もしかして→グランドクロス
--生命の輝き、最終闘気 グランドクルス
概要
師アバンが魔法の使えないヒュンケルのために伝授した奥義の一つ。
生命エネルギーを攻撃用エネルギー・闘気に換え、剣や槍の穂先などの十字状のモノや十字に組まれたモノを媒介として一点集中させた闘気を圧縮・開放する技。
最小限に威力を抑えて発動させても大岩を切り裂き、最大限の威力で発動させれば地面に底の見えない巨大な十字の裂溝を生み出し、天高く光りの柱を聳え立たせる。
※教わった当初、少年時代のヒュンケルは『必要ありませんよ、そんな技。 要は剣術で確実に相手を仕留めればいいんでしょう?』と一蹴し、十字の裂溝が生まれた岩石を大地斬で斬り裂いた。
ヒムが見様見真似で使えたように技の仕組みは思いのほかシンプルで、本来は武器を失った際に急場を凌ぐための隠し技であり、アバン曰く『できるだけ威力を絞って撃つのがコツ。』
何故なら闘気のコントロールを間違えば、生命力の消費と強い反動で自爆技に成り兼ねぬ両刃の剣だからだが、ヒュンケルはこれを使う中で最大威力で発動しつつ、自分は生き残るというギリギリのラインを見出した。師アバンはこれを「奇跡の呼吸、神技」と評している。
開祖ですらその威力を再現出来ない…と言うよりも、それだけの出力で放てば生きていられる保証はない。
ヒムの場合は、全身がオリハルコンで構成された金属生命体なので回復呪文を受ければ破損個所が再生されるため別の形での例外となる。
使い手はアバン(開祖)、ヒュンケル、ヒム(見様見真似)
劇中の活躍
バルジ島での「レオナ救出作戦」の最中、ヒュンケルがダイ達がいる中央塔へ向かおうとするハドラー達を足止めするため、兜に装着させた鎧の魔剣を使って発動。
その後しばらくは気絶してしまったが、どうにか生き残ることには成功した。
当のハドラーは、咄嗟に部下のアークデーモン達を盾にすることでどうにか耐えたが、巨大な十字の地割れを発生させた凄まじい破壊力に愕然としていた。
竜騎衆の一人ラーハルトとの戦闘時にも発動。自身に迫る鎧の魔槍と自身のアバンのしるしを交差させカウンターとして発動させて勝利。
体力を使い果たしたもののこの時は気絶せずに済み、必殺の威力と自分の安全を両立する極意に開眼。
以後はヒュンケルの最後の切札として、ここぞと言う時に発動する大技のポジションに収まった。※この技で倒した固有キャラは、ラーハルトが最初で最後である。
ヒュンケルが魔槍を引き継いでからは、グランドクルス発動の際に穂先の下から細刃を展開するギミックが披露され、ロン・ベルクにより魔槍が強化修復された際には穂先そのものが変形するようになっている。
最終決戦の地である大魔宮バーンパレスでキルバーンの仕掛けた死の罠♦9(ダイヤ・ナイン)を打ち破るために発動させるが、罠が魔法力による攻撃以外を全く受け付けない代物だったため無駄撃ちに終わってしまう。
アバン達が内部に突破する時には、自ら殿を徹し追跡部隊の足止めをする際に2発目を発動。
本来、複数回使用することは威力の低下を招くのだが、アバンの復帰によりテンションが上がっていたため「今日の俺は 疲れを知らん」と不敵に笑いながらぶっ放した。
ハドラー親衛騎団のヒムとの最後の一騎討ちで3発目を発動を試みるも(このときの媒体は、鎧に仕込まれていた剣とナイフで、ヒムを羽交い絞めにして自分をも巻き込む覚悟だった)、連戦で消耗していたため収束に時間が掛かり不発に終わってしまう。
終盤では、ヒムが脱出路を作る時に見様見真似で発動させアバン一行を無事に脱出させたが、ほとんど自爆技に近いことが改めて示されもした。
もっとも、彼が大ダメージを負ったのは、初めて使う技だったため威力調節ができなかったことと、自身の両腕を起点としたためでもあるが、技を放つ際「てめえ(ヒュンケル)が不死身なら、オレもまた不死身」と言っており、全身がオリハルコンである彼はある程度身体を失っても容易に再生できることも念頭においていたと見られる。
なお、本家ドラゴンクエストシリーズに登場する特技は、こちらより後に出た「グランドクロス」である。※間違いやすいので要注意。
勇者アバンと獄炎の魔王
この技が生まれたのは、アバンが「凍れる時間の秘法」による凍結から目覚めた翌日。
前夜にアバンストラッシュを受け消滅寸前に追い込まれながらも、生き残っていた部下の霊体を取り込んで復活した「幽霊騎士団の残党」を迎撃する際に放った。
奇襲を受けたアバンは、剣を封じられ、鎖に絡め取られ泉に引きずり込まれる絶体絶命の状況であり(魔法を放つもこれも相手の魔炎気に無効化された)、自分を締め付けている鎖で咄嗟に十字を形成・闘気を一点に集中させて発動させた。
重厚な金属鎧でできた敵の体をはるか上空に吹き飛ばし消滅させるほどの威力をみせたが、放った瞬間に全ての生命力を解き放った為に水から浮上する力も無く、合流で駆け付けたロカによって助け出された。
おそらくこの経験を踏まえて、後日アバンは自爆技になるリスクを負わない安全な範囲に出力を抑えて放つという、ヒュンケルとは異なる方向に発展させる形で技として確立させたものと思われる。
なお、この描写がされる以前までは『アバンは魔法を使えるのだから剣を封じられたからといってこの技を使う必要はなく、ロカのために開発した技だったのでは』という考察があった。
インフィニティストラッシュ
ヒュンケルの必殺技として登場。魔剣、魔槍のどちらでも使用できる。
表現は原作とは違い、大きな十字架を象った光の塊を前方に飛ばすというもの。PlayStation2版『ドラゴンクエストⅧ』のククールが使う「グランドクロス」と酷似している。
ドラゴンクエストウォーク
2022年12月に行われた『ダイの大冒険』とのコラボイベントで登場した鎧の魔槍で覚えられる。
後年のグランドクロスに合わせてかバギ系の技になっている。
自分のHPを消費して、敵全体に威力400%相当のバギ系の斬撃ダメージを与える。
本作でのグランドクルスは、非常にコストパフォーマンスに優れる技であるといえる。
まず、自分のHPを消費する技であるためなのか、消費MPがたったの1で済む。おまけに消費するHPも最大HPの10%相当と、自爆技だったとは思えないほどに軽い。この程度の消費なら、「ホイミ」程度でどうにでもなってしまう。
アバンが教えたように安全な範囲に出力を抑えて放っているのだろう。
余談
本家に登場するグランドクロスは、赤い閃、もしくは炎で十字架を象って切り裂くという全体攻撃だった。『ドラゴンクエストⅧ』からは光の十字架を象って攻撃するという表現に代わり、グランドクルスにかなり近くなっている。
光線という性質上、勘違いされがちだがグランドクルスは光の闘気を使った技ではない。光の闘気を使った最大の奥義は空裂斬や虚空閃が該当する。劇中での使用者は皆、光の闘気の使い手だったが恐らくはシンプルな闘気でも発動は可能である。
関連タグ
ドルオーラ:竜の騎士のみが最終決戦形態で使用できる攻撃呪文。魔法力は竜闘気の圧縮にのみ使われ、本質的には闘気攻撃のためカテゴリー的にはこちらが近い。