大喜利とは
- 演芸の興行において、その日の最後に出る演目。
- 寄席で、トリを落語・講談が取らない場合、しばしばその代りに行われた演芸。三題噺、にわか(にわか狂言)など。現在では特に「とんち」と呼ばれる、お題をうけて小咄やなぞ掛けなどを行うものを指して大喜利とする事が多い。複数人でおこなわれ、司会者を伴うこともある。
- 下記『笑点』が由来とされる、ある問いに対して面白い答えを出し合う競技。
笑点での大喜利
落語家がスケジュールの浮いた日にちを活用して構成したアトラクション的なものであり、落語本来の姿ではない。
大喜利自体は昔からあったが、今のスタイルが確立したのは立川談志である。
基本ルール
- 司会者がお題を読み上げ、それに対してメンバーが回答する。
- いい答えには座布団をあげ、悪い答えには座布団を没収する。たいていは司会者の気分で増減させている。
- 座布団を10枚獲得すると、キーワードにそった賞品がもらえるが、必ずしももらって嬉しい賞品とは限らない。
お笑い芸人と大喜利
近年では落語家のみならず、むしろお笑い芸人らがお笑いライブやテレビなどのメディアで大喜利の腕を競い合うようになっている。ピン芸や漫才、コントなど専門・得意とする笑いのジャンルが異なる芸人たちの間で「誰が本当に面白いのか」を考える上で、「お題」という同一条件の下で小道具を用いず、自身のセンスや発想力のみを武器に笑いを競い合う大喜利は、芸人の実力を知る大きな指標になりうる。
地味で無名、目立たない芸人が大胆な回答で爆笑を取ったり、自分の持ちネタやギャグを入れて場を盛り上げたり、一方でバラエティで人気の芸人が全く回答できないといった番狂わせが起きるのも、大喜利を楽しむポイントと言える(当然「大喜利が苦手=実力がない芸人」と単純に決めつけるのは不適切な評価方法である)。特に若手芸人らにとっては自分の才能を披露する場としては絶好の機会であり、熱心な若手たちはプライベートで集まった飲み会でも独自にお題を出しあい、日夜腕を磨いている。
口頭のみによる回答が基本の『笑点』に対して、フリップやスケッチブックにお題に対する回答を事前に記入し、司会者に指名された後に口頭で発表しながらその内容を観客に見せるのが一般的。大喜利を得意とする芸人の中には、文字数や字の書き方、それらのレイアウトにまで気を配る者もいるという。さらに絵を描くのが得意な回答者は上手なイラストで答えたり、逆にイラストの下手さを笑いに変える者もいたりなど、回答方法は様々。(例としてIPPONグランプリ、フットンダなどがある)
さらに、「自分の回答をフリにして後にそれをさらに応用した答えを出す」「他人より先にオーソドックスな答えを出して牽制する」などといった回答者間の駆け引きなどもより大きな笑いと評価を得る上で重要になる。
pixiv上のタグを利用した大喜利
pixivにおいても、作品自体をフリにしたいわば「大喜利タグ」が発生することもある。感想タグの一種とも言える。
普通はコメントに書けばいいのであるが、より目立つタグの方に面白い書き込みを行われることがある。当然ではあるが、検索性はない。
その他
ネット上でも突発的に大喜利が発生し、例を挙げるとTwitterにおいてハッシュタグにお題を振って不特定多数ユーザー達の間で行われる事もあったり、いわゆるクソコラグランプリもこれに該当する。大喜利とはやや異なるが、かつては「(特定のお題に対して)一番面白いものを作った奴が優勝」という仕方で匿名掲示板にスレッドが出来上がったこともあった。
不定期だが企業アカウントが大喜利を募集する事があり、例としてセガの公式アカウントが「セガ大喜利」と称してセガの作品の登場人物にふきだしを付けた画像を用意して様々なセリフを言わせるお題を出題したりする。
関連タグ
携帯大喜利…ガラケー時代から流行ったNHKの大喜利バラエティ番組。
深田えいみ…AV女優のはずが、Twitterに何故かついたクソリプが大喜利の様相となった為、自ら「大喜利お姉さん」と名乗る事態に。ただし本人は回答者ではなく出題者。
鈴々舎馬風…1980年代にテレビ東京の『生放送!お笑い名人会』(のち『爆笑!おもしろ寄席』)の企画「ハリセン大喜利」で、ハリセン大魔王として人気を博した。また1969年4月~11月の短期間だったが『笑点』のレギュラーも務めた。
bokete…誰でも気軽に大喜利ができるウェブサイト。