登場人物や作中用語、イベント等に至るまでその殆どが実在するゲームメーカーやゲーム機を擬人化したり、ゲームソフトやゲーム業界ネタをアレンジして持ち込んでいるという特異な世界観を持つ超次元ゲイムシリーズである。
本概要では主にシリーズ全般の事柄について解説する。
初代作品としての『超次元ゲイムネプテューヌ』は該当の項目を、
登場人物としての「ネプテューヌ」は該当の項目をそれぞれ各参照。
概要
『ネプテューヌシリーズ』とは、アイディアファクトリーとコンパイルハートが制作・販売するRPGのシリーズである。
ゲーム業界をモチーフにした異世界「ゲイムギョウ界」を舞台に、架空のゲームハードを擬人化させた「守護女神」と実在するゲームメーカーの擬人化キャラクターが悪に立ち向かう。
シリーズ物かつRPG主体の作品群でありながら、本編の初代も含め世界観が一貫しておらず、作品間の繋がりも極めて薄い。
電撃PlayStationによると作品ごとに次元が分けられているであるようで、『V』のようにそれを前面に押し出している作品もある。
実際、タイトルによってキャラの細かな性格や世界観に差異点があるが、ある程度の要素は共通しており、作風や世界観を根底から崩すほどには至っていない。
リメイク版を除くナンバリング作品は『VⅡ』が最後であり6年以上更新されていないが、作風上、本編と外伝を分ける意味が無いとも言えるため、公式サイトでも「どのタイトルから始めても楽しめる」とされている。
ただし、公式では外伝作と謳っている『Sisters vs Sisters』は『mk2』『V』『VII』の本編作品の流れを汲むシナリオとなっている。
基本的にはプレイステーション系列のゲームハードで発売されているが、後から他のハードで発売される作品も多い。のちの『勇者ネプテューヌ』などのタイトルからはシリーズ初の任天堂ハードにも対応する。
シリーズの主な設定や世界観
ゲイムギョウ界
主にプラネテューヌ・ラステイション・ルウィー・リーンボックスの国家群からなる当シリーズの舞台。
無印と『Re;birth1』では浮遊大陸。前者では「元々は一つの大陸であったが守護女神戦争の勃発により4つに分かれていた」となっている。
『mk2』以降ではごく普通の大陸となっており、また『V』や『VⅡ』の教祖達の立ち位置から、主要4ヶ国以外の国も存在している模様。
後述するが、作品によっては他の国や地域を主題とした作品も登場している。
プラネテューヌ
ネプテューヌの治める「革新する紫の大地」。サイバーパンクに近い未来的都市として異彩を放ち、4大国の中で特に技術に秀でている。
『mk2』においては、かつてネプテューヌが斜め上の提案を立ててプラネテューヌ全体を傾かせた経緯を持っていた。同作や『VII』はネプテューヌ以前の先代の女神が登場した為、4ヶ国の中で唯一先代女神が登場している国家となっている
- 主な所属者:ネプテューヌ、ネプギア、イストワール(教祖)、コンパ、アイエフ(『mk2』以降)、プルルート(神次元)、天王星うずめ、ビーシャ
ラステイション
ノワールの治める「重厚なる黒の大地」。ところどころ工場が目立っており、ファンタジー系スチームパンクのような機械的な雰囲気が出ているのが特徴。
無印においては他の国に比べて荒廃したような雰囲気が強く、技術的に遅れている部分が存在していたが、『mk2』以降では工業団地に近い他の国に囲まれていることによって積極的な貿易が行われている。
- 主な所属者:ノワール、ユニ、神宮寺ケイ、ケーシャ、ゴッドイーター
ルウィー
ブランの治める「夢見る白の大地」。年中雪が降り積もり、また魔法の存在も4カ国の中で特に大きいこともあり、メルヘンチックな雰囲気が強い。
無印では中央協会「アントルメ」が存在し、さらに各地域ごとに小さな協会が散らばっていた。『mk2』では犯罪神マジェコンヌの生まれた場所と噂され、実際にルウィーは壊滅的な打撃を受けた事もあった。『V』では雰囲気が一転し京都を思いださせるような和風テイストとなっている。
- 主な所属者:ブラン、ロム、ラム、西沢ミナ、フィナンシェ、シーシャ
リーンボックス
ベールの治める「雄大なる緑の大地」。
無印と『mk2』以降とでは大きく異なり、無印では中世ヨーロッパ風のコンセプトで自然の多さが特徴的であったが、ゲームセンターやコンビニ等娯楽施設に疎い描写も存在していた。『mk2』以降ではプラネテューヌに近い現代的な都市構造となり、また周りを海に囲まれているため、アクセスには船や飛行機といった交通機関が必要となってくる。
- 主な所属者:ベール、箱崎チカ、5pb.(『mk2』)、ケイブ、エスーシャ
神界
無印のみ存在。4女神やイストワール、そしてマジェコンヌの過ごしていた神の領域。
そこに暮らす女神は空腹や体調の衰えを感じず、また時の流れが下界より早いとされている。
どことなく宮殿を思い出させるような造りであり、また女神が神界へ行くには専用の塔を、人間の場合は「伝説の四英雄の武具」を4つ揃えて専用の道を開く必要がある。
『mk2』以降では神界が存在しないのにも関わらず「神界の腕輪」が存在し、その装備アイテムの説明文では「神界ってどこ!?という突っ込みはナシだよ!」と書かれている。
なお、『VSセハガール』ではトゥルーエンドでセガミが女神の力を取り戻した際、神界と似たような世界があることを示すシーンが見られる。
- 主な所属者:ネプテューヌ、ベール、ノワール、ブラン、イストワール(史書)、マジェコンヌ
ぴーしー大陸
名称は『V』初出だが、本格的に物語に絡むようになったのは『Sisters vs Sisters』であるという特殊な経緯を持つ国家。4ヶ国から離れた場所に、海に隔たれている形で大陸が立っている。
初登場作品である『V』では神次元版のみ登場し、緑豊かな森の中にパソコン型の巨大ビルが建っているが、具体的な世界情勢は不明であった。超次元版の大陸は、『VII』ではニトロプラスの出身地として名称のみ登場。
『Sisters vs Sisters』では復活した犯罪神マジェコンヌによって荒廃化された国家として登場。PCゲームや同人ゲームに秀でている反面エネルギーに枯渇しており、マホの姉が眠りにつく形で国家を維持している。
なお、マホの姉(=「グレイハート」なる存在)は直接の登場はしておらず、神次元のぴーしー大陸にマホ姉妹が存在しているかは不明。
- 主な所属者:マホ、アンリ、ニトロプラス、ひぐらしのなく頃に、上海アリス
守護女神
ゲイムギョウ界に存在する国の象徴にして守護者。人々の信仰心によって生まれ、信仰心からなる「シェアエネルギー」を自らの力として変身し、国や国民たちを守り導く。
人々の信仰が途絶えない限り、半永久的に存在することが可能で、その強さはシェアエネルギーの量や強さに比例する。その為、余程の事が無い限りは基本的には不滅の存在だが、シェアエネルギーを限界まで消費すると消滅の危険がある。
無印では主に神界と呼ばれる世界で暮らしており、女神の誕生経緯や仕様も全く異なる(マジェコンヌやイストワールの記事も参照)。そして、文字通り女神様らしく地上を見守っているので、その姿を知る者は少ない。
以降の作品では国家の首相と言うべき立ち位置となっており、作中では女神が事務作業をしていたり外で仕事をしていたりしている描写が散見されている(『VSセハガール』では、ネプテューヌが「身近な女神」と言っている時にアイエフが「安っぽい女神ね」と、暗にそれを意識している台詞が見られる)。
他の身分の者との上下関係はそれほど厳格ではないらしく、目下の者でも女神に対してくだけた口調で話す者や、呼び捨てする者もいる。(市民と対等の関係になりやすいネプテューヌだとより顕著になる)
年齢設定については、無印では数億歳や数千歳であったのに対し、『mk2』以降の本編での世界観では明確な設定が無いながら人間のそれに少し近づいている様子。『V』の神次元においては、何万年前になった者から十数年にもならない者まで千差万別となっている。
なお、読みは無印では「ハード」であったが、今ではそのまま「しゅごめがみ」となっている。また、作品によってはあるアイテムで人間が女神になることが出来たり、人間でありながらシェアの力を用いることが出来る者が登場する。
- 主な該当者:ネプテューヌ、ベール、ノワール、ブラン
女神候補生
mk2より登場する守護女神の妹達。
次の時代を担う守護女神の候補で、国への過剰なシェアによって女神が活躍している間に新たに候補生が誕生するという。この設定は無印リメイクの『Re;Birth1』も同様。
守護女神に比べると、まだ容姿や精神が幼く未熟な部分がある。特にアニメ版においては未熟な面が強調されており、序盤は変身が出来ない状態だった。
なお、作品によっては先代の女神の存在が示唆されることもあるが、彼女たちが必ずしも現在の女神の姉に該当するとは限らないようだ。
- 主な該当者:ネプギア、ユニ、ロム、ラム
プロセッサユニット
女神が変身する際に装着する装備。ぴっちりしたスーツに加え、手足や背部などにパーツが配置されているのが特徴。
ステータスに影響を与えるという意味では武器や防具としての意味合いを持っているが、これ自体を武器にしたり、逆にこれで攻撃を防いだりすることはない。
ゲームでは様々なデザインのプロセッサユニットを着せることができるほか、4女神のネクストフォームや『Re;birth1』のパープルハート、『mk2』のパープルシスターのように、パワーアップに伴いプロセッサユニットも変化する場合がある。
殆どの作品で外すオプションを購入すればスーツのみを着た姿にすることも可能。だが性能面で得られるメリットはなく単に弱体化するだけで、趣味や縛りプレイの領域を出ない。
因みにアニメでは作画の手間を省くためかパーツがいくつか省略されている。
また、女神化したからと言って必ずしもプロセッサユニットを装着せねばならないわけではなく、アニメなどでは女神状態のまま水着やドレスなどを着用している描写やイラストも見受けられる。
主要スタッフ
キャラクターデザイン:つなこ
音楽:金子憲次
主題歌
殆どのOPテーマはnaoが、EDはアフィリア・サーガ・イーストが歌っている。外伝作品(『PP』除く)のOPテーマはノワールの声優である今井麻美が担当。
超次元ゲイムネプテューヌ
超次元ゲイムネプテューヌmk2
神次元ゲイムネプテューヌV
超次次元ゲイムネプテューヌRe;birth1
メディアミックス
アニメーション
『超次元ゲイムネプテューヌ THE ANIMATION』が2013年7月から10月までTOKYO MX等で放送された。全12話。(未放映話数である第13話はBD・DVDに収録)
世界観は『mk2』と『V』をベースにしているが、後述のメディアミックスタイトルと同じく他のゲームタイトルとの繋がりは無い。
2019年夏以降には完全新作のOVA作品が順次登場し、先行配信・発売される。
物語内にて「VⅡ」に登場した大人ネプテューヌや、新しいプロセッサユニットが登場する。
- 「守護女神(ねぷ)の夏休み」(2020年12月25日)
- 「ねぷねぷだらけの感謝祭(フェスティバル)」(2022年10月26日)
- 「陽だまりの茄花(リトルパープル)」(2023年4月26日)
スタッフ
監督:向井雅浩
シリーズ構成・脚本:ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン・総作画監督:竹知仁美
サブキャラクターデザイン・総作画監督:森幸子
デザインワークス:山田信也、谷川政輝、内田シンヤ、横山謙次
美術監督:野村正信
美術設計:金城沙綾
色彩設計:水野愛子
撮影監督:和田尚之、元木洋介
3Dディレクター:平将人
音楽:横山克、堤博明、金子憲次
音響監督:明田川仁
音響効果:小山恭正
音楽制作:5pb.Records
アニメーション制作:david production(TV)/オクルトノボル(OVA)
テーマソング
OPテーマ「Dimension Tripper!!!!」
歌:nao
EDテーマ:「ネプテューヌ☆サガして」
歌:アフィリア・サーガ・イースト
コミカライズ
ファミ通クリアレーベルにおいて『超次元ゲイムネプテューヌ めがみつうしん』が展開中。作・葉生田采丸(バミュウダ・サイマル)、単行本既刊4巻。
世界観は無印に近いがストーリーの繋がりは無く、キャラの性格が違ったりストーリーがネタ重視であったりと雰囲気は大きく異なる。昨今の作品におけるキャラ付けは、この作品の存在も大きいと思われる。
途中から女神候補生ら『mk2』キャラやプルルートら「神次元」キャラも登場を始めている。
この作品の他にもコミックタイトルは存在する。
ノベライズ
一二三書房・桜の森ぶんこレーベルにおいて「超次元ゲイムネプテューヌはいすくーる」が展開中。文・おかず、挿絵・うりも、表紙絵・つなこ。
単行本既刊5巻、当初は全4巻予定とのことだった。「イストワール記念学園」に通うことになった、変身を特技とする少女・ネプテューヌとその仲間たちの日々を描くパラレルワールド作品。
この作品の他にもノベルタイトルは存在する。
ミュージカル
脚本・演出を久保田唱が担当する舞台作品。
タイトル名称は「超次元ミュージカル『ネプテューヌ』」が発表。
公演の期間は2023年9月23日から10月1日まで上演された。
出典(外部リンク)
シリーズ作品一覧
登場キャラクター
関連タグ
NEPTUNIA HYPERDIMENSION hyperdimension_neptunia
コラボレーション
電撃プレイステーション アトランジャー MMR セガ・ハード・ガールズ
アズールレーン Lycee バーチャルYouTuber 閃乱カグラ
クロスオーバータグ
NeP4U 超次元サッカーネプテューヌ 超電脳次元ゲイムパープルエグゼイド 閃乱ネプテューヌ
二次創作
カップリング
コスチューム
パーカーワンピ(ネプテューヌ) ジャージワンピ(ネプテューヌ)
プロセッサユニット
pixivにおいて
萌え擬人化キャラクターが多数登場するゲームであることから、イラストレーションの題材としては人気がある。
タグとしては初代作と『mk2』『V』等すべての作品において用いられる傾向にある。
また、短縮形としてネプテューヌというタグが用いられることもあるが、1キャラクターの名前でもあるため、混同には注意したい。