概要
ゼッフル粒子とは、銀河英雄伝説に登場する粒子の一つである。
発明者で応用科学者であるカール・ゼッフルの名から命名された。元は惑星規模の鉱物採掘や土木工事を行うために発明されたもの。無臭・透明で、一定量以上の熱量やエネルギーに反応して制御可能な範囲内で引火爆発を起こすガス状の物質である(エンジン熱程度では発火せず、ブラスター等のビーム砲ぐらいの高温が必要)。帝国軍と同盟軍の戦いが激しくなるにつれて、軍事用にも使用され始め、様々なところで数多くの兵士を死に追いやることになる。
後に銀河帝国の技術大将アントン・ヒルマー・フォン・シャフトによって、宇宙内でも使えて粒子を誘引するナノマシンによって噴霧範囲を遠隔制御することが可能な「指向性ゼッフル粒子」の開発が成功、艦隊戦でも使用される事になる。
主な使用例
- イゼルローン要塞攻略戦において、ローゼンリッターのワルター・フォン・シェーンコップが指令室に乗り込んだ際に使用。指令室に撒いた事で帝国兵の銃火器を封じることで要塞の無血占領に成功した。(OVA版では中央制御室に乗り込む際にその途上で使用し、実際に引火爆発を起こしている)後にローゼンリッターは、惑星ハイネセンにおいて帝国軍の高等弁務官レンネンカンプを拉致する際にも、通路の銃火器封じのためにゼッフル粒子を使用している。
- アムリッツァ会戦の際に、ジークフリード・キルヒアイスが機雷原を突破するために指向性ゼッフル粒子を使用。指向性ゼッフル粒子が使用されたのは原作ではこれが最初である。
- OVA版ではそれより先に、時系列的には外伝「奪還者」にて、同盟軍の追撃を逃れるため試作段階の指向性ゼッフル粒子を初使用(エネルギーの消耗が激しく制御に苦労している)。また本伝でも、カストロプ動乱にてキルヒアイスが、惑星の防衛システム「アルテミスの首飾り」を破壊するために使用している。
- リップシュタット戦役にて、ガルミッシュ要塞に立て籠ったリッテンハイム候に対し、部下を犠牲にされて怒りに燃えるラウディッツ中佐が自ら胴に巻いてあったゼッフル粒子発生装置を起動させ、リッテンハイム候の護衛の発砲によって自爆。指令室を吹き飛ばし、リッテンハイム候は遺体も残らないほど体が四散したという。
- 帝国軍が惑星ハイネセンを併呑して後に、ハイネセン市街地で爆発事故が発生し、市の大半を焼失して帝国兵含め5500人以上の死者・行方不明者を出した。原因は同盟軍に払い下げられた鉱山開発用のゼッフル粒子発生装置が誤作動して、工場の火花に引火したものだった事が判明するが、帝国軍は「放火」の疑いを信じる庶民の非難を封じるために、以前からの交戦団体である憂国騎士団を犯人として壊滅させることになる。
関連タグ
ダイナマイト:同様に鉱山開発が目的のはずが、後に兵器に利用されて多くの犠牲者を出した例の一つ。