「虫、確認。狩り、開始」
概要
日本最大級の製薬会社である野座間製薬が、事故によって自社の研究所から逃走したアマゾン細胞実験体への対処のために設立した民間軍事会社。
表向きは野座間製薬の子会社である害虫害獣駆除業者という体裁を取っており、駆除の際の現場の封鎖や野次馬対処にも表向きの顔を利用する。このためか、駆除対象のアマゾンを「虫」(害虫の意)という隠語で呼んでいる。
そして、この記事で取り上げる「ノザマペストンサービス駆除班」(通称「駆除班」)は、その中でも実際にアマゾンと戦う実働部隊である。
人間を遥かに超えた身体能力と人肉への強い食欲を持つアマゾンと戦うことは、一歩間違えばアマゾンの餌になる極めて危険な行為であるため、メンバーには多額の報酬だけを目当てに集った猛者が揃っている。
メンバーは皆報酬目当てに雇われているが、仲間意識は強くチーム内の雰囲気は良好。
当たると電撃を発する特殊な弾丸を装填した銃器のほか、同じく電撃を発するナイフやワイヤー、警棒型のスタンガンで武装しているが、それでも低ランクのアマゾンにすら足止め程度にしかならないことが多い。
しかし、メンバーが連携してアマゾンを討ち取るシーンもある為、決して無力と言う訳ではない。
むしろ、ライダーシリーズの怪人と戦う人間の勢力の中では戦闘力はトップクラスである。
銃器の使用が許可されているが、ピストルやポンプアクションショットガン、スナイパーライフルのみとやや心許ない装備ではあるが、日本の民間組織である以上Season1の時点ではこれが調達の限界であった可能性がある(続編に登場する4Cでは、アサルトライフルやマークスマンライフルも登場しているが、政府によって設立されたため、合法で調達ができると思われる)。
他にはアマゾンの位置を探知・追跡して駆除班に知らせる「調査班」(CV:武田幸史)やアマゾンの痕跡を隠蔽する「清掃班」(野座間製薬は警察と「死体が出ない限りアマゾンの犠牲者は全て行方不明者として処理する」という密約を交わしているため)などが存在する。
メンバー
- 志藤 真(しどう まこと)
前歴が語るように対応力に優れており、窮地に陥っても即座に的確な指示を飛ばす。
アマゾンの駆除を仕事と割り切り、冷徹に遂行するが、大滝を駆除するようメンバーに促した際に辛そうな様子を見せるなど情の無い人物ではない。
息子が多額の医療費が必要な事態に陥っているが、駆除班で稼いだ金で野座間製薬のコネで紹介された医者の手術を受けさせることができた。
シーズン2では駆除班が解散したことで、クラブの経営などの堅気の生活に戻った。
TEAM Xの居場所としてクラブを提供しており、彼らに忠告する父親のような存在になっている。
しかし、何者かのバックアップを受けてアマゾン関連の情報収集や武装は続けており、TEAM Xが壊滅したことを機に三崎と望を呼び寄せて全てを終わらせるためにアマゾンとの戦いを再開する。
使用する銃器は主にレーザーサイトとストライクレールの装着されたP226。
なお、演者の俊藤光利は、過去に『ウルトラマンネクサス』で溝呂木眞也/ダークメフィスト、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』でZAPの乗組員、『仮面ライダーW RETURNS』で警官、『仮面ライダーギーツ』でケケラ/仮面ライダーケケラ/プレミアムケケラを演じた。
純真無垢な少年。駆除班最年少の17歳。
その正体はアマゾンであり、モグラアマゾンに変身して駆除班の主力として活動する。
モチーフは、恐らく岡村まさひことモグラ獣人であると考えられる。
- 大滝 竜介(おおたき りゅうすけ)
分析や戦術を担当する。31歳。
常にタブレットPCを携帯しており、調査班が集めたアマゾンの情報や分析で突き止めた核の位置を伝える役割を担う。移動中はそのタブレットでゲームを遊んでいた。
熱血漢で、他のメンバーからも強く信頼されている。
その正体は、素性を隠して駆除班に潜り込んでいたトンボアマゾン。人間として生きる事を望んでいたが、第1話終盤で食人本能に目覚めてしまい、同僚の前原淳を食し、最期は水澤悠/仮面ライダーアマゾンオメガに胴体を真っ二つにされ、駆除された。
なお、演者の馬場良馬は、過去に『特命戦隊ゴーバスターズ』で岩崎リュウジ/ブルーバスター、『宇宙刑事シャリバンNEXT GENERATION』でセイギ/宇宙刑事エステバンを演じた。
- 高井 望(たかい のぞみ)
駆除班メンバーの紅一点。22歳。
空手が得意であり、アマゾンに対しても銃器を使わず、蹴りと同時に電撃を加えるレガースやナイフによる格闘戦を好む。その分負傷も多く、頬には傷跡がある。
状況によっては部隊共通のサイドアームであるP226を使用している。
毒舌家で、純粋なマモルをよくからかっている。
養護施設育ちであり、施設の運営を助けるために大金を必要としている。
演者の宮原華音は、現在『仮面ライダーガッチャード』に登場する錬金術を悪用する集団《冥黒の三姉妹》の一人であるクロトーを演じている。
- 三崎 一也(みさき かずや)
元詐欺師という異色の経歴を持つ35歳。
その経歴通り口が上手く、駆除作業中に寄ってくる野次馬への対応をすることが多いが、話が長いために野次馬と話し込んでしまいチームの行動に支障をきたすこともある。
駆除の際にはベネリM3を使用する。
明るいムードメーカーで、面倒見がいいため、マモルの世話役も任されている。当人もマモルを「マモちゃん」と呼び、メンバーの中でも特に可愛がっている。
多額の借金に苦しんでおり、「怖い組織」(恐らくヤミ金とそのバックにいるヤクザか)に追われている。
演者の高木勝也は、『仮面ライダーガッチャード』で数多の世界を侵略する悪の組織「ハンドレッド」四人衆のリーダー格であるサイゲツを演じた。
- 福田 耕太(ふくだ こうた)
移動に使用するバンの運転やL96A1による狙撃といった後方支援を主に担当する。35歳。
狙撃の腕は非常に優れており、バリケードのわずかな隙間から銃弾を正確に狙い撃てるほど。
元は警視庁所属で、その頃から志藤の部下だった。
非常に寡黙で声をかけられてもほとんど返事をせず、一人で本を読んでいることが多いが、真っ先に大滝の駆除への異議を唱えるなど仲間を思う心は強い。
父が早くに他界しており、その上母親は若年性認知症を患っているため、その介護費用に困窮している。
マモルの異変にいち早く気付くが、確信が持てなかったのと仲間への情があり、三崎に注意は促したものの凶行を止めることはできなかった。
その後悔からか、シーズン2で黒崎にアマゾンと一緒に戦っていたことを聞かれた時には「(アマゾンのことを生き物として)わかっていたつもりでわかっていなかったのかもしれない」と答えている。
シーズン2でも困窮は続いているため、駆除班の解散後4Cに入り直して黒崎隊でアマゾン狩りに従事している。超人的な狙撃の腕は健在で動いている車のターゲットの頭部を見事に撃ち抜くほど。装備はL96A1ではなくHK417に変わっている。
なお、演者の田邊氏は『仮面ライダーリバイス』にて、フェニックスの司令官・若林優次郎、彼の双子の兄である若林優一郎を演じている。
- 前原 淳(まえはら じゅん)
頭脳派の20歳。
ハッキングによる情報収集に優れる。移動中には携帯チェス盤でチェスを楽しんでいた。
大滝を兄のように慕っていたが、そのことが仇となりトンボアマゾン駆除で隙を見せてしまい、貪り食われて死亡した。
しかし、Episode9で野座間製薬が計画したシグマプロジェクトの素材として遺体を再利用され、新型のアマゾン細胞を移植されたことでシグマタイプのアマゾンとして復活した。アマゾンとして復活した前原には生前の面影はなく、橘雄悟の命令に従う非情な生体兵器と化していた。その後、仮面ライダーアマゾンシグマに変身し、仮面ライダーアマゾンオメガ、仮面ライダーアマゾンアルファ、駆除班に襲い掛かる。
しかし、Episode11でアマゾンオメガとアマゾンアルファとの再戦において想定以上のダメージを負ったことで肉体が崩壊し始め、最後はモグラアマゾンに胴体を貫かれて消滅した。
- 水澤 悠(みずさわ はるか)/仮面ライダーアマゾンオメガ
大滝と前原が殉職した後、補充要員として配属された新たなアマゾン。
一時は戦う理由がはっきりしないことと、暴走した時の危険度の高さから志藤に拒絶されるが、自分なりの戦う理由と駆除班にいたい理由を見出したことでチームに受け入れられた。
真実
シーズン1の最終回でアマゾンの生き残りがいる可能性があるのにもかかわらず、1度は上層部からの命令で解散したことが原因でアマゾンの生き残りの有無を調査していた調査班が全滅したこと、メンバーの大半が早急に多額の金銭が必要なメンバーで構成されている事から分かるように、バイオハザードに登場するアンブレラの下部組織“U.B.C.S.”と同じく自社の不祥事を隠蔽するための時間稼ぎ及び使い捨て要員の側面が強い組織である真実が判明した。
最終回で悠やマモルを追うために再結成されるが、シーズン2までの5年の間に解散させられたようでチームメンバーはバラバラになっている。
しかし何者かのバックアップを受けた志藤、三崎、望の3人で再結成され、再びアマゾンとの戦いに身を投じることになる。
マモルの豹変を目の当たりにしたことや悠からの協力要請を受けたことで、「マモルの凶行を止め、溶原性細胞感染アマゾンを狩り、無害なアマゾンは人間から守る」というスタンスで活動することになった。