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概要編集

首都はバーラト星系第四惑星ハイネセン。

宇宙暦527年(帝国暦218年)帝国から逃亡(後述)した共和主義者たちによって建国。

首都惑星名は長征一万光年の途上で事故死した指導者アーレ・ハイネセンの名前に由来する。


兵器の名称…オリエント・ラテンアメリカ・中国・中央アジアなど世界各地の神話からの引用が多い。

人名・都市名…多民族国家のアメリカのような人種形態。

(Wikipediaより一部抜粋)

誕生編集

かつては銀河系に人類の最盛期をもたらした銀河連邦であったが、末期は中世的停滞によって修復不可能なまでに腐敗しきっていた。政治・経済・治安・モラルといったあらゆる社会構成要素が退廃の波に呑まれ、民衆レベルに至るまで精神的腐敗が蔓延、民主主義では社会問題の解決が出来なくなってしまうほど人間のレベルが堕ちていたのだ。

そんな中、彗星のごとく現れたのがルドルフ・フォン・ゴールデンバウムであった。彼は軍に入るとその強引ともいえる手腕と不屈な精神によって、汚職の追放、宇宙海賊の駆逐といった功績を打ち立て、銀河連邦市民の支持を一身に受けることに成功。若くして軍を退役し、政治家へと転身すると多くの票を集めて勢力を増強させてゆき、首相と国家元首を兼任、終生執政官を経て、ついには圧倒的多数の市民の支持により「神聖にして不可侵の銀河帝国皇帝」の位に就く。こうして銀河連邦はゴールデンバウム朝銀河帝国へと生まれ変わるが、ルドルフは自身と帝国に楯突く者を体制を転覆させる敵とみなし、容赦ない弾圧を加えた。かくして専制政治に反対する共和主義者達は思想犯として弾圧・人権剥奪の上、奴隷階級に落とされるようになった。


帝国歴164年、辺境の流刑惑星の一つであるアルタイル第七惑星の奴隷労働者の一人であったアーレ・ハイネセンは、類い希なるリーダーシップと斬新な発想を駆使して流刑惑星より40万人の仲間を連れて脱走。帝国の支配の及ばぬ可住惑星を求めて、後に「長征一万光年」と呼ばれる苦難の旅へと出発した。


想像を絶する苦難の旅路を経て指導者・ハイネセンを事故で失うも、その親友グエン・キム・ホアによって旅は続けられ50年後に地球型の惑星を発見。「ハイネセン」と名付けられたその惑星において民主主義国家「自由惑星同盟」が建国されたのである。


勝利と変遷編集

多大な犠牲を払った結果、生き残った人数はごく少数ではあったものの、民主国家としてスタートした自由惑星同盟は、銀河連邦の黄金時代を再現すべく善政を敷き、国力の増強に精励した。崇高な理念のもとに国家を運営していられたこの時が、自由惑星同盟の歴史においては最良の時代であったと言える。


版図を広げていた同盟は、必然的に銀河帝国と接触することになる。この日が来ることを想定し、軍備を整えていた同盟軍は帝国軍を撃退するが、同盟の存在は帝国に伝わることとなる。

100年以上前の脱走者が生き延び、独立国家を営んでいたことに驚愕した帝国は、直ちに「反乱軍」の武力討伐を決定し、宇宙暦640年にダゴン星域において自由惑星同盟軍と対決した。

ところが帝国軍は自由惑星同盟軍に完膚なきまでに敗れたのである。このダゴン星域会戦の勝利によって、帝国で弾圧されていた共和主義者や不平分子がこぞって自由惑星同盟に亡命し、同盟は量的な成長を遂げることとなった。


……しかし、これは同時に国家の変質を促すことにもなったのである。相次ぎやってくる亡命者の中には、帝国で罪を犯した刑事犯や宮廷内の権力争いに敗れた貴族まで含まれていたのだ。


衰退と滅亡編集

ダゴン星域会戦以降、帝国は幾度となく自由惑星同盟領へ侵攻したが、後が無い自由惑星同盟軍の必死の奮戦もありその成果は思わしくなく、宇宙暦745年の第2次ティアマト会戦では惨敗を喫し、宇宙暦767年に「反乱軍」の侵入対策とその領域への橋頭保としてイゼルローン回廊にイゼルローン要塞を建設。150年以上にわたる慢性的な戦争状態へと突入した同盟は建国当初の理念を失い、経済面・軍事面・政治面において修復不可能なほど腐敗。

ヨブ・トリューニヒトのように、安全圏から弁舌で民衆を操りつつ、自身は特権に浴し甘い汁を吸う腐敗政治家が暗躍。また、軍事面では帝国軍の侵攻拠点イゼルローン要塞の攻略に固執、正面からの攻撃を繰り返すばかりになっていた。


一方、帝国も長らく名将・傑物と呼べる存在が現れず、難攻不落のイゼルローン要塞のお陰で守勢においては同盟軍を撃退し続けたものの、攻勢に出ては特に策もなく、同盟領へと侵攻しては撃退され続ける、という行き詰まり状態に陥っていた。


この慢性的な戦争状態のせいで、銀河全体の人口は最盛期の3000億人から380億人にまで激減することとなった。長く膠着した時代は、しかし、戦争の天才と言われる帝国軍ラインハルト・フォン・ローエングラムと不敗の魔術師といわれる同盟軍ヤン・ウェンリーの登場によって動きはじめた。


宇宙暦796年、イゼルローン要塞の無血陥落によって勢いづいた同盟軍は9個艦隊3000万人の将兵を動員して帝国領へ侵攻、これに対し帝国軍宇宙艦隊司令長官ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥は焦土作戦を敢行、補給線が伸びきった同盟軍を襲って勝利をおさめ、敗走へと追い込む。同盟軍は残存艦隊をアムリッツァに集結させ、最後の反攻をこころみるが士気の落ちた艦隊はもはや帝国軍の敵ではなかった。この一連の「アムリッツァ星域会戦」において同盟軍は大敗北を喫し、第10艦隊司令官ウランフ中将や第12艦隊司令官ボロディン中将をはじめとして2000万人もの戦死・行方不明者を出し、同盟軍は多大な損害を被ることとなった。

艦艇を喪った艦隊は多くが壊滅状態となり、事実上解散。その残存戦力はイゼルローン駐留艦隊に吸収されるか、小規模な警備艦隊として再編成された。

戦力を損耗した艦隊に新たな新造艦艇を補充するという従来のやり方から、壊滅状態となった正規艦隊を廃止し、それらを合わせてまとめる形で新艦隊を編成する艦隊補充の傾向はアスターテ会戦から始まっていたが、この敗戦は遂にそれでも補充が追いつけない状態となった事を意味し、国家の弱体化に歯止めが掛からない致命傷となった。


生き残った軍部の一部は(ラインハルトの使嗾も知らずに)腐敗した政権に対し救国軍事会議を名乗りクーデターを起こす。しかし、つまるところ硬直化した軍事独裁政権でしかない彼らは市民の支持を得られず、反発する彼らを武力で鎮圧することしかできなかった。

同盟において数少ない無傷の実働戦力であった第11艦隊も救国軍事会議に参加したものの、ヤン・ウェンリーの策によって撃破、壊滅し、戦力を喪ったクーデターは失敗。結果としては同盟に痛手を与え、その寿命を早めるだけになってしまう。


アムリッツァの敗北と救国軍事会議の失敗により、ヨブ・トリューニヒトは勢力を増し、軍部の人事にも口を出し、自身の派閥寄りの人物を配置。憂国騎士団に加えて、警察とジャーナリズムまでも自分たちの手下で固めた結果、政府、軍部、メディアがすべて同一の者たちによって支配される形になった。ここまで来るともはや民主主義は形骸化の兆しを見せ始め、トリューニヒト派閥による国家の私物化が進行することになる。


宇宙暦798年、同盟最高評議会議長ヨブ・トリューニヒトは銀河帝国皇帝エルヴィン・ヨーゼフ2世の亡命を受け入れ、惑星ハイネセンにおいて「銀河帝国正統政府」の成立を援助。しかし、これは帝国の実権を握るローエングラム公に同盟侵攻の口実を与え、帝国軍による大遠征「ラグナロック作戦」の発動によって窮地へと追いやられてしまう。

この戦いでは名将ヤン・ウェンリー元帥の活躍によって戦術的には勝利を重ね、ラインハルトをあと一歩というところまで追い詰める。しかし、これあるを予測していたヒルデガルド・フォン・マリーンドルフの請願により、ハイネセンまで艦隊を進めたミッターマイヤー、ロイエンタール両提督の威圧により、同盟政府……より厳密にはトリューニヒト派は、自身の安全と引き換えに降伏を選択。停戦命令を受領したヤンは、ラインハルト撃破という誘惑にも惑わされず、素直に矛を収めた。結果的には戦略レベルでの実力差を覆すことは出来ず、「バーラトの和約」によって同盟は帝国に膝を屈することとなった。


その後も政局の迷走は続き、高等弁務官ヘルムート・レンネンカンプ上級大将がヤン・ウェンリーの一党に拉致されたことにしびれを切らせた皇帝ラインハルト・フォン・ローエングラムによる再討伐「第二次ラグナロック作戦」が発動されるともはや同盟に為す術はなく、政府・議会・軍部はほぼ機能不全に陥った。

同盟軍最後の抵抗である「マル・アデッタ星域会戦」において、同盟軍最後の宇宙艦隊司令長官アレクサンドル・ビュコック元帥が敗死したのち、宇宙暦799年、首都星ハイネセンは制圧され、皇帝・ラインハルトによって発せられた「冬バラ園の勅令」を持って自由惑星同盟は滅亡することとなった。

それまで反乱軍と称されていた同盟が、滅亡に際し初めて「国家」としてその存在を認められたというのは皮肉という他ない。


しかし、民主主義の存続を願う者達はヤン・ウェンリー一党が身を寄せるエル・ファシル自治政府へ集結し、戦乱は『銀河帝国 対 自由惑星同盟』の対立図から『民主主義の存続』を賭けた戦いへシフトしていく事になる。

政治体制編集

最高法規として同盟憲章(憲法でない理由は謎)が存在することから立憲主義国家であると思われる。


民主共和政を敷いており、行政府の長である最高評議会議長を国家元首としている。

議長職は選挙によって選出されているようだが、評議員は議長が指名する形式をとっている模様。

評議員はそれぞれ担当分野の委員会(省)の委員長(大臣)である。

行政政策方針の決定に際しては多数決原理を採用しており、評議員たちの公開投票によって政策方針が決定される。逆にいえば評議会が一致した見解を持てなくても多数派になれば政策を通せる。


また立法府として選挙で選出された代議員たちによる国会に相当する機関があるようだが、描写が乏しいために実態が不明慮である。

地方行政においても同様であるが、各星系政府のトップの地位が首相であることを考慮するとそれぞれの政府を共和国ないしは州と見做し、それが自由惑星同盟に加盟しているといった形式をとっている模様。


銀河帝国との関係編集

当然の如く共和制の同盟と専制政治の帝国の関係は険悪であり、銀河連邦から直接派生した帝国は「全人類を支配し、全宇宙を統治する人類社会唯一の正統政権」という国家理念上『外敵』と認めること自体が帝国そのものの国家的正統性を毀損する為、同盟を国家とは認めず『辺境の反乱勢力』として扱い、基本は『反乱軍』や『反徒』と呼び、あくまで国内の問題であるとして処理している。そのため、捕虜にした同盟軍人や民間人は、思想犯罪を犯した帝国臣民という形式で扱われ、国内の強制収容施設で矯正教育という名の過酷な強制労働を強いる方針をとっている。


対する同盟も自らが正統な銀河連邦の後継国家を名乗っているために帝国を敵視し、また同盟の掲げる全市民を主権者と考える民主主義の理念から言って皇帝ただ一人を全人類社会唯一の主権者であると位置付ける帝国と交渉できる余地が存在しない為、上記通り帝国を打倒して全宇宙に民主主義を回復するという名目の下、徹底抗戦の構えを取っている。


基本的に敵対の姿勢を崩していない両者だが、実質的な中立自治体であるフェザーンで武力抗争は行っておらず、またサイオキシン麻薬の摘発については秘密裏に帝国と同盟の警察組織が協力するなど極めて水面下ではあるが一定の交易があった。またあくまで軍同士という建前ではあるが、捕虜交換も頻繁に行われていた。


こうした現象は戦争が一世紀以上続いていることもあり、本来の戦争目的が帝国・同盟問わずに軽んじられており、国家的正統性の関係から落とし所も見つけることができず、半ば惰性で戦争を継続していることに由来してものである。


石黒版ではラインハルト自身も自分に力があれば姉と共に同盟に亡命していたと公言もしている。

関連タグ編集

銀河英雄伝説 銀英伝 自由惑星同盟軍艦艇 自由惑星同盟の登場人物(銀河英雄伝説)

ヤン・ウェンリー


パラグアイ・・・国旗がよく似ている。


STARWARS・・・銀河内戦最後の戦いである「エンドアの戦い」直後に短期間だけ【自由惑星同盟】という国家が建国されていた。

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