「俺は誰ひとり、苦しめていない。俺は幸せを運んでいるんだ」
「人間様に楯突くんじゃない・・・!!」
演:姜暢雄
変身する仮面ライダー
概要
養護施設「切子聖園」の園長を務める男性であり、仮面ライダーアマゾンネオアルファの変身者。38歳。
謎の多い人物で、何故か水澤悠の素性を含めアマゾンのことを知っている素刷りを見せている。
“人を食したことがないアマゾン”である悠を施設に迎え入れようとするなど、一見すると紳士かつ穏やかな性格の持ち主に見えるが、その実態はアマゾン牧場の経営者で、施設のルールを破る者には厳しく冷徹に鉄槌を下す冷血漢。
本性は人間の傲慢かつ醜い一面を体現したかのような人物で養殖アマゾンたちのことを家畜として見下し、彼らが人間に食されることを当然と考えている。
終盤で本性を露わにした際には仮にも今まで面倒を見てきた子供達を家畜呼ばわりして平然と殺害している。
養殖アマゾン製造の担当者でもあるが、その方法は鷹山仁の細胞を培養して作るという方法を行っており、その製造方法が他人の褌を借りるような方法であることから「科学者としては二流」と嫌味を言われていた。
なお、とある理由でアマゾンネオアルファへの変身能力を持っているが、劇中では自らを「れっきとした人間」であると主張している。
鷹山仁と同様に新型アマゾン細胞を移植した存在であると思われるが、詳細については劇中では明かされなかった。
その仁とは「鷹山さん」と敬称付きで呼ぶ間柄であり、過去に何らかの因縁があったことを匂わせている。
上記の「科学者として~」の発言から推測するに鷹山の研究員時代の同僚もしくは部下だった可能性があるが、公式からは「旧知の仲である」という以上の情報は公開されていない。
物語の終盤、アマゾンがどのような扱いを受けているのか現実を知り、初めて自分のために生きる気持ちに目覚めたムクや彼女や悠の説得に応じた施設の子供たちの態度を見て激怒。
自身の計画が台無しになったとして失敗作の烙印を押した無抵抗の子供たちを次々に虐殺していき、それを止めるべく変身した悠と交戦。
悠が全力を出せるようなコンディションではなかったとはいえ、アマゾンニューオメガを相手に優位に立ち回った末にネオアマゾンドライバーを破壊して勝利。反抗してきたムクにも致命傷を負わせた。
その姿を垣間見た際は、罪滅ぼしとはいえ、千翼を含めて全てのアマゾンを狩り尽そうと考えている仁でさえ苦言を呈するほど(もっとも、仁は「殺したものを食うことに非難するつもりはない」という趣旨の発言をしており、さらに自分を利用したことへの罵詈雑言を発していたため、どちらかというと彼が苦言を呈していたのはアマゾンの製造方法の拙さやそのために自身を利用したことに対して向けられていると思われる)。
アマゾンアルファとの戦いではスペック差や悠同様本調子ではなかった仁を相手に戦況を有利に進めていたが、「自身が人間であるがゆえに、仁には自分を殺せない」と高を括っていたことが仇となり、一瞬の隙を突かれてネオアルファスイーパーごと右腕を斬り飛ばされ、絶叫しながら半狂乱になっていた所を背後から胸部を貫かれるという自分の傲慢さに足を掬われる形で絶命した。
仁は全てのアマゾンを狩り尽くした後に自らも命を絶ってアマゾンを根絶させるつもりであったため、自分も含めて元人間であろうとアマゾンならば問答無用で狩り、御堂の脅しなど仁にとって無意味であった(実際、戦いの中で仁からは「アマゾンの匂いがする」と、人間ではなくアマゾンとして見ている)。
余談
演者の姜氏は『忍風戦隊ハリケンジャー』で、霞一鍬/クワガライジャーを演じていた。仮面ライダーシリーズでは『仮面ライダーキバ』のホースファンガイアの人間態を演じて以来10年ぶりの出演となった。後に『仮面ライダージオウ』のスピンオフ作品『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』でガマノ師匠を演じた。
シーズン1でもれっきとした人間である悪役が登場していたものの、あちらは本当の意味でれっきとした人間であり、悠がその人物を殺そうとした際にはアマゾンによる殺人を良しとしない仁が阻止していた。
関連タグ
仮面ライダーアマゾンズ 最後ノ審判 仮面ライダーアマゾンネオアルファ
深海理沙、南雅彦、呉島天樹:同シリーズにおける歪んだ正義を掲げるマキャベリスト。南とは「一見すると紳士かつ穏やかな人物だが、その本性は人間の傲慢かつ醜い一面を体現したかのような性格の冷血漢」「怪人を見下しており、殲滅されて当然と考えている」「最終的には主要人物に殺害される」「演者が別の特撮作品にも出演している」といった点も共通している。
ソラ/グレムリン:緑の異形に変身する平成ライダーの悪役繋がり。こちらも凶悪残忍なサイコキラーの元人間であるが、ソラの場合は人間を捨てる前から次々と罪の無い人間を殺害する等、ある意味で御堂以上にタチが悪いと言える。また、倒される直前に自身の悪行を棚に上げた人権論を振りかざした末路も共通している。