「お前たちの平成って、醜くないか? まるでデコボコで、石ころだらけの道だ」
「平成の世に生まれし者たちよ……その命、この王に返上するがいい!!」
演:ISSA
変身する仮面ライダー
概要
映画『仮面ライダージオウ Over Quartzer』に登場する組織「クォーツァー」のリーダー。
仮面ライダーバールクスに変身する。
役名は映画公開まで公表されておらず、表記はエンドロールで初めて明らかとなった。
正体
「仮面ライダージオウ」である「常磐ソウゴ」とは、初めからSOUGOの替え玉として平成ライダーの力を集めるために選ばれた普通の高校生であった。
設定や世界観がバラバラな平成ライダーの歴史を「石ころだらけのデコボコな道」に例え「美しくない」と語り、「平成」という時代を美しく舗装し直すことを目的とする。
多数のカッシーンのみならずダイマジーンをも従えており、以前からオーマジオウ以外にいるのではないかと囁かれていた「オーマの日」の大破壊の首謀者、即ち本来の「最低最悪の魔王」であった可能性が大きい。
劇中における活躍(ネタバレ注意)
全てのライドウォッチを集めたソウゴの前に現れ、ソウゴに真実を突きつけて監禁。
その後とある人物や詩島剛の激励で奮起したソウゴと再戦するも圧倒的な力でグランドジオウすら一方的に追い詰め、変身解除に追い込む。
ソウゴをダイマジーンが生み出した時空の穴へ放り込み抹殺しようとするも、ソウゴが土壇場でオーマフォームの力を手にしたことで形勢逆転される。
追い詰められる中、バイオライダーライドウォッチとゾンジスの落としたJライドウォッチの能力により巨大化。ライダーたちを圧倒しつつ自分の行動の正当性を叫ぶが、ソウゴに真っ向から否定され、全平成ライダー+ゲイツによる「平成ライダーキック」でバリアごと貫かれて爆散した。
ちなみにバールクスには「平成ライダーの力の一切を無効化する能力」があり、彼らの攻撃は通じるはずが無かったのだが、どういう訳か平成ライダー21人のキックで倒されている。設定の矛盾にも思えるが、これは恐らく平成ライダーではなく、平成以降の、もしかすれば令和よりも先かもしれない2068年にいるゲイツや、同じく2068年のライダー・オーマジオウの力を持つジオウの攻撃が通用し、そのおかげで倒せたものと思われる。
爆散する直前の様相は、貫通されたバリアに空いた『平成』の文字を見せつけるという、まるで新元号の発表シーンのようであった。加えて、バールクスの顔にあるライダーの文字と合わせて「平成ライダー」の文字が完成し、ライドヘイセイバーの「ヘイセイライダーズ!」という音声が鳴り響く。これまで散々平成ライダーを嫌ってきた彼が最期にデカデカと平成ライダーの文字を掲げることになるとは、なんとも皮肉なものである。
まるでギャグのような倒され方であったが、もしかすると(彼はライダーではないのでライドウォッチにはならなかったが)自らが虜囚としていたあの男の力がジオウに継承されたからなのかもしれない…。
謎
現時点ではどれも確証は持たれず、ファンの間では様々な考察がなされている。
- 何故ソウゴと同姓同名なのか
劇中では詳しく語られていないが、「同名だからこそソウゴが選ばれた」「ソウゴが選ばれたことで名乗った偽名」の両方の可能性がある。
「創世王」に掛けているとも言われている他、パラレルワールドの常磐ソウゴではないかという推測もある。
- スウォルツとの関係性
スウォルツによる王選定の場にSOUGOがおり、幼いソウゴが発揮したと思われた力は実際はSOUGOがそう見せかけるために発揮したような描写があった。
これがスウォルツの企みにSOUGOが介入したのか、それとも最初からスウォルツとSOUGOで共謀してあの事件を起こしたのか、どちらなのかは未だにはっきりしていない。
本編では両者そのものは一切口を利いていないが、スウォルツの「古い知り合い」であるウォズはSOUGOの部下なので、協力関係だった可能性もゼロではない。
- オーマジオウはソウゴ・SOUGOのどちらなのか
オーマジオウがソウゴに向けて「若き日の私」と発言しており、その言動がSOUGOの考えとは異なっている面も見られることから、オーマジオウ自身は未来のソウゴであると思われる。
劇中の展開を見ると、最低最悪の魔王と伝えられていた「『常磐ソウゴ』ことオーマジオウ」と実際に世界を破滅させた「常磐SOUGO」が(SOUGOの思惑通り)混同されていたと考えられる。
超全集では『常磐ソウゴ』とオーマジオウは同一人物だったかのような記述になっており、孤独な人生を変えるためにツクヨミやゲイツを過去に行くよう仕向けたり、仮面ライダーさえいなくなれば自分がオーマジオウにならなくて済むと考えてクォーツァーやタイムジャッカーを操っていたと考察されている。
また仮にこれらが真実であったとしても、『小説仮面ライダージオウ』で描写された事象を考えると「オーマジオウ誕生のきっかけとなったクォーツァー」と「オーマジオウが自身の存在を消し去るために操ったor誕生させたクォーツァー」が別の存在である可能性も否定しきれないといえる(これは複数の存在が確認されているオーマジオウ達にも言える)。
余談
ファンからの呼称
本物(ジオウの方)の常磐ソウゴと区別するため、ファンからはもっぱら『バールクスの方』『ISSA』『平成醜いおじさん』などと呼ばれている。
関連タグ
ティード/アナザークウガ:最終目的が異なるものの、やろうとした理由、動機などはほぼ同じの存在。
チェレーザ/ウルトラマンオーブダーク:同じく最も新しい時代のヒーローを否定しようとした悪役。こちらは創業者一族への批判が込められている。
劇場版仮面ライダーボスキャラクター