概要
野座間製薬が研究していた、ウイルス程の大きさの人工細胞が人間大にまで成長した人工生命体。
様々な動物の姿をしており、その動物の能力を持っている。
細胞一つ一つが本能レベルでヒトのタンパク質を求める=人喰いの欲求を持っている、生まれつきの食人生物という極めて危険な存在であるため、駆除対象にされている。
人間態からアマゾンの姿に戻る時には、強烈な衝撃波と高熱が生じる。逆に人間態に変化する時は冷気が生じる。
純粋なアマゾンに限っては食人本能が目覚めたアマゾンの気配を察知できる能力も持っている(純粋なアマゾンでない鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファはその能力がかなり弱い)が、かなりの遠距離からでも正確に居場所を知ることができたり、至近距離まで接近しないと判別できなかったりと、精度は個体によって大きく異なる。
アマゾンの多くは、『仮面ライダーアマゾン』の秘密結社ゲドンやガランダー帝国の獣人と同じモチーフになっている。
一覧
実験体アマゾン(第一のアマゾン)
「これがこの街に4000匹いるアマゾンだ・・・!!」
100%純粋なアマゾン細胞から作られた存在。
野座間製薬によってランク分けされており、A~Eが存在する。
2年前、研究所で起きた事故が原因で、4000体が街に解き放たれてしまった。変身能力を持っており、多くの個体が人間に擬態して社会に潜伏している。
一部の実験体は職業能力を持つことが明かされているが、これは野座間製薬と繋がりのある病院から手にいれた人間の遺体から摘出した脳の一部を実験体に組み込む研究によるものと説明されている。
赤く点滅する心臓に似た核を持っており、破壊されるか身体を切断されるなどの決定的な損傷をすると死亡する。
また、アマゾン専用に作られた殺虫剤にも弱い(当初は人間でも危険な劇薬だったが、後に人間には無害でアマゾンにのみ効果を出せるように改良された)。
死亡すると、死体はすぐに原型を留めず溶けてしまう。溶けた後の粘液状の物質もすぐに消滅してしまい、ほぼ痕跡を残さない。
アマゾンズレジスターと呼ばれる腕輪を装着しており、そこから投与される薬剤が効いている間は本能を抑制して人間社会の中でも生きていけるが、薬剤の容量は約2年程で切れてしまう。一度人喰いの本能に目覚めると、強烈な食人衝動で人間としての体裁を保てなくなる。再び薬剤を投与しても以前の状態に戻ることはない。
本能を抑制していられるうちは野座間製薬も放置しているが、薬剤が切れるとアマゾンズレジスターからの信号で居場所が通知され、駆除班が出動することになる。
※ただし、1作目から5年後の時間軸を描いたseason2では生き残ったアマゾンの薬剤はほぼ全員切れているはずだが、トラロックの影響か理性を保ちながら人間を襲わない、あるいは一度は衝動に負けて人間を食べたものの嫌悪感から食べられなくなり、結果として理性を取り戻したなど、抑制剤なしでも理性を保ち続けることは不可能ではなくなっている模様。
season2最終話で、マモル/モグラアマゾンが死亡したため、全ての実験体アマゾンが全滅した。
アマゾン名 | モチーフ | 同モチーフの獣人 |
---|---|---|
モグラアマゾン | モグラ | モグラ獣人 |
クモアマゾン | クモ | クモ獣人 |
コウモリアマゾン | コウモリ | 獣人吸血コウモリ |
トンボアマゾン | トンボ | 獣人ヘビトンボ |
アリアマゾン(女王/兵隊) | アリ | トゲアリ獣人/トゲアカアリ獣人 |
蝶アマゾン(幼虫/サナギ/成虫) | 蝶 | |
モズアマゾン(幼鳥/若鳥/成鳥) | モズ | |
カニアマゾン | カニ | カニ獣人 |
ハチアマゾン | ハチ | ハチ獣人 |
ホタルアマゾン | ホタル | |
オシドリアマゾン | オシドリ | |
カブトガニアマゾン | カブトガニ | |
サンショウウオアマゾン | サンショウウオ | サンショウウオ獣人 |
人間ベース(第二のアマゾン)
人間にアマゾン細胞を注入した存在。
アマゾンアルファは唯一アマゾンズレジスターなしでも理性を保っている。
それでも常人より多くのタンパク質を求める習性からは逃れられず、十分理性で抑制できるレベルとはいえ、食人衝動も持っている。
なお、人間をベースにしているため血液は赤色になっており、最後ノ審判における描写から、遺体は溶けずに残ると思われる。
名称不明(第三のアマゾン)
アマゾン細胞に人間の遺伝子を持たせた存在。
食人衝動を持たない代わりに、凄まじい闘争本能を抱えている。
死体ベース(第四のアマゾン)
人間の死体にアマゾン細胞を注入した存在。
新たに開発された新型のアマゾン細胞が使われており、食人欲求もなく、タンパク質摂取の必要もないアマゾン細胞の「完成形」と言える。
しかし、実際には「生物兵器・アマゾン」が完成したともいえ、season2ではその技術を用いて制作された、シグマタイプと呼ばれる個体が登場する。
溶原性細胞感染者(第五のアマゾン)
「溶原性細胞と名付けました。この細胞は、人に感染します」
season2より登場する新種のアマゾン細胞に感染して誕生したアマゾン。
この新型のアマゾン細胞はウイルスよりも大きい程度の大きさだが、まるで病原菌やウイルスのように人間に感染し、感染者をアマゾンへと変えてしまう恐ろしい特性を持っている。
とはいっても、水分が無ければすぐに死滅するという性質があり、それ故に空気中に滞在する事は勿論、接触感染や空気感染する事は絶対にありえない。そのため、この細胞で汚染された同一の感染源があるが、Aroma Ozoneという名の業務用ウォーターサーバーの飲料水が主な感染源とされている。感染者が万単位にも昇る大惨事を引き起こしたが、後に感染しても発症せずにアマゾンに変異しない者の方が圧倒的に多いことが判明した。
この細胞に感染してアマゾン化した個体と実験体やシグマタイプの個体との最大の差異は、死亡しても肉体が溶け落ちて消滅せずに変色した死体が残る点にある。また、この種のアマゾンはアマゾン態に変化しても人間態時の衣服が消滅せず、そのまま着用しているのも大きな特徴の一つである。さらに、東映公式ページにおける白倉伸一郎プロデューサーの発言によると、実験体に比べ実力は遥かに上であり、実験体が弱点としていた電撃やガスの類が通用せず、物理的打撃や火力でなければ殲滅できない点、特定の部位(ゾウアマゾン・ゾウムシアマゾン:脳、ハゲタカ:眼球、バラ:首)が好物である点などがseason1の実験体アマゾンとの差異らしい。さらに様々な描写から、アマゾン化してしまった場合、その人間にとって大切な存在を真っ先に襲う傾向があることが示唆されている。
その正体は悠曰く、アマゾン細胞と人間の遺伝子がある条件下で変異した新型のアマゾン細胞で、4Cの見立てではその元になったオリジナルは悠、仁、千翼の三人のうちのいずれかだと睨んでいるらしい。
劇中ではマモルを始めとするseason1で生き残った実験体アマゾンたちがAroma Ozoneの水源になっている場所にどこからか入手したオリジナルの腕を投げ入れ、感染を引き起こしていたことが発覚した。その目的は強い仲間を増やして人間たちを逆に自分たちの手で狩ることである。しかし、悠は人間のアマゾン化には反対しており、新種のアマゾンを狩るべく行動している。
アマゾン名 | モチーフ | 同モチーフの獣人 |
---|---|---|
ヒョウアマゾン | ヒョウ | ヒョウ獣人 |
クワガタアマゾン | クワガタムシ | クワガタ獣人 |
カマキリアマゾン | カマキリ | カマキリ獣人 |
サイアマゾン | サイ | |
ヘビアマゾン | ヘビ | ヘビ獣人 |
ハゲタカアマゾン | ハゲタカ | 獣人コンドル |
ウニアマゾン | ウニ | |
ヒヒアマゾン | ヒヒ | |
ゾウアマゾン | ゾウ | |
ゾウムシアマゾン | ゾウムシ | |
バラアマゾン | バラ |
オリジナル
溶原性細胞の感染源の大元となっているアマゾン細胞と人間の遺伝子がある条件下で変異した新型のアマゾン細胞から生まれた存在。
劇場版に登場するアマゾン
「アマゾンは今、試練を与えられている」
「家畜としての再生か、害虫としての、破滅か──」
食糧難を解決するべく、アマゾンを家畜として生産し、富裕層に食材として提供するアマゾン畜産計画によって切子聖園で生み出されているアマゾン。共通して腕に個体識別番号の腕輪を装着しており、個体名になっている。
その性質上、徹底した菜食主義がとられている草食アマゾンであるが、食人衝動が全くないわけではない様子。死ぬと溶解してしまう特徴は実験体と同じだが、食材にされた個体の遺体はそのまま残るため、食材にする際は何らかの特殊な処置をしていると思われる(作中の描写から、人間の姿の時は遺体は残り、アマゾン時の姿で死亡した際は個体識別番号の腕輪は残るものの遺体は溶ける様子)。
説明を受けた政治家・佐古島晋作からは安全性を心配されていたが、橘雄悟はその有用性を人間がイノシシを飼いならして豚にした歴史になぞらえている。
余談
モチーフは生物モチーフと共に衣服のモチーフが取り入れられている(例:モグラアマゾン→オーバーオール、コウモリアマゾン→マントなど)。
season2での溶原性細胞感染者は既に人だった頃の衣服を着ている状態のため衣服モチーフは無く、一部を除いて共通のボディを持っている。
また、大半が肉食動物モチーフが多く、そうでないものでも種や状況によって肉食をする動物モチーフもいる(蝶アマゾン、クワガタアマゾンが該当する)。しかし、全く肉食でない動物をモチーフにしたアマゾンがseason2では増えているため、溶源性細胞感染者が元人間である事を強調している。
劇場版に登場した養殖アマゾンは、いずれも食用にされている動物がモチーフでなっており、家畜として生まれた印象が強調されている一方で、違法な乱獲や環境汚染による生息数の減少(サメアマゾン、トラアマゾン)や人為的に持ち込まれた外来種として問題(カミツキガメアマゾン、リスアマゾン)になっている動物モチーフも多い。
season1・season2当時は、第一のアマゾン・第二のアマゾンと数字による区分が印象的にされていたため、ラスボスには、本来の『仮面ライダーアマゾン』の十面鬼やゼロ大帝をモデルにした怪人が出るという予想が散見されていた。
関連タグ
獣人(仮面ライダーアマゾン):元ネタ。
ミラーモンスター、魔化魍、ファンガイア、インベス:同じく人間を喰らう怪人(インベスは番外作品でのみ)。原作の獣人も人間を常食としている。
ロイミュード:同じく人間が作り出した怪人。数が決まっている点も共通する。
NEVER:シグマタイプと同じく人間の死体をベースにした改造人間。
バグスター:仮面ライダーエグゼイドにおいて、事故が原因で誕生した、ウイルスが増殖して生まれる怪人。作品はseason2と同時期に放送された。
万丈龍我:中の人がseason2出演経験者であるため、付いたあだ名が溶源性アマゾン細胞を捩って「溶岩性単細胞」。千翼役の前嶋氏公認のあだ名である。
非関連タグ
イルカアマゾン:バーチャルYouTuberである電脳少女シロのあだ名の一つ。もちろん、本編には登場していない。