概要
一般的なものは、大まかに分けて、シリンダー、ピストン、注射針の3部に分けられる。
シリンダー
注射器の本体で、薬液を入れる部分。円筒状になっており、目盛りがついている。
ピストンと針をはめると密封状態になり、外部からの気体や不純物の侵入を一切許さないものが望ましいとされる。
採血のものは試験管タイプで真空になっており、後述のピストンが無い。
ピストン
シリンダーにはめて使用する。目的に応じて前後に動かすことで、薬液を体内に送り込んだり、体内から体液を取り出したりする。
シリンダーとの間に隙間があってはならないが、一方でスムーズに動くことが要求される。非常に精密な作りでなければならない。
注射針
身体などに刺して用いる。注射器と身体とをつなぐ役割をする。
中空であり、先端は斜めにカットされていて、薬液をスムーズに送り込んだり、採血を手際よく行ったりできるようになっている。
よほど貧しい地域でもないかぎり、使い捨てにするのが一般的である。
なお、現在の針は「刺す」というよりは先端で皮膚を凄く小さく切開しながら入るという仕組みである。切開というのは先端がメスの役割になっており、刺すよりは痛みが軽減されるという。
注射には普通は注射針を用いるが、気泡の圧力で薬剤を注入する無針注射器というものもある。
注射器でできること
●薬の投与
●採血
その他の注射器
糖尿病患者が自宅で用いるインスリン用注射器はいくつかの型式があるが、現在はペン型のものが多い。針を取り付けて体に刺しボタンを押せば、必ず一定量の薬液が注入される、簡便な仕組みになっている。
使える人
特殊な事情でない限りは、他人に注射できるのは、医師、看護師、歯科医師のみと定まっている(歯科衛生士は厳密には「歯石除去の際、鎮痛薬の注射のみ可能」だが、他のケースの注射も黙認されているというのが実情)。獣医師は動物への注射は可能である。
当然ながら、暴力団などが他者に対して麻薬を注射するのは違法である(普通は麻薬取締法違反として処罰されるけど)。
なお上記の特殊な事情としては、子供が1型糖尿病だがまだ幼くて自分で注射できない場合に親が代わりに注射するというのが代表例である。
フィクションでの扱い
先端の針で刺すという観念からか、看護関係のキャラがかなり大きな注射器を武器とするキャラも多い。
- お注射天使リリー(遊戯王OCG)
- 和泉亜子(魔法先生ネギま!)
- コンパちゃん(ネプテューヌシリーズ)
- プルル看護長(ケロロ軍曹)
- 注射仮面(秘密戦隊ゴレンジャー)
- ニードロイド/ニードルゾード(特命戦隊ゴーバスターズ)
- チュウシャキシャドー(烈車戦隊トッキュウジャー)
- ドクバリグモ(仮面ライダーV3)
- メルシー(サンクタス戦記)