バールクス「おかげで平成ライダーの歴史はムチャクチャだ! せっかく美しくまとめてやろうとしたのにィッ!!」
ジオウ「勝手にまとめるなよ…! 俺も、ゲイツも、平成ライダーのみんなも、瞬間瞬間を必死に生きてるんだ! みんなバラバラで当たり前だ!! それをムチャクチャとか言うな!!」
概要
『仮面ライダージオウ』の映画作品『Over Quartzer』にて、常磐ソウゴにライドウォッチを集めさせていた組織「クォーツァー」のトップが問いかけた言葉に対して、ソウゴが答えた言葉を略したもの。
そして、「平成ライダーとは何か」をテーマとするこの映画の結論でもある。
- 後になって発表された漫画版が完全に別物だったり
- 記憶喪失の主人公がバイクを運転してクレームが入ったり
- TVスペシャルの結末を電話投票で決めたり
- 日曜朝の番組なのに昼ドラ並みのドロドロした人間ドラマがあったり
- 中の人の滑舌の悪さをネタにされた結果後に公式もネタにしだしたり
- プロデューサーが交代したり
- ファンから「料理番組」と揶揄されたり
- ヒロインが途中から子供になったり
- 315な753がエクササイズしたり
- 最終回が映画に続いたり
- 正統続編の漫画がアニメ化したり
- 10周年記念のVシネが二重の意味を持つ完結編であったり
- 過去のヒーローが敵キャラとしてリファインされたり
- 指輪を着けてるからパンチが使えなかったり
- 最終的に主人公が宇宙の神様になったり
- 映画で二回もベルトが壊されたり
- 英雄が全員関智一の声だったり
- 令和になっても復活する自称神がいたり
- 明らかに科学の力を超えてたり
- 平成35年だったり………
と、とにかく作品の内外でいろいろなことを経験しながら「瞬間瞬間を必死に生きてきた」のが、「平成仮面ライダーシリーズ」であった。
良いことも悪いこともたくさんあった。その結果として、今存在する平成ライダーたちは確かにバラバラで、デコボコで、醜いかもしれない。
しかし、だからと言って、平成ライダーの歩んできた道のりを誰かに否定される筋合いはないのである。
ちなみにソウゴは、「お前たちの平成って、醜くないか? まるでデコボコで、石ころだらけの道だ」と語るバールクスに締め上げられた際、「デコボコの道で何が悪い!!」と絶叫した。
この台詞も、「瞬瞬必生」と並んで本作のテーマと制作者側の主張を理解する上で非常に重要であると判断し、追記しておく。
なお、この映画にゲスト出演したライダーにもスーツ的な意味で瞬瞬必生なライダーがいる。黄ばみとかテープ留めアブゾーバーとか。
そもそも
本作では平成ライダーにフォーカスされていたから忘れられがちだが、昭和&番外ライダーも
- 主演俳優が撮影中の事故で怪我したから代役を呼んだがバイクに乗れなかったり
- 大半の秘密が作中明かされなかったり
- 変身方法がガラリと変わったり
- 野生児なのにある日突然流暢に喋りだしたり
- 没案が一つの特撮ヒーローシリーズを確立してしまったり
- スーツの色変えたら個性が薄れたり
- 主人公の師匠が素手で怪人を倒したり
- 漫画の方が原作より知名度が高くなった上にそっちもそっちでいろいろ言われてたり
- ライダー初の主人公続投の続編が作られたり
- 不思議なことが起これば大抵のことは解決できたり
- 別のシリーズでは怪人に混ざってたり
- スピンオフ作品が作られるまでは特に関係が無かった後輩とどう見てもソックリな見た目だったり
- 身長40mになったり
- 漫画版がアレだったり
- ライダー映画初のPG-12指定になったり
- バラエティ番組のワンコーナーなのに本気で製作されたり
- この世に生まれたことが罪だったり
- 仮面ライダー作品初のR18だったり
- 14年ぶりに興行収入記録を更新したり………
とにかく十分瞬瞬必生である。
ある意味、仮面ライダーという作品はこれに助けられているのかもしれない。
令和ライダーも
- 1作品分かけて必死に肯定し続けてきたものが結局世界の敵になったり
- チープなCGでできた坂を走ったり
- ほとんどのライダーのベルトがプレバン送りにされたり
- 主演の役者が制作発表会で盛大なネタバレをしちゃったり
- ゴージャスな伝説が通りすがったり
- 3月から撮影が始まったり……
と、もう既に瞬瞬必生である。
それは、仮面ライダーで無くとも……
時代の変化や制作当時の事情ゆえ作風を変えざるを得なくなったり、叩かれたり、不自然だったり、時に制作会社が潰れかけたり…とにかくいろいろある。
この世に存在する多くの作品が……なんなら、人間個々人もそうではないか?
そんな彼らの在り方もまた「瞬瞬必生」である。
読み方
おかげで「瞬瞬必生」の読み方はムチャクチャだ!
ネット上ではあたかも四字熟語のように広まっているのだが、この言葉自体は元々が上記の台詞を略したネットスラング的用語であり、「瞬瞬必生」という略語は劇中に一切登場しない。
(もちろん必殺技の名前などでもない)
そのため、人により読み方がバラバラである。
- 前半の「瞬瞬」の部分が「しゅんしゅん」「しゅんじゅん」など。また「瞬々」と書かれる場合もある。
- 後半の「必生」の部分が「ひっせい」「ひっしょう」「ひつじょう」など。また、そもそも「必死に生きてるんだ」の略であるため「ひっいき」という人もいる。
- 本来の台詞を表記上だけ略したものと考え、「しゅんかんしゅんかんをひっしにいきてるんだ」とそのまま読む。
- 「瞬瞬必生」を一塊で認識して「へいせい」「ライブ感」「P.A.R.T.Y.」など。
勿論ながら読み方に正解はなく、これも瞬瞬必生である。
勝手に読み方をまとめるなよ!
みんなバラバラで当たり前だ!
それをムチャクチャとか言うな!
関連タグ
タイムジャッカー:『ジオウ』本編の敵で、過去改変により「瞬瞬必生」を無かったことにする者たち。
オーマジオウ:強大な力を振るって1人で世界を救ったが、「瞬瞬必生」の起こらない停滞した未来を創ってしまった者。そんな自身の力を継承したソウゴがオーマフォームとなってクォーツァーと戦い、「瞬瞬必生」を叫んだのは非常に感慨深い。
五十鈴大智/仮面ライダーナッジスパロウ/マーレラジャマト:ある意味「瞬瞬必生」を体現したキャラクター。制作側にも「ライブ感の象徴」と呼ばれている。