MARK Ⅸ
DYNAMITE BOOST
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場するレイズバックルの一種であり、ブーストマークⅢレイズバックルの真の姿。
マークⅢから分離させデザイアドライバーでデュアルオン&リボルブオンすることでその姿を表し、浮世英寿を仮面ライダーギーツⅨへ変身させる。
外見・機能
マークⅢ時にはわずかに見えていた「ハルモニアブーストリアクター」は完全に隠れ、リボルブオンの際に九尾を模した排気ユニット「マークⅨエグゾースト」が、デザイアドライバーのトーラスリアクターを覆うように展開される。
リボルブオンにより展開されるもう一つのハンドル「ブーストスロットルレバー」を後ろに引くことで、マークⅨエグゾーストを一斉開放し、ギーツⅨへの変身を行う。
変身完了時に逆さまになったコアIDは、高次出力を生み出す狐顔型の点火装置「マークⅨイグニッションコーン」によって完全に隠されており、デザイアドライバー本体もほぼ隠れている状態となる。
DGP運営に縛られない英寿の象徴と言えるだろうか。
完全に展開された全体のそのシルエットは、まさしく鎮座するお狐様そのもの。
変身後、再度ブーストスロットルレバーを2回引くことでダイナマイトブーストタイムを発動できる。超必殺にあたる。
マークⅢ時から存在する「ブーストスロットルマークⅢ」を撚ることで通常のブーストタイムや必殺技も出せるが、こちらは劇中未使用。
この仕組み故にブーストタイムとダイナマイトブーストタイムの同時使用も理論上可能だが、劇中未使用。
また、イグニッションコーンの下には「⚠」をあしらったマークが付いている。
創世の力はあくまで英寿自身に宿ったものであるため変身前や他形態でも使用可能で、新たなレイズバックルを生成し味方のライダーの戦力増加が図れることも。
更にこのバックルは物理的領域下の一部、またはその全てを再定義、更には事象そのものを改変し、まるで創造主のような「理」を支配する力を発揮するという凄まじい機能が搭載されている。英寿本人の創世の力を補助・増幅する役割と言えよう。
なお、ギーツⅨへの変身能力自体はこのレイズバックルでは完結しておらず英寿自身の創世の力が必須なようで、メラに力の殆どを奪われた際には変身不能になっている。一方でバックルが消滅するというわけでもなく、マークⅢとしてはその状態でも使用可能であり、実際に活用されている。
ギーツバスターQB9
ブーストマークⅨバックルの拡張武装。詳細は当該記事を参照。
立体物
DX版
2023年6月3日に発売。劇中通りのギミックを再現している。
マークⅡと違いマークⅢでは反対側のスロットに干渉しないので、他の大型バックルを装填してデュアルオンも可能。
音声ギミックのない側がマークⅢとして認識され、この状態でマグナムレイズバックル等他の大型バックルを装填すると、通常のブーストレイズバックルと同じ挙動となる。
音声ギミックのある側はデザイアドライバーからの音声はないが、同じくバックル側に音声が依存するフィーバースロットレイズバックルやコマンドキャノンバックルとは別の認識ピンとなっており、マークⅢ側と併用すると両側が真っ赤に光るものとなっている(レーザーレイズライザーと同じ挙動。ちなみに同じ認識ピンである)。
ブースト系統はレバーを複数回操作しても変身が可能なのだが、マークⅨも例に漏れずブーストスロットルレバーを2回以上押し込んでも変身音が鳴る。2回目以降はレバー操作音が変更される点も今までと同じ(この場合デザイアドライバー側は必殺技入力と認識するため多色発光になる)。
近年の最強フォーム変身アイテムとしては珍しく、通常版「仮面ライダードライブ」のシフトトライドロンぶりに主人公の台詞が一切収録されていないばかりか、音声ギミックのある側に変身前から押せるボタンもなく、レバーも変身待機状態にしなければ展開しない。
映画『4人のエースと黒狐』では仮面ライダーギーツワンネスへの変身のために原型であるブーストマークⅢレイズバックルが使用されることになったこともあり、8月18日にプレミアムバンダイでの再販が決定、8月25日から受注開始した。
プレミアムバンダイでの一般販売DXアイテムの再販はアサルトウルフプログライズキー以来。
PREMIUM DX版
2024年3月(ジャマト・アウェイキング劇場公開日)にメモリアルレイズバックル発売が決定。『エグゼイド』のライダーガシャットから始まったメモリアルアイテムの中で、主役ライダー最強フォームアイテムがメモリアル化されるのは初。
仕様としては、メモリアルレイズバックルの例に漏れず新規造形と重塗装が大量に盛り込まれ、ネジ穴が埋められた上でメタリック塗装となったことでプロップのイメージに近づいた。音声面も充実しており、ギーツⅨやブーストフォームマークⅢの効果音入り変身音を網羅。英寿のキャストボイスも本編の他、比較的少量ながら『4人のエースと黒狐』『最強ケミー★ガッチャ大作戦』『ジャマト・アウェイキング』のものまで収録している。さらにはツムリのキャストボイスや主題歌『Trust・last』のTVサイズを収録。
特殊演出だった初変身を再現するモードも搭載。変身音には途中で入ったギーツバスターQB9の起動音まで収録された。さらに「シーッ…」のボイスに合わせて主題歌が途切れるバージョンが収録されている。その他、戦闘中の効果音はギーツバスターのシステムボイスを除けばギーツバスターによる銃撃・斬撃音やドミニオンレイの射撃音を含めほぼ丸ごと収録されているので、ギーツバスターを別で用意すれば38話の完全再現が可能と気合の入った仕様となっている。
構造上いくつか問題点もあり、レバースイッチと物理的に接触するブーストスロットルレバーが塗装になった影響で接地面の塗装が擦れて剥がれる可能性がある(説明書にも書かれている)。また、DX版ベースの音声基盤容量に対しかなり多い台詞数の影響か主題歌の音質が削がれており、主題歌Verのビートレイズバックルの方が圧倒的に上だったりする。
また、バックルにSEが追加された事で一般販売版の武器との連動遊びは不可能になった(とは言え、劇中では全く使用しなかった技ではある)が、逆にSEが追加されたのでマグナムシューターみたいにバックルのSEを流して遊べる様にもなっているので、いい点か悪いかは人によるだろう。
その他注意点として、狐面パーツの基部が割れている不良品が存在し、それらはリボルブオン時に狐面が吹き飛ぶ症状が出る事が報告されている。購入者には早期の確認を推奨する。
尚、当時品を買った人はともかく、再販版を買った人からすれば短い期間で完全版が出てしまう事となり、再販の発送日とメモリアル版の発表の期間の短さに対しては苦言と再販版を買った人達に対して同情の声を漏らす声が出た(これは同じくモンスターレイズバックルやブーストマークⅡレイズバックルも同様で唯一再販が無かったフィーバースロットに関してはソコまで苦言の声は無かった)。
LIMITED RED Ver
同年10月2日〜5日まで中国バンダイのイベントである広州2024CICF×AGFにてLIMITED RED Ver(リカラー)として会場限定発売された。
カラーリングは通常版の紅白が逆になったものとなっており、九尾部分がメッキ仕様になっている。
一部では色味から、ブーストやブーストマークⅡの正統進化を思わせる声もあった。
また、会場では展示に事前に告知されていたギーツバスターQB9のビッグスケールや、まさかのギーツバスタークロスの同スケールもありどちらも発売決定している模様。
余談
- ブーストバックル系統で恒例の変形ギミックが継承されたが、それにリボルブオンギミックを活用するという上手い使い方や発想に舌を巻く視聴者も見受けられた。
- 一方で、DXデザイアドライバーにはリボルブオン時に連動して作動する突起があることが発売当初より一部で知られており、リボルブオンと連動する玩具の発売を推測する者も当初から存在していた。
- 元のブーストバックルにあったバイクモチーフは完全に消滅しており、バックル全体で九尾の狐を描くための造型となっている。
- 変身において回して引くという動作が入っており、遠回しではあるがマグナムレイズバックルの要素も感じられる変身プロセスとなっている。
- ブーストスロットルレバーを引いた時のSEはゴールドスピノバイスタンプの待機音出だしのSEが流用されている。
- 最終話にて英寿が創った世界である「誰もが幸せになれる世界」ではブーストマークⅨレイズバックルを模した御神石がとある神社に祀られている。
- 脚本担当の高橋悠也氏曰く、「この展開はギーツがキツネモチーフだと知らされた段階で【キツネ→お稲荷様】にしようと最初から決めていた」らしい。
関連タグ
Ⅹギーツレイズバックル・ドゥームズギーツレイズバックル:リカラー先。
NSマグフォン、ジオウライドウォッチⅡ:主役ライダーの強化形態のキーアイテム。1つの状態から分割し変身ベルトの両サイドにセットして変身する点が同じ。
インフィニティーウィザードリング:平成二期第4作目の主役ライダーの最強形態のキーアイテム。主人公の大切な存在が傷つけられた事で自力で生み出した点が共通する。
アークドライバーゼロ:脚本家が同じ作品の変身アイテム。分割前のマークⅢバックルが折り畳み構造に見えた為、ドライバーにセットした状態から連想する視聴者がいた模様。こちらはアイテムの装填によってパーツが展開して新しいベルトに進化している。
ギファードレックスバイスタンプ←ブーストマークⅨレイズバックル→ニジゴン