概要
トランスフォーマーシリーズの実写版4作目『ロストエイジ』にて初登場。
往年のファンにはお馴染みのダイノボットだが、「の」が「な」に変わっている。
古の地球に存在した恐竜の姿を模したトランスフォーマー達で、ストーリーのキーパーソン。
ビーストモードはモデルとなった恐竜より刺々しく、ロボットモードは騎士を彷彿とさせる姿をしている。しかし、グリムロック以外のロボットモードはほとんど最初にしか出てこない。
劇中のカラーリングは古びた金属の質感だったが、玩具はメンバーそれぞれ違う着色がされており、全員揃うと彩り豊かである。
設定・描写
- ロックダウンに捕縛され、彼の宇宙船内に幽閉されていた。彼らは闘いによる勝利と自由を愛する集団であり自分たちが支配されたり使役される事を嫌う。
- 劇中で正確な起源は明かされなかったが、ファンの間では「創造主」たちによって肉体を金属化された恐竜たちがトランスフォーマーに改造されたのでは、と噂されている。そのためか、本作では一切喋らないという設定で、獣のように唸る事しかしない。
- 漫画版ではG1寄りの設定であり、彼らが地球に到来した時代とそれ以前における「惑星の歴史上最強の生物群」で、それぞれの好みに最も叶った存在をトレースした事になっている。
- 特筆すべきは、伝説の騎士団としてサイバトロン星で有名なことである。星々を巡る冒険に出た、ロックダウンに捕獲された時は実際に違う惑星に散らばっていた、時空間航行が可能な伝説の宇宙船「ネメシス」を有していた、宇宙船にあった装備は紛れもない誇りあるナイトの武器やナイトを認識するシステム、オプティマス自身とロックダウンによる、オプティマスの搭乗経験を思わせる言動、という事を考えると、やはりサイバトロン出身の古代のトランスフォーマーと見て矛盾はない。
- 粗暴に見えても、それは挑発または挑戦された場合である。相手の力を認めると協力を惜しまない描写など、ナイトにふさわしい品格を備えているのは明らか。
- 全員が巨大で、オートボットと比べて概ね、ビーストモードでは2~4倍程度、ロボットモードでは倍以上の大きさがある。ロボットモードを見る限り身長に差はほとんどなく、騎士団という事を考えると、やはりロボットモードが本来の姿であるようにも思える。凄まじいパワーと運動能力を誇る。道を塞げば、ガルバトロンらが追撃を中止するほどの威容を誇る。
- 戦いの後は、オプティマスにより自由を宣告され、文字通り野に放たれた。
メンバー
過去作同様にティラノサウルス型ロボットに変形する。玩具のカラーリングは茶色。
ただし過去作と違い、ビーストモードの頭部にはドラゴンを彷彿とさせる2本の角が生えている。
恐竜モードでは炎を吐くなど、恐竜というより本当にドラゴン化している節がある。
また、描写からすると、外甲に火薬仕込みまたは発火性のリアクティブアーマーのような機構があるのかもしれない。
武器は「ドラゴントゥースメイス」というメイス。
一人だけマスク顔だったG1とは逆に一人だけマスク無し&ツインアイの素顔であり、他のメンバーと逆になっている(他のメンバーはマスク顔)。
背びれがトゲ状になったスピノサウルス型ロボットに変形する。玩具のカラーリングは深紅。
登場したダイナボットではグリムロック共々最大級のサイズを持つ。
劇中で彼に騎乗したクロスヘアーズからは「トゲトゲ」と呼ばれた。
スピノサウルス時の戦闘ではバク転しながら背中の刺で敵を貫いたりして戦う。
変形パターンはビーストメガトロンのように、恐竜の頭部が右腕、尾が左腕となる。
初期プロットの1つでは、オプティマスは彼に搭乗する予定だった。また、身体のあちこちから槍を射出する能力も持っていた。
鳴き声は一部エメリッヒ版ゴジラの声が使用されているとの指摘があるが定かでは無い。
怪獣映画とトランスフォーマー関連の音響の繋がりはこれが初めてではない。
双頭のプテラノドン型ロボットに変形する。玩具のカラーリングは青。
戦闘狂が多いダイナボットの中では温厚で、戦う時以外は人懐っこい。
吸引されかけたスラッグを救おうとするなど、仲間意識も強い。
過去作同様にトリケラトプス型ロボットに変形する。玩具のカラーリングは紫。
グリムロック同様、鬼のような顔だちが特徴で、ほぼ肉食恐竜。
他のダイナボットと同様に命令される事を嫌うが、「~を破壊しろ」という命令には嬉々として従うなど、好戦的な性格はG1と共通している。劇中未披露だが、火炎も吐けるらしい。
本編では暴れまわってはいたものの、ロックダウンの宇宙船に吸引されかけてジタバタしてる場面が多く、「かわいい」という感想も。
スラッシュ
劇中未登場。ヴェロキラプトル型ロボットに変形する。玩具でのカラーリングはミントグリーン。
『ビーストウォーズ』のダイノボットとモチーフは共通しているが、特に関連性は無い。
専門は隠密行動。ロボットモードでは鎌を武器とするが、ヴェロキラプトル時の後肢の鉤爪を武器とする事もできる。
初期設定では多数の個体が参戦する予定であった。
劇中未登場。ステゴサウルス型ロボットに変形する。玩具でのカラーリングは黄緑色。
ロボットモードでは尾が戦斧になる。戦闘中のスリルを唯一の幸福とする。
スロッグ
劇中未登場。ブラキオサウルス型ロボットに変形する。玩具でのカラーリングはグレー。
グリムロックに迫る巨体を誇り、知能が低く愚鈍な点はG1のスラージに似ている。
ただし、彼の行動は作戦の核であり、戦闘における心の支えらしい。
ミニダイナボット
『最後の騎士王』に登場。小型犬程の大きさで、ティラノサウルス型のシャープT、プテラノドン型のテリー、トリケラトプス型のトップスの3体がいる。
いたずら好きなためオートボット達には邪険にされているが、ケイドやイザベラからは可愛がられている。
ストレイフがランフォリンクスに近い見た目だったが、テリーはなぜかプテラノドン寄りの姿である。
コンセプトアートではミニスコーンやミニスロッグの姿も確認できる(参照)。
最後の騎士王
5作目『最後の騎士王』では、ロボットモードに一度も変形していない。そればかりか、グリムロックが廃車をおやつ代わりに食べてはケイドに怒られ、吐き出してバツが悪そうに振舞った。さらに先述したとおりなぜか全員子供(?)がいる、ベビーストレイフはドリフトに害鳥扱いされるなど、明らかに騎士というよりは動物的な側面が見られる。
といっても、地中からの奇襲で敵を足止めしたり、別の敵の追撃からケイドらを守ったりと要所でいい活躍をしてくれる。
余談
- 映画では恐竜はクリエイターに絶滅させられたとも言及されていた。
- 一瞬だけ、宇宙船内部にてダイノボットの尻尾とも捉えられる物が見えたが、ダイノボットの物だったのかは不明。
- 『ゾイドジェネシス』のバイオゾイドに似ていると度々言われるが、気にしてはいけない。他人の空似とも言えるが、そもそも『ZOIDS』と『トランスフォーマー』は、共に同じ会社の製品であり、北米で人気を果たして日本に凱旋したなど類似点もある。
- 『サイバーバース』で直接登場はしないが、グリムロックが古代の地球で恐竜を率いていたと話しており、トリケラトプス、ヴェロキラプトル、プテラノドン、ブラキオサウルス、スピノサウルスといった具合にダイナボットを意識したであろう面子になっている。
- 2019年のスーパー戦隊『騎士竜戦隊リュウソウジャー』は騎士+恐竜をモチーフにしている。