概要
『仮面ライダーアギト』において、物語開始の約半年前に起こった海難事故。当時、香川県警巡査の氷川誠によって、乗員乗客は全員救出されたとされる。
海上保安庁が救出に向かわなかった理由は、海上保安庁の上層部が幼馴染の警視正を送迎するという私的な目的のために巡視船を使用したこと、海上保安庁が救難信号を信用できないとして無視したことが挙げられる(後者は氷川の推察)。
氷川の回想によればその際、あかつき号から数十メートル離れた海面は穏やかな状態だったのに対し、あかつき号付近の海は謎の光に覆われており、暴風と豪雨、高波にさらされていたという不可思議な現象に見舞われていた。付近を航法中だった漁船の協力を得て、氷川はあかつき号に辿り着き、乗員乗客を救助することに成功。乗員乗客は怯えた様子を見せており、氷川は不可思議な現象に遭遇したのだから当然と考えていた。
さすがに巡視船を私用で使用し、救難信号を見逃したのは警察の上層部でも隠したい事件だったようで、北條透は「あかつき号事件の不祥事を隠すために上層部が氷川にG3システムの装着員に推挙するという形で賄賂を送った」と誤解し、上層部に脅しをかけたことがあった。
生存者グループ
高島以外は乗客である。
行方不明になった乗客1名を除く全員が、氷川によって救助された。その乗客こそ…
ネタバレ注意
『アギト』の物語の終盤の部分に当たります。
高松に向かうあかつき号は、快晴の瀬戸内海を何事も問題なく航行するはずだった。だが、突如船内に瀕死の光の力が出現。最後に力を出し、津上翔一(当時の名前は沢木哲也)に眩い光を浴びせて消滅した(この時、他の乗客もその光の余波を浴びている)。
そこへ、水のエルが翔一を抹殺するために船内に出現、眩い光を多量に浴びた翔一に襲いかかり、翔一は仮面ライダーアギトに進化して対峙するものの、敵わず海中に投げ落とされてしまう。
「お前たちもまた、悪しき光を浴びた。あの男と同様、やがて人ではなくなる。だが、それまでは生きられるだろう。覚醒の前兆が訪れるまでは。ただし、このことは誰にも言ってはならない決して。忘れるな。お前たちの時間は長くない。お前たちに未来はないのだ!」
水のエルは乗員乗客に告げ、彼らの監視のために関谷に憑依した(彼女を選んだ理由は不明)。
氷川が救助に駆け付けたのは、その直後だった…。
彼らが怯えていたのは、不可思議な現象に遭遇したからではなく、上述の言葉を鵜呑みにして絶望していたからだった。
後日、翔一は瀬戸内海の浜辺で地元の女学生たちに、記憶を失った状態で発見された。このとき、翔一が低体温で死ななかったのはアギトの力の一端であるとされる。
余談
事件の真相が明かされた第42話は、それまで散発的にゲスト出演した生存者メンバーが集結することとなった。同話を監督したのはメイン監督の田崎竜太だが、番組中盤は『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』を監督しており、TVシリーズに参加していなかったため、生存者メンバーの俳優陣とは全員初対面であった。
亜紀や真島は後に氷川と再会した際に怯えて逃げ出しているが、理由は不明。
『アギト』がタイで放映された際には、第42話を第1話として放送し、残り第1話から第41話までは登場人物の回想と言う形をとっている。
関連タグ
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