概要
CV:大林隆之介(OVA)/桜井敏治(Die Neue These)
自由惑星同盟の軍人。階級は中将。
古代騎馬民族の末裔で姓は無く、「ウランフ」でフルネームである。
また民衆からも人気の高い提督であった。
宇宙暦795年、自由惑星同盟軍第九艦隊司令官として第3次ティアマト会戦・第4次ティアマト会戦に参加。
第3次ティアマト会戦では司令官ウィレム・ホーランド中将を失い敗走する第十一艦隊を第五艦隊司令官アレクサンドル・ビュコック中将と共に援護して帝国軍を寄せ付けず整然と後退し、この会戦の帝国軍勝利の立役者であるラインハルト・フォン・ミューゼル中将からもビュコックと共に評価された。
第4次ティアマト会戦では両軍が対峙するなかでの敵前横断後からの側面攻撃という常識外れの行動に出た帝国軍左翼司令官ラインハルトに自由惑星同盟軍が翻弄されるなか、後方の敵が強いなら我々は前進するまでと艦隊を突撃させ帝国軍本隊を圧迫する猛将ぶりを発揮するもラインハルトの後背からの中央突破に攻勢は頓挫し、後退する事となる。
宇宙暦796年、自由惑星同盟軍第十艦隊司令官となり帝国領遠征に遠征艦隊の先鋒として参加。
そしてアムリッツァ星域会戦の前哨戦である惑星リューゲンの会戦で帝国軍と戦うことになる。
敵はフリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト中将が率いる、帝国軍で最も勇猛と評された黒色槍騎兵(シュワルツランツェンレイター)艦隊。
ただでさえ遠征艦隊先鋒故に他艦隊よりも各占領地に駐留部隊を配置せねばならなかった為か数は敵に劣り、更にラインハルトの焦土作戦で補給もままならないという絶望的な状況での戦いを強いられることになった。
そんな不利な状況下においても相手に序盤は同数の損失を与え続けていた。
その後に絶対数の不足と将兵の疲労から包囲されるも、艦艇の四割を失い、残り半数が損傷となりながら粘り強く抗戦を続けたうえ、包囲網の一箇所に全兵力をぶつけて敵陣を突き崩し、凡そ半数ではあるが艦隊の脱出を成功させた。
だが、その折に艦隊の最後尾にあって艦隊の脱出を援護していたウランフは旗艦を撃沈され戦死した。
不利な状況下にあってなお帝国軍の精強部隊である黒色槍騎兵艦隊の攻勢を持ちこたえるなど、艦隊指揮の能力は非凡さをうかがわせるものであった。
実際彼の敗北は戦略的な無理のツケを最悪の形で回されてしまったことによる感が強く、補給が保たれて兵の体力や指揮が万全であれば黒色槍騎兵艦隊とも互角以上に戦えたのではないかという意見もある。
ヤン・ウェンリーからの撤退の提案にも当初は追撃可能性を理由に難色を示したが、追撃の危険を恐れるのは将官としては当然であり、対処は大前提と聞かされると賛成に回っている。
ビュコック提督からの信頼も厚く、ウランフかボロディンのどちらかでも生きていればもっと楽が出来たと後に言わしめる等、同盟軍の提督としては有能さを見せた提督である。
また、藤崎版では最期の殿を務める際に総員退艦命令を出していたがその際に部下から「最初で最後の命令違反」と返されて共に残って戦うという描写があり、かなりの人望があることもうかがえる。そして、その奮戦ぷりからか、旗艦の撃沈を見届けた敵将のビッテンフェルトらからも敬礼されていた
アニメ版では一貫して第十艦隊司令官であり、旗艦は盤古という名称である。