「・・・効かない! そんな!?」
概要
『仮面ライダーアギト』に登場する仮面ライダーの1人。イメージカラーは青。
同作における主役ライダーの仮面ライダーアギトと共に第1話から登場しており(画面上での登場はG3の方が先))、アギトに次ぐ2番手ポジションのライダー、後に形成された概念的には2号ライダーと言える。
キャラクターとしての正式名称は記事名の通り「仮面ライダーG3」だが、劇中では「仮面ライダー」の語が登場せず単に「G3」と呼称される。作品内設定における正式名称は「第3世代型強化外骨格および強化外筋システム(GENERATION-3)」。
中盤からは仮面ライダーG3-Xに強化され、強化前のG3はほとんど登場しなくなる。
仮面ライダーとしては史上初、なおかつ後の平成ライダーにも受け継がれた、「人体への改造及び超自然的な力を施さない強化服装着式のライダー」である。
所謂「変身ベルト」に相当するGバックルにも、瞬間装着などの変身機能は実装されておらず、あくまでもあらかじめ手作業で着込んでから現場に向かうというスタイルが取られており、このことから厳密な意味での変身ヒーローではないと見る向きもある。
こうしたスタイルは、2023年時点でも全仮面ライダー中、G3とその系列機であるGシリーズ系ライダーのみに当てはまるものであり、仮面ライダー以外の東映特撮ヒーローに範囲を広げても、『特捜エクシードラフト』や『ブルースワット』などが採用しているのみに過ぎず、変身ヒーロー史で見ても非常に珍しいパターンであるともいえる。
全仮面ライダー大投票 | 51位(195票) |
---|
変身者(装着者)
G3
装着者 | 作品 |
---|---|
氷川誠 | 『仮面ライダーアギト』第1~6、14~22話 |
北條透 | 『仮面ライダーアギト』第9~11話 |
尾室隆弘 | 『仮面ライダーアギト』第49・50話 |
芦河ショウイチ | 『仮面ライダーディケイド』第13話 |
津上翔一 | 『仮面ライダージオウ』第32話 |
G3-X
装着者 | 作品 |
---|---|
氷川誠 | 『仮面ライダーアギト』第23~46、51話 |
『仮面ライダーアギト 3大ライダー超決戦(バトル)ビデオ』 | |
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』 | |
『仮面ライダーアギトスペシャル 新たなる変身』 | |
津上翔一 | 『仮面ライダーアギト』第24・25話 |
北條透 | 『仮面ライダーアギト』第49・50話 |
古屋隆広 | 『仮面ライダーディケイド』第12話 |
小野寺ユウスケ | 『仮面ライダーディケイド』第12・13話 |
海東大樹 | 『仮面ライダーディケイド』第12話 |
特徴
開発は警視庁未確認生命体対策班によるもので、先行して考案されていたG1・G2を経て初めて実用化に至った、対未確認生命体用装備という位置付けである。
装備の運用も対策班の1セクションで、専任の装着員とこれをサポートする数名のオペレーターによる「G3ユニット」によって行われる。基本的には同ユニットに所属する警部補の氷川誠が装着員を務めるが、これ以外にも作中では複数名の人物が装着・運用したことがある(後述)。
特定の装着員に合わせて作られているという都合上、人員の変更が生じた際にはその都度本体の改修・微調整を要するという難点を有しており、そのために複数話に亘って使用できないという展開も、物語序盤では度々見られた。また前述の通り、出動の際には装着員自ら手作業で着込む必要があるが(G3インナージャケットはジッパーを閉めて装着)、中にはヘルメットのように他のユニット要員の介助によってしか装着出来ない部位も存在する(代紋近くのスイッチを操作することで胸部装甲の着脱が可能)。このような方式となっているのは、後述の各種装備のロックと併せて、システムの単独使用を防ぐ意味合いもあるのではないかと、一部のムック本において指摘されている。
本体を始めとする装備一式は、通常はドイツ・メルセデス・ベンツ製の専用サポート車Gトレーラー(車種はアクトロス。1996年秋に欧州で登場した当時最新鋭の大型トラック)に積載されている。装着員は必要に応じてGトレーラーと合流して装着を行った後、専用バイク・ガードチェイサーで現場へと出動するのが基本である。
G3本体には特に何らかの武装は施されておらず、戦闘においては前出のガードチェイサーに格納されている数種の専用武器を駆使した、銃撃戦主体の戦闘スタイルが取られている。また動力源として、背部にバッテリーパックを装備しており、その残量はGバックルのインジケータで確認できる。その都合上活動時間の限界も存在し、活動限界まで1分を切った時点で激しく点滅するようになっている。
性能
身長 | 192cm |
---|---|
体重 | 150kg |
パンチ力 | 1t |
キック力 | 3t |
ジャンプ力 | 10m |
走力 | 100mを10秒 |
硬度 | 8 |
全身装着型ということもあってか、体重は全ライダーの中でも重く、機動力は低い。一方で唯一のメカ系ということもあってか、スペック上の硬度――すなわち防御力は序盤から登場している3ライダーの中ではトップクラスである。
装甲の材質は特殊ジュラルミン合金製で胸部の「バリアントプロテクター」は「(前略)マグナム弾や2000℃の炎にも耐えられる」(原文ママ)、「アーマーパッド」は「(前略)アンノウンの剣や斧でも切り裂けない」(原文ママ)という設定(G3-Xでは装甲の材質がハイメタル製に切り替わり、約5倍の強度を持つように)。
何かと苦戦描写が目立つ一方で、第2話と第3話ではパンテラス・アルビュスの傲慢の弓の直撃に加え、アギトの打撃(パンチ力:7t/キック力:15t)から装着者の命を守っているため、確かに防御性能は高い方であると言わざるを得ない。
右腕には「G-COM」という情報端末兼電子警察手帳が搭載され、警視庁本部のライブラリーに直接アクセスして、ポップアップディスプレイによる情報検索や5km先の物体を視認できる多機能な複眼「MDSS(マルチダイレクトスコープシステム)」や右頬にあるマイクロカメラ「HDVC」で得た情報を記録可能(G3-XのレッドアイザーはMDSSの3倍の視認感度に改良されている)でこれらのシステムはGトレーラーとも連動している(第1~2話より)。
なお、装着者視点では問題なくアンノウンを目視でき、G3ユニットのサポートも円滑に行われていた一方で撮影されたアンノウンは歪んで見え(第2話、第5話)、パンテラス・ルテウス戦はわずか12秒しか録画できていなかった(実際の実働時間は21分41秒)。システムが改良されたのか、それとも死に設定になったのかこうした描写は鳴りを潜めていった。
装着によって身体機能の向上が図られ、上記の通り常人に比して相当に高い数字(常人の10倍)を叩き出すとはいえ、仮面ライダーアギトや仮面ライダーギルスのような超人的な力を発揮できる訳ではない。また未だ試作段階の装備は、元々は未確認生命体用に開発された物であるため、本来の想定にないアンノウンに対して力不足であることは否めず、これに対抗する戦力としては十分なものではない。
(一応、第1話では殴られたジャガーロードが仰け反るシーンがあるので常人より力が強くなっているという設定は飾りでは無い…ハズ)
実際、アンノウンとの初戦闘に際してのG3は本当に弱く、2度目の戦いでも未だ能力を使いこなせず暴走状態に陥ったアギトの攻撃により、中破に追い込まれたほどである。このため、修復を兼ねてパワーアップが施されたことで、第4話にてテストゥード・テレストリスを撃破したのを皮切りに、以降のエピソードでは苦戦を強いられながらも、数体のアンノウンを撃破もしくは撃退するのみならず、アギトの援護にも回るなどしてそれなりの戦果を挙げている。
この修理後の性能向上型が、以降のG3のステータスとなるが、物語中盤の第22話で誤解からギルスに襲われたアギトに加勢した際、ギルスヒールクロウを受けて大破してしまう。折しもこの頃、G3に代わる次世代のシステムの導入が検討され始めており、それに伴って完成した新システム「G3-X」の登場により、G3もしばしの間一線を退く事となった。本体はその後修復はされていたようで、物語終盤にてアンノウンの殲滅から保護へと警視庁がその方針を転向した際、アギト迎撃のために再投入された。
(参考:『仮面ライダー図鑑』「仮面ライダーG3」・「仮面ライダーG3-X」より)
派生機
仮面ライダーG3-X(GENERATION-3 eXtension)
前述の通り、G3の大破を受けて新たに開発された強化改良型。いわゆる強化フォーム。
仮面ライダーG3マイルド
特番『仮面ライダーアギトスペシャル 新たなる変身』にて登場した量産型。量産を見越して開発されたものの、結果として正式採用には至らず、試作の1機が生産されるに終わった。
モチーフ
モチーフは「未確認生命体第4号」である。これは劇中では言及されない裏設定として当時から公表されていたもので、同時にアギトは龍、ギルスはカミキリムシがモチーフであることが明かされている。
またそれとは別に、『アギト』に登場する主要3ライダーは全員、前作『仮面ライダークウガ』の主役ライダーであるクウガを発展させる形でデザインされており、G3の場合は「メカクウガ」をコンセプトにデザインされている。
ここで注意を要するのは、G3のモチーフたる未確認生命体第4号と、『仮面ライダークウガ』にてそのように呼称されていたクウガは別にイコールではない、という点である。
というのも、『アギト』と『クウガ』は時系列に意図的なズレが設定されていることにも代表されるように、あくまでも一見似ているだけの別世界という設定である。つまりG3のモデルとされているのは「『アギト』の世界において活動が確認されていた」未確認生命体4号であり、『アギト』における未確認生命体第4号がクウガと同一の存在か、そもそも『アギト』における未確認生命体がグロンギを指すのかまでは、作中での描写からは窺い知ることはできず、公式の媒体でも一切言及はされていない。
上記した「クウガがモデル」というのも、あくまで作中描写には採用・反映されていない、番組制作上のキャラクターデザインの話である。
他方で、後年制作された『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ』では、鳴滝が「G3は未確認生命体4号、クウガをモデルにしたという裏設定がある。つまり、メカクウガだ」と発言している。これはメタ的な設定上の話と、番組制作上のデザインコンセプトを混同したものである。
後年の映像作品での登場
『仮面ライダーディケイド』
同作における「アギトの世界」にて、『アギト』のTVシリーズと同様に開発されており、作中では回想の中で、芦河ショウイチを装着員として、G3のテストを行っていた様が描かれている。もっとも、完成間近でショウイチが不完全なアギトである仮面ライダーエクシードギルスに覚醒してしまったため失踪に及び、その後G3-Xへと更新されたため、戦闘シーンのないまま出番を終えている。
『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』
同作では、仮面ライダーディエンドによって召喚される形で登場。強化後のG3-Xではなく強化前のG3が映画作品に登場したのは本作が初である。
召喚直後にウラタロスに憑依され、以降は彼の意思によって戦闘に参加。ウラタロスの武器であるウラタロッドで普通に敵を倒しており、実質ガワだけ借りたようなものとはいえ、一部ファンからは「一番強いG3」とも言われることもある。
『スーパーヒーロー大戦乙』
一人称が俺のG3が登場。
『仮面ライダージオウ』
同作では、アンノウンの活動の終結から20年が経っているものの、G3も量産化した上で引き続き運用されている。とはいえ、最新型の開発を最優先させたい上層部と、(こなれた技術による量産のしやすさから)全国配備を優先すべしと考えている尾室らとの間で、一種のすれ違いも起こっているらしい。
20年前のオリジナルのG3と比べ、専用インナーなしでスムーズに装着可能、OSなども一新されてるようで、モニターも旧来より視認性が高い様子であるため、単純にかつてのG3をそのまま量産した訳ではなく、G3マイルドやG3-Xなどの後継機にて採用された技術も、少なからずフィードバックされていることがうかがえる。実際、全国配備という意味ではG3-Xなどは過剰戦力ともとれるスペックではある。
そんな中、G3を狙う新たな敵・アナザーアギトが出現。この時の装着員には氷川ほどの実力はないのか、アナザーアギト相手にまるで歯が立たず、むしろジオウを始めとする同作のライダー達に守られている始末であった。
その危機を知った津上翔一が日本に帰国し、第32話では彼もG3のスーツを装着してアナザーアギトと戦っている。『アギト』のTVシリーズではG3-Xの装着員も経験しているため、Gシリーズの使用はこれが2度目となる。
同作でのアギト編の放送に合わせて、氷川役の要潤による『ジオウ』のG3ユニットへのツイートもなされており、見方によっては氷川のレポートとも言える内容であるとも言える。
(アギトの力を失った)翔一のG3でも苦戦するアナザーアギト相手に、攻撃が通じない上にゾンビのように数を増やしていく相手に対して果敢に立ち向かう姿に「彼らもまた『仮面ライダー』である」と評価する声もある(さすがにジオウトリニティがアナザーアギトを1体倒した際には腰が抜けたのか、その場に座り込んだりマスクを外していたりしていたが)。
ゲーム
『仮面ライダーバトル ガンバライド』
後続機にして強化フォームの仮面ライダーG3-Xが最初から参戦していたので出番なし。スペシャルカード「G3システム」のイラストにのみ歴代のG3~G4シリーズと共に描かれている。
『仮面ライダーバトル ガンバライジング』
完全に出番なし。G3-Xですらギリギリでムービー技を貰えるくらいの作品だったのでやはり難しかったか。
『仮面ライダーバトル ガンバレジェンズ』
前半の味方側レギュラーというゲーム内の傾向を遵守しGL04弾でついに順番通りG3-Xより先に参戦。非現行キャラとしてはライアに続く2人目のレジェンズ完全新規制作である。必殺技はトータスロードを倒した「サラマンダーグレネード」 (GM-01とGG-02を連結させたグレネード)
SRは青のフィニッシャーで銃装備なためディフェンダー同士で相性がよく素手(パンチアイコン)のアギト、ギルスとはちょっと噛み合わせが悪い(アギトの会の補欠なせいだろうか…)
同ゲームの特徴として参戦キャラ全てに変身シーン実装がありG3の場合その変身というか装着をどのように再現するか注目が集まったが、Gトレーラーなどは流石に持ち込まれず装着を補助してくれる小沢澄子もおらずステージを背景に装着自体は出来るだけ再現しつつもマスクなどは自分で被る野外セルフ生着替えという斬新すぎる方法で対処した。
完全新規のキャラということもあり『ガンバレジェンズ』公式Xでの紹介は平時の順番と入れ替えてアギト→ギルス→G3となっており『アギト』勢のトリを飾っていた。
また、『ガンバライド』から使用されていたボイスも変更され、別の代役が務めるようになっている(CV:不明)。このボイス変更はG3-Xのガンバライジングカードを使用した場合にも適用される。
リメイク作品
いずれも「仮面ライダー」を冠さないG3が登場する。
『小説 仮面ライダーアギト』
同作ではTVシリーズにあった『クウガ』を匂わせる要素が全て排除されている都合上、対未確認生命体ではなく最初から対アンノウン用に開発され、後に量産されている。もっとも、スペックはTVシリーズにほぼ準拠したものになっている。
HEROES連載『仮面ライダークウガ』
同作では対グロンギ用戦闘スーツとして開発が進められており、14巻のカバー絵にもなっている。
正式な登場は第70話で、デザインは原典のそれを踏襲しながらも、目には一文字のラインがあるのが特徴である。また、同作のみスーツの装着者を搭乗者と表記・呼称している。
装備についてもやはり原典に準じたものとなっているが、システムはスーツに内蔵されたAIが搭乗者に最適な動きを強制し、無理にその指示に逆らった場合は搭乗者の身体に負担を強いるという欠点を持つ、G3-Xに近い仕様を備えたものとなっている。
作中において、ゴ・バダー・バ撃破後のクウガのデータを参考にして作られているため、性能自体は非常に高く、第77話ではゴ・ガズボ・デを単独で撃破している。
当初は駿河徹也が搭乗。後に彼に唆される形で一条薫が搭乗して戦闘を行うも、前述の負担により全治1ヶ月の重傷を負った。後に、彼の得意とする剣道の正眼の構えを用いて精神を集中、G3に満ちることで完全にG3をものにし、以後は彼が正式な搭乗者となった(駿河は前述したG3に身を委ねるというシステムが性に合わないとして、自らG3の搭乗者を辞退した)。
剣道を得意とする一条が搭乗しているためか、GM-01などの銃火器を多用する他媒体のG3とは異なり、同作では刀剣であるGS-03がメインウェポンとして位置付けられている。原典におけるGS-03が今一つ性能を発揮できていなかった不遇の武器だったことを思うと、ある意味では長い年月を経てようやく日の目を見たとも言える。
また、クウガとアギトがクロスオーバーする漫画版『クウガ』にて、以前から「変身しない2号ライダー」と評されていた一条が、遂に正式に仮面ライダーに変身する展開となり、同時に「一条がG3を装着したら最強じゃないか」というファンの想像が実現する形となったのである。
とはいえ、同作の一条の未熟さも目立つキャラクターなどは、むしろ『アギト』の氷川や『仮面ライダーオーズ/OOO』の後藤慎太郎にも近いものがあり、原典の一条がG3に変身するという展開のイメージとはかなり異なるという点にも留意すべき必要がある(前述した点に加えて妹がいるなど家族構成も全く違っており、同作の一条は名前が同じなだけの別キャラとも言える)。
装備
TVシリーズにおいては、GM-01からGA-04、およびガードアクセラーの5種類が基本装備として位置付けられており、これらの装備についてはオペレーターによって許可コードが送信されるまでは、装着者の任意で使用することはできない。
こうした措置は、武器を相手に奪われる状況を想定してのことで、実際に第39話にてアナザーアギトにGM-01を奪われて銃撃されたことがある。この時は安全装置のロックよりもアナザーアギトの握力の方が強かったために、再ロックができなかった。
また、(ロックがかかっていなければ)いずれの武器も生身の人間が使用することは可能だが、あまりに反動が大きく、鍛え抜かれた人間でさえ肉体に大ダメージを受けるため、G3系ユニットを装着しての使用が前提となっている。作中でも第11話にて氷川が、G3(北條)の取り落としたGM-01を生身で使用しているが、その際の反動で右腕に重傷を負い、G3の装着もしばらく不能になっている。
GM-01 スコーピオン
突撃銃という位置付けではあるものの、実態はサブマシンガンに近いものである。当初は貫通力を敢えて抑えることで標的の体内で炸裂するように調整された、対未確認生命体用の「神経断裂弾」を強化した銃弾を使用していたが、未知の存在であるアンノウンには超能力で銃弾を弾かれてしまい、命中させることすら叶わなかった。
そのため、第4話での本体の改修に合わせて、使用する弾薬も対装甲車用の10口径徹甲弾へと改められており、これによって物理的破壊力の強化が図られたことでようやく、アンノウンにも命中するようになった。
基本的には牽制用の武器であるが、それでもアンノウンを怯ませるには十分な威力を持っており、G3の最も主要な武器として終始活躍した。
通常はガードチェイサーの左前部に格納されており、使用時にそこから取り出すようになっているが、後に実装されたG3-Xには右大腿部へのマウント機能が追加されている。
GG-02 サラマンダー
GM-01と連結して使用するグレネードランチャー。装弾数は3発で、破壊力は約20トン。通常はガードチェイサーの右前部に格納されている。
これによって放たれるグレネードショットは一撃で戦車も粉々にする。G3が使用する装備の中では、これが最大火力を叩き出す武器でもあった(のちにG3-XのGXランチャー(威力は約30t)が更新している)。
作中ではジャガーロード(パンテラス・アルビュス)戦で初使用されたが、トドメを刺すには至らなかったが、こちらも前述の改修に際し、通常榴弾から対戦車榴弾へと強化され、下級のアンノウンならば倒すことが可能になった。
この武器で仕留められたのはテストゥード・テレストリス、オクトパスロード(初戦)。
GS-03 デストロイヤー
超高周波振動ソード。通常は折りたたんだ状態でガードチェイサーの左後部に格納され、使用時に右腕に装着することでブレードが展開。ブレード部の超高周波振動によって鉄骨のような硬い物質も、一刀両断するほどの切れ味を発揮する。
にもかかわらず、作中ではそもそも一度も相手の体に命中していないという扱いであり、これは『ディケイド』に登場したG3-Xですら続いていたジンクスであったが、『ジオウ』への登場に際し、アナザーアギト相手にようやく命中した。視聴者的には実に17年の月日を経ての快挙である。
『HEROS版クウガ』では前述の通りメインウェポンとして多用され、ゴ・ガズボ・デに至っては一刀の下に両断、撃破している。
GA-04 アンタレス
右腕に装着して使用するアンカーで、通常はガードチェイサーの右後部に格納されている。アンカーはチタン製の頑丈なワイヤーで本体と繋がっており、これを発射して敵を捕縛したり、足場のない場所での移動に活用したりする。
実は作中でG3がこの装備を使ったことはなく、初使用はG3-Xになってからである。
ガードアクセラー
ガードチェイサーの起動キー。装着完了時に小沢澄子がG3に手渡し、バイク本体に差し込むことで右ハンドルとして機能する。本体から引き抜き、電磁警棒として使用することも可能だが、こちらもG3による使用実績はゼロである。
G3-Xの実装後は、左大腿部へのマウント機能が追加されている。
対超低温シールド「タルカス」
『HEROS版クウガ』に登場。エストニア語で知恵を意味する名称の盾(おそらくギリシャ神話において無敵の盾を持つ知恵の女神アテナからの連想か)で、ゴ・ベミウ・ギの得意とする低温攻撃に対抗して開発された。
そのベミウ戦ではなかなかの耐久力を見せており、クウガライジングドラゴンに貸し与えられ、防御力の低いライジングドラゴンの弱点をカバーしていた。
演じた人物
映像作品
俳優 | 作品 | ライダー | 備考 |
---|---|---|---|
要潤 | 『仮面ライダーアギト』 | G3/G3-X | |
『仮面ライダーアギト 3大ライダー超決戦(バトル)ビデオ』 | G3-X | ||
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』 | G3-X | ||
『仮面ライダーアギトスペシャル 新たなる変身』 | G3-X | ||
山崎潤 | 『仮面ライダーアギト』 | G3/G3-X | |
賀集利樹 | 『仮面ライダーアギト』 | G3-X | |
『仮面ライダージオウ』 | G3 | ||
柴田明良 | 『仮面ライダーアギト』 | G3 | |
栗原功平 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3-X | |
村井良大 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3-X | |
戸谷公人 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3-X | |
山中聡 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3 | |
声優 | 作品 | ライダー | 備考 |
遊佐浩二 | 『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』 | G3 | ウラタロス憑依時。 |
酒井敬幸 | 『スーパーヒーロー大戦乙』 | G3 | |
スーツアクター | 作品 | ライダー | 備考 |
伊藤慎 | 『仮面ライダーアギト』 | G3/G3-X | |
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』 | G3-X | ||
高岩成二 | 『仮面ライダーアギト』 | G3-X | 津上翔一装着時。 |
押川善文 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3-X | |
永徳 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3-X | 海東大樹装着時。 |
『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』 | G3 | ||
渡辺淳 | 『仮面ライダーディケイド』 | G3 |
ゲーム
テーマ曲
強化フォームである仮面ライダーG3-Xのテーマ曲については当該記事を参照。
イメージソング
- 「stranger in the dark」
使用話 | シーン |
---|---|
第9話 | G3(北條)がモリペス・オクティペスを圧倒するシーン |
作中での使用シーンは上記の1回のみで、なおかつ装着員もイレギュラーであったことから、一部では同曲を指して「北條のテーマ」と呼ぶ向きも見られる。
なお、北條G3は2度目の出動の際に敵前逃亡に及んだことから、これまた一部では「敵前逃亡用BGM」という不名誉なあだ名を戴いてはいるが、実は敵前逃亡した第10話では同曲は流れておらず、前述の使用時にはむしろアンノウンに対して優勢ですらあったことに留意されたい。
- 「NEVER DIE」
こちらは作中未使用。
「CDツイン 百獣戦隊ガオレンジャー VS 仮面ライダーアギト」ではテーマソングなんてあったのかと翔一に煽られるが、氷川直々にしっかりとテーマソングであると明言されている。
意味は「死なない」であるが、より正確には氷川の心を表しているとのこと。アギトが完結した現在だからこそ、説得力に満ち溢れているタイトルだと言える。
劇伴
いずれも佐橋俊彦作曲で、「仮面ライダーアギト オリジナル・サウンドトラック」に収録。
TV用第1回録音
M-8からM-10の3曲がブロック「G3」に該当する。
- 「G3 -華麗なる挑戦者- (M-8)」
作中で使用されたのは下記の1回のみである。
話 | シーン |
---|---|
第9話 | 北條G3が華麗にマヌーバを行うシーン |
- 「捜査線上の影 (M-9)」
装着シーンで最も多く使用される。
話 | シーン |
---|---|
第1話 | 氷川がG3を装着するシーン |
第2話 | 氷川がG3を装着して出動し、北條を救出するシーン |
第9話 | 北條がG3を装着するシーン |
第39話 | G3-Xがステリオ・シニストラを撃破するシーン |
- 「G3 -華麗なる挑戦者- (M-10)」
作中では数回使用されているが、いずれもG3のシーン以外にて使用されている。
追加録音
- 「G3 -華麗なる挑戦者- (アクションType-A)」
「stranger in the dark」のInstrumentalアレンジ。作中未使用。
余談
元号第2作目に登場する、2番目の戦士、生身の人間がパワードスーツを装着していてメットオフも可能、様々な武装を使用して戦うなどライダーマンと共通点が多い。『アギト』は『仮面ライダーV3』のオマージュが多い為、G3もライダーマンのオマージュの可能性がある。
『ライドカメンズ』にG3がモチーフと思われる仮面ライダー慈玄が登場する。
関連動画
関連タグ
仮面ライダーアギト 警視庁未確認生命体対策班 G3ユニット Gシリーズ(仮面ライダーアギト)
量産型ライダー:前述の通り、小説版および『ジオウ』客演時のG3がこれに該当する。
○号ライダー
アギト(1号) → G3/G3-X(2号) → ギルス(3号)