概要
葉山まりんとは「金田一37歳の事件簿」に登場するヒロインで、金田一一の新たな助手役である。
人物
一と同じく音羽ブラックPR社に勤める後輩で部下。年齢は23歳。
紫がかったショートボブが特徴。同じ作者の「探偵学園Q」のメグに似ている可愛い女性。
一からは「葉山くん」と呼ばれている。逆に一のことは「金田一主任」、あるいは単に「主任」と呼んでいる。歌島で犯人に崖際へ追い込まれた時は、「金田一さん」と呼んでいた。
大学時代はフランス文学を専攻し、フランス語と中国語が話せる。
意識的、無意識に関係なく一をフォローするなど非常に機転が利く。
また「建物内だからと油断するな」という一の一言で、彼が内部犯を疑っていると気付く聡い面も持っている。
他の女性社員たちが仕事で何度も酷い失態を晒している一を軽蔑視しているなか、唯一普通に接しており、歌島リゾートの企画にも自分から進んで立候補した。
それが原因で事件に巻き込まれてしまうが、事件解決後に一の行動を「とってもかっこよかった」と称賛し、以降よく行動を共にするようになる。
ただ、一への信頼から、彼の経歴を堂々とバラしたり、少々迂闊な言動が目立つ。この点は、余計なことはしない事を心掛ける美雪とは対照的。
歌島で事件が発生する前から、その言動で一をちょっとドキドキさせている。
一に助けられた時には心臓を「ドキッ」とさせることも(ギャグのニュアンス)。
歌島の事件後はより積極的になり、同僚の女性社員からは一との仲を少し疑われている。
また一と彼の隣人でシングルマザーの森下桃香との仲を邪推して嫉妬しているような様子も見られる。
独身だが、ゲストにナンパされた際には護身のために(会社の女性社員用にトラブル対策マニュアルから)「結婚していて子どもが二人いる」とママさん探偵のふりをした(一の同級生の村上草太には本当に子どもが二人いる設定)。
「はやままりん」という名前に「ママ」が入っており、名前に「ナナ」が入った美雪を髣髴とさせる。
当たり前ではあるが美雪とはまったく面識もなければ、一に彼女のような幼馴染が存在することも知らない。
偶然か必然か『京都美人華道家殺人事件』の冒頭の一とまりんのやり取りは『黒魔術殺人事件』の一と美雪のそれに似ている。
一と彼女の関係は「金田一少年」の一と美雪の関係と比べるとコメディーチックになっており、シリアス要素やエロ要素は薄れていて、サービスカットは単体でチラつかせることが多く、ゲストにエロティックな要素が回っている。
事件などで一と同じ部屋で眠る事はあるが、少なくとも事件中と言うことで変にアプローチを仕掛ける不謹慎さは見せていない。
備考
「歌島リゾート殺人事件」の連載時、彼女の正体については怪盗紳士や月読ジゼルの変装ではないかなどと読者からは様々な憶測が流れていた。
なおこの二名の現在の動向は今もなお描かれていない。
関連人物
七瀬美雪:前作での一のパートナー。「37歳」では直接の登場の機会こそ少ないものの、大手航空会社のチーフパーサーとなっており、かなり出世しているようだ。また、一と連絡は取り合っているうえ、家に出入りするなど、まりんとは一線を画している…どころではない関係だった。
クレア・ディアリング:同じくブラック企業に勤める中間管理職の女性で似た髪型である。「歌島リゾート殺人事件」は、本作連載の3年前に公開された映画『ジュラシック・ワールド』のオマージュが込められていることを作者が公言しているので、まりんのキャラ造形はこの人物がモチーフなのかもしれない。