされていないが、本編で金田一家に住んでいるのは一、父母、途中から居候をするようになった二三も含めると4人のようである。
耕さん自身、放浪癖もあるため意外と海外で暮らしているのかもしれない。
「雪鬼伝説殺人事件」では一の回想で初めて耕助の姿(後ろ姿と手元のみ)が描かれており、一の幼少期には生存していたようである。
なお連載が続くにつれて時代が下ったことで高校生(というか37歳でも)の孫がいるという設定にも、少なくともその孫が幼い頃まで存命であったという描写にも齟齬が出てきているという某怪盗三世と似たような現象が発生している。
一が祖父を尊敬しているというのは既述の通りだが、「ジッチャンのことは誇りに思うけど俺は俺だからさ」というスタンスを高らかに公言しており、彼が偉大な祖父の存在を重責に感じているような場面は一切無い。
「犯人たちの事件簿」では
事件簿本編の犯人(怪人)が主役となるスピンオフでは、彼らに立ち塞がる最大の敵として登場。
普通の高校生ではあり得ない推理と行動力、警察のコネなどをフルに活かす姿は脅威としか言い表せない。
タロット山荘の犯人からは「不死身なの?」とドン引きされ、魔犬の森に登場した犯人からは「シャバにギリギリいられるレベルの性欲」と言われるなど、もはや人間扱いすらされていない。
担当声優
松野太紀 | アニメ・劇場版第2作目・悪魔の殺人航海(DS) |
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山口勝平※ | 劇場版第1作目 |
関俊彦 | CDブック |
岩永哲哉 | 悲報島 新たなる惨劇・地獄遊園殺人事件・青龍伝説殺人事件(全てPS) |
草尾毅 | 星見島 悲しみの復讐鬼(SS) |
櫻井孝宏 | 長崎十字架島事件(CR) |
FROGMAN | チャンネル5.5 |
※山口氏は『名探偵コナン』の工藤新一役を担当しており、当時のテレビアニメは『金田一』と『コナン』が連続で放送される形となったため、松野氏に譲る形になった。そしてTVアニメ版ではコナンで命がけの復活シリーズが放送されている間に放送された金田一のアニメで犯人の声を担当した。
担当俳優
すべて、ジャニーズ事務所出身
堂本剛 | 95年単発スペシャル 学園七不思議殺人事件・95年第1シリーズ・95年スペシャル 雪夜叉伝説殺人事件・96年第2シリーズ・97年劇場版 上海魚人伝説 |
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松本潤 | 2001年単発スペシャル 魔術列車殺人事件・2001年第3シリーズ |
亀梨和也 | 2005年単発スペシャル 吸血鬼伝説殺人事件 |
山田涼介 | 2013年単発スペシャル 香港九龍財宝殺人事件・2014年単発スペシャル 獄門塾殺人事件・2014年 金田一少年の事件簿N(第4シリーズ) |
道枝駿佑 | 2022年第5シリーズ |
金田一少年の事件簿(ドラマ)も参照。
関連イラスト
関連タグ
- 七瀬美雪:幼馴染
- 剣持勇 明智健悟:警察関係者、協力者
- 速水玲香:マルチタレント
- 金田一二三:従妹
- いつき陽介:ルポライター、協力者
- 桜樹るい子:ミス研の先輩
- 佐木竜太、佐木竜二:後輩
- 村上草太:不動高校の友達
- 怪盗紳士:ライバルの怪盗
- 高遠遙一:宿敵の殺人鬼
- 葉山まりん:会社の部下