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地球教

ちきゅうきょう

田中芳樹原作の小説『銀河英雄伝説』に登場する宗教団体。
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概要

田中芳樹原作の小説『銀河英雄伝説』に登場にする宗教団体。

「銀河系に勢力圏を広げた人類は生まれ故郷である地球を大事にし崇めるべきである」
このスローガンをもって地球教は、国境を越えて「銀河帝国」、「自由惑星同盟」、フェザーン自治領に支部を創設、信者は増え続けていた。
地球巡礼はフェザーンの武装商船が国境を越えて行われており、航行の自由は帝国・同盟・フェザーン自治領のいずれも黙認している模様である。
ただし戦争中であるため、同盟人の信徒が敵国である帝国領内の地球に巡礼しに行くのには当然危険が伴う。そのため、同盟の地球教徒たちは安全な巡礼のため、「地球を奪還せよ」と戦争を熱烈に支持している。

ところが、実際にはかつての地球の栄光を取り戻そうと歴史の影で暗躍しており、帝国と同盟が戦争状態に突入してからは両者を争わせ続け、疲弊させて共倒れさせ、最終的に地球教が人類社会の支配者となり、かつての地球の栄光を回復せんと何世紀も昔から陰謀を巡らせている。
フェザーン自治領も地球教の強い影響下にあり(初代領主が地球教の工作員であり、その後も政府の重要ポストは地球教の意向によって決まる)、帝国の政軍関係の機構にも熱心な信徒を潜り込ませることに成功している。
一方で、同盟では一般民衆にそれなりの信者を獲得しているにもかかわらず、紛いなりにも宗教を胡散臭いと断じる銀河連邦式の民主主義国家であるためか、いまいち公組織内部に勢力を浸透できておらず、作中ではヨブ・トリューニヒトと政治勢力と対等の協力関係を結んで謀略を巡らせていた。

作中の地球

人類社会の盟主時代に一次産業が衰退して放棄したという記述があり、加えてシリウス戦役時に猛攻撃を受けて数十億単位の犠牲者を出した。
それでも約10億人の地球人が生き残っており、シリウス中心の人類社会に組み込まれることになったが、それが確立する前に新たな支配者シリウスも権力闘争がきっかけで内部崩壊して乱世状態になった。
もはや辺境と化した地球に興味を抱く勢力はなく、残された地球人同士で支配権をめぐって何百年と争いを繰り広げ、地球全体が荒野といって差し支えないほど荒れ果てている。
時期は不明だがそうした争いは地球教によって統一されて終止符が打たれ、現在では1000万ほどの住民が荒れ果てた母なる惑星の上で細々と信仰生活を送っているのみである。

関連人物

地球教の最高権力者。グランド・ビショップと呼ばれるが、本名は不明。
ルビンスキーの野心を見抜いてなお利用し、ド・ヴィリエに異例の抜擢をするなど得体が知れない。

地球教団総書記代理。大主教。かなり狡猾な陰謀家。
最高幹部の一員であるが信心など欠片もなく、己の支配欲のために教団を利用している。
地球教フェザーン支部長。大主教。
オーディンでの皇帝暗殺計画の実施面における責任者だった。
ルビンスキーに対する監視役。主教。
禁欲家であり、熱心な信徒だが、意外にも誘惑に弱い。
フェザーン自治領主。
地球教徒は主従関係にあるが、内心で翻意を抱いている。
同盟における活動で地球教の協力者。
ただしトリューニヒトも個人的な目的があり、互いに利用しあってるだけの関係である。

作中の活躍

帝国暦490年(宇宙暦799年)、帝国軍のフェザーン侵攻により、フェザーン政府は崩壊、自治領主・アドリアン・ルビンスキーは地球教からの自立をめざし逃亡、自由惑星同盟との講和後、ラインハルトは即位、同盟最高評議会議長・ヨブ・トリューニヒトは地球教とのつながりをもったまま、帝都・オーディンに居を移す。

新帝国暦1年(宇宙暦800年)、キュンメル男爵による「皇帝・ラインハルト弑逆未遂事件」が起き、背後に地球教が動いていたことがキュンメル邸に残された証拠とトリューニヒトの証言により発覚、これにより帝国は地球教を「反帝国・テロ組織」に認定、アウグスト・ザムエル・ワーレン上級大将率いる艦隊を地球教追討に派遣、その途上、ワーレンは地球教信者の帝国軍兵士に襲われ、左腕を失う重い傷を負ってしまう。

一方、地球教の動向を探っていたユリアン・ミンツオリビエ・ポプランは教団が信者に「合成麻薬・サイオキシン」を与えて操っていた事実を知り、地球教が穏健な宗教団体ではなく危険な犯罪集団であることを知る。
直後にワーレン率いる帝国軍が到着、ユリアン、ポプランらは地球教戦闘部隊の殲滅に協力するが、コアの部分は取り逃がしてしまう。

その結果、新帝国暦2年(宇宙暦801年)のイゼルローン駐留艦隊司令官・ヤン・ウェンリー元帥殺害事件には同盟軍・アンドリュー・フォーク元准将を利用して直接的に、新領土総督・オスカー・フォン・ロイエンタール元帥叛逆事件には間接的に関与、二人の抹殺が結果としてラインハルトに利益をもたらしていることに教団内部にも不満が残った。

新帝国暦3年(宇宙暦803年)、身重の皇妃・ヒルダ殺害を狙い柊館を襲うが失敗、憲兵総監・ウルリッヒ・ケスラー上級大将に殲滅される。
同年7月、軍務尚書・パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥が「病床にあった皇帝・ラインハルトが健康を回復、皇帝はみずから軍を率いて地球を破壊する」との偽情報(実際には危篤状態)を流し、地球教最後の実戦部隊をおびき寄せる。その数わずか30人、憲兵隊とユリアンらに殲滅され、犯罪集団としての地球教は滅亡する。

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銀河英雄伝説

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