「待ってくれザビーゼクター…戻れ…戻れー!」
概要
『仮面ライダーカブト』に登場するライダーの1人。
ZECTのチームの1つ「シャドウ」のリーダーがザビーゼクターによって変身する仮面ライダーである。
武器は持たず、徒手空拳で戦うスタイルだが、飛び道具も兼ね備えている(使用したのはディケイド客演時)。
必殺技は左手のザビーゼクターの針をパンチと共に突き刺す「ライダースティング」。
登場フォーム
マスクドフォーム
「変身!」
HEN-SHIN
蜂の巣を模した、ザビーの第一形態。防御力は高いがワーム成虫体と戦うには素早さが低い。
ライダーフォーム
「キャストオフ!」
CAST OFF
CHANGE WASP
マスクドフォームの頑強な装甲をキャストオフした、ザビーの第二形態。防御は落ちるが素早くなり、クロックアップが使用できるようになる。
因みに実際のスズメバチの触角はバッタのようにまっすぐな形状はしていない。
ツール
ザビーゼクター
ザビー変身用のスズメバチ型ゼクター。変身時にどこからともなく飛んでくる。
ゼクターの中でもかなり気難しい性格であり、変身中であっても装着者にザビーの素質無しと判断すると勝手に分離・変身解除して飛び去ってしまう。実際に3回もザビー資格者を変えている。性別があるとすれば確実に女王様タイプだろう。
だがその高慢さが災いして最終的には装着者が居なくなり、天道が武器として使うだけに成り果てた(この反省か、ザビー以降のゼクターは大概資格者に忠実になっている)。全て自業自得であるが。
ただし、矢車や影山に資格者(シャドウのリーダー)として問題があったのも確か(特に影山)なので一概にザビーゼクターが悪いとも言えない。
ライダーブレス
ザビーゼクターをセットして「HENSHIN」の音声と共に装着者をザビーマスクドフォームに変身させる。その後ゼクターを180°回転させて「CHANGE WASP」の音声と共にライダーフォームにキャストオフする。
ライダーフォームに変身した状態で胸部に存在するスイッチを押すことで、必殺技のライダースティングを発動する。
マシンゼクトロン(ザビーver)
各マスクドライダー共通の量産型バイク。ザビーの紋章と蜂型ミサイルが特徴となっている。
スペック
パンチ力 | キック力 | ジャンプ力(ひとっ跳び) | 走力(100m辺り) | |
---|---|---|---|---|
マスクド | 8t | 9t | 21m | ※8.6秒 |
ライダー | 3t | 6t | 39m | ※5.6秒 |
(全てクロックアップ未使用時の数値)
変身者
ザビーはカブト内どころか他作品のライダーとも異なり、ザビーゼクターの意思によって変身する人物が移り変わっていく。
単純に二代三代と変わっていくライダーなら仮面ライダーイクサや仮面ライダーバース、仮面ライダー斬月・真などもあるが、変身アイテムの意思で変身者が交代するのはザビー以外は仮面ライダーダークキバ位しかいない(あとは強いて言えば仮面ライダーレンゲルが入るくらいか)。
また、ザビーの資格者として認められた者の身体に「ザビーの紋章」が浮かび上がる点や上記のザビーゼクターの意思によって変身する人物が移り変わっていく点などからもザビーが特殊なライダーであることが窺える。
矢車想(第7~9話)
最初にザビーに変身した。戦闘スタイルはパンチにキックを織り交ぜたキックボクシングに近いバランスのいいスタイル。
カブト抹殺に拘り過ぎてシャドウの和を乱してしまったことで資格を失った。物語後半では仮面ライダーキックホッパーに変身する。
本編とはパラレルワールドの劇場版『GOD SPEED LOVE』では矢車がザビー有資格者として登場する(影山は一切登場しない)。
加賀美新(第9、10話)
矢車が資格を失った直後に選ばれた。しかしカブト抹殺の命令を拒否し、自ら資格を放棄した。後に仮面ライダーガタックに変身する。
戦闘スタイルはがむしゃらな喧嘩スタイル。
ちなみに、加賀美の場合は既にガタックの資格者であることが決定していたため、遅かれ早かれザビーの資格を失うことにはなっていた(天道の代わりにZECT内からカブトゼクターの資格者を選定した時のように、加賀美がそのままザビーとして戦い続け、ガタックに別の者がなっていた可能性も無くは無いが)。
影山瞬(第13~33、44話)
最後の資格者であるシャドウ隊員。戦闘スタイルはパンチ主体のボクシングに似たスタイル。
隊員の頃は好青年だったが、ザビーになってからは一転、卑怯かつ非道な小者になり果てた。作中では1番長くザビーに変身したが目立った活躍はほとんどなく、卑怯な行為や失態を繰り返した結果ゼクターどころかZECTにも見限られてしまった。
その後は仮面ライダーパンチホッパーに変身して戦った。
三島正人(第16話)
影山に戦い方を教えるためにゼクターを無理やり捕まえて一回のみ変身。戦闘スタイルは一撃一撃が恐ろしく重い空手スタイル。単なる正拳突きの連打で成虫ワームを撃破している。
あくまでイレギュラーなパターンの変身であるため、変身解除後三島は寄ってきたゼクターを追い払っていた。
影山がパンチホッパーになった後、劇中では資格者がいないままとなった(その気になれば変身できた人もいそうではあるが。特に立川大吾)。その後ZECTがカッシスワームに対抗する戦力を集めるべくザビーゼクターをちらつかせて矢車と影山を呼び戻そうとするが、矢車には拒否され、未練を捨てきれていなかった影山が再び変身するもあえなく返り討ちに遭って即座に見限られ、再び変身者が不在となった。
その他、本編では登場していないがヒーローショー限定で田所修一や岬祐月もザビーに変身したことがある。
最終的に変身者がいなくなってしまい終盤では活躍の場がなく、二番目に登場したサブライダーで、作中でも一度「2号ライダー」と呼ばれたこともありながら、作中2番手の立ち位置としてのいわゆる「2号ライダー」にはカウントされず準主人公であるガタックが「2号ライダー」となっている。
マスクドライダーシステム第5号のガタックが2号ライダー扱いであるため、「3号ライダー」を誰とするかはファンによって意見が異なる。
公式でカブト、ガタックに次ぐ3番手として扱われることが多いのはザビーであることから繰り下げてザビーを3号ライダー扱いする主張もあれば、変身者がいなくなったザビーを番外戦士扱いしてドレイクを3号ライダー扱いする主張もある。
シャドウ
ザビーが率いるゼクトルーパーの集団。ザビーの指揮で戦闘を行う。ちなみにザビー資格者が誰であっても皆その指揮下に入る。
どうやら集団を率いるリーダーの器たる人物がザビー資格者とみなされるようだ。
ザビーが不在となったためか、終盤は仮面ライダーガタックの指揮下で活動しているシーンもあった。
客演
『仮面ライダーディケイド』
第1話
光夏海が見た夢に登場。
第16・17話
「カブトの世界」の住人でZECT所属の弟切ソウが変身した。ディケイドが変身した仮面ライダーファイズアクセルフォームと高速の戦いを繰り広げた。この時はザビーゼクターから針を射出する攻撃も見せている(設定上、原点でも存在していた武装・技かは不明)。
『オーズ・電王・オールライダー・レッツゴー仮面ライダー』
仮面ライダーバースに集められたサブライダーのひとりとして登場しているが、そのシーンにはガタック・キックホッパー・パンチホッパーも登場している。
一体誰が変身していたのだろうか?
ゲーム版
プレイステーション2『仮面ライダーカブト』
放送当時発売された格闘ゲームではプレイアブルキャラとして、矢車・影山・加賀美の変身するザビーがそれぞれ別キャラ扱いで登場する。
矢車はドレイクか劇場版ライダーと対戦させると、劇場版の設定に準拠したセリフを言う。役者は自身のサイトで、「キックホッパーを含めれば1人3役の様なもの」と発言した。
加賀美はガタック版とは違い、劇場版ライダーとは面識が無いという設定になっている。
『ガンバライド』
シャバドゥビ4弾で登場。
変身者は影山瞬。ライダータイプは「幻惑」。
ライダーの能力としては幻惑的な要素は特に無いが、ザビーゼクターの性格が幻惑だったのかもしれない。
『ガンバライジング』
バーストライズ4弾で登場。レジェンドレアとして参戦。
メモリアルチェンジ方式で、カードを読み込むと矢車想、影山瞬、そして一度しか変身していない三島正人の中からランダムで一人選ばれるという仕様。
必殺技は表面がシャドウによる攻撃、バースト面がライダースティングで共通だが、モーションは各資格者によって異なる。
「仮面ライダーザビー」のカードはこの1枚のみ。
ゲキレツグランプリ1弾で登場したレジェンドレアスペシャル「ゼクターに選ばれし者」はTV本編のマスクドライダーのライダーフォームからランダムで一人登場する仕様になっており、3人のザビーも再登場となった。
『超クライマックスヒーローズ』
矢車と影山の変身するザビーが登場し、それぞれバトルスタイルや超必殺技が異なる。
演じた俳優
CV
スーツアクター
テーマ曲
「Killing the Weatherguy」
VideoHelperのライブラリー音源。流用曲であるため『カブト』のサウンドトラックには収録されていない。
矢車、加賀美、影山のいずれの変身者の戦闘シーンでも使用された。
『超バトルDVD』でもザビーが紹介される際に使用された。
「ザビー」
『カブト』のオリジナル曲。しかし、先述の流用曲より使用回数が少ない。
余談
- 劇中での変身者が全員何らかの形で一度は死亡しているため、ザビーゼクターは歩く(飛ぶ)死亡フラグ扱いされることがある。
- もっとも、カブトゼクター以外は大抵変身者が他媒介での登場を含め一度は死亡しているが。
- 劇場版『GOD SPEED LOVE』に登場する仮面ライダーコーカサス・仮面ライダーケタロス・仮面ライダーヘラクスの三名はモチーフこそカブトと同じビートルだが、変身の仕方はザビーと同じくライダーブレスを用いる。
- 前作『仮面ライダー響鬼』の仮面ライダー轟鬼もブレスレット型アイテムを使用して変身する3号ライダーである事から2年連続でブレスレット型アイテムを使用して変身する3号ライダーが登場している事になる。ブレスレット型アイテムを使用して変身する3号ライダーは他には仮面ライダーネクロムがいる。
- 因みにネクロムはキーアイテムを装着する。
- ザビーが使用していたバイク・ゼクトロンは、後に仮面ライダーイクサのバイク・イクサリオンに改造された。
- 名前の由来は恐らくミツバチの英語名から「The Bee」だと思われる(実際に綴りは「THEBEE」)。但し、上記のようにモチーフはスズメバチである。
- 蜂がモチーフのライダーは他には仮面ライダースーパー1や仮面ライダーアギレラがいる(複合系やフォームチェンジなども含めるとムカチリコンボ、仮面ライダーゴーダ、ライトニングホーネット、カイザーカリスも存在する)。
- 因みにライトニングホーネットは3号ライダーの派生形態。
- 三島を演じた弓削智久氏は過去に『仮面ライダー龍騎』で仮面ライダーゾルダに一度だけ変身した由良吾郎を演じていた。因みにゾルダは3号ライダーで初登場の時期も同じ。
- 矢車を演じた徳山秀典氏は後に『炎神戦隊ゴーオンジャー』でゴーオンゴールドを演じた。スマートな戦い方やパンチ主体の攻撃が得意である点も同じ。
関連タグ
仮面ライダーカブト マスクドライダーシステム ZECT ライダーフォーム マスクドフォーム
○号ライダー
ガタック(2号) → ドレイク or ザビー(3号)→サソード(4号)