※ 森博嗣著のミステリー小説のシリーズについてはこちらを参照
概要
『仮面ライダーアギト』、および同作の派生展開に登場する装備群の通称。
作中において、過去に日本全国を震撼させた未確認生命体関連の事件再発に備え、警視庁が設立した未確認生命体対策班(S.A.U.L.)用に開発されたものである。
頭文字の「G」はGENERATION(世代)を意味し、開発コンセプトなどが変更される度にナンバリングも都度更新されている。2023年現在、G1からG5までの存在が確認されているものの、その派生型の装備もいくつか存在する。
G1(GENERATION 1)
Gシリーズとして最初に開発された装備。
媒体によって扱いが異なり、TVシリーズにおいては設定上のみの存在であるものの、既存の装甲車をベースとした大掛かりな装備であったとも、あるいは未確認生命体第4号をモデルとした装着タイプの装備であったとも言われている。
二次創作ジオラマノベル『S.I.C. HERO SAGA』の一編である『MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-』では、後者の設定を汲む形で赤の4号に近似した形状のパワードスーツ「GENERATION 1」として登場している。詳細は当該記事を参照。
G2(GENERATION 2)
G1の発展形として開発された装備。
こちらも武装の充実を図る都合上、装甲車や建設用重機並みの大掛かりな装備となってしまい、狭小な都心部での運用に際して取り回しが利かなくなる懸念から、実用向きでないとして廃案とされている。
TVシリーズの放送期間中に刊行された、『てれコロコミック』(2001年9月号増刊)収録のコミカライズ版(作画:坂井孝行)では、ミサイルやキャノン砲など多彩な武装を搭載した自律式バイクという、上記した設定とは趣の異なる形での登場となった。
氷川からも戦闘力だけならばG3-Xすら凌駕すると評されたほどの強力な装備であり、腕時計型コントローラーから命令を送ることで操作を行うシステムとなっているが、一方では搭載された人工知能の欠陥で行動中に命令を無視して暴走し、敵味方の区別なく手当たり次第に攻撃するという重大な欠点も抱えており、実際過去に暴走して甚大な被害を出したことが作中でも示唆されている。
このような経緯から、警察庁第13研究所に封印されていたG2であったが、G3-Xをバカにする超能力者の少年にコントローラーを奪われた末に暴走。さらにはそのままアンノウンに奪取されてしまったが、激闘の末にG3-Xによって沈黙させられた。危険過ぎる代物かつ後続機の登場によりお役御免のはずだが、廃棄はおろか機銃や回線も取り外さずそのまま保管されていた。なんでや。
このコミカライズ版は、2023年現在単行本化はなされておらず、また同誌に掲載された『仮面ライダークウガ』のEXTRA EPISODEのようにWeb上での再録もないことから、実際に作品内容に触れることが困難な状態となっている。
仮面ライダーG3(GENERATION 3)
G1、G2の反省を踏まえ、より実用的なシステムとして開発されたもので、TVシリーズにおける「仮面ライダー」の一人としても数えられる。
このG3より、対策班にアドバイザーとして参加した小沢澄子がシステムの開発に携わるようになり、彼女の提案による「特殊強化装甲服」という、従来よりも現実的な案が採用されたことで、Gシリーズは3世代目にしてようやく完成に漕ぎ着けることとなった。
TVシリーズやその派生作品に登場するGシリーズやその派生装備は、概ねこのG3をベースとしており、さらに初出から20年が経過した『仮面ライダージオウ』への客演に際しても、後継機のデータを反映しつつ現役で用いられていることからも、システムとしての完成度は高い方であると言える。
しかしその一方で、新たに出現した人類の脅威・アンノウンや、仮面ライダーアギト・仮面ライダーギルスなどといった他のライダー達に対しては力不足な面もあり、作中でも度々彼等と相対して苦戦に追い込まれるなど、その実力を十全に発揮できたとは言い難い節もない訳ではない。
仮面ライダーG3-X
TVシリーズ中盤にてG3が破壊されたのを受け、G3をベースに新たに開発された改良型。
G3に比して大幅な戦闘能力の強化が図られ、アンノウンに対してもまともに渡り合えるようになったが、一方では新たに搭載されたAIによる機体制御が、装着員次第では暴走を引き起こすという難点も抱えており、結果としてAIのデチューンを行うことでようやく普通に扱えるシステムへと落ち着いた。
仮面ライダーG3マイルド
G3をベースに、量産化を視野に入れて開発された特殊強化装甲服。
「誰にでも扱えるスーツ」というコンセプトが掲げられ、G3やG3-Xとの連動性も備えているものの、作中に登場した試作型はアンノウンとの戦闘で満足の行く結果を残せず、量産化の計画も中断されてしまった。
とはいえ、特殊強化装甲服の量産とその配備は、前出の『ジオウ』や後述のG5ユニットなどにおいて、形を変えながらも一応の実現は見ている。
G3-オリジナル
プレイステーション用ソフト『仮面ライダーアギト』に登場するプレイアブルキャラクターの一人。
外見は通常のG3と同一だが、プレイヤーが武器をカスタマイズすることができる他、名称の「オリジナル」の部分をプレイヤーが変更することも可能となっている。
この武器全てをフルチューンすることで、「G3-Xオリジナル」へとパワーアップする。
G4
G3の発展形として設計されていたシステム。TVシリーズにおいては前期オープニング映像にて、名前のみ登場している。
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』
仮面ライダーG4として登場。
性能自体はG3-Xを凌ぐものの、装着員への負担が甚大であったことから設計者の小沢でさえ開発に着手せぬまま、計画そのものが破棄された・・・のだが、後に陸上自衛隊が密かに設計データを入手、独自にこれを実用化させている。
製作したのが未確認生命体対策班ではなく自衛隊であるため、ライダーズクレストも対策班のシンボルマークになっているG3やG3マイルドと異なり、自衛隊のマークになっている。
『S.I.C. HERO SAGA MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-』
二次創作ジオラマノベル。
仮面ライダーG4-Xが登場。G4の名を冠してはいるものの、実態としては破損したG3-XにG4のパーツを組み込む形で完成させた、どちらかと言えばG3の派生に属するものであり、装着員も本来のG4の水城史朗ではなく、G3-Xの氷川誠となっている。
G5
アンノウン関連の事件終息後に発足した「G5ユニット」用に開発されたと見られる装備。
こちらも量産型の特殊強化装甲服であると見られ、数十人程度のチームでの運用を前提として装着員の養成が進められているが、作中ではTVシリーズ最終回にてその存在の一端が描写されたのみであるため、その詳細については不明な部分も多い。
またG5ユニット発足の時点で、G3などの設計を手掛けた小沢が既に警視庁を去っているため、G5ユニットがG3ユニットと同様に対策班の下で組織されているのか、前述の特殊強化装甲服についても従前までのG3やその派生機の延長線上にあるものなのか、その点についても定かではない。