概要
銀河帝国では統帥本部総長・宇宙艦隊司令長官と共に三長官と言われる帝国軍の主要ポスト。元帥・上級大将などの高級軍人から選ばれて三長官のいずれかに就いた。帝国軍人でありながら軍務省を率いる文官・閣僚として軍内部の人事・財務などの軍事行政を担当、席次としては参謀本部の長である統帥本部総長、実戦部隊の長である宇宙艦隊司令長官の上に立つ。作中ではゴールデンバウム王朝末期にエーレンベルク元帥がこの役職に就き、宇宙艦隊司令長官にグレゴール・フォン・ミュッケンベルガー元帥、統帥本部総長にシュタインホフ元帥が就いていたが、リップシュタット戦役勃発前にミュッケンベルガー元帥が退役、戦役後に帝国の実権を掌握した宇宙艦隊司令長官・ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥が軍務尚書を含めた三長官の地位に就き、帝国宰相も兼ねた。
ローエングラム王朝成立後はパウル・フォン・オーベルシュタイン元帥がこの地位に就き、宇宙艦隊司令長官はウォルフガング・ミッターマイヤー元帥、統帥本部総長はオスカー・フォン・ロイエンタール元帥が就き、オーベルシュタイン元帥が新帝国暦3年に不慮の死を迎えるまで軍務尚書を勤めている(ピクシブのタグは殆どオーベルシュタイン関連)。
作中において、軍務尚書・オーベルシュタイン元帥と宇宙艦隊司令長官・ミッターマイヤー元帥の仲は最悪とされているが、この2人に限らず「帝国軍では伝統的に軍務尚書と宇宙艦隊司令長官の仲が蜜のように甘いという例はなく、たがいに目を合わせずに要件を事務的に話すだけであり、ときには腕力の比較になったことさえあった」と記述されている。
なお、余談ながら統帥本部総長は新帝国暦2年にロイエンタール元帥が解任され新領土総督に任じられて後は空席になり、幕僚総監にカール・ロベルト・シュタインメッツ上級大将、ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ首席秘書官(中将待遇)を経て、エルネスト・メックリンガー上級大将が任じられている。
ちなみに作中にて「尚書」は日本でいう各省庁の大臣的な物で軍務尚書は軍務大臣というべき存在である。