概要
『S.I.C. HERO SAGA』のうち、『仮面ライダーアギト』をベースにした作品に付けられる副題。
現在発表されているのは、『月刊ホビージャパン』2003年10月号から2004年3月号に掲載された『MASKED RIDER AGITΩ EDITION -HEAVEN'S DOOR-』と、2007年10月号から2008年1月号に掲載された『MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-』の2篇。
いずれも、『アギト』と他作品を関連づけた独自の設定となっている。
『HEAVEN'S DOOR』
『アギト』本編終盤の外伝。
仮面ライダー達の前に津上翔一でも木野薫でもないアギトが登場する。
ストーリー
全裸の女性が東京タワーに串刺しになって殺されると言う不可解な事件が発生した。
これをアンノウンの仕業と見た警察が捜査を開始する中で仮面ライダーG3こと氷川誠は突如として仮面ライダーアギトの襲撃を受ける。
登場人物
本エピソードのオリジナルキャラクターのみ掲載する。詳細は各キャラクターのリンク先参照。
間口正一/アギト
かつては超能力少年として名を馳せたが、イカサマ呼ばわりされるようになり愛犬も事故で失った。そんな中でアギトに覚醒し、その力で欲望のままに悪事を働く。
ドッグオルフェノク(本誌)/ドッグロード(単行本)と行動を共にしていたが、その死による怒りから白く歪んだ新たな姿「ミラージュアギト」に変化する。
ドッグオルフェノク(本誌)/ドッグロード(単行本)
本誌掲載時は先述の間口正一の事故死した愛犬が覚醒したオルフェノクとして、単行本収録時は『アギト』の怪人であるロード怪人の1体として登場する。
本誌では間口正一がアギトに覚醒したのはドッグオルフェノクの能力で使徒再生された(人間としては死亡)ためだとされている。すなわち、間口正一はアギトであると同時にオルフェノクであり、アギトとオルフェノクの使徒再生も関連していることが仄めかされている。
単行本ではオルフェノク関連の設定がすべて変更され、アギトに目覚めうる存在を抹殺しないどころか行動を共にするイレギュラーなロード怪人となっている。
『仮面ライダー555』におけるオルフェノクは人間が進化した姿であるため犬が覚醒することはあり得ず、『仮面ライダーアギト』におけるロード怪人の使命もアギトに目覚めうる存在の抹殺であるため、二次創作ゆえの改変とも言えるが、どちらにしても違和感のある設定になっている。
『PROJECT G1』
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』の後日談。
仮面ライダーG3以前の装備として本編にも設定のみ存在している装備のGENERATION 1が、独自設定でクウガに寄せたGENERATION 1として登場する。
アンノウンに奪われたG1に対抗するため、急場凌ぎの装備として仮面ライダーG4-Xが登場する。
ストーリー
仮面ライダーG4の事件の後、保管庫からG3以前の装備G1が持ち出される事件が発生。
その後G1が街で暴れる事件が起こりG3システムは急場凌ぎの装備として仮面ライダーG4-Xを出動させる。
盗んだ犯人は北条かと思われたが・・・
『アギト』と他作品の関連
『アギト』と『555』の関連
多くのスタッフが共通しており、新人類と言える存在がテーマになっていることも共通する2作品とは言え、当然本来は繋がりの無いものである。
しかし『HEAVEN'S DOOR』の発表以降、両作の関連に着目するファンが増えたようである。
公式小説作品として2013年に刊行された『小説 仮面ライダーファイズ』は、2004年に刊行された『仮面ライダー555 正伝 ―異形の花々―』に後日談の『五年後』を追加したものだが、『五年後』に登場する勇介が変身する戦士「光る人」がアギトのことを指しているという考察がなされているのも『HEAVEN'S DOOR』の影響であると考えられる。
『アギト』と『クウガ』の関連
元々『アギト』は『クウガ』の続編として企画されていたが、『クウガ』スタッフの要望によりパラレルワールドとして製作されたのは有名な話である。
その結果『アギト』は前作にとらわれない独自のストーリーを展開したが、『PROJECT G1』では敢えて『クウガ』を思わせる要素を多く盛り込むことで『アギト』本編とは趣の異なる作品になっている。