概要
正式タイトルは『獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ』。
恒例の現役戦隊と先代戦隊のコラボ作品だが、本作はキョウリュウジャーとゴーバスターズの共演よりも、むしろ歴代恐竜戦隊総登場の方をメインで押している。実際に、シリーズ恒例の現役戦隊・先代戦隊の同時名乗りが今作では無く、代わりに三大恐竜戦隊による名乗りになっている。
また、四大戦隊共演作品であるが、ゴーバスターズ、キョウリュウシルバーは別所で戦闘、スピリットレンジャー、アバレブラック、アバレキラー、ドラゴンレンジャーらも登場しない為、同時名乗りの人数は『炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』と同じ総勢14人に留まっている。
その一方で、こういった物語構成から全体的に例年のVS作品より先代戦隊のゴーバスターズの見せ場は控えめであり、“ゴーバスターズの存在感が薄い”と感じた人も少なくなく、その点でファンからの評価は正直賛否分かれている。
一方で、裏方に回ってサポートするのもゴーバスターズらしいと感じるファンもおり、少なくともゴーバスターズの活躍無しでは、恐竜スーパー戦隊が勝てなかったのは間違いない。
ちなみにジュウレンジャーとアバレンジャーは、元々はキョウリュウジャーの夏映画のガブリンチョ・オブ・ミュージックの方に登場させる予定だったようだが、流石に30分程度の尺では収まらず、本作に持ち越される事になったらしい。
歴代キャストはゲキ・伯亜凌駕・三条幸人が変身前も含まれる顔出し出演を果たし、声のみの出演となったジュウレンジャーの他の四人は、諸事情でノンクレジットの藤原秀樹氏を含め、全員オリジナルキャストが演じている。
『アバレンジャー』側は、アバレイエロー役のみ担当声優が不明となっており、本作品と同時期の『宇宙刑事Next_Generation』に、『アバレンジャー』側から、10周年記念が流れた事で2人のみ出演した為、声質が似ている小宮有紗氏ではないかとも言われていたが……。
本作公開から約10年後、『アバレンジャー』20周年記念作品『許されざるアバレ』公開に際して行われたキャストインタビュー及び発足した公式SNSで、らんる役のいとうあいこ氏がアフレコ参加していた事が公表された(詳細はこちらから)。
ストーリー
獣電戦隊キョウリュウジャー達の前に恐竜戦隊ジュウレンジャーのティラノレンジャーと、爆竜戦隊アバレンジャーのアバレッドが立ちはだかる!
原因は宇宙の戦神ボルドスによる洗脳、さらにボルドスはかつての恐竜戦隊達にやぶれた悪の怨念を吸収し、復活した歴代の悪党達と悪の連合軍を結成する!
キョウリュウジャーは人知れず悪と戦い続けてきたゴーバスターズと出会い、共に戦う事を誓う。
しかし、キョウリュウジャー達を待ち構えていたのは史上最大の罠だった!
立ちはだかる恐竜達、そして親友の死…?今、キョウリュウジャーの真のブレイブが試される!
登場キャラクター
『獣電戦隊キョウリュウジャー』
- 桐生ダイゴ/キョウリュウレッド…演:竜星涼
- イアン・ヨークランド/キョウリュウブラック…演:斉藤秀翼
- 有働ノブハル/キョウリュウブルー…演:金城大和
- 立風館ソウジ/キョウリュウグリーン…演:塩野瑛久
- アミィ結月/キョウリュウピンク…演:今野鮎莉
- 空蝉丸/キョウリュウゴールド…演:丸山敦史
※本作では2代目キョウリュウバイオレットには変身しない(時系列上は既に変身可能である)。
『特命戦隊ゴーバスターズ』
- 桜田ヒロム/レッドバスター…演:鈴木勝大
- 岩崎リュウジ/ブルーバスター…演:馬場良馬
- 宇佐見ヨーコ/イエローバスター…演:小宮有紗
- 陣マサト/ビートバスター…演:松本寛也
- ビート・J・スタッグ/スタッグバスター…CV:中村悠一
※理由は不明だが、ゴリサキ・バナナとウサダ・レタスの2人は未登場。尤もニック自身も見せ場や出番は殆んどない。
歴代恐竜スーパー戦隊
敵(悪の連合軍)
- 百面神官カオス…CV:菅生隆之
- 喜びの戦騎キャンデリラ…CV:戸松遥
- 怒りの戦騎ドゴルド…CV:鶴岡聡
- 哀しみの戦騎アイガロン…CV:水島裕
- 喜びの密偵ラッキューロ…CV:折笠愛
- ゾーリ魔
- 守護騎士カンブリ魔
『烈車戦隊トッキュウジャー』(先行登場)
その他
- ティラノサウルス…CV:山寺宏一
本作オリジナルの用語・設定など
- ダイノホープ
恐竜系戦隊の力の源とされる概念で、ティラノサウルス曰く『時を駆ける希望』。
これを奪われると恐竜系戦隊は変身できなくなる他、逆に邪命力に変換して注ぎ込む事で洗脳する事もできる。ネオグリフォーザーとネオガイルトンはこのダイノホープを利用し、それを邪命力へと変換させる事で恐竜戦隊を操り、同時にその邪命力でボルドスを復活させようと目論んでいた。
そして、ボルドスの力で復活したエンターが、そのダイノホープの略奪と邪命力への変換を実現する装置を開発し、ボルドス一派に提供した。
ちなみにこのダイノホープというエネルギーは、完全に本作オリジナルの設定で各作品のTV本編にはそんな設定は一切存在しないのだが、このような設定が急遽新規で考案された理由は、アバレンジャーのダイノガッツ、キョウリュウジャーのブレイブに当たる概念がジュウレンジャーにはなかったからとの事(ガイアトロンエネルギー、ダイノパワーはあるが前者は地球自身が持つ、後者はメダルに宿るエネルギーである為、精神的なパワーである上記2つと比べると大幅に異なる)。
- スーパー戦隊獣電池
ドクター・ウルシェードと特命部が密かに開発した、スーパー戦隊の力がこもった獣電池。
楽曲
主題歌
- みんな・デ・カーニバル
作詞:藤林聖子、八手三郎/作曲・編曲:坂部剛/歌:高取ヒデアキ、鎌田章吾
「キズナ~ゴーバスターズ」(ゴーバスターズED)、「VAMOLA!キョウリュウジャー」(キョウリュウジャーOP)、「みんな集まれ!キョウリュウジャー」(キョウリュウジャーED)のエッセンスを取り入れたオリジナル主題歌。
この曲に合わせて本作の出演者がダンスを披露。
挿入歌
- 史上最強のブレイブ
作詞:只野菜摘/作曲:大橋恵/編曲:佐藤清喜/歌:伊勢大貴
- VAMOLA! キョウリュウジャー(ダイノホープver.)
作詞:藤林聖子/作曲:持田裕輔/編曲:山下康介/歌:鎌田章吾
- バスターズ レディーゴー!
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:大石憲一郎(Project.R)/歌:高橋秀幸(Project.R)
- KA・MI・TSU・KE
作詞・作曲:岩崎貴文/歌:串田アキラ
本作オリジナル挿入歌。歴代恐竜戦隊の主題歌の歌詞が詰め込まれている。
元ネタになった曲は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」(ジュウレンジャーOP)、「爆竜戦隊アバレンジャー」(アバレンジャーOP)、「We are the ONE 〜僕らはひとつ〜」(アバレンジャーED)、「VAMOLA! キョウリュウジャー」(キョウリュウジャーOP)の4つ。
余談
本作に登場する各恐竜戦隊の恐竜達は、外見こそ同じく恐竜型メカだが各々その種類が大きく異なる。
獣電竜(獣電戦隊キョウリュウジャー)
- 賢人トリンの力によって機械の身体を得た恐竜達、謂わばサイボーグ。
爆竜(爆竜戦隊アバレンジャー)
- アナザーアース(現実世界)とは異なる進化を遂げ、機械生命体となった恐竜。
守護獣(恐竜戦隊ジュウレンジャー)
- 究極大獣神から分かたれて生まれた神の一部。
またティラノサウルス役の山寺氏はかつて『アバレンジャー』の第26話にて浜崎伝助役でゲスト出演した経験がある。
関連イラスト
関連タグ
春のニンジャ祭り!:コンセプトが同じ
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