メラ「さーて、次はどの神話を滅ぼそうかぁ~…?」
「滅ぶのはお前らの方だ」
メロ「…………ウソでしょ…!?」
メラ「…何故お前が生きてる?」
「力よりも、知恵よりも、運よりも、強いものが俺にはある…いや、俺達にはあるからだ!」
メラ「なんだと……?」
「何よりも強いのは……心だ」
メロ「心ぉ…?」
「俺達がバラバラに願うなら世界の滅亡は止められないかもしれない…でも、皆で一つになって願う心があれば、俺達皆でなら叶えられる…俺達皆で…理想の世界を…!!」
メラ「ならその心ごと…ブッ壊してやるよ…!!」
「俺達で作り変えよう……この世界を!」
「変身!」
『ALL AS ONE』
『GEATS ONENESS』
『READY FIGHT』
概要
『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』に登場する仮面ライダーギーツの劇場版限定フォーム。
仮面ライダーギーツワンネスコアIDを装填したデザイアドライバーに、ワンネスカード(特殊なライドケミーカード)を挿入したワンネスレイズバックルとブーストマークⅢレイズバックルをセットして変身する。
力・知恵・運の全てを奪われた心の英寿が、打倒クロスギーツのために奮起して変身した、要するに急場凌ぎの形態。
仲間達の思いを継ぎ、クロスギーツ/メラの野望に立ち向かう。
本来はワンネスレイズバックルのみで変身するライダーだが、創世の力(≒ギーツⅨ)を奪われた分少しでもクロスギーツとの性能差を埋めるため、ブーストマークⅢと組み合わせたデュアルオン形態となっている。
本編ではブーストフォームマークⅢはギーツⅨの登場後全く出番が無かった(一応、バックル的にはギーツⅨの下半身ではあるが基本的にギーツⅨとしての機能のみ)が、ここに来てまさかの再登場(?)を果たした。
変身
デザイアドライバーの両側にワンネスレイズバックルとブーストマークⅢレイズバックルをセット。ワンネスカードを目の前に掲げて変身の掛け声と同時にカードをバックルに挿入し変身を実行。
ライダーズクレストが英寿へと集結しアーマーが形成され変身が完了する。
ギーツの変身としては珍しくフィンガースナップを行っていない、彼が完全な英寿ではない所以だろうが。
外見
白と赤が中心だった従来のギーツと比べるとカラフルな印象で、複眼は虹色に染まっている。上半身にはグレイトフル魂のように、各所にタイクーン・ナーゴ・バッファ・パンクジャック・ロポ・ケイロウのライダーズクレストが描かれており、英寿1人ではなく、仲間達の思いとともに変身した形態であることが強調されている。
スター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズの衣装で着用しているスカーフの様な意匠があるのも特徴的。
各部にはジーニアスフォームのようなカラフルなラインが配置され、そのラインは最終的に胸部に集中している。その胸部にはワンネスカードが飾られている。
下半身はブーストマークⅢバックルを使用しているため、それをリボルブオンしたギーツⅨと同じものとなっている。ただしマークⅢ時は半円だった腹部の造型は、ギーツⅨと同じ真楕円になっている。
なお、ボーイズトイフィギュアシリーズの「リボルブチェンジフィギュア」では劇中では見せなかったリボルブオンした姿も見せており、ボディは上半身がブーストフォームマークⅢをベースに肩アーマーが膝のスパイクになるという攻撃的な配置となる(顔はワンネスのまま)。
スペック
身長 | 205.2cm |
---|---|
体重 | 105.5kg |
パンチ力 | 60.9t |
キック力 | 133.3t |
ジャンプ力 | 150.1m(ひと跳び) |
走力 | 1.0秒(100m) |
数値としてはブーストフォームマークⅢ以上ギーツⅨ未満といったところ。奪われた力を仲間達の想いの力で補い、更にマークⅢでブーストをかけた結果かなり高水準な数値になっている。
パンチ力以外はブジンソードをも上回っており、相対するクロスギーツと比較するとキック力は上回っているが他は同数値の走力を除いて若干下だが本当に若干なためほぼ互角(具体的にはパンチ力は0.7t、キック力は0.5t、ジャンプ力は0.5m程度しか差はない)。英寿本人の力の4分の1しか残っていないにもかかわらずデザイアドライバーで変身するライダーとしては第2位に食い込むレベルの高い身体スペックを誇る。
神の力の大半を奪われている都合上、ギーツⅨの創世の力はおろかブーストフォームマークⅢの空間破壊の力すら消失しているが、見方を変えると以前のマークⅢにあった単独変身では暴走しかねない問題がⅨ抜きで皮肉にも解消されており、安定性・安全性はむしろマークⅢ単体より向上している。
マークⅢ自体のスペックとワンネスバックルの力も合わさってか基本性能はギーツⅨより弱体化してるとはいえ十分高く、単純に戦ってもブジンソードですら歯が立たなかったクロスギーツと(最初は劣勢ながらも)真っ向から戦える戦闘力も備えている。
力も知恵も運も足りないため、最初は英寿らしからぬ泥臭い戦い方で敵に敢然と応戦するファイトスタイルを用いていた。
しかし、ギーツワンネスの最大の強みは人々の想いを力に変える能力にある。
これまで共に戦ってきた仲間達は当然、ギーツの勝利を信じるオーディエンスの声援まで力に変換し、次第に創世の力の大半と神殺しの力を持つクロスギーツを圧倒し、更に継戦に伴って英寿の戦闘センスが取り戻されるかの如く、動きのキレも物凄い速度で向上していく、巨大化しより強くなったクロスギーツも仲間の想いを受けて打ち破るなど、ギーツⅨと同等かそれ以上の強さを見せるように。
要は戦えば戦う程オーディエンスや仲間との共鳴で力を増していく、ギーツⅨとはまた異なる強さを秘めた姿と言える。
使用アイテム
仲間達の願いを受け仮面ライダーギーツコアIDが変化した新たなライダーコアID。
カード装填後押し込むことで、英寿に集った願いの力が発動する。
『仮面ライダーガッチャード』のキーアイテム、ライドケミーカードの1種。玩具版の名称は「仮面ライダーギーツ(ワンネスVer.)」。
ワンネスレイズバックルに装填して使うもので、レベルナンバーは「EX」。
カードイラストにはギーツ、タイクーン、ナーゴ、バッファ、パンクジャック、ロポ、ケイロウが描かれている。
ちなみに裏面にはスチームホッパーのマスクが描かれているが、劇中では変身ポーズのカードを裏返す動きをコマ送りにしてようやく確認できる程度には隠されている。
英寿がギーツⅨへの変身に用いるブーストマークⅨレイズバックルの元々の姿で、創世の力で創り出された。左側(下半身)として使われている。
肝心の創世の力がほぼないためか空間破壊能力は消えており、元々備える超高出力だけ残っているお陰でマークⅢながらも安定性が逆に向上している(仮に空間破壊力が残ってたとしても英寿本人の創世の力自体はツムリの力を吸収後に更に向上しているので、本来のマークⅢでも最初の時よりも安定はしていたと思われる)と推測されているが、公式からの解説はされていないので実際どうなのかは不明。
変身、必殺ともに一切操作されることはなく、この形態においてはベルトに刺さっているのみの出番となった。
ちなみに、玩具版ではワンネスレイズバックルの仕様上、待機音を鳴らしている際にスロットルを撚ると必殺技音声が鳴ってしまう(※)。
(※)…ただしこれはパワードビルダーブーストフォームやフィーバーフォームの下半身側バックルも同様であり、間髪入れず反対側のバックルを操作し必殺技音声をキャンセルする形で変身音に繋げている。そのためギーツワンネスの場合は単に演出の都合と思われる。
平時はギーツⅨが使用している拡張武装。
英寿の「力」は既にメラによって奪われていたが、残されたマークⅢバックルで辛うじて呼び出せたか、もしくは「搾り滓」であるなけなしの力で召喚した物と思われる。
ブーストタクティカルビクトリーなどの必殺技も使用していない。
劇中ではブレードモードのみ使用。
必殺技
- ワンネスビクトリー
「皆が願う限り、世界は変えられる!」
『ONENESS VICTORY』
カードスロットを押して発動。
ギーツ、タイクーン、ナーゴ、バッファ、パンクジャック、ロポ、ケイロウのライダーズクレストが浮かび上がり、それを通り抜ける形で発動するライダーキック。
巨大化したクロスギーツを地面に叩き落とし、地面に着弾する直前にジャマト世界樹の方へ回し蹴りを叩き込み、ジャマト世界樹やアジト共々粉砕する程の威力を持つ。
- ハイパーブーストビクトリー
『HYPER BOOST VICTORY』
マークⅢバックルのブーストスロットルマークⅢを1回捻って発動。
劇中未使用。
- ハイパーブーストグランドビクトリー
『HYPER BOOST GRAND VICTORY』
ブーストスロットルマークⅢを2回捻ってブーストタイムを発動し、再度捻って発動。
同じく劇中未使用。
この他、全て未使用だが理論上はギーツバスターQB9の必殺も使用可能。
立体化
「装動 仮面ライダーガッチャード→2←&装動 仮面ライダーギーツ」に収録された。
原作が極彩色かつ体中にライダーのマークが配置、ライドケミートレカの要素が入っているなど複雑なデザインをしているため、シールが多用されており、リボルブチェンジフィギュアシリーズと違って肩アーマーは黒がベース。マント本体は上下左右に可動し、裾も後ろに稼動する。
また、劇中では使用しなかったギーツバスターQB9レールガンモードが付属している(なお、ブレードモードは「→1←」のギーツⅨに付属)。
リボルブチェンジフィギュアシリーズ「PB09仮面ライダーギーツワンネス&Xギーツセット」では新たにリボルブオンバージョンが作成可能に(あくまで玩具オリジナル要素である)。
なお、本商品において、完成させるには別売りのギーツⅨが必要であると告知されており、ブーストフォームマークⅢがベースとなるのも納得の帰結である。
余談
- 「ワンネス」は、「全ては1つであること、その感覚」の意味がある。
- スーツは頭部がマグナムフォームのリペイント(または金型流用)で、上半身が新規造型、腹部アンダースーツ及び下半身(マークⅢ部分)がギーツⅨの流用。ギーツⅨ流用部も全く改造されていない。
- 後に肩パーツが仮面ライダーガッチャード・レジェンドライナーへ改造された。
- 映画の主題歌であるDesireの歌詞にある「弱さは強さと知った 心こそ勝利の味方」「力も知恵も運も足りなくてもその勇気で」というフレーズがギーツワンネスの事をこの上なく表現している。
- 前年の夏映画限定形態アイテムであるフィフティゲイルバイスタンプとは異なり、一般販売のデザイアドライバーとブーストマークⅨレイズバックルを購入し、映画館でIDコアを、ガッチャードライバーの早期購入特典でワンネスバックルとカードを入手すれば劇中の変身を再現可能という、プレミアムバンダイが絡まないものになっている。
- その一方で、IDコアとワンネスバックルは数量限定であり、デザイアドライバーとブーストマークⅨレイズバックルの購入+映画の鑑賞料金+ガッチャードライバーの購入が必須であるため、全て揃えるとなるとコストはかなりかかる上に早く買わないと全て揃えられない可能性もある。
- 因みに夏映画限定フォームのアイテムで入手方法がプレバンでないのはマイティクリエイターVRXガシャット以来。なお、こちらは一般販売。
- ついでに言えば、夏映画限定形態アイテムが新規造型なのはヘルライズプログライズキー以来。
- 本形態がブーストマークⅢバックルを使用したことにより、元々品薄だったDXブーストマークⅨレイズバックルの需要が更に高まったため、後にプレミアムバンダイで再販された。
- また、IDコアに関してもサウンドコアIDがプレミアムバンダイで発売されることが決定。しかし、サウンドコアIDの構造上マークⅢが装填できないので劇中通りの再現は出来ず、マークⅨバックル部分のみを使うかワンネスバックル単体で変身するのが望ましい。
- 後にブーストマークⅨレイズバックル・ワンネスレイズバックル共にメモリアル版が発売され、これらを使用すれば更なるアップデートが可能。ライドルベースやハイスペックベルト帯も加味すれば、コアID以外はプレミアムバンダイで完結させることもできるようになった。
- マークⅨに負けず劣らず、『READY FIGHT!!』の音声がハイテンション。こちらは更に様々なバックル起動音を重ねたような音も加わる。
- 所謂究極フォーム扱いがなされているが、英寿自身の創世の力が奪われていることやギーツⅨに変身できない分の性能差を埋めるためのブーストマークⅢ使用など、基礎スペックにおいては最強フォームたるギーツⅨには劣っている。
- 劇場版限定フォームにおいて、形態そのものにデメリットや特殊な条件もない明確な強化フォームであるにもかかわらず基礎スペックが最強フォームに劣っているというのは珍しいが、前述の通りこの形態の強みは想いを力に変えることであり、創世の力と単純比較ができない点は留意。
- ワンネスレイズバックルだけでの変身はしていないので、真の意味でのギーツワンネスは未登場。本来の名称は「仮面ライダーギーツワンネス ブーストフォームマークⅢ」だろうか。
- ブーストマークⅢ使用に関し、「本来その形態に関係はないが、セット可能だし性能も上がる」という理由でつけたと言う点を過去作で例えるなら「最初からジーニアスフォームがハザードトリガーを併用している」ような状態。
- 次回作のアイテムを使って変身する形態の前例には仮面ライダーリバイのビートフォーム及びビートアームドプロペラと仮面ライダーバイスのモンスターフォームが該当する(現行ライダーでは初)。奇しくも、これらの形態が登場する『MOVIEバトルロワイヤル』はギーツとの共演作であり、デザイアグランプリにて発生した異常事態の中で生まれた形態である共通点がある。
- 2024年4月26日、レジェンドライドケミートレカ投票にて見事第1位を獲得した。こちらのケミーイラストでは虹色の尻尾と6人の仲間達のライダーズクレストが描かれたギーツケミーが描かれている他、レジェンドパラレルレアはクロスギーツの同レアリティのカードと絵柄が繋がる仕様となっている。
関連タグ
劇場版限定フォーム てんこ盛りフォーム 急場凌ぎフォーム チートライダー
劇場版限定フォーム
ビートフォーム(リバイ)/ビートアームドプロペラ/モンスターフォーム(バイス) → ギーツワンネス → モンスターマグナムフォーム/アームドプロペラ(ギーツ)/スターガッチャード
リバイスコンドル/ネオバッタゲノム/五十嵐/ビートフォーム(リバイ)/ビートアームドプロペラ/モンスターフォーム(バイス) → ギーツワンネス/アームドプロペラ/モンスターマグナムフォーム → スターガッチャード/ミラクルガッチャード
単体映画限定フォーム
五十嵐 → ギーツワンネス → ミラクルガッチャード/ガッチャードシャイニングデイブレイク/ドレットルーパー軍式/(サイクロンスカル)