「違うんだよ。このガシャットはこうやって使うんだよ……」
ガッチョーン!
デンジャラスゾンビィ…!
「変身」
ガシャットォ!
バグルアップ!
デンジャー!デンジャー!(ジェノサイド!)
デス・ザ・クライシス!デンジャラスゾンビィ!(Woooo!)
「私は仮面ライダーゲンム…レベルⅩ(テン)!」
概要
『仮面ライダーエグゼイド』第12話にて登場した仮面ライダーゲンムの新たなる形態。
ガシャコンバグヴァイザーとバグスターバックルを合体した「バグルドライバー」にデンジャラスゾンビガシャットをセットし、「バグルアップ」することで変身する。
変身シークエンスは黒いバグスターウイルスの霧に包まれ、投影されたバグルドライバーのモニターのエフェクトをぶち破って現れるもの。声もこれまで同様にエコーがかかっている。
バグスターウイルスの切除・撃破を目的としたゲーマドライバーを使用する仮面ライダー達とは異なり「対仮面ライダー」に特化しているため、レベル1形態は存在しない。
ガンバライジングでは「グレードX(10)」という掛け声が追加されている。
Vシネマ『アナザー・エンディング』の第3弾『ゲンムVSレーザー』では、サバイバルホラーゲーム「ゾンビクロニクル」の敵キャラとして大量に出現。ゾンビウイルスをまき散らし、首都圏の約20%の人間がゾンビバグスター化するほどのパンデミックを引き起こした。
1体を撃破するごとにランダムで消滅者が1人復活する仕様になっているが…
スペック
レベルⅩ(10)
パンチ力 | 24.2t |
---|---|
キック力 | 30.2t |
ジャンプ力 | 52m(ひと跳び) |
走力 | 2.5秒(100m) |
レベル10だけあり、第12話時点での最高戦力である各ライダーのハンターゲーマーレベル5を上回るスペックを持つ。
2段ジャンプのようなアクロバティックな動きは出来ないが、レスポンスの速さや瞬発力に優れている点や運動能力と反応速度を重視した調整など、一部アクションゲーマーの能力を継承している。
「16年前から君は……透き通るように純粋だった……その水晶の輝きがァ、私の才能を刺激してくれたァッ……!!君は最高のモルモットだぁ!!!」
「君の人生は全てェ!……私の、この手の上でェ……転がされているんだよォ!!!ダアアアアアァァーーーッハハハハハハ!!ヴェアァハハハハハハハハァ!!!」
「ブゥン!」
ガッチョーン!
デンジャラスゾンビ!
「へぇぇぇん……しぃぃぃん……!」
ガシャット!
バグルアップ!
デス・ザ・クライシス!デンジャラスゾンビ!(Woooo!)
「ゲンムX(エックス)の力……思い知れェ!」
レベルX(エックス)
第21話にて「死のデータ」が十分に蓄積した事で、レベルⅩ(10)から"未知数"を表すレベルX(エックス)に昇華し、レベル50をも上回るスペックを獲得した。
パンチ力 | 66.6t |
---|---|
キック力 | 73.0t |
ジャンプ力 | 63.2m(ひと跳び) |
走力 | 1.8秒(100m) |
外見
従来のゲンムとはかけ離れた、白と黒を基調とする骸骨のような禍々しい姿をしている。
割れてオッドアイになったバイザーや左右非対称の装甲は、ボロボロになったゾンビを想起させるものとなっている。
またレベル1を介さないため、それまでのライダーと異なりレベル1の巨大なマスクを背負っておらず、色違いだったエグゼイドとは似ても似つかない姿になった。
能力
- 挙動
プロトガシャットを使用して変身するゲンムのみに備わっていた強化リミッターの解除機能を継承している。ラグなどの不具合が発生しやすくなる欠点があったが、ゾンビゲーマーでは逆にこれを利用した予測不可能な挙動を攻撃に活かしている。
- 不死性
「ゾンビゲーマー」たる最大の特徴。胸部に搭載されている「ライフジェイルアーマー」によってライダーゲージが0になった瞬間の一時的な無敵状態を再現・維持することができ、ダメージを受けることがない。いわばゾンビの如く死にっぱなしの状態。
必殺技などで吹き飛ばされたり倒されたりしても、紫色の禍々しいオーラと共にゾンビのような動きですぐに立ち上がり復活してしまう。
ただし他のライダーよりも強力なバグスターウイルスの駆除プログラムを流し込めるダブルアクションゲーマーや全防御システムを一時的に停止させ直撃ダメージを与える仮面ライダーパラドクスの攻撃は通用しており、必殺技で変身解除に追い込まれている。
また、体力減少時に防御力を向上させる「メックライフガード」がオミットされているため防御力そのものは低く、ある事情で不死能力を封じられた際は、分身体がレベル5に倒されている。
ちなみに、仮面ライダーシティウォーズではゾンビゲーマーの方が敵として登場するが、イベント「冷血と冷徹のレイドバトル」では流石にストーリーが進まないと判断されたためか、檀黎斗神時代のコンティニュー機能で復活するという設定になっており、エターナルとサウザーによってコンティニュー切れになるまでフルボッコにされて倒された。
- 各種妨害機能
視覚センサーを誤作動させ幻影を見せることができ、この設定を反映し第12話ではゲンムの姿が揺らぐような演出がなされている。
また攻撃と同時にドライバーや武器のシステムに深刻なダメージを起こすプログラムを流し込んで戦闘力を大幅に低下させることができ、単純なスペック差以上に戦いにくい。
極めつけに頭部のジャミング装置「デッドリージャマー」は敵のドライバーに組み込まれた装着者保護機能を停止させ変身の自動解除とゲームエリアからの離脱を防ぐことができる。
これによりライダーを確実にゲームオーバーまで追い込むことができ、実際にレーザーがその犠牲になってしまった。
しかし「システムに被害をもたらす攻撃を検知・解析し、強力なワクチンプログラムを作成・共有する」能力を持つダブルアクションゲーマーの登場により、これらの妨害機能は一気に無効化された。
- 「死のデータ」の蓄積
レベルXXとなったエグゼイドをはじめ、レベル50の力を手に入れたブレイブ・スナイプにも幾度となく敗北しガシャットを取り返されていたが、第21話にて復活の際に「死のデータ」が蓄積していくことが判明。同話でレベルXへのシステムアップデートを果たし、レベル50をも上回る力を獲得した。
肉体に負担がかかるのか、「死のデータ」自体が身体を蝕むのか、第20話までは撤収後の隠れ家にて苦しい表情を見せていた。
思えば初登場時からゲンムはレベル1に対しレベル2、レベル2に対しレベル3、レベル3に対しレベルⅩと常にそれまでのライダーをレベルで上回り優位を確保してきた。
予想外のエグゼイドレベルXXの出現やレベル50のギアデュアルβが奪われてもなお平然と倒されることが出来たのは、ひとえに未知数のレベルXの力で上回れると信じていたからに他ならないのだろう。
しかし未知数の力を得たゲンムの前に、最大数の力を得たエグゼイドが立ちふさがり…
レベルXでの追加能力
- 増殖能力
黎斗曰く「ゾンビと言えば増殖がつきもの」とのことで、無限に増えるゾンビの様に自分と同じ姿の分身を出現させることができる。
一度増殖すればゲンム本人が変身解除しても持続できるため、必殺技以外にも分身を送り込んで複数の場所を同時に襲撃したり単純な戦力増強にも利用可能な応用の利く能力。
- 物質の腐敗
相手の装備を腐敗させる。
第22話ではエグゼイドのゲーマドライバーを使用不能にした。
装備
- バグルドライバー
上記の通りバグヴァイザーをバグスターバックルに合体させた変身ベルト。
第二のベルトとしては仮面ライダー鎧武のゲネシスドライバーと同じような位置付け。
第12話でレーザーからギリギリチャンバラガシャットごと強奪したもの。
第19話ではブレイブから強奪したタドルクエストガシャットを使いガシャコンソードを召喚したが、レベル50となったブレイブにガシャット共々奪い返されている。
必殺技
- クリティカルエンド
バグルドライバーのABのボタンを同時に押し待機状態にした後、もう一度Aボタンを押すと発動する必殺技。宙に浮かび、黒いオーラをまとい相手に向かってライダーキックを放つ。
第12話ではこの技でレーザーをゲームオーバーにし、第18話では用済みと見なしたモータス(レベル5)を撃破、回収した。
- クリティカルデッド
バグルドライバーの待機状態からBボタンを押すと発動する必殺技。黒い幻影が地面から多数出現し、相手を取り囲んで一斉に爆発する。
第17話ではバガモンを撃破、消滅させた。
レベルXになった第22話ではゾンビの幻影がゾンビゲーマーの姿となり、爆発の代わりに永夢のゲーマドライバーを腐敗させた。
- ギリギリクリティカルフィニッシュ
ガシャコンスパローによる必殺技。
第18話で発動し、スナイプを変身解除させた。
第23話でも発動したが、レベル99となったエグゼイドには通じなかった。
- タドルドラゴナイトクリティカルフィニッシュ
ガシャコンソードとガシャコンスパローでの同時必殺技。
ハンターゲーマに炎を纏わせての突撃。第19話で発動するも、レベル50となったブレイブには通じなかった。
- バンバンクリティカルフィニッシュ
ガシャコンスパローによる必殺技。スパローから強力な光線を放つ。
第21話で発動するも、レベル50のスナイプの必殺技を相殺する事は出来なかった。
- ドレミファクリティカルフィニッシュ
ガシャコンスパローによる必殺技。スパローから音波の形をした衝撃波を連続で放つ。
第23話で発動した。
- ジェットクリティカルフィニッシュ
ガシャコンスパローによる必殺技。スパローから小型ミサイルを連続で放つ。
第23話で発動した。
- デンジャラスクロウ
すれ違いざまに敵を連続で切り裂き、バグスターウィルスを仕込んだ爪で刺し貫いてトドメを刺す。
ガンバライジング限定技。
超スーパーヒーロー大戦
「超スーパーヒーロー大戦」のトーナメント決勝戦にてチームゲンムのリーダーとして登場、エグゼイドロボットアクションゲーマーレベル3と対決した。見た目に反し、立場としてはチームの赤枠と思われる。
本編であれだけ「ゲームマスター」や「神」を自称してきた彼が今作では単なる1ゲームキャラとして扱われているのは、ある意味皮肉と言えるかもしれない。
ライドウォッチ
デンジャラスゾンビの力で復活!ゲンム ゾンビゲーマー!
バグルアップ!ゾ・ン・ビーィ!
プレバン限定「ライドウォッチスペシャルセット2」の一つとして発売。
必殺技は「デッド」。
テーマソング
Wish in the dark
作詞:森月キャス & Mio Aoyama
作曲:清水武仁
編曲:渡辺徹
歌:貴水博之
第17話・第18話のゾンビゲーマー レベルⅩ (テン) の戦闘シーンで使用された曲。
歌唱は、父である檀正宗を演じた貴水博之氏が担当した。
そのため、「息子応援ソング」などと揶揄されることも。
余談
後に脚本家が同じ作品『仮面ライダーギーツ』でゾンビがモチーフの形態、カラーリングが紫、チェーンソー型武器を使用する等の多数の共通点があるゾンビフォームが登場するが、ゲンム・ゾンビゲーマーレベルXを思い出した視聴者が多数。主な使用者のスーツアクターはゲンムと同じ縄田雄哉氏が担当している。主な使用者の変身者を演じる俳優にも言及されており、「意識するわけではないけど変に意識しちゃう自分がいるんで、ゲンムぐらいインパクトがあるライダーになりたいと思っています」とyoutubeのインタビューでも語られている。
『ライドカメンズ』にゾンビゲーマーレベルXがモチーフと思われる仮面ライダー神威が登場する。
関連イラスト
関連タグ
ガシャコンバグヴァイザー デンジャラスゾンビガシャット ゾンビアクションゲーマーレベルX0
外部リンク
仮面ライダーゲンム ゾンビゲーマー レベルX(テン) | 仮面ライダー図鑑 | 東映
仮面ライダーゲンム ゾンビゲーマー レベルX(エックス) | 仮面ライダー図鑑 | 東映
※ネタバレ注意(ゴライダー)
「フフフフフ……フハハハハハハハハハハハハッ!!貴様たちはまだわかっていないようだな……
たとえこの世界が滅んだとしても……私に勝つことなど………
絶対に不可能だということがなぁっ!!!」
スペック
パンチ力 | 96.9t |
---|---|
キック力 | 96.9t |
ジャンプ力 | 96.9m(ひと跳び) |
走力 | 0.96秒(100m) |
黎斗が用意したゲーム世界の怪人トーテマから力を分け与えられ、神々しい金色が備わった禍々しき神のごとき姿のトーテマ外装態に変貌、本編で敗北を喫したマキシマムゲーマーレベル99を一度は打ち負かした(ただし、変身解除には至っていない)。ゲムデウスと一体化した親父とは違って、こちらはゲンムの一形態=仮面ライダーの一人としてカウントされているようである。
(想定外でもなければ)絶対に倒す事の出来ないトーテマの能力を引き継いだ『トーテマッドアーマー』や伸縮自在で対象を分解させる『ディスペアクロー』(両腕の手甲)で武装しており、背中に装備された『デッドリーホイーラー』からゲームエリア内へ怪人を何度でも具現化したり、怪人を吸収してビームを発する。額の彫刻『デモンビグナル』には怪人を自在に使役し、彼らの位置を特定する能力を備えている(以上のスペック解説は『仮面ライダー図鑑』の『仮面ライダーゲンム ゾンビゲーマー レベルX(トーテマ外装態)』の頂目より引用)。
…とこのようにただでさえ厄介なゾンビゲーマーの能力を底上げしており、その在り方はのちのムテキゲーマーに通じるものがある。
しかし、ゴライダーに変身したライダー達とエグゼイドの繰り出す必殺技を前にトーテマを失い、最後には「ゴライダーバズーカWithエグゼイド」の一撃で元の姿に戻ってしまった(ゴライダーの元ネタからして敵にメタを張る技を持っているので相手が悪かったとしか言いようがない)。
最後にエグゼイドとブレイドを道連れにしようとするが、死者のライダー達により阻止され、ゲーム世界ごと消滅。死後の世界でも貴利矢の力で打倒されてしまう皮肉な結末を迎えた。