「最初に言っておく 俺はかーなーり強い!」
演:中村優一
変身する仮面ライダー
概要
野上愛理の婚約者と同姓同名を名乗る青年。仮面ライダーゼロノスに変身する。年齢19歳。
野上良太郎が外套の男と接触した直後、劇中に姿を見せる。
ある人物からゼロライナーを預かり、契約したイマジン・デネブと共に時の運行を守る使命を担う。劇中では愛理以外は彼を「侑斗」、愛理の婚約者である方を「桜井(さん)」と分けて呼称しており、本記事でもそれに従う。
普段の言動はクールで皮肉屋。
登場当初は、電王として頻繁に時の運行に介入し、かつ身体的に脆く不運な良太郎を快く思わず「時の運行を守ることは人助けと違う」と真正面から対立した。良太郎を始めとするデンライナーの関係者とも距離を取り、必要以上に関わろうとしない。しかしデンライナー関係者に限らず、他人と過度に付き合うこと自体を避けている節がある。
一方、デネブに対しては基本的に感情むき出しで、子供っぽく我が儘な振る舞いが目立つ。デネブがズレた振る舞いをする度、プロレス技をかけて制裁するのがお約束。
項目トップの口上や劇中での言動に違わず、ライダーとしては強く侑斗自身の戦闘能力も高い。しかし持っているゼロノスカードは有限であるため、戦闘は基本的に電王に任せるスタンスをとる。
過去から来たのかという問いには当初答えをはぐらかしており、「過去の桜井とかかわると時の運行が乱れる」とだけ答えていた。しかし桜井と同一存在であること自体は必要以上に否定せず、劇中でも早々と「侑斗=過去の桜井」が一応の前提として扱われている(桜井には謎が多いため、少しでも多くの情報を事実と見る他ないという状況もあったりするが)。
ただし上記の性格は桜井と懇ろな仲であった良太郎から見れば似ても似つかぬものであったため、当初良太郎には本当に過去の桜井なのか疑念の目を向けられていた(劇中で侑斗に桜井本人として接していなかった態度からもそれが窺える)。ただ、流星群の観測時期と難易度を把握していたりと、天文学者であった桜井に通じる星への関心の高さ・知識の豊富さも持っており、良太郎が意識を多少なりとも改める切っ掛けになっている。実際、高校時代は天文部に所属しており星好きは昔からのようだ。
また、デネブが硬いことを忘れて殴りつけた自分が痛がったり、洋服代の8500円を躊躇いなく支払う、釣り銭を貰わない、など本人は無自覚だが財布の紐が緩かったりと実は結構抜けている。そのため彼の財布は足し算のできないデネブに握られていたりする。デネブに対しても、自分の意思に反する行動をとる度にきつく当たっているが、実際は傍にいる彼のことをとても大切に思っておりいわゆるツンデレ。
第30話では、前の第29話で無駄にカードを消費させてしまったことで家出したデネブの為に、残り1枚のゼロノスカードを川に放り込むという行動にも出た。が、その後必死になって夜中に川でカードを探すという、デネブへの思い遣りや強がり、達観しきれない精神面が如実に現れた行動を見せている(翌第31話を見る限り、一応回収はできた模様)。
苦手なものはシイタケとコーヒー。愛理のコーヒーも砂糖を多量に加えて凌ぐ(稀に砂糖を入れすぎる)。デネブは彼のシイタケ嫌いを克服させようとしており、しょっちゅう食事に混ぜてくるのでその度に侑斗は怒っている(余談だが、中村氏本人は当時本当に野菜が苦手であり、演技では無くリアルに椎茸が食べられない)。
良太郎とは上記の通り良好な関係とは言い難かったが(干渉を防ぐため憎まれ役を引き受けていた節もある)、ゼロノスへの変身制限ゆえやむを得ず協力していったこと、また「人助けではなく自分にできることがあればやるだけ」という良太郎の信念とその頑固さに触れるにつれ、次第に彼に戦友、あるいは仲間としての信頼を置くようになっていく。
段々と面倒見の良さも表れ始め、(良太郎が意図的に)置いてきたデンカメンソードをわざわざ拾ってきてあげたりと当初の彼からは想定も付かないほど良心的な行動を見せる様にもなる。
また、デネブと同様良太郎を「野上」と名字呼びする数少ない主要人物である。
特異点ではないが、ゼロノスカードの力で時間改変には耐性を持つ。また、特異点同様イマジンに憑依されても肉体を完全に支配されることは基本的になく、イマジンやその契約者の気配を察知する力などもある。
また、愛理に対しても使命の対象としか見なしていなかったが、イマジンと戦い彼女と交流する中で次第に大切に想うようになり、使命とは関係なく本心で彼女を守りたいと考えるようになっていく。
実は変身解除してゼロノスカードが消滅する度に、彼に関わる記憶は周囲の人々から欠落していく。詳細はゼロノスカードの項目を参照してほしいが、変身の度に彼は忘れ去られていき、効力は特異点にまで及ぶ。
侑斗が人付き合いを避けているのも最終的に自分が忘れられる事を知っているためであり、かつ「記憶を失うことは、相手が生きた時間を価値ごと奪ってしまうことである」という彼なりの線引きと礼儀の現れである。
その正体は19歳当時の桜井侑斗。現代の桜井がデネブと「過去の自分と共にイマジンと戦う」という契約を交わして侑斗にゼロライナーとゼロノスカードを授け、分岐点の鍵である愛理をイマジンから守る使命を与えていた。
『クライマックス刑事』や『さらば電王』では、基本的に良太郎達とは別行動(後者は負傷による離脱)をとるがいずれも終盤で合流する。『超・電王』では時間の歪みの影響で消滅してしまっていたが事件の解決後には復活しており、更に物語の中で彼の過去も明らかになった。
以後、演じた中村氏が腰痛の悪化により一時芸能界を引退したため、桜井侑斗もまた一時期仮面ライダーシリーズの表舞台から姿を消すことになった。
D侑斗
「侑斗を宜しく!」
デネブが憑依した状態で、牛若丸のイメージ。緑色のメッシュが入った長髪と緑色の瞳を持つ。D侑斗になるとデネブが侑斗の態度について謝罪したり、「桜井侑斗」として勝手に親切な事や人助けをするなど、侑斗本人の思いとは全く別の行動をとるため、大抵すぐに締め出される。それ故基本的には食材の買い出し等、生活能力を要求される場面のみで憑依される。
U侑斗
「おい!」
ウラタロス「女性に暴力は良くないよ?」
ウラタロスが憑依した状態。『クライマックス刑事』でセーラに近づき、彼女が持っている拳銃を奪い取ろうとした。
桜井
※イラストの右側の人物。
推定30代前半の天文学者。物語上一番のキーパーソン。侑斗と区別するため、良太郎達での会話の中では「桜井(さん)」と呼ばれる。ミルクディッパーの常連客で愛理とは婚約関係にあったが、2007年1月10日に突如失踪した。
彼を知る人物の証言や過去の姿から、純粋で聡明な人物であることが推測される。義弟になる予定だった良太郎との仲も良好であり、「弱かったり、運が悪かったり、何も知らないとしても、それは何もやらない事の言い訳にならない」という言葉を彼にかけたらしい。
物語開始前に愛理と共にゼロライナーに遭遇、未来を護るため、自分を分岐点の鍵と誤解したカイやイマジンを囮となって引きつけながらゼロノスとして人知れず戦っていたが、カイの操るレオソルジャーに敗北し一時的に時間が改変される。
その後、デネブと契約して19歳の頃の自分にゼロノスカードを託させ、愛理からイマジンを遠ざけるためあらゆる過去の時間を逃亡。その際、薄茶色のフェルト帽を目深にかぶり、同色の外套を羽織っていた。自らも緑色のゼロノスカードを所持し、劇中でもアルタイルフォームに変身したことがある。
使命のための覚悟は並ではなく、ゼロノスカードが使いきられた後、自身の記憶=存在を限界まで犠牲にしたカードを第35話で補填。
侑斗とは使命や情報をある程度共有していたが、本来の『分岐点の鍵』の存在は最後まで秘密として伏せていた。
最終回にて、自分が消えないための保険、かつ最終的に使われる可能性も見越してデネブに一枚カードを託していたことが発覚。
カードは最終決戦に消費され、カイの消滅後、カードを使いきったことで桜井自身も消滅した。
正体が明らかになった後も顔がはっきり映ることは無く、セリフも1度「変身」と言ったのみである。
ユウ
演:沢木ルカ(女性)
『鬼ヶ島の戦艦』の主人公。彼とオニ一族との遭遇、そして良太郎との出会いが物語の始まりである。
父は仕事の都合で外国暮らしのため、母と二人で東京に住んでいたが、その母が亡くなり、祖母に引き取られ田舎に引っ越してきた。田舎に馴染めずにいたが、見かねた祖母に海外行きを勧められた際は「東京がいい」と断っており、問題の本質は母が生きていた過去への固執であることがわかる。
学力は高かったが身体能力は劣り、かつ臆病な面がある(但し前者に関しては同級生からの発言のみで、劇中特に難儀した様子もなかったため「田舎基準では下」の部類だったと思われる)。
都会育ちゆえか泥沼の上を渡り歩けなかったり、動物、特に虫や爬虫類が苦手で、触ることもできないため同級生からは「東京坊主」と馬鹿にされいじめを受けていた。
ある日、森の中でオニ一族が活動している現場に遭遇し襲撃を受けるが、そこをNEW電王とデネブに助けられた。更にオニ一族が探す切り札の石の伝承者であったため、現実逃避も兼ねてデンライナーの一行と行動を共にしオニ一族に立ち向かう。
更に時空の歪みで未契約状態となったデネブを実体化させる為に「デネブの契約者を見つけるため、一緒にオニ一族を倒す」という契約を結ぶ(ややこしい…。なお、漫画版では亡き母の面影を持つ女性トキを助けるために契約した)。
戦闘中、爬虫類に驚いたこと原因でトキが自身を庇って負傷。その夜、トキに謝罪した後、「いつか自分も戦で死ぬ」と語る彼女にデンライナーに乗るよう誘うも、「どの時代に行っても、結局自分の今や過去は変わらない」「他の何が変わっても、自分の今がどこかは自分が知っているのだから」と、己の時代から逃げぬトキの姿に自分を見つめ直すに至る。
以降、苦手だった虫にも臆せずトキに弓矢を渡す等、精神的な逞しさを身につけた。
全てが終わった後、オーナーは協力の礼にユウの行きたい時間に寄ること(=亡き母に会う機会)を提案するが、旅を経て成長したユウは、今を生きる決意でこれを拒否。そして、デネブから「また会ったら必ず助けに来る」という約束を交わされる。
祖母に「ユウちゃん」と呼ばれていたことから、全員「ユウ」と呼んでおり、騒動の最中は誰もそれを気にかけなかった。ただし騒動終結後にオーナーのみ、誰も彼の本名を知らないことに気づく。
そしてユウはデンライナーの皆と別れた後、いつものようにからかうイジメっ子たちに泥だらけになって啖呵を切った。
「俺は東京坊主じゃない!桜井侑斗だ!ちゃんと呼べ!!」
ユウの正体は、1980年代の田舎に住んでいた少年時代の桜井侑斗。
時間の歪みが修復し、復活した現在の侑斗は、デネブと交わした約束も今も覚えていた。デネブもこの時に、ユウが侑斗であることをわかり歓喜したのだった。
「ねぇ?侑斗?
あの…もしかして
子どもの頃…………」
「はぁ…?何の話だよ」
「いや…………
何でもない、何でもないんだ……」
「…デネブ」
「ん?」
「………忘れんなよ。
契約じゃなくて、"約束"…だったな」
「はッ!? あっ!うん!!
ちょっと待って、侑斗
指切りしようよ!」
「やらねぇよッ!」
Dユウ
デネブが憑依した姿。強力な腕力でゲルニュートを投げ飛ばした。
『スーパーヒーロー大戦GP』・『仮面ライダー4号』
仮面ライダーサイドの1人として久々に物語の中心人物として登場。
ゼロノスカードの影響か時間改変には巻き込まれずに済んでおり、作中では数少ない正義のライダーとして戦う(80年代に小学生ということは、ゲルショッカー壊滅時には生まれていない可能性すらある)。
ショッカーによって支配された歴史を元通りにすべく、ショッカーを裏切った仮面ライダードライブ/泊進ノ介に協力。また、歴史改変により生まれた仮面ライダー3号/黒井響一郎が本当にショッカーを裏切ったのかどうか訝しみ、影から追跡していた。
続編である『仮面ライダー4号』では乾巧/仮面ライダーファイズと共にショッカーと戦っているようだが…。
『デネブ勧進帳』
時系列は不明だが、物語開始時点で2008年6月10日から11日あたりという発言がある為、本編完結後時点の侑斗のようである。
卒業証明書を受け取りに母校へ行くも、ゼロノスへの変身の代償として教師から侑斗の記憶が消えていた為に受け取れずに終わる。そこへデンライナーに電報が届いたという知らせを受けて今回の事件に巻き込まれた。この作品では天文学の知識に加えて、日本史を含めた世界史に詳しい(大まかな出来事だけでなく、畳が普及し始めた時期にまで詳しいが、食べ物の歴史に関してはデネブの方が右に出る)という設定が追加されている。
なお、容姿は源義経に四割そっくりらしい。実際にゼロノスのモチーフは牛若丸、デネブのモチーフは弁慶となっている為、似るのはある種の必然か。
『仮面ライダージオウ』
EP39・40における電王編のレジェンドとして登場。
演じた中村優一氏は『響鬼』編では桐矢京介を演じており、それに引き続いての出演となる。平成ライダーで同じ役者が別キャラクターを演じることは多いが、ジオウ内でその両方を演じたのは中村氏のみ(同時に、同じ作品中で変身体・響鬼・ゼロノスの3種のライダーに変身することにもなった)。
作中でもソウゴが侑斗と初めて対面した際、京介と勘違いして困惑するというシーンがあった(電王が出演した『平成ジェネレーションズFOREVER』では別の人物がよりメタな方向で中の人共通ネタを披露していたため、視聴者からは期待する声も多かった)。
また、このことから、京介と侑斗は(俳優が同じというメタ的な事情を抜きにしても)瓜二つの容姿をしているらしいことが判明したことになる。
活躍
- EP39『2007:デンライナー・クラッシュ!』
当初はどういうわけかグランドジオウを「世界を滅ぼす魔王」として警戒しており(言動からするにオーマジオウと混同していた模様)、ソウゴがグランドジオウの力を手にしたことで生じる最低最悪の未来を止めるため、デネブと共にジオウトリニティへと戦いを挑む。
一度目はアナザー電王によるデンライナーの強奪を防ぐためにジオウトリニティと共闘し、二度目はベガフォームにも変身してジオウトリニティ(モモタロス入り)と対峙した。
- EP40『2017:グランド・クライマックス!』
序盤にて、モモタロスが安易に電王ライドウォッチをソウゴに渡した際は彼に警告し、電王ライドウォッチを没収させる。
しかし2017年に跳んでアナザー電王を止めようと試み、その中で過去のタクヤに事情を伝えて事態の完全な解決を目指すソウゴの真摯に向き合う姿にかつて共に戦った「不運ながら決して諦めない男」を重ねたのか、「信じたわけじゃない。だが、認めてやってもいい」として、モモタロスに電王ウォッチを渡すよう指示。グランドジオウ誕生に貢献した。
自身はアルタイル・ベガフォームに変身し、電王・クライマックスフォームと共にモールイマジン軍団を殲滅した。
そして事態が解決した後、去り際にソウゴに向けてこんな意味深な問いを投げかけた。
「お前は本当に常磐ソウゴなのか?」
果たして、侑斗の知る“世界を滅ぼす魔王”「常磐ソウゴ」とは……?
余談
- 中村氏は上記の通り過去に『仮面ライダー響鬼』で桐矢京介/京介変身体を演じた他、後にウルトラシリーズでは『ウルトラマントリガーエピソードZ』でトキオカ・リュウイチを演じた。
- 桜井や良太郎達が持っていた懐中時計はSEIKO製のもの(劇中で何度も文字がでかでかと映っている)。後に令和にてプレミアムバンダイでこれをイメージした逆向きに針が回る「過去へ進む腕時計」、翌年にSEIKOとコラボした桜井が持っている懐中時計を再現したものが発売された。
- ちなみにユウであるが、演者は上記の通り女の子である故に撮影期間中は思春期真っ只中だったこともあり、身体の成長を誤魔化すためさらしを巻いて撮影していたとのこと。当の本人は「普段の性格は男の子っぽいと言われるし、スカートとかも苦手だったりするので、女の子役よりも男の子役の方が全然やりやすいです」と意外と乗り気だったという。
- 上述の「変身する度に誰かに忘れ去られていく」という劇中描写および設定から、ネット上では彼を知らない、もしくは忘れたふりをするジョークが存在する。(中村氏公認)
関連タグ
2号ライダー変身者
外部リンク
『仮面ライダーアウトサイダーズ』
滅「あれは……」
西馬ニコ「仮面ライダーゼロノス…だった男。桜井侑斗」
「時の運行が変わったらしい……。俺が仮面ライダーゼインだ!」
その変身者はかつて、仮面ライダーゼロノスとして時の運行を守った桜井侑斗であった。
しかし、本作における侑斗はかの『仮面ライダー電王』本編とは別の時間軸から来た人物らしく、人類が暴走した「地獄の未来」から来たと話している。
また、「俺の知る時間の中に愛する者のために戦ったという時間は存在しない」と本人の口から公言されているほか、彼に随時付き従っているはずのデネブが存在しない相違点がある。
本来の歴史での彼の活躍を(データを通して)認知していたブレンはライダーゼインの適格者たる彼に心酔していたが、その事実を知り、狼狽する。
さらに、真の目的が「全ての物質をコントロールし人間の中にある全ての悪意を駆逐する事」即ち「仮面ライダークロニクルを通して人類を滅ぼす」ことだと判明し、ゼインを悪とみなした滅らに離反されてしまった。
ブレンは戦う気力すらなくしたが、彼を本来の歴史の侑斗と同じく「愛する者の為に戦う仮面ライダー」へと変えるために反旗を翻すことを決め、ライダーゼインが再変身したのに合わせて自らも仮面ライダーブレンに変身。ゼインが放ったフォーカードから滅が変身させられた仮面ライダーアークゼロを庇い、変身を解除させられてしまった。
それでもブレンが説得を続けたことで侑斗の心境に変化が生じたのか思い留まらせることに成功し、変身を解除した。
しかしそれも虚しく、ゼインは侑斗の身体を乗っ取りついに覚醒。西馬ニコの声に変え、幻夢コーポレーションに仮面ライダークロニクルの一般開放の再開を命令した。
ep5「創世の女神と第三のシンギュラリティ」からはゼインに乗っ取られた状態で活動。
仮面ライダークロニクルを一般開放したのは『悪意を持つ人間を炙り出す』のが目的だったことが判明。
早速ライドプレイヤーに変身して暴れていた悪人を見つけ出すと、容赦なくファイズブラスターを使用して撃破。そのままゼインカードに変えてゼインドライバーで裁断し、事実上その命を奪ってしまう。
既に数百人の命が奪われているが表向きには「行方不明者」として扱われ、世間からは「仮面ライダークロニクルの悪夢の再来」とされている。
ゼインの操り人形と化したままゲンム・ハイパー不滅ゲーマーと交戦するも彼の独特な戦い方に翻弄される。
戦いの最中仮面ライダーゼロツーのゼインカードを使用した瞬間カードの破片をゲンムにガシャコンバグヴァイザーで回収され、ゲンム=黎斗の計画・及びアークとゼアが互いの力を合わせて誕生した仮面ライダーゼロスリーと交戦。
レジェンドライダーの力を消費して一時は優位に立つも、一瞬の隙を突いたゼロスリーにより変身解除させられた。これによって肉体がゼインによる支配から解放される。
その直後にその場に突如現れた仮面ライダーエボルXの手引きにより撤退させられた。
ep6「ラブ&ピースと次元の救世主」では、ep5でゼインに乗っ取られていた間も彼自身の記憶はきっちりと残っていたようで、ゼインドライバーを見つめながらライドプレイヤーを撃破した際の記憶を回想し「俺が……人間を、消した……?」と動揺していた他、しれっと現れたエボルXに「良いねぇ…破壊の限りを尽くす仮面ライダー」と評された際には「俺の目的は破壊じゃない!ただ……崩壊した未来を変えたいだけだ」と反論したが、ドライバーを持つ手は震えてしまっていた。
その後はゼインに『何をしている。未来を蝕む悪を裁くのだ』と、仮面ライダーゼインとして行動することを催促され、「それで本当に、未来が変えられるのか?」と疑問をぶつけ、「変わるさ。善良な世界へとな」という言葉を受け、「DIMENSION」のゼインカードを「時の運行は俺が変える」と時の運行を修正する決意とともに生成する。
ネタバレ注意⚠️
そこに現れた仮面ライダーゼロスリーとの再度の決戦では、ギーツⅨのゼインカードを使用してギーツバスターQB9を召喚。創世の力を使用してゼロスリーと互角の勝負を繰り広げたが、ゼロスリーはランペイジガトリングプログライズキーが装填されたエイムズショットライザーを召喚。「ランペイジオールブラスト」をマトモに喰らってしまい、撃墜される。
その後、ゼロスリーとの会話で自身が生きていた荒廃した未来を生んだのが他でもないゼインであることを悟り、わざとゼロスリーのライダーキック「ゼロスリービッグバン」を受けて敗北・変身を解除される。「DIMENSION」と書かれたゼインカードの力でゼインの力が誰かの手に渡る前に時空の狭間へ消し去ろうとするが、ジョゼフ乱堂に扮したエボルトのクローンが変身したエボルXにカードを奪われてしまう。
そこへ本性を現したエコルが落ちていたゼインドライバーを回収し、ライダーゼインに変身した。その直後、予定通り、エボルXに渡された「DIMENSION」のゼインカードを発動させて世界の書き換えを行うための準備を整えた。
侑斗は最早用済みとしてゼインに始末されそうになるが、ときめきブライダルガシャットを2本ヒューマギアモジュールに装填した、ラブ&ピースに目覚めたブレンが現れて侑斗を守ろうとゼインに立ち向かい「DIMENSION」で生じた次元の彼方へと追放されてしまうも、その際に「桜井侑斗!本当の自分を思い出せ! あなたのときめきを忘れないで~!」と檄を飛ばされ、侑斗は嘗ての記憶···すなわち正史における自分を思い出しかける。
ゼインに追い詰められそうになったが、何処からか現れたゼロライナーで撤退した。
そしてep7「アウトサイダーズと最期の戦い」の予告には、嘗て変身していた、仮面ライダーゼロノスの姿があり…?
『アウトサイダーズ』における余談
- 中村優一氏は本作で作品を跨いで、4人の仮面ライダーに変身したことになる。
- このことを踏まえて、ep4のオーディオコメンタリーでは柴﨑監督が「ギネス申請してみたら?」と冗談めかしてコメントしていた。
- ep.3『バトルファイトの再開とゼインの誕生』の配信開始後、Twitterの公式アカウントでもゼインの正体が発表されたが、当該ツイートでは「仮面ライダーゼインの変身者はかつて仮面ライダーゼクロスだった桜井侑斗(演:中村優一)!」と誤って表記されていた(既に修正済み)。
- 真相が判明するまでは、視聴者の中には、本作に登場する桜井侑斗はテレビ本編や映画で主に登場していた「侑斗」ではなく、未来でイマジン達と闘っていた「桜井」と推測する声があった。変身を解除した際には一瞬彼の目元にノイズらしきモノが映っており、テレビ本編で帽子を被って目元を殆ど見せなかった桜井である事を示しているのではと推測されていた。実際に演じた中村氏は現在30代で桜井の年齢に近く、CSMゼロノスベルトの紹介動画で本人の口からも語られている事も起因していると思われる。
- しかし、上述の通り、『電王』本編の「侑斗」や「桜井」とも異なる別人であることがep.4「狂った時の運行とゼインの正体」で判明しており、オーディオコメンタリーで語った中村氏のイメージによると、「基本ベースは(本編の)桜井侑斗で、同じ役ですけど気持ちを新たに挑戦しました」、「自分の正義を貫いた方が良いと思いました」と語っている。