我らは戦場の怨念の集合体!
いわば、戦いへの妄執そのものなのだ!
概要
幽霊型の魔物を中心に構成された強奪集団「幽霊騎士団(ゴーストナイツ)」の団長。「暗黒の騎士」を名乗る。
各地の戦場を彷徨い、煙のように湧いて悪逆を繰り返しては消え、近年度々噂になっていた存在。
巨大なスモークかガストのような外見をしている。
アバンとの戦いでは、フューレが用意し廃船内に隠してあった巨大な黒い甲冑を身に纏った。
剣と盾を持って戦場に赴いており、右腕に鎖付きの鉄球が仕込まれている。
人物
実は戦場の怨念の集合体で、戦いへの妄執そのもの。
戦死した人間達から生まれたような描写が成されている。
亡霊のような自分達の身に強いコンプレックスを抱いており、魔族やドラゴンは勿論人間からも馬鹿にされることを嫌う。
またその出自故に、戦いを「無益・無意味」と言われることは自分の存在の全否定であるため彼にとっての逆鱗である。
「魔族や竜達のようにワシらを下に見たな!」という言葉から、魔族や智慧ある竜から侮蔑された過去があることが窺えるが、作中の時代の地上界に魔族は僅かしかおらず、智慧ある竜ともなると魔界においてですら、ほぼいなくなって久しい。そのため元々は魔界の出身、もしくは魔族や智慧ある竜も数多く地上界にいた太古の時代(神々によって魔族や竜族が魔界に移されるより前、人間・魔族・竜族の三種族が世界の覇権を争い地上界が荒廃していた時代)の生まれなのかもしれない。
本編での活躍
残されたハドラー配下の魔王軍が足踏みしている間にアバンを始末し、一団の知名度を上げて本格的に世に討って出ようと目論んでおり、部下フューレを刺客として放つも暗殺は失敗。アバンと一戦交えたフューレと合流する。
復活直後のアバンから海波斬を喰らってその脅威を身をもって知ったフューレの忠告を受けるも、かつて自分達を制する事の出来た人間はいないとして退け、アバンの元に全団をもって攻め入る。
アバンから「お前達のような野心に憑かれた悪霊等にこの命はやらん」と言われると人間の分際で魔族や竜のように自分たち悪霊を侮辱したと激昂し、全軍突撃をかける。
しかしアバンの空裂斬で部下達が命の根源を断ち切られるのを目の当たりにして驚愕する。
更にフューレの最期の警告もあって、なんとか即死は避けられたもののマトリフのメドローアを喰らって左腕を消失。
アバンから「これ以上の戦いは無意味だから撤退しろ」と言い渡されるも、戦い=自らの存在価値である彼は鎖付きの鉄球を抜いてアバンに特攻。そのまま完全版アバンストラッシュで一刀のもとに鎧ごと粉砕されたかに見えた。
しかし即死を免れたドルディウスは、かろうじて生きていた仲間全員を吸収し、使える鎧の破片を集めて復活。その姿は自身の左腕と鉄球、さまようよろいの頭部と右上腕と下腹部と右脚、よろいのきしの上半身と左脚を一纏めにしたもの(上記メイン画像)。
アバンから受けたダメージでもはや死は避けられなくなったが、彼を道連れにすべく再び襲い掛かる。
不意打ちで鎖を巻き付けて剣を使えないようにし、ベギラマによる呪文攻撃をものともせずに(この時、炎の暗黒闘気・魔炎気を発しているのを窺わせる描写になっている)水中へと引き込み溺死させようとするも、闘気そのものを最後の武器とすることに思い至ったアバンは咄嗟に鎖を交差させてそこへ全闘気を集中させ炸裂させる。
十字に交差した命の輝きの直撃を受けたドルディウスは、生物すべてが持つその輝きを妬みながら、ついに妄執の『暗黒闘気』ごと消し飛んでいった。
余談
- モチーフ
鎖つき鉄球や鎧のデザインなど、モチーフは漫画『DQⅠ秘伝 竜王バリバリ隊』に登場した「暗黒の騎士」。
セルフオマージュとなっている。
戦場のドス黒い思念から生まれたこと、自分の出自にコンプレックスを抱いていること、単体では肉体を持たず何かに取り憑いて行動するのはミストバーンと共通。
アバンがミストバーンの正体とその仕組みをいち早く理解したのも、ドルディウスとの交戦があったからかもしれない。