ジャックライズ!
概要
仮面ライダーサウザーが使用する槍型の武器。
刺突に特化した槍に剣の刃先を組み合わせたような見た目で、サウザーと同じく金色がベースカラー。
最大の特徴として柄のレバー「ジャックリング」を引くことで、先端で触れた相手からライダモデル・ロストモデルのデータを抽出する「ジャックライズ」が可能。抽出した能力は内部に保管する事ができ、以後自由に引き出して自身の戦力として行使することができる。同時に一時的に対象を弱体化させる性質もあるようで、第35話ではコピー済みのスティングスコーピオンのデータをあえて抽出することで仮面ライダー滅を弱らせた。
また装填スロット「ユニバーサルスロット」にプログライズキーを装填しての必殺技も繰り出すことが可能。装填したプログライズキーのライダモデルも内部に保存している事が確認できる。さらに、この状態からレバーを操作することで「サウザンドライズ」が行われ、最高火力の「サウザンドブレイク」を発動する事もできる。総集編である『仮面ライダーゼロワン プレジデント・スペシャルpart2』にて、コピーしたライダモデルはメタルクラスタホッパープログライズキーの製作に使用されていることが明かされており、内蔵するライダモデルが共通するランペイジガトリングプログライズキーの作成にも利用されたと思われる。
スペックこそ高いが拡張性や特殊能力が無いサウザーにとって、技の引き出しを増やしつつ拡張性・特殊能力を補える優秀な武器ではあるが、一方でそれらをこの武器に依存するために封じられると徒手格闘しか戦闘手段がなくなってしまう弱点にもなっている。実際に第35話における滅との戦闘では、初戦ではジャックライズしたプログライズキーの力を利用した怒涛の連続攻撃で圧倒し、変身解除にまで追い込んでいるが、再戦時には蹴りでサウザンドジャッカーを落とされてからは、ほぼ防戦一方に追い込まれて惨敗を喫している。
また、第39話では仮面ライダーアークゼロへのジャックライズを試みたものの、逆にコピーしたライダモデルごとサウザンドジャッカーのデータを奪われてしまい、元々即座に様々な装備を作れるアークゼロに手数を増やすことになってしまった。この時にオリジナルのジャッカーからはデータが消えたと思われるが、後の劇場版では何故か普通に奪われたはずのライダモデルを使用している(別所にデータのバックアップを取っていたか、ファイナルステージにてゼロツープログライズキーを借りた際についでにデータを戻したのかもしれない)。
ライダモデルだけでなくライダーそのもののデータを抽出することも可能なようで、第43話にて仮面ライダーアークワンに対して使用。記録したアークワンの動きにより変身者の特定に貢献した。
刀身である「ジャックエッジ」には物理破壊を目的とする超硬鋼「ZIA-1000」製の刃が、全周を囲むように配置されている為、極めて堅牢で、作中最強クラスであるリアライジングホッパーと仮面ライダーゼロツーの渾身のダブルライダーキックでようやく一部が破損するほど。
その防御力の高さ故に盾としても使用可能で、作中では至近距離で放たれた滅のカバンシュートを防いだり、Vシネマではザイアが滅と迅のダブルライダーキックを防ぐのにも利用している。
その後もアーク・ZAIAどちらかを由来とするライダーが用いることが多く、第44話では仮面ライダー滅・アークスコーピオン、ファイナルステージでは仮面ライダーアークゼロワン、劇場版「REAL×TIME」では仮面ライダーエデンらが、Vシネマ「ゼロワン Others 仮面ライダー滅亡迅雷」では仮面ライダーザイア、「仮面ライダーアウトサイダーズ」では仮面ライダーアークゼロや仮面ライダーゼロスリーが使用している。
アタッシュウェポンやエイムズショットライザー同様に変身前でも武器として扱うことができ、「REAL×TIME」では天津が武器として使用していた。
特に取り回しに難儀していない辺り、この武器の優秀さがうかがえる。
仮面ライダーエデンver.
劇場版「REAL×TIME」で仮面ライダーエデンが使用。
タイマー機能が搭載されており、今作におけるタイムリミットまでのカウントダウンはこのタイマーが基準となっている。
冒頭で奪取したゼロツープログライズキーをセットして衛星ゼアの「プログライズキーを新たに生成する」能力をジャックし保存、そしてブランクのプログライズキーをセットする事で、世界を滅ぼすキーを生成した。
詳しい入手経路は不明だが、アバドライザー共々ザイアの社員が横流ししたザイアのデータ由来だと思われる。
エデンVer.に限った話ではないが耐久力は恐ろしく高く、こちらにはそのいい例がある。と言うのも、世界を滅ぼすキーを使用したジャッキングブレイクを放った際、防御力が非常に高いメタルクラスタホッパーの防御を破って変身解除させ、大気圏突入が可能な装甲を持つライズホッパーすら粉々に砕け散り、周辺一帯も吹き飛び、この技を放ったエデンすら上半身が吹き飛んだにもかかわらず、サウザンドジャッカーは無傷だった。いくら技の発生源とはいえ、世界を破壊する技を放っても外装に傷1つつかず自壊もしないときており、ここまで来ると末恐ろしい話である。
その後、エデンドライバーを奪ってベルが変身した仮面ライダールシファーも使用したが、リアライジングホッパーとゼロツーのダブルライダーキックを受けて世界を滅ぼすキーごと破壊された。
必殺技
発動時には英語の必殺技名表示と共に小さく「©ZAIAエンタープライズ」の著作権表示がなされ、技の終了後には「ZAIA ENTERPRISE」とコールされる。
著作権表示は他社のプログライズキーを勝手に使用した際にも遠慮なく主張されており、かなりタチが悪い。
- ジャッキングブレイク
ジャックライズ!
ジャックリングを引いた後、アタックトリガーを引くことで発動。
ジャックライズでコピーしたライダモデルなどのデータを利用して攻撃する。
技名表示は"JACKING BREAK"。
ライダモデル | 能力 |
---|---|
フライングファルコン | ライダモデルそのものを射出する。第17話でこれによりアークマギア(オニコタイプ)化した一輪サクヨを破壊した。掴まって移動する事も可能。 |
シューティングウルフ | 狼の顎状のエネルギーを射出し敵を拘束する。第22話では拘束した後刀身に蒼炎を纏わせて斬る攻撃も見せている。 |
バイティングシャーク | 無数の牙をムチのように振るう。 |
パンチングコング | 無数のコングデモリッションを射出する。 |
フレイミングタイガー | 炎を纏った斬撃を繰り出す。地面に突き刺し火柱を立てる(第28話)。火炎弾を放つ(第45話)。劇場版では火炎の斬撃に加え、煙を発生させアバドン達の目潰しを行なった。 |
シャイニングアサルトホッパー | 紫色のシャインクリスタを操る。第22話では紫色のバッタ型のエネルギー弾も使用。 |
ブレイキングマンモス | マンモスの牙状のエネルギーを繰り出す。また、第35話では金色のブレイキングマンモスの脚部のようなものを生成して攻撃した。 |
フリージングベアー | ライダモデルが変化した氷塊を飛ばす。 |
ライトニングホーネット | 刀身に纏わせた電撃を放出する。 |
スティングスコーピオン | アシッドアナライズを槍先から伸ばし刺突する。 |
ジャパニーズウルフ | 地面に突き刺したサウザンドジャッカーを軸に、吹雪をまといながら回転蹴りを放つ。 |
不明 | 第39話でアークゼロに全てのライダモデルを奪われた後に使用。黄金色の斬撃波を放つ(恐らく、サウザンドジャッカーに最初から搭載されている機能だと思われる)。 |
仮面ライダーカブト ハイパーフォーム | 『仮面ライダーアウトサイダーズ』ep.5『創世の女神と第三のシンギュラリティ』で、ゼロスリーが仮面ライダーゼインからカブト ハイパーフォームの必殺技「マキシマムハイパータイフーン」のデータをコピーして発動した。これにより、少なくともプログライズキーシステムを経由していれば他作品由来の能力もコピーできることが判明した。 |
防御時にはかなりの頻度でシャインクリスタを使用しているのだが、完全に防御しきれたのは数回だけしかなく、殆どの場合ごり押しで破られるか、多角的な攻撃でサウザー本人に直接攻撃させるという手段が取られている(サウザーが一方向だけという局所的な使用に留めているのが原因ではある)。
プログライズキーを使用した必殺技
"Progrise key confirmed. Ready to break."
- ハッキングブレイク
プログライズキーを装填してアタックトリガーを引いて発動。
キーに内蔵されたデータイメージの能力の一部を加えた攻撃を繰り出す。
技名は"HACKING BREAK"。
プログライズキー | 能力 |
---|---|
ラッシングチーター | 相手を包囲するように高速移動しながら無数の斬撃を繰り出し空中で待機させ、一斉に炸裂させる。 |
不明 | 「REAL×TIME」で使用。刀身に黄金色のエネルギーを纏わせて、斬撃を放つ(恐らく、アメイジングコーカサスだと思われる)。 |
- サウザンドブレイク
サウザンドライズ!
プログライズキーを装填後ジャックリングを引いてアタックトリガーを引くことで、「サウザンドライズ」を行い発動。
サウザーの技の中でも最大の攻撃力とされる大技。
技名は"THOUSAND BREAK"。エデンの場合は演出がなかった。
プログライズキー | 能力 |
---|---|
ライトニングホーネット | 赤紫色の電撃を放つ。第18話でこれによりクラッシングバッファローレイダーを撃破した。 |
ダイナマイティングライオン | エネルギーで作り出したガトリングガンで攻撃する。 |
アメイジングコーカサス | 今まで吸収したライダモデルによる総攻撃を仕掛ける。まともに全弾直撃すれば暴走状態のメタルクラスタホッパーをも撃破する威力を持つ |
スティングスコーピオン | サウザンドジャッカーを地面に突き刺し、アシッドアナライズを出現させ対象を刺突する。 |
ゼロツープログライズキー | 厳密には必殺技ではないが一応応用であるため記載。ジャックリングを引いて通信衛星ゼアのプログライズキーを生成能力をコピー。ゼロツープログライズキーを抜いた後、ブランクのプログライズキーをセットしアタックトリガーを引くことでブランクキーにデータを送り、ヘルライズプログライズキーを生成。 |
ヘルライズプログライズキー | 天を貫く巨大な赤いエネルギー刃を出力し、円を描いた後地面に突き立てることで周辺一帯を跡形もなく吹き飛ばす(エデン)。または青白い稲妻状のエネルギーを纏った状態で突き立てる(ルシファー)。なお、エデン使用時はメタルクラスタホッパーにかなり抑え込まれていたが、本来なら世界を破壊する威力を発揮できる。 |
また、この他にもアークゼロが召喚した際にはガジェット操作をすること無く黒いバイティングシャークのライダモデルを呼び出して攻撃を仕掛けている。
余談
- 上記にある様に対ライダー用としての武器であるが、変身できない生身の人間に対して躊躇なくサウザンドジャッカーを使用している場面もある。これでは完全に殺人未遂である。
- 尤も、平成シリーズ以降は「仮面ライダーが人間を殺害する」という場面は珍しくなくなっているが。
- この手の吸収性の技や能力は許容量以上の物を吸収すると耐えきれずにダメージを受けたり、爆散するという末路を辿るのがお約束だが、サウザンドジャッカーはアークゼロやアークゼロワンなどの強力な相手のデータを抽出しても(抽出自体は失敗したものの)破損することは無かった優秀な武器。尤も、優秀さ故にその手の敵には奪われるのがお約束なのだが。
関連タグ
注射器:レバーギミックや「ジャックライズ」の設定の元ネタになったと思われる道具。
カイザブレイガン:数字表記の作品のカラーリングがサウザーと酷似しているサブライダーのメイン武器。斬撃攻撃と遠距離攻撃が可能で必殺技発動時は専用のエネルギーで拘束した敵を斬り裂く描写もある。
ダイスサーベル:使用したアイテムに応じた動物のエネルギーを飛ばす技を持つ金の剣。こちらも使用者のカラーリングが金。
バナスピアー:永徳氏がスーツアクターを演じるサブライダーの槍型武器、他にも使用者がいる点も共通している。
ビートクローザー:レバーを引くギミックがある剣で使用者のスーツアクターが永徳氏。
バイス:劇中で「著作権侵害斬り」なる必殺技を披露した後輩。ただし、こちらは自身が著作権侵害を「された」側。