データ
別名 | 宇宙恐竜 |
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身長 | 99.9m |
体重 | 6万6666t |
出身地 | バルタン星(宇宙とも) |
概要
第13話(最終話)『さらば!ウルトラマン』に登場。
初代と比べると、体が細くなった代わりにやたら頭が大きくなっており、背中からは硬そうな翼が生えている(ただし、翼を使って飛行するシーンはなかった)。また、ゼットンの特徴であった白い蛇腹状の手足は全て黒一色に塗られている。
設定では身長99.9m、体重6万6666tだが、どう見てもそんなにでかくない(一応それはウルトラシリーズでよくあることだが。ちなみに初代ゼットンは初代マンの1.5倍の背丈がある)。
演出面ではパワード怪獣特有のゆっくりとした動きがゼットンの威圧感を高めており、飛び掛かるパワードを掌底で軽く弾き飛ばす仕草は武道の達人を思わせ、ラスボスの威厳満点である。
パワードドラコがパワードとの戦闘で得たデータを元にサイコバルタン星人が調整を施したことで、光線吸収・反射能力を付与されている。
体も硬く、宇宙空間から隕石のように真っ逆様に落下してもびくともせず、アメリカ軍の戦車の一斉砲撃やパワードの打撃もまるで通じない。
無論、ゼットン一族共通の火炎弾も完全装備。両手からはスキの少ない電撃球を放ち、攻撃面も完璧である。
最大の特徴は蓄積されたデータを活かして、パワードの動きをすべて先読みできること。そのため、パワードがどれだけ攻撃を仕掛けようともその先の動きを見抜き、的確にブロックしてしまう。
ゼットン側は一切攻め込まず、ひたすらパワードのエネルギーが尽きるのを待つのみである。
消極的だが隙がなく、限られた時間でしか戦えないウルトラ戦士にとっては、最も苦手とする相手である。
弱点としては、パワードドラコが前面にしか光線攻撃を受けていなかったため、背後(背中)には光線の吸収、反射能力が備わっていない点(背中が弱点なのはゼットン族共通の弱点でもある)。
しかしながら旋回能力なども高く、そもそもパワードの動きを先読みしてしまう点で、背後を突くことは非常に難しい(事実パワードもジャンプで背後に回ったが、メガスペシウム光線を打つ前に振り向かれてしまう)。
劇中、得意の光線吸収と反射能力、そして動きまで含めた完璧な防御能力でパワードを限界まで消耗させるが、その動きの特性や上記の弱点を見抜いたパワードがメガスペシウム光線を連射。
一発目は正面から吸収したものの、二発目はゼットンの背後にあるW.I.N.R.本部に発射される。W.I.N.R.本部は銀色の曲面板だった為光線が反射して背中に向かい、それを振り向いて吸収したところを、ついにさらけ出された背面に三発目のメガスペシウム光線が直撃、爆発した。
ただし、敗れはしたものの、消耗しきった状態でメガスペシウム光線を連射したパワードはカラータイマーが白くなり、倒れてしまう。
結果的に相打ちに追い込んだのでウルトラマン抹殺の仕事はきちんとこなしており、さらにこの時点で、地球に向かうサイコバルタン星人が率いる本隊は無傷であった(ドラコ同様、ゼットンも勝ち負けにはこだわらない消耗のための捨て駒だった可能性が高い)。
パワード相手には相討ちだが、バルタン星人の作戦は完遂し、大局的には勝利して見せたことになる。
他の作品
ウルトラ忍法帖輝
最終回に流れ者の忍獣Z屯として登場。
ウルトラマン超闘士激伝新章
パワードバルタン星人と共にウルトラマンパワードの弟子として登場した。大きな数珠を襷掛けに巻いており、原作同様拳を合わせるポーズを取ることも。
余談
企画段階での名称は「ゼットン・パワード」。
ウルトラマンに擬態した怪獣というイメージでデザインされた。バルタン星人同様に6本の手足を持つなど昆虫要素が強調されているが、造形では機械的なイメージとなっている。また、デザイン画では威嚇用武器として5、6本目の腕が描かれている。
『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル2』では画像で紹介されるという形で登場した。
ウルトラマンパワードで登場した怪獣の中では、ノーマークで最強クラスだったドラコの陰に隠れがちなものの、動きの先読み、衝撃弾、火球、攻撃反射能力、物理的にも頑丈な装甲とそれなりの能力を持っている。
初代ゼットンと違いテレポートやバリヤー能力がなく、ウルトラマン相手に完勝した訳でもないため、過小評価されがちであるが、前述の通り戦略的な勝利はおさめたため、強豪には間違いない。