アイアンハイド
あいあんはいど
俺の記事だって?悪いが今はそれどころじゃないんだ!
デストロンの奴等がまた発電所を襲っている。
司令官が向かったがピンチらしくてね!
俺はすぐに救援に向かわないといけないんだ!だから、俺の自己紹介はまた今度にしてくれ。
ヨォシ、待ってろデストロンども!引きずり降ろして細切れにしてやる!
CV:ピーター・カレン/吹き替え:速水奨、平田広明(日本未放送回)
『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』第一話から登場。
ラチェットと同様に日産・チェリーバネットに変形するサイバトロンの警備員。「赤いサイバトロン」とは主に彼(ら?)のことを指す。
その実は警備員の名を騙る影の副司令官で、マイスター副官の役目を悉く奪う(ただし、原語版の彼は副官ではなく特殊任務員)。ついでに出番もみんな奪ってしまっている罪な男。しかもクロミアという彼女までいるリア充である。ただし警備員という肩書きから、サイバトロン基地のザル警備は彼のせいじゃないかと、ファンの間で囁かれている。
腕からは瞬間接着光線、冷凍ビーム、冷凍ガス等を発射する。
本当は年長者の癖してホイルジャックを「おじさん」呼ばわりして若者ぶる元気な自称若者でもある。というか設定上は老兵なのだが、日本語版では若者という扱いになったようだ。
真面目で責任感が強い一方で戦闘においては血の気が多く、「鉄屑にする」「細切れにしてやる」等の過激な発言で有名。
デストロンの策略で地球人と敵対してしまった時にもクリフと共に真っ先に攻撃の意思を示し、コンボイから諫められている。
正義の力を思い知ったか!!!!!!
視聴者「お前が言うな」
非戦闘時であれば普通に気の良い性格で地球人との関係も良好で親しい。また、マスカレード作戦の際はコンボイの計画が途中で頓挫しそうな空気があったことから「なんか嫌な予感がしてならないけど………」と不安を口にするなど、冷静な一面も見せる。
アニメ版では我の強さゆえかかなり出番が多かったのだが、『ザ・ムービー』においてシャトルで移動中、デストロンの襲撃を受けてメガトロンの手によって殺害される。スパイクから息子のダニエルに伝言を頼まれていたが、その願いは永遠に果たせぬままとなってしまった。
更に『2010』では、ユニクロン戦争で命を落とした他の仲間と共に小惑星帯に葬られた遺体がクインテッサ星人の策によって墓もろとも消滅してしまっている。
…のだが、日本独自の続編である『ザ☆ヘッドマスターズ』の第27話にて彼と思われるTFの後ろ姿を確認出来る(当時、ザ・ムービーが日本未公開で情報が伝わり切っていなかった事情もあると思われる)。
なお、この話には他にスカイファイアーもこっそり登場している。
演じる速水奨と言えば当時から美形キャラを演じる綺麗所として有名である。しかしアイアンハイドは珍しく軍人らしさを意識した荒れ声。しかし何故かしっくり来る声である。というか、この作品で速水が演じるキャラクターは、やたらと口の悪い場合が多い(マシなのはスパイクくらいか)。ちなみに原語版でのピーター・カレンはコンボイとの兼任で演じている。
ちなみに後年、速水が自身の演じたアイアンハイドを再視聴した際は「こんな乱暴なキャラでしたっけ?」と首をかしげたという。
サイバトロンの破壊大帝
もう我慢できん!引きずり降ろして細切れにしてやる!
彼と言えば、この言葉でお馴染み。そのためサイバトロンの破壊大帝の異名を持つ。
第25話「メガトロン地球征服作戦PART1」では、サイバトロンを悪に仕立てる偽映像で(デストロンの誰かが扮しているはずの)偽物がメガトロンに騙されて利用されたショーン・バーガーの乗るヘリを見て「俺が片付けてやりましょうか」と言い放っている。その後バーガーが差し向けた戦車を見た本物が「屑鉄に変えてやるぜ」と言っており、違和感がないのが空恐ろしい。
だが第40話「チルドレン・プレイ」に匂いて、冒頭のスタジアムの乱戦で棍棒代わりにライトをへし折り、どさくさに紛れてしれっと破壊活動を行なっていた。
その一方で、第65話「トランスフォームをとめろ!」では、チャリティーレース中にデストロン達の襲撃を受け、彼らの新兵器トランスフィクサトロン光線の影響でメガ様曰くくるまもーどならぬビークル形態に固定されてしまった際にはいつもの如く
ア「どうしたみんな!しっかりしろ!パンクの一つや二つでへばるんじゃない!根性で闘うんだあああああああああ!!!」
と吐くが、直後に攻撃を受けてしまった時には、
ア「やめろ…!エンジンルームが溶けちまいそうだ…!」
流石の根性も機械の異常には勝てなかったか。
なお、本編で発せられた台詞は上とは少し違い、正確には
- 第3話の「いつもいつももう一歩のところで逃げられてばかりです…。もう我慢できん!」
- 第7話の「デストロンめ…!よーし、引きずり降ろして細切れにしてやる!」
であり、この2つがMADなどで合成編集されたもの。
流用元となった『ダイアクロン』の玩具は、「人間が乗り込むパワードスーツ」という設定である為に顔がない。これはラチェットも同様。
その為、『トランスフォーマー』として発売された際には座席の部分に貼り付ける顔のようなステッカーが追加されている。後年にタカラより発売された復刻版ではパッケージのベロの部分に、アニメと同等のデザインの頭部が印刷されており、これを切り抜いて座席に差し込む事で(申し訳程度だが)劇中の姿に近づける事が出来る。
また、ロボット形態で余剰部分となる車体後部は、アイアンハイドを搭乗させる事ができる自走式の砲台に変形する。アニメでは設定画は存在するものの、未登場となった(第3話では、玩具をモチーフにしたと思われる砲台を背中から出現させている)。
この後、初代アニメに準拠した玩具は以下がある。
- 変形!ヘンケイ!
- ユナイトウォリアーズ
- シージ
- アースライズ
- マスターピース
- スタジオシリーズ
- 尚海外ではプロールとセットでザ・ムービー冒頭でデストロン軍団に射殺されるシーンを再現したダメージバージョンが発売された。
前述のTVシリーズとはパラレルワールドとなる『ALL HAIL MEGATRON』を始めとする作品群では、かつて民兵組織出身であった事が語られている。頑固な性格故に度々上官とトラブルを起こしていたが、コンボイと出会ってからは、彼の優れた人格に惹かれていった。
ロボットモードの姿はTVシリーズとほぼ変わらない(顔付きは若干違い中年の筋肉質な男性らしく描かれている)が、地球でのビークルモードの外観は従来のチェリーバネット型ワゴンではなく、米国内でポピュラーなピックアップトラックとなっている(ラチェットも同様)。
リジェの受信した偽情報(本当の裏切り者はサンストリーカー。スコルポノックと結託した地球人のテロ組織マシネーションに苛烈な人体実験を受け、心身ともに大きな傷を被ったたため地球人類を恨み、絶滅させてくれる代償としてメガトロンを共に滅ぼそうとの約束をスタースクリームと交わしたが、反故にされた)によりサイバトロンはデストロンに大敗を喫し、居住不可能状態のセイバートロン星に追放されたため精神が荒み、リジェを制裁と称してリンチするなどサイバトロンの士気の低下の原因となっていた。
コンボイ復活に伴い地球に舞い戻りデストロンとの決戦に勝利したが、後のエピソードで死亡…したかに見えたものの、アルファートリンによってセイバートロン星にある400万年前の自分のボディにスパークを移植され再生。ただし大戦中の記憶は丸ごと失われており、裏切り者であった瀕死のサンストリーカーの罪も知らぬまま彼を救助し、彼を車椅子に乗せリハビリをする…という衝撃的な光景が描写された。
海外版の『ビーストウォーズ』では、象に変身するアイアンハイドというキャラクターが玩具のみで登場し(いわゆる劇中未登場)、前述のG1アイアンハイドと同一人物という設定になっている。大鷲に変身するシルバーボルトとライオンに変身するプロールの3体が合体する事でマグナボスが完成する(この2人もG1と同一人物)。
言わずもがな、『ビーストウォーズⅡ』のサントンは、このアイアンハイドの仕様変更品である。
CV:アルヴィン・サンダーズ/吹き替え:遊佐浩二
『マイクロン伝説』と、その続編『スーパーリンク』に登場するデストロン兵士。無論、G1シリーズの同名のサイバトロンとは無関係。自走対空砲に変形し、更に脚部を展開した砲台モードも備える。パートナーとなるマイクロンはレーダーを備えた戦闘車両に変形するサーチ。アイアンハイドのビークルモード前方部分に合体できるほか、砲台モードの操作も務める。
メガトロンに忠誠を誓うのは他の部下と同じだが、デストロンらしからぬ真面目で仲間思いな性格が災いしているのか損な役回り(後述)が多い。
『スーパーリンク』では他のデストロンと同じくサイバトロンに鞍替えするも元デストロンという過去のため吹っ切れず、ガルバトロン出現(メガトロン復活)と同時にサイバトロンの仲間たちを裏切ってしまう。ガルバトロンを庇って死亡した後にアイアントレッドとして復活するが、知性は低下し、かつてのような面影は無くなってしまった。
因みに英語圏での彼の名前はデモリッシャーであり、海外版『Transformers Energon』ではロードバスターの海外名がアイアンハイドとなっていて少々ややこしい。後述の『War for Cybertron』シリーズでもマルチプレイのキャラとして、デモリッシャーの名で登場している。
日本語版の吹き替えを担当した遊佐浩二は、同作に登場するイカトンボことスラストや後年の『アニメイテッド』のプロールも担当しているが、今としては想像もつかないオッサン声である。これらのシリーズでは、遊佐のように一人で二役を兼任している声優が何人かいるが、一気に同時収録していたとの事。
損な役回りの数々
- 第2話
コンボイとホットロッドのひき逃げアタックをもろに喰らった。特にコンボイの攻撃を喰らった時はタイヤ痕がはっきりと残る程。
- 第7話
不器用すぎることを全員に突っ込まれた挙句、バカにされてしまう。
- 第8話
流砂に呑まれた先に辿り着いた遺跡でマイクロンパネル「ボム」を入手したが、マイクロンパネルの探索を命じられていない上に待機命令に背いたという事でメガトロンに没収されている。当然、アイアンハイドも「何すか?」と突っ込んだが、上司の気迫には逆らえなかった。余談だが、メガトロンは「しかしも案山子もない」とダジャレじみた事を言って文句を言わせなかった。
- 第17話
メガトロンの策謀に嵌められたスタースクリームの攻撃を喰らいかけた(因みにデバスターは一部始終を見ていたのでバレている)。
- 第23話
敗北続きの険悪ムードを懸念していたが、メガトロンはスタースクリームに当たり散らし、サンドストームはどこまでもマイペースとアイアンハイドの心配そっちのけ。
CV:ビル・ファッガーバッケ/吹き替え:三宅健太
『アニメイテッド』では装甲車に変形するオートボットのメンバー。出っ張った下顎部分はマスクやカバーに近く、上の画像のように口がちゃんと奥にある。
歴代のヴァイオレンスだったり、老兵だったり、キャノン砲を見せつけたがる「兵士」然としたキャラクターから一転。ずんぐりとした体型、優しくて繊細な心の持ち主(たまに辛辣)といった特徴から、pixiv内では癒し系キャラクターとして定着している。
基本的にすこぶる不器用で、周囲のものをよく壊してしまうが、逆に手先はかなり器用。スペースブリッジ建設において並々ならぬ才能を発揮するなどエンジニア・機械マニアな一面も併せ持つ。ちなみに、入隊時に彼の教官を務めたセンチネルプライムに対し、同期の面々が上層部就任を目指すと語る中「スペースブリッジの整備工になりたい」と素直に言うと一笑に付されてしまった。
緑、ずんぐり、エンジニア・・・あれ、もしかして・・・
担当声優の三宅は、今回アイアンハイドを演じるにあたり「優しいお相撲さん」のイメージで臨んだという。そのためか次回予告にて「好きなスポーツ選手はお相撲さん」と話し、バンブルビーから「そのまんまだ」と突っ込まれた。
『マイクロン伝説』のアイアンハイドと同様に海外版とでは名前が異なるが、これは実写映画版のキャラクター構成に合わせた為に起きた弊害である。原語版での彼の名前はバルクヘッド(Bulkhead)で、通称ボケ。ストーリー中盤には本来のアイアンハイド(日本版ではアーマーハイドに改名)も登場する事もあって非常にややこしい。
CV:キース・サラバージャ
3作品全てに登場する。出番はそこまで多くないものの、コンボイの右腕的立ち位置として活躍。外見はG1期のものを踏襲しているが、かつての血気盛んな面はワーパスに譲り、そういった無鉄砲な若い兵に呆れる老兵として登場している。
続編の『Fall Of Cybertron』ではアーク防衛戦にのみ姿を見せる。3作目の『Rise of the Dark Spark』では、ディセプティコン三大参謀達より先んじてサイドスワイプと共にダークスパークを手に入れる。ディセプティコン視点ではボスキャラクターとしてダークスパークを守る最後の砦となるが、ショックウェーブ達によって敗北、ダークスパークを奪われてしまう。この際、ショックウェーブに蹴り飛ばされて動かなくなっているが、生死は不明(明言こそされていないものの、『Rise of the Dark Spark』は多くのファンが『War for Cybertron』と『Fall Of Cybertron』の中間の物語と認識しているので、おそらくは無事だったと思われる)。
マルチプレイ「Escalation」では本作での彼に加えて、ユニクロン三部作の彼(名前は海外版に合わせてデモリッシャーとなっている)もディセプティコン側のキャラクターとして操作できる。
時空界のオートボットの一員。歴戦の戦士であり、血気盛んというほぼ初代アニメそのままなキャラ付けとなっている。
ディセプティコンのデッドロックと交戦した際に、彼のオートボットへの異常な憎しみの裏に深い怨恨が隠されていることを戦士の勘で見抜き、その性根を叩き直すべく拳を叩き込む。戦いの最中に復活したメガトロンが放った無差別攻撃からデッドロックを庇って瀕死の重傷を負うが、デッドロックが心境の変化によってとどめを刺さずに撤退したために生き残った。
詳細な姿は不明だが、「腕のガトリングガンを近接用のソードに切り替え」という記述があることから、恐らく同様のギミックを持つ変形!ヘンケイ!版と同じ姿や武装と思われる。
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