曖昧さ回避
- テレビアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の登場人物
- 1996年までF1に参戦していたフランスのレーシングチーム
- 2.の銘柄を継ぎ、耐久レース用のプロトタイプカーを生産・販売しているフランスの自動車メーカー「リジェ・オートモーティブ」。旧名は「オンローク・オートモーティブ」
- 特撮作品『爆竜戦隊アバレンジャー』における悪の組織『邪命体エヴォリアン』の女幹部⇒黎明の使徒リジェ
当記事では1について解説するが、原語版の名称「ミラージュ」で呼ばれているキャラクターや能力などのいくつかの類似点を含む『ダークサイド・ムーン』のディーノについても触れていく。
概要
CV:フランク・ウェルカー/吹:喜多川拓郎ほか
『トランスフォーマー』シリーズの初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(以下G1)第1話から登場するサイバトロンの諜報員。故郷セイバートロン星への思いが強く、あまり他人と交流をしない物静かな性格である。
英語圏では蜃気楼などを意味するミラージュ(Mirage)の名で知られているが、彼の名前はレース場や道路などで発生する逃げ水を由来としている。初代TF以降のシリーズにも登場し、名称や外見が大きく変わる蜃気楼の名に相応しいキャラクターである。
変形するビークルはF1カー・リジェJS11。和名のリジェの由来はJS11を運用していた同名のフランスのレーシングチーム(リジェ:Ligier)だと思われる。
本編での活躍
「サイバトロンの腕利き諜報員、透明になる能力を持った超A級スナイパー」by政宗
自分の能力を有効活用しない間抜けが多い初代TFとしては珍しく、この透明化能力を最大限に利用して要所要所で活躍した。特に第3話では、もし彼がいなければ番組がそのままBADENDルート確定で終了していたと言っても過言ではない。その後も自らの能力を活かしてデストロンを内部から引っ掻き回し、サイバトロンの勝利に貢献した。決して能力がチートすぎるから出番が少なくなったとか言ってはならない。
…おいそこ、空気も禁句だぞ。
なお、放送当時の玩具のパッケージの記述によれば、彼の能力は単に透明になるだけではなく6分間自分の外見や位置を変える幻影を見せるというものらしく、第56話「マスカレード」ではスタントロンに偽装した彼らがメナゾールに化けるのに使われた(スタントロンへの偽装は塗るだけで変形機構まで変わる超絶技術の塗装により、合体はチャージャーの磁気により行われた)。
pixivでは
本編で仲良さげに会話をしていたハウンドや、第13話「リジェの裏切り」にて裏切り者だと疑ってきたクリフと一緒に描かれる事が多い。
玩具
同時期にリリースされた他のサイバトロンと同じく『ダイアクロン カーロボット』シリーズからの流用品であり、このダイアクロン版には後にリジェとしてリリースされたジタンブルーのカラーリングだけでなく、パワードコンボイとのセットで発売された赤いカラーの製品も存在していた。
実車の車体横にあったGITANES(ジタン:フランスの煙草の銘柄)のロゴは商標の都合からかCITANESに変更されている。TF版はジタンブルーのカラーのみが発売されており、日本では単品の通常版のほか、コンボイとアラートを同梱した3点セット商品の『グッドバイコンボイ』が発売された。
当時品の復刻販売などはされていないものの、2000年代には『ロボットマスターズ』や『変形!ヘンケイ!トランスフォーマー』にて、G1版を踏襲した青いF1カーに変形するリジェが発売された。
『ユナイトウォリアーズ』ではスタントロンのドラッグストライプを仕様変更し、スクランブル合体機能付きでコンボイグランドプライムに同梱された。同じくスクランブル合体能力を備えたコンボイ、アイアンハイド、プロール、サンストリーカーとのセット商品。
G1リジェの関連動画
結月ゆかりと学ぶトランスフォーマー「初代」リジェ編
実写映画版
ダークサイド・ムーン(ディーノ)
CV:フランチェスコ・クイン/吹:立木文彦
実写映画版3作目『ダークサイド・ムーン』に登場するオートボット戦士。赤いフェラーリ・458イタリアに変形する。ゲームや小説での名称はミラージュだが、同名義で出せなかったのは大人の事情。
オートボットでは珍しく人間嫌いでクールな性格。スキャンした車のせいか「ペルファボーレ!」といったイタリア訛りの喋り方をする。射撃が得意だったG1版に対し、両腕のワイヤー付きブレードやボウガンなどで戦う。外見・性格・武器と、何から何までG1版のイメージから大きく剥離したキャラクターであるが、透明化能力はきちんと備えている模様。設定だけだがな!
顔の造形はオートボットの中でも一番ディセプティコン寄りだが
- アークの乗員や裏切り者
- プロトフォームのオートボット
- (地球人の手掛けたデザインだが)オートボット寄りの顔をしたディセプティコン
- ディセプティコン寄りの騎士
- 和風の元ディセプティコン
が後に現れたので、この作品以降は両陣営の見た目の違いがより曖昧になっていく。
小説版ではドリラーの襲撃から逃れたサム達を助けた直後、スタースクリームに捕まって首を引き千切られて死亡した。4作目の『ロストエイジ』では登場していないが、劇中でオートボット狩りに遭った描写は描かれておらず、現時点では生死不明状態である。
原語版の吹き替えを担当したフランチェスコ・クイン氏は2011年にこの世を去った為、本作が最後の出演作となった。
2014年には『トランスフォーマーリベンジ』公開時に発売されたサイドウェイズの玩具を一部仕様変更した玩具が日本限定で発売されており、アウディ・R8に変形する。2021年にはスタジオシリーズにて完全新規造型のディーノが発売。フェラーリからのライセンスが取得できなかったせいかフェラーリ・458イタリアではなく架空のビークルに変形する。
ビースト覚醒(ミラージュ)
CV:ピート・デイヴィッドソン/吹:藤森慎吾
第7作『ビースト覚醒』では、G1版ミラージュを実写風にリファインしたフォルムで登場。
アニメイテッド(ミラージュ)
海外で発売されたムック本"Allspark Almanac"2巻に設定が記載されているオートボット戦士。『アニメイテッド』本編未登場のキャラクターで、全身図と地球の乗り物をスキャンしたアースモードが掲載されている。
ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー
CV: ショーン・ホーキンス/吹:松浦義之
NETFLIXにて配信されているオリジナルアニメ『ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー』では、同トリロジーの玩具のデザインほぼそのままの姿での登場となった。
第1部『シージ』から登場するオートボットの1人で、自身の外見を変化させるG1版由来の能力があり、劇中ではディセプティコンに偽装して潜入するシーンがあったが、映像の乱れにより元の姿が露見してしまい、あえなく正体がバレてしまった。
ラチェットの隠れ家で遭遇した元ディセプティコンのインパクターとは敵同士ということもあり当初は反目しあっていたが、彼に憎悪を抱くオートボットの中でいち早く彼の心情を理解し、彼に同情する素振りを見せている。
その後はディセプティコンによる総攻撃を生き延び、オプティマスらと共にアークに乗って新天地を目指していった。
玩具は『トランスフォーマーシージ』にてサイバトロンビークルに変形するミラージュが2019年に発売されており、同年には頭部の造型をG1シリーズの玩具風に変更し、半透明の成型色に置き換えたミラージュがIDW版コミックのデザインに近づけたインパクターとパワーダッシャー・アラゴンとの3体セットで「ファンボートバトル3パック」としてハズブロより限定発売(日本未発売)された。また、劇中でディセプティコンに偽装した状態のカラーリングを再現した玩具も2020年に発売されている。