概要
マイティアクションXやタドルクエストなどの有名ゲームを開発している会社。創設者は檀正宗、歴代社長兼CEOとして檀黎斗や天ヶ崎恋がいた。
ゲームメーカーとしても人気が高いようで、西馬ニコは同社のゲームのグッズであるバッジを沢山着けており、新作イベントを楽しみにするファンも多い。
創設者の正宗曰く「世界一のゲーム会社にする。そんな絵空事のような幻にも等しい夢を実現するために、私は人生の全てを捧げた」「私の命を削って築き上げた私の全て」との事で、恐らくこういった正宗の夢そのものが会社名の由来になっていると思われる。
24話に登場した天ヶ崎の名刺によれば、社屋の住所は「〒148-0171 東京都千央区逢美台 9-18-5」。
バグスターに対抗するために衛生省と協力してゲーマドライバーとライダーガシャットを作ったのもこの企業であり、バグスターの原点もここと推測されていた(ゲーム制作中にバグスターウイルス誕生やゼロデイ発生)。
会社としてか黎斗個人としてかは不明だがゼロデイ発生の原因となったプロトガシャットを未だに保管しており、それが彼の弱みとなっていた。
なお、名前が酷似している仮面ライダーゲンムとの関係性が疑われたが、案の定ゲンムに変身していたのは黎斗だった。
WEBムービー「ポッピーピポパポの部屋」第8回にて、かつては黎斗の父・正宗が経営していた事、発売しようとしていた10個のゲームにバグが発生しテストプレイヤーが次々とバグスターウイルスに感染した事、そして正宗がゼロデイの責任を問われて逮捕され一時倒産の危機を迎えていた事が明らかとなった。
ただし、本編第12話によると正宗の逮捕にもそれ以上の理由がある模様で、第22話にて真実の一端が明らかになった。
所業が明るみに出て以降黎斗は失踪していたが、衛生省は「黎斗の行いを社員達は知らなかった」との見解を示しており、現に第17話で登場した元開発社員の小星作は黎斗がゾンビゲーマーレベルXに変身したのを目の当たりにして驚いていた。
また、黎斗が失踪したせいで再び会社の存続が危ぶまれており、同話では現状を危惧した作の手により、開発中止になっていたジュージューバーガーガシャットが開発されている。
第18話では、失踪した黎斗に代わって新しい社長が就任したらしい事、作を中心に社運を賭けた新作ゲームの開発に着手している事が明かされた。
しかし、第22話でレベルX(エックス)の力を手に入れたゲンム(このゲンムは新たに手に入れた増殖能力による分身)が率いるバグスターウイルスの襲撃を受け、さらに黎斗本人も帰還。社内はバグスターウイルスに占拠され、文字通りの「ブラック企業」と化してしまう。
その黎斗も第23話でCRの面々によって追い詰められ、パラドに命を奪われる。第24話にて新社長の正体が天ヶ崎恋と判明したが、実は彼もバグスターと結託しており、パラドと協力して黎斗の願いであった仮面ライダークロニクルを誕生させた。
仮面ライダークロニクル発売後は一時莫大な利益を生んだが、その後も下記にある通りの事態に陥っており、結局は「ブラック企業」から抜け出せていない。
第32話にて冤罪が晴れ出所した正宗が社長復帰を宣言。社員もそれを歓迎していたが……?
関連人物
同社の2代目社長で、物語開始時点でのCEO。第23話で故人となったが、後にバグスターとして復活する。
第24話から登場する同社の3代目社長。第32話で檀正宗に倒される。
同社の社員。ガシャットの開発に携わっていたため、新ガシャットの製作が可能。最終話で5代目社長に就任。
同社の設立者で初代・4代目社長。黎斗の実父。刑務所で服役中だったが、第32話で釈放された。
幻夢コーポレーションの大株主。
そのブラック企業ぶりについて
散々書いてきた通り、従業員にとっては問題だらけにも程がある最悪のブラック企業である。
劇中で発覚している内容を時系列順に並べてみると、
- 会社が開発したプロトガシャットが原因でバグスターウイルスが大量発生、未曽有のバイオハザード『ゼロデイ』を引き起こす。
- ゼロデイの責任を取る形で当時社長の檀正宗が逮捕され、黎斗が社長に就任し立て直すまでの一時期、倒産の危機に陥る。
- Dr.パックマン率いる武装集団が本社ビルを襲撃、駆け付けた警官隊も含めて多くの負傷者を出す。しかも事件解決後、黎斗はこの襲撃を予見し利用していたという事実が発覚しており、社員の危機を完全に放置した形になっている。
- ある日、突如として社長の黎斗が失踪。会社が再び存続の危機に立たされる。
- その失踪した社長が、世間を騒がせているウイルスをばらまいた主犯と発覚する。
- 天ヶ崎恋が新社長に就任、立て直しを図るべく社運を賭けたゲーム開発に着手……していた矢先に第18話では黎斗が作に感染させたモータスバグスターが開発部を襲撃、第22話ではバグスターウイルスを引き連れた黎斗の襲撃によって会社を占拠される事態に。
- CRの活躍によって事態は収束し、会社も元通りになったが、その裏側では新社長が前社長と同様にバグスターと結託……どころか新社長の正体自体がバグスターであった。この事から、上述の黎斗襲撃時に恋が姿を見せなかったのもあって、実は会社を占拠されてしまう事さえも恋の思惑通りだったのではないかという、従業員からすれば最悪としか言いようがない疑惑すら生じた。
- 新社長体制で発売した新作ゲーム『仮面ライダークロニクル』で一時的に莫大な利益を生んだが、実はこのゲームはバグスターが人間を絶滅させるためのゲームであった(しかもコンティニュー不可の旨をゲームオーバー時に初めて説明される仕様)。普通ならばリコール案件ものであり、無関係な従業員もいわれのない冤罪や迫害を受ける可能性もある。
- 第32話では冤罪の晴れた正宗が社長に復帰する事を約束。これで社員達も安心できるようになった……かと思いきや、その正宗は仮面ライダークロノスに変身、新社長を蹴落として自らが仮面ライダークロニクルの運営に回ってしまう。また、黎斗やパラドが仮面ライダークロニクルを完成に至らせた事すらも彼の思惑通りだった事が判明した。
この通り、数度に渡って経営危機に陥った他、3度も武力行使による襲撃を受けている。しかもこの3度の襲撃は、どれも当時社長の黎斗が引き金である。
現実的に考えれば株価の大暴落は不可避であり(ニコがこの会社の大株主になれたのも、ある意味ではこの一連の騒ぎによる幻夢株暴落もあったのかもしれない)、最早呪いのごとく災難が続いている。従業員にとっては、もう悲惨としか言いようのない職場ではなかろうか。
当然この状況に反感を抱く従業員も多く、異議を申し出て退職届を出す者までいたが、恋はそれを一蹴して退職届を破り捨てている(バグスターにとっては人権などどこ吹く風だろうが、無論この行為は人権侵害、違法行為である)。
なお、メタ的な事を踏まえると、レジェンドゲームガシャットは実在するバンダイナムコのゲームの力を使用しており、幻夢とバンナムが提携企業であるという設定は存在しないため、盗作疑惑が持たれないか、という意見もある。
ちなみに正宗は幻夢コーポレーションを「ホワイト企業」と声高に告げている。
本編後の顛末
最終話では消滅した正宗に代わり、会社の株を購入し大株主となったニコに推薦された事で、小星作が社長の就任。
彼が社長となったことで、ようやくクリーンなホワイト企業になった。
その後はジュージューバーガー、ボーズ・オブ・テラ、お経でポクポク、そして開発が再開されたバンバンシューティングとバンバンシミュレーションに続くバンバンシリーズ第三弾バンバンタンクなど、新たなゲームを次々と世に送り出した。
また、小星体制となってからも、CRとの業務提携は続いており、正式にCR所属医師となった九条貴利矢と協力して抗ゲーム病ワクチンを開発している。
これにより、CRの仮面ライダーの出動(=バグスター切除オペが必要になるほど重篤なゲーム病患者の発生)もかなり緩和されたと言う(小説版、地の文(=永夢の独白)より)。
その後、後日談にあたる『仮面ライダーゲンムズ』でヒューマギアとして目覚めた檀黎斗がサウザンインテリオンの資本を全て奪い、幻夢無双コーポレーションとして再建させた。
黎斗はあくまで、再び幻夢コーポレーションの社長となることを目標としているが、現時点では幻夢コーポレーションと幻夢無双コーポレーションは別会社と思われる。
しかし、行き過ぎた善意をラーニングした人工知能「ゼイン」の策略により、仮面ライダークロニクルの一般開放を迫られるという最悪の事態に追い込まれた。
仮面ライダージオウ
エグゼイド編では会社自体は直接登場していないが、GENMのロゴが入ったゲーム機は登場しているため、アナザーエグゼイドの歴史の場合でも存在はしている様子。
その後のオーズ編では黎斗が父の死をきっかけに2016年に巨大総合企業である「檀ファウンデーション」を設立した事が判明している。幻夢コーポレーション自体はエグゼイド編での改変後、檀黎斗王がアナザーオーズになる歴史ではどうなっているのかは現状不明だが、流れを見るに幻夢コーポレーションの資産を基に檀ファウンデーションを組織した可能性は高いと推測されていたが、第10話ではこの歴史での檀正宗の会社が「檀コーポレーション」だったことが新聞記事から判明した。
改変されてしまった歴史では、そもそも創業者の正宗が、自社名に上述の「幻夢」の名を戴く事がなかったようである。
余談
風都探偵のアニメ4話ではホワイトボードにマックスソフトと双璧を成す企業として名前が書かれている。
幻夢コーポレーションはかなり長寿の企業であり、2012年以降が舞台の風都探偵で大手企業として存在している点は特に矛盾はない。
関連タグ
ゲーマドライバー、ライダーガシャット:同社が作った仮面ライダー用の変身アイテム。
スマートブレイン:仮面ライダー達の変身ベルトと量産型ライダーを開発し裏では怪人と共謀している悪徳大企業。こちらは最終的には倒産した。
ユグドラシル・コーポレーション:多人数ライダー作品の仮面ライダー達の変身ベルトと量産型ライダーを開発し怪人と深い関わりがある悪徳大企業。セキュリティの甘さも共通する。
飛電インテリジェンス、ZAIAエンタープライズジャパン/ZAIAエンタープライズ:プロデューサーと脚本家が同じ作品の大企業で社長を務める人物が仮面ライダーに変身する。