英語名Hyperdimension Neptunia。
正式タイトルは「超次元ゲイム ネプテューヌ」。
登場人物や作中用語、イベント等に至るまでその殆どが実在するゲームメーカーやゲーム機を擬人化したり、ゲームソフトやゲーム業界ネタをアレンジして持ち込んでいるという特異な世界観を持つシリーズである。
本概要では主に初代の作品について解説する。
概要
コンパイルハートより発売されているPS3用RPGシリーズ、及び2010年8月19日に発売されたその第1作目。キャッチコピーは擬人化×萌え×変身。
実際のゲーム業界の世相をモチーフにした異世界「ゲイムギョウ界」を舞台に、萌え擬人化されたゲームハードやメーカーが団結して世界を脅かす巨悪に立ち向かう…といった内容のRPG。
特徴的なフィーチャーとして、そもそもゲームプラットフォーム競争やマジコン問題をモチーフとしている世界観を始めとして、登場人物や作中用語、発生するイベント等の殆どが、実在するゲーム業界関連用語に因む内容になっている、という点が挙げられる。
加えてネットスラング等に由来するネタも豊富に含まれており、知っている人間はニヤリとさせられる、どころか頬が引き攣るようなブラックジョークが放たれることも珍しくない。
今作品はmk2以降に比べるととても雰囲気が異なっており、大まかな性格が違うほか、特に4女神の仲が非常に悪かった事が印象的だが、無印のみの特徴として「守護女神(ハード)が文字通り神様として活躍している」「ストーリーの舞台であるゲイムギョウ界が浮遊大陸」「(顔グラフィックは無いものの)様々なサブキャラが登場する」「無印のみのBGMやダンジョンなどのシステム」等といった、続編以降ではあまり見られない印象的な部分もある。
2011年8月18日には、続編である超次元ゲイムネプテューヌmk2が発売され、その後には様々な作品が登場したが初代とそれ以降の作品に時系列的な繋がりはない。(mk2とVとVⅡには時間のつながりがある)
PC版も存在するが、一部は日本から購入できない。
登場人物
詳細は各キャラの項目も参照。無印ならではの設定も多く存在する。
なお、「ベール」「ノワール」「ブラン」の名前は名称変更可能であり(いわゆるデフォルトネーム扱い)、作中では専ら「○○○○ハート」と呼ばれる。
また、彼女ら3人はラスボス戦前、各地で女神との会話イベントを見つつプラネテューヌでネプテューヌの記憶復旧&失踪イベントを見た後、対応した国のシェアをクエストで3割以上上げてからようやくパーティーインする。
ネプテューヌ Neptune
CV:田中理恵
本作の主人公。守護女神同士の抗争の最中、下界に落とされてしまったパープルハートの下界での姿。モチーフは架空のゲーム機とされているが、セガがかつてネプチューン(Neptune: 海王星)というコードネームのゲームハードを開発していた事や、mk2以降において対応する女神候補生がゲームギアモチーフであること、V以降登場する神次元におけるプラネテューヌの女神がセガサターンモチーフであることなどを考慮するとセガハードを意識しているものと思われる。
標準でのパーティーキャラクター。
パープルハート Purple Heart
"革新する紫の大地"プラネテューヌ大陸の守護女神。ネプテューヌの守護女神としての姿。別人のような容姿と、落ち着いた性格になる。
ベール Vert
CV:佐藤利奈
グリーンハートの下界での姿。グラマラスな体格を持つ落ち着いた性格の女性であるが、その容姿に反して極度のゲーマーでもある。おそらく、理由はモチーフのゲームラインナップ。
ゲームの特性上明言はされていないが、モチーフはおそらくXbox360であると思われる。名前はフランス語で「緑」。専用戦闘BGMは「The Soul Of Fight」。
グリーンハート Green Heart
"雄大なる緑の大地"リーンボックス大陸の守護女神。
共通してレオタードのような衣装を身につけている守護女神達の中でも特に露出度が高い。
ノワール Noire
CV:今井麻美
ブラックハートの下界での姿。メイド服のような衣装にツインテールという出で立ち。ラステイションの発展に心血を注ぐ真面目な人物。
やはり明言はされていないが、モチーフはおそらくPS3であると思われる。名前はフランス語で「黒」。専用戦闘BGMは「The Gushing Broken Pipe」。
その外見からか女神の中でも人気が高く、pixivでは投稿イラストも多い。
ブラックハート Black Heart
"重厚なる黒の大地"ラステイション大陸の守護女神。真面目さが行き過ぎて周囲が見えなくなることも多々ある。
ブラン Blanc
CV:阿澄佳奈
ホワイトハートの下界での姿。小柄で、表情の変化が読みにくい。普段は知的な話し方をするが、逆上すると極度に悪口になるという悪癖がある。
モチーフのハードホルダーが(かつては賭場で使われていた)花札屋でもあること、もしくは元社長の強烈な性格からか?
これまた明言はされていないが、モチーフはおそらくWiiであると思われる。名前はフランス語で「白」。専用戦闘BGMは存在するが、限定版特典のサントラには未収録。
ホワイトハート White Heart
"夢見る白の大地"ルウィー大陸の守護女神。悪口癖はこの姿でも変わらない模様。
マジェコンヌ Magiquone, Arfoire
CV:たかはし智秋
下界にモンスターが溢れかえる元凶となった黒衣の女。高らかな(ネプテューヌ曰く「時代遅れの」)高笑いと共に現れる。事ある毎にネプテューヌをつけ狙う。
モチーフはおそらくマジコンであると思われる。英語名Arfoire(アルフォアール)は実在するマジコン「R4」からの転訛か(アールフォー→アールフォア→アルフォアール)。
イストワール Historie, Histy
CV:かないみか
世界を創造した「史書」。しかしながら、彼女が産み出した守護女神達はお互いに啀み合い、延々と抗争を続けるという過ちを抱えてしまう結果となった。
マジェコンヌによって下界のある場所に、守護女神達から引き離すような形で封印されている。モチーフは不明(名前はフランス語で「歴史」の意味)。ネプテューヌには「いーすん(Histy=イスティ)」と呼ばれている。
アイエフちゃん If, Iffy
CV:植田佳奈
イストワール解放のために下界の冒険を始めたネプテューヌが、あるダンジョンの中で出会った娘。異教徒の集合体である地下組織「ギルド」の構成員。とにかく話がズレがちなパーティーでは貴重なツッコミ役。
モチーフはアイディアファクトリー。標準でのパーティーキャラクター。
コンパちゃん Compa
CV:酒井香奈子
下界に落とされたネプテューヌを発見し、介抱した看護学生。ネプテューヌの話に同調し、一緒にイストワール解放の旅に出ることになる。その職業柄、回復系のアイテムスキルを多く覚える。
モチーフはコンパイルハート自身。標準でのパーティーキャラクター。
がすとちゃん Gust
CV:桑谷夏子
アイテム作りをしながら世界を旅している少女。その口調故か、コンパとは妙に波長が合う模様。
モチーフはガスト、特にガストショップのイメージキャラクター。非戦闘員だが、DLCで戦闘要員として利用可能になる。
日本一ちゃん Nippon Ichi, Nisa
CV:水橋かおり
正義のヒーローを自称する娘。単独でも高い戦闘能力を誇る。貧乳であることをとても気にしている模様。モチーフは日本一ソフトウェア。
英語名のNisaは日本一ソフトウェアのアメリカ法人(Nippon Ichi Software America)である。
非戦闘員だが、DLCで戦闘要員として利用可能になる。
REDちゃん
CV:伊藤かな恵
「ヨメ」を探して世界を旅している少女。偶然出会ったアイエフをヨメ一号に認定している。モチーフはレッド・エンタテインメント。DLCで追加されるイベントにより仲間にすることができる。
5pb.ちゃん
CV:nao
世界を旅するストリートミュージシャン。ラジオ番組「ふぁいらじっ♪」のパーソナリティでもある。
モチーフは名前の通り5pb.。DLCで追加されるイベントにより仲間にすることができる。
その他サブキャラ達
ストーリー上で各国で活躍する、ネプテューヌらに取り巻くキャラたち。
上記の通り終始シルエットなので、掲載されているイラストは「めがみつうしん」や「Re;Birth1」で設定されたイラストを基にしている。
ガナッシュ
CV:間島淳司
ラステイションの大企業「アヴニール」の社員にして創立者。ルウィー生まれだがブラックハートを信仰しており、ルウィーの過激派ギルドに所属している。
ラステイションで、ノワールからネプテューヌの抹殺を依頼され、随所でネプテューヌの妨害を図る。
サンジュ
「アヴニール」の社長。かつて自分の犯した仕事の失敗から、「人間の手で機械を作るのは駄目だ」という考えを持つようになり、機械の製造まで専用の機械やロボットに頼るようになったと言われている。
最終的には戦闘ロボを完成させるがネプテューヌ一向にやられ、ネプテューヌからは「人の造った機械は心がこもって暖かい」と言われた。
シアン
CV:萩乃水城
ラステイションの小さな工場「パッセ」の若社長。父親は仕事中の事故で亡くし、母親は実家の食堂で働いている。
打倒アヴニールの為、ラステイションの総合技術博覧会で勝ち取るべく自社の造った剣をネプテューヌに貸す。
フィナンシェ
CV:寺本治子
ルウィーのアントルメにある中央協会に勤めており、ホワイトハートの侍従。しかし彼女はルウィー生まれながらグリーンハート信者であり、同じくグリーンハート信者のアイエフとは知り合い。その為、異教徒が通る協会同士を繋ぐ地下通路を知っており、ネプテューヌ一行をブランに直接会わすように案内した。
コンベルサシオン
CV:たかはし智秋
ルウィーの宣教師。「魔王ユニミテス」なる魔物の存在を広めており、「魔王を崇拝するためにはモンスターを生み出さなければならない」「モンスターを倒すと魔王の使いが処刑にかかる」といった事を人々に伝えていた。またそれを信じる人にモンスターの生み出すディスクを配っていた。また、リーンボックスではジャッドに貴族と協会の紛争を提案したこともあった。
実はマジェコンヌ(が生み出した偽物)が扮した者であり、魔王の存在は全て嘘で、リーンボックスでの事件は協会を憎んでいることでジャッドと利害が一致しているが故の行為であった。また、ルウィーでは自分自身に性格が強く似てきているブランに対して、キレやすい性格を直すよう注意していたこともあった。
イヴォワール
リーンボックスの協会の教院長。かつて、「教院+貴族」と「異教徒をかばった国政院」との協会同士の紛争から、ギルドの取り締まりを厳しくしてきた経緯を持つ。しかし、協会内でのミスを隠すため(やベールへの強い信仰から彼女に迷惑をかけないため)に紛争の参考文献や貴族に贈呈した紋章を処分した事もあった。
リーンボックス生まれではないがグリーンハート信者であるアイエフに、ネプテューヌ毒薬を飲ますように勧める。
テュルコワーズ卿
リーンボックスの貴族長。上記の経緯から協会を敵視している。ジャッドは彼の義理の息子で、紛争中に子供の頃のジャッドを拾ったとされている。
骨董品マニアでもあり、四英雄の武器のひとつである弓のパーツを所持しており、アイエフからは交換条件として「用が終わったら英雄の弓をパーツ一式であげる」と言っていた。
「Re;Birth1」では未登場。
ジャッド
リーンボックスの貴族のひとり。教院に捕まった3人を助け、イヴォワールの策で倒れこんだネプテューヌを介抱し、春の七草を使って彼女を復活させた。
実はリーンボックス生まれでありながらホワイトハート信者であり、上記の紛争の件から教院や貴族を強く憎んでいる。コンベルサシオンから教院と貴族の紛争を再発させるよう策を立てられたがネプテューヌ一向に見破られてしまう。コンベルサシオンを扮したマジェコンヌに致命傷を負わされ、ネプテューヌに抱かれてから絶命してしまう。
「Re;Birth1」では未登場。
テーマソング
オープニングテーマ「流星のビヴロスト」
作詞:山下慎一狼
作曲:伊藤賢治
編曲:Vomos,小林秀行
歌:nao
エンディングテーマ「恋をゲームにしないで!」
作詞:桃井はるこ
作曲・編曲:大島こうすけ(元WANDS)
スタッフ
キャラクターデザイン:つなこ
音楽:金子憲次
出典(外部リンク)
関連イラスト
上記の通り、シリーズ全体に渡ってこのタグが使われるため、無印を題材としたイラストが少ないのが気になるところ。
関連動画
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登場人物
パープルハート グリーンハート ブラックハート ホワイトハート