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ウィレム・ホーランド

うぃれむほーらんど

原作小説『銀河英雄伝説』(外伝)に登場する、自由惑星同盟の軍事キャラクターの1人。32歳で中将になるおどの手腕を有する、非凡に類する軍人である。ただし過激な発言が目立ち、さらに自分を英雄視している。メイン画像は藤崎竜版ホーランドである。
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「ウィレム・ホーランド元帥、帝国を滅ぼす者、それは俺だ!」
声優:堀川仁

概要

小説・OVA版

 『銀河英雄伝説』(外伝)に登場する自由惑星同盟側の軍事キャラクター。座乗艦は少将時代はミサイル艦(艦番521)で、中将時代はアキレウス級大型戦艦(アイアース級説有り)の1つエピメテウス
容貌はメディアで異なり、OVA版では角ばった顎や鋭い目つき、短く刈り上げた金髪、偉丈夫、と如何にも攻撃的な雰囲気を纏っていた。実際、少将として作戦会議に顔を出した時には、自信過剰なまでの態度で首脳部に作戦を提示しており、それを他の提督たちからは出過ぎたことと思われている。少将から中将に昇進してからは、その部分がさらに増しており、先任のアレクサンドル・ビュコック中将やウランフ中将に対しても礼節を尽くさなかった。
 少将時代にミサイル分艦隊指揮官として第6次イゼルローン要塞攻略戦に参加、後に中将昇進して第11艦隊司令官として就任してまもなく第三次ティアマト会戦に参加した。32歳という若さで中将に昇進したのは、彼の手腕の高さを示す一方で、最高司令官の直接のコントロール下を離れると暴走しやすいなど長所を欠点で潰している。
 また自身が帝国を滅ぼすのだと自負し、自分自身を英雄視していることから、ビュコックからは「疑似天才」の烙印を押されており、ラインハルトからは「理論を無視することが奇策だと思っている」など愚将の印象を抱いている。

漫画版

 藤崎竜氏による漫画版では、イケメンとも言える偉丈夫の青年士官としてデザインされており、髪の毛も角刈りの様に単発だったのに比べ、漫画版では黒髪で伸ばしている。容姿が変更された以外に性格も変更されている部分があり、原作・OVA以上に自身を英雄視しているようになっている。
 ただしOVA等では描かれなかった部分での補足がされており、例えばミサイル艦隊による要塞攻撃が失敗したときなどには「俺は死ぬ覚悟はできている。だが兵を無駄に死なせるわけにはいかない」等と、迅速に後退している場面が描写されるなど、艦隊指揮官として原作・OVA以上に非凡な姿が描かれているのが特徴である。
 加えて部下の信頼度が非常に高いのも特徴で、これも原作等では描かれなかった部分である。これにより後のティアマト会戦での無謀な艦隊運動が可能であったなど、カリスマ性が強調されている。

人物

小説・OVA版

 自信家であり自分の事をブルース・アッシュビーの再来」(これは記者たちがインタビューに際していった言葉であり、それをホーランドは真に受けている形でもある)と自負しているなど、その過剰なまでに自己評価を高めている。
 軍人としての腕は中々であるが性格がそれに釣り合っておらず、同階級(同世代・年上に関係なく)の者に対しては尊大な口ぶりで話したり、遠まわしに皮肉を言って侮辱したりと遠慮や謙遜というものがない。ただし上級階級にあるラザール・ロボス元帥といった最高司令官に対しては、流石に命令を受け入れている模様。
 中将に昇進してからは尊大な部分が過剰なまでに成長しており、アッシュビーの再来というメディアの言葉を鵜呑みにしていただけでなく、ダゴン会戦の英雄と称されるリン・パオや、同じく英雄視されているアッシュビーの“同盟領内における防衛戦”を非難した挙句に、自分はイゼルローン要塞を落とし、帝国へ侵攻して帝国を滅ぼすと豪語していた。

漫画版

 自信を英雄視する部分は、原作等のそれを凌駕するのが最大の特徴であり、イゼルローン要塞攻撃に成功した際には「イゼルローンは墜ちた!これで私は英雄だ!!!」と宣言していることからも伺える。
 ただし引き際やメディアを前にした時の対応の切り替えが良くOVAの様に豪語したりはしなかった。とはいえ軍隊内部に居る時は自身を前面に出しており、ティアマト会戦時も案の定、第11艦隊の行動の自由を求めて意義を申し立てた。
 また異なるのは彼自身が豪語するよりも、彼の指揮下にいる部下達が豪語する点も特徴の一つである。それだけホーランドにはカリスマ性があり信頼されている証しでもるが、第11艦隊将兵の場合は民主主義の軍隊としてはかなり異質な部隊へと変貌している。

手腕

小説・OVA版

 戦闘のスタイルは、機動力と打撃力による速攻戦をメインとしている模様。少将時代には巡航艦のミサイル艦タイプを主力としたミサイル艦部隊を指揮して、敵に察知されることなく回廊外壁を高速で迂回して要塞への直接攻撃を成功させている(ラインハルトには見抜かれていたが)。攻撃一本のためか防御戦には不向きな面もあるようで、ラインハルトの横槍に対して的確な後退や反撃も出来ない場面も見受けられた。
 中将に昇進してからも、この姿勢は変わらなかったようで、艦隊陣形を不定期なものとしつつも高速機動によって帝国艦隊を翻弄し、火力を叩き付けて大損害を与えるなど、欠点を補って余りある戦火を上げている。
 だが決定打には欠けており、戦術理論を無視しての強引な艦隊運動は一定の敵には効果を成す一方で、ラインハルトの様に冷静な判断力を持つ者かられば“下の下”としか見られない戦術であった。
 このため、艦隊が活動限界点を迎えたところで即座にラインハルトに反撃され、エピメテウスと多くの艦隊諸共あっけなく戦死してしまう事になる。

漫画版

 より細かい戦術思考が描かれており、速攻性と機動性を重視するのが第11艦隊のドクトリンであるとされる。このため、原作等では何故連携を嫌ったのかを詳しく描かれなかったのに比べて、漫画版では機動性が殺されてしまう等のしっかりとした理由付けがされた(但しウランフ中将からは、「指揮系統が纏まらないのはまずい」と反論されている)。
 加えてカリスマ性が異常に高い事から、非常識な艦隊運動が実現可能となっており、帝国軍を壊乱の淵に叩き込むことが出来ている。さらに先を見据える部分も持ち合わせ、後方待機しているラインハルトの艦隊こそが重要なポイントである事を見抜き、重要目標として突撃を敢行している。
 そして後退を拒否した理由も付けられており、下手に後退すれば帝国軍本隊とラインハルト艦隊に挟撃される危険性を孕むことから、敢えて突撃して食い破ることを選んでいる。

経歴

小説・OVA版

第6次イゼルローン要塞攻防戦

 第6次イゼルローン要塞攻防戦に分艦隊司令官として参加。司令部に対して、主力艦隊を囮にして自身のミサイル艦部隊による要塞への直接攻撃を提案する。出過ぎた態度ではあったが、対案が無かったこと、また司令部の幕僚チームにいたアンドリュー・フォーク中佐の作戦提案と内容が酷似していたことから、結局はこの案が採用されるに至る。
 火力の滝を持って鉄壁に穴を穿つ、と豪語したとおり、要塞への直接攻撃を成功させた。しかし、ラインハルト艦隊の様な他の帝国軍艦隊の側背攻撃までは計算に入れられておらず、左側面を直撃されて要塞攻撃は失敗に終わる。それでも要塞外壁の一部を破壊したのは紛れもない事実であることから、同盟軍史上2番目に要塞を傷つけた軍人となった。また伏兵の攻撃を許した理由として、ロボス率いる主力部隊と帝国軍の全軍が対峙して要塞周辺ががら空きだったと思い過ごしていたことによると考えられる。まして、ラインハルトが他帝国軍人らから嫌われて、前線から離されていたとは思うまい。
 だがその後、同盟軍の兵力が長時間の戦闘で疲弊してきたことから、要塞攻略を断念。撤退へ移行する。トールハンマーの攻撃を受けぬようにするため、同盟軍右翼部隊が帝国軍左翼部隊を要塞主砲射線軸へと押し込んで発射を妨害しつつ後退するという戦術を成功させた。その間、ドワイト・グリーンヒルの発案でホーランド分艦隊を左翼から突入させて帝国軍主力に打撃を与えるなど、先の失敗を補う戦果を上げた。が、ここでウォルフガング・ミッターマイヤー准将とオスカー・フォン・ロイエンタール准将の小部隊の攻撃を受けて中断を余儀なくされる。

第3次ティアマト会戦

 先の会戦で功績を上げたことにより、中将へと昇進を果たして第11艦隊司令官に就任する。その直後、帝国軍の侵攻が発覚して出陣を迎えることとなる。またこの際、グランド・カナル事件と呼ばれる、軍の護衛艦隊の大半が民間船団の護衛を放棄し、残る1隻が孤軍奮闘して帝国軍巡航艦2隻と対等して玉砕した事件が生じていた。これに対して民間などから批判が相次いだが、ホーランドは堂々と批判を跳ね付けて

「それは軍事の知らぬものの発言だ。決戦を前に小競り合いで貴重な戦力を失うわけにはいかない。1隻の犠牲で他の9隻が無傷で済んだのだから、ロボス元帥の命令は的を得たものである」

と正当性を主張した。
 またホーランドはこの時の記者たちの取材に際し、「アッシュビー提督の再来との声もありますが?」との声に対して自信たっぷりにこう答えた。

「光栄なことだ。リン・パオやアッシュビー元帥の故事に倣い、ティアマト星域で帝国軍を迎え撃ち、私の戦略で、完膚なきまでに叩き潰してくれる!」

と豪語していた。
 ティアマト星域に布陣したのは3個艦隊で、彼の第11艦隊の他、第5艦隊と第10艦隊が動員された。本来は5個艦隊であったが予算が下りずに未完成の陣容で迎え撃つ形となったのである。さらにこの時、ホーランドは先任司令官であるビュコックの命令に従うことを不服とし「自艦隊の長所を殺して敵を利するのみ」と言い放ってまで連携を拒否した。
 加えてこの会戦に先立つ回線による3提督同士の会話でホーランドは過激な発言を繰り返しており、ビュコックの防衛戦をするのが精々だとの発言に対して、帝国領を進行して帝国を滅亡させるのみ、という発言をしている。またイゼルローンを抜く力すらない、とのビュコックに対して、痛烈な皮肉を返している。

「小官はビュコック閣下の実績と経験を尊敬しております。過 去 の 実績と経験を」

これに対してビュコックは怒りもしなかった(副官ファイフェル少佐は怒り心頭だったが)。
 会戦が始まるや否や、ホーランドはビュコックらとの連携を無視して突撃を開始した。対する帝国軍は4個艦隊(うち1個艦隊はラインハルトで、後方で予備兵力として待機していた)に、直線攻撃と持って痛烈な打撃を与えた。
 火力の集中と加速力は尋常なものではなく、帝国軍が射線を集中する頃にはその予想宙域にはおらず、第11艦隊は大した損害を受けずに帝国軍左側背に回り込んで切り崩すという離れ業をやってのけた。第2次ティアマト会戦でアッシュビーが実行した切り崩し攻撃を真似たと考えられる。帝国軍は暴風雨の如く暴れまわる第11艦隊に手を焼き、一時は艦隊内部を蹂躙される醜態を招く。
 ホーランドはこの戦闘の戦果が全て自分のものであると酔いしており、あまつさえリン・パオとアッシュビーを超えた存在になると夢物語を見ていた。この時、ビュコックとウランフは、帝国軍の予備兵力(ラインハルト艦隊)の動きから罠である可能性を見抜き、エネルギーや物資に余力のあるうちに後退するよう促された。
 これに対してホーランドは「嫉妬しているのだな」と盛大な勘違いをし、ビュコックの後退命令を拒否して前進あるのみと返信した。2度目の通告を受けた時、彼は怒り心頭になり返信を行う。

「常に先覚者は理解されぬもの。もはや一時の不和、非協力は論ずるに足らず。永遠なる価値を求めて小官は前進し、未来に知己を求めん」

軍法会議に告発されることすら跳ね除けて、自らが正しいと確信して前進を止めなかった。それが見事に裏目にでる。
 ホーランドは自艦隊の行動の限界点を把握できず、やがて帝国軍主力に対する暴風雨を凍結せざるを無い状況に陥り、後退へと移ることとなった。その刹那、ラインハルト艦隊の三連斉射が襲い、第11艦隊の中枢部を直撃し、ホーランドの旗艦エピメテウスを一撃で轟沈に追いやった。その間、ホーランドは自らの敗北を悟る暇もなく戦死したとされる。

漫画版

第6次イゼルローン要塞攻防戦

 戦闘経緯はほぼ原作等々は変わらないが、性格等は変更されているのは上記のとおりである。作戦会議などでは原作等以上に尊大感を醸し出し、「凝り固まった人間には分かるまい」等と先人に対するさり気無い侮辱的な台詞を履いている。
 戦闘時、要塞攻撃を成功させたが、ラインハルトに側面攻撃を仕掛けられた際には「見抜いたやつがいたか」と素直に失敗を認めたうえ、このまま攻撃を続行しても全滅するだけであることを熟知していたことから早急な後退を命じる。それ以降は省かれており、その後の雪辱を晴らすの場面はカットされた。

第3次ティアマト会戦

 戦闘経緯は概ね原作等と変わらないが、両軍が小手先調べとして1000隻単位の分艦隊を繰り出していくセオリー通りに事を運ぼうとする。しかしホーランドは無視し、まずは単艦『エピメテウス』だけの前進を行い、それを見た将兵達が「司令官だけに行かせるわけにはいかない」と一斉に加速して付いて行き、結果として全軍による一斉突撃を実施している。
 非常に纏まった動きで帝国軍を奔騰し続けていたが、本願は交戦中の帝国軍本隊ではなく後方で待機しているラインハルトの艦隊を撃破して初めて勝利となる、と確信してラインハルト艦隊へ進路を取った。
 しかし突っ込みすぎたがために、第11艦隊はミュッケンベルガー元帥率いる本隊とラインハルト艦隊に挟撃される危険性が浮上してしまうが、敢えて突撃を続けて食い破ろうとする。が、結局のところ叶わずに敗れ去ってしまった。
 追撃の末に、第11艦隊の僚艦たちは活動限界点を迎えて次々に離脱を余儀なくされていく。そして最後までラインハルト艦隊に追い縋ったエピメテウスもまた、活動限界点に達して動けなくなってしまった。それを待っていたラインハルトは原作と同様、3度の斉射でエピメテウスを轟沈。ホーランドは自身もまた嫌悪していた旧い人間であった事を噛み締めつつ、今際の際まで奮戦出来たことを実感しながらエピメテウスと運命を共にした。
 なお、第11艦隊の生き残りは、直後に急行したビュコック、ウランフ両提督の艦隊に救助されている。

「これで、俺も……英雄だ」


評価

 作中における、他キャラクターからの評価は概ね割れるような形となるもので、辛辣な評価をする者もいれば、好評価をする者もいるため一概に良い・悪いの判断はし難い面もある(軍事的側面はまだしも、性格面は低評価であろうことは疑いないだろうが)。

ビュコック評

 上記した通りホーランドに対して疑似天才の烙印を押している。とはいえホーランドの無謀に対しては、

「帝国軍がより弱いなら勝利は同盟軍に帰する」

と言って、弱い場合には強さを発揮する。という皮肉の評価を下している。
また、彼に対する台詞として以下の様な物が挙げられる。

「作戦と言うものは、実行するより早く失敗はせんものじゃよ。わしの、過去の経験によればな」
「勝っている時に後退するのは、女に振られた時に身を引くよりも難しいじゃろうよ?」
「成程な、先覚者は常に狂人呼ばわりされるものだ。だが、狂人が全て先覚者ではないからな!」

ウランフ評

 ビュコックと同じく、ホーランドの艦隊運用は無謀極まりないとして

「あんな非常識な艦隊運動が、いつまでも続くわけがない!」
「その時になって助けを求められたら我々も道連れにされかねない!」

低評価を下している。さらに彼に対する台詞の一例として

「ホーランドのお調子者」
「前進と勝利、後退と敗北、それぞれの区別もつかん奴」
「奴は古い戦術を無視する事は知っていても、だからとて、新しい戦術を構築しえるとは思えません!」

ラインハルト評

 ビュコック、ウランフと同じく、辛辣な評価を下しており、以下の様な発言をしている。

「理論を無視することが奇策だと思っているらしい」
「芸術とは非生産的なものだな。あの動きの秩序の無さを見るがいい。エネルギーを浪費するために動き回っているようなものだ」
「下には下がある」

キルヒアイス評

 汚泥に美点を見出すとさえ言われるキルヒアイスからすると

「あの艦隊運動は見事ですね。芸術的なほどです」

というような一定の評価をしている。

ノルデン評

 ラインハルトの艦隊参謀長ノルデン少将からすると

「敵ながら見事な用兵ですな」
「既定の戦術理論を超えています。一定の戦闘隊形をとらず、さながらアメーバのように自在に四方にうごきまわり、意表をついて痛撃をくわえてきます。なかなか非凡と言わざるをえません」

というな好評価をしている。

漫画版の評価

 こちらでは上記しているようにOVAよりも評価は上がっている。第11艦隊将兵からは絶対の信頼をおかれているが、特に敵将であるラインハルトからは

「俺がいなければ英雄になれただろう」
「良く部下を纏めている」

等と評している。

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