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「フッフッフッ…地球はいいねェ…あっちこっちで戦争の匂い、貧しさの匂い、最高のギャーソリンの匂いさね!お前も耳澄まして聞いてみな? 星中の悲鳴、堪んねェわ!!!」

ブンの字に伝えな!『アンタの大事なものは全部壊してやる。最高のギャーソリンを聞かせろや!』ってね。お前らの夢、何もかも…アタシが買ったよ!!フッ…アハハハ…!」 (バクアゲ39)


CV遊佐浩二

スーツアクター清家利一


概要編集

大宇宙侵略大走力団ハシリヤンを率いる走大将。宇宙全土にその名を轟かす宇宙一の極悪人。


大銀河警察に逮捕され、現在は監獄惑星服役しており、ハシリヤンの運営は最高幹部の「大番頭」グランツ・リスクが取り仕切っている状態だが、それはあくまでも表向きの話。「服役」は形だけで、実務はグランツに任せつつもしっかり裏から指示を出し、自身の影響力を維持している。


独房も超高級ホテルか宮殿の一室を思わせる様な専用ルームで、豪華な食事を普通に与えられ部下を自由に出入りさせており、その有り様はどこぞの海外ギャングの如く自らの城の様に悠然と過ごしている。

 

幹部の一人であるマッドレックス「宇宙よりデカい器のお方」と評しており、彼を含めた隊長達や本家側近の強い忠誠心と畏怖の対象であり、末端が姿を見れば感動のあまり失神してしまう、全宇宙のワル界隈におけるカリスマそのものである。


何故ハシリヤンを率いて宇宙の星々を侵略し、ギャーソリンを集めているかは長らく不明だったが、バクアゲ36にてI.S.Aに呼ばれて事情聴取を受けた焔先斗の証言から、「人々の悲鳴を糧にして際限無く強くなり、尚かつ永遠に生きられるから」、要するに己の力の源だからだと判明。


過去ドルネロアブレラ同様、出自自体はありふれた宇宙人の一人に過ぎず、自らの交渉力とブンドリオから得た成果を足掛かりにのし上がってきた模様。

それらを積み重ねた結果、現在は“悲鳴”を通し人々を支配して搾取、それを糧としてあらゆる分野の先頭を走り続ける絶対王者として宇宙に君臨している。


外見編集

バイクのマフラー等のパーツが複雑に組み合わさった様な金髪に薄紫の肌、サングラスのような目付きが特徴的な壮年の男、といった風貌。身長もブンドリオより頭一つ小さいくらい。


服装は後ろ側にリアウィングがついた赤い中折れハットを頭に被り、赤と黒を基調としたジャケットとズボンに身を包んだ、スタイリッシュな出で立ちで、ややメカニカルながら、他の幹部達と比べても幾分人間に近い外見をしている。


また、左腕にはマッドレックスのハシリ犬ディスレースのフランク同様、鋭い牙をむいたオレンジのシャイシャイ・サルカーがいるが、エサを与えているので生命体の模様。なおサルカーはスピンドーと別行動する事も多い。


更に得物としては先端に赤い宝玉が埋め込まれた長大な王笏を持ち、貴公子然とした高貴で煌びやかな印象を見る者に与える。この杖は部下への粛清の他、通信機能も内蔵された多機能装備である。


バクアゲ44でブンドリオを徹底的に追い込んだ末で始末、その瞬間に彼が発生させた極上品質のギャーソリンを直接吸収した事でハットとジャケットが白と金のカラーリングに変化。より誰も追い付けないと思わせる至高の極みを感じさせる外見となった。


性格編集

一人称は「アタシ」。普段は落語家の様に洒落を聞かせながらもゆったりした口調とキング・オブ・ポップじみた容姿に違わないキレのいい所作を特徴とした落ち着きと余裕に溢れる飄々とした性格。しかし感情が高ぶるとやや荒っぽい口調になるというお約束の二面性も持つ。

ゾクゾクするね~~。」という口癖を持ち、また時折ポーズを決めて「ポウッ!」と叫ぶ癖がある。


自分の代わりに本家を守ってきたグランツを何よりもまず抱擁と称賛で出迎えるなど部下から「宇宙よりデカい器のお方」と呼ばれるに相応しい人望の持ち主で、かつて全てを失ったブンドリオを言葉巧みに引き入れ、「ブンの字」と呼ぶ程に気に入り、自身の側に開発のスペシャリストかつ中枢メンバーとして置いていた事もあった。


一方で、侵略先の星の権力者相手には一見友好的ながらもイニシアチブは譲らない駆け引きを見せるとともに、失態を犯した追跡隊長は弁明を許さず粛清したり、一度とされたディスレースを扇動の為の捨て石として復活させ、役目を終えた彼を用済みとして切り捨てるなど、容易には自身に踏み込ませない冷酷さや何よりの糧とする「悲鳴」を求めてテンションが上がった際には凶暴さを垣間見せており、間違いなく〈宇宙マフィアをシメるボス〉としての風格・カリスマ性の持ち主でもある。


ブンブンジャーを分断するために常槍鋭一郎内藤雷汰ら人類側の内通者を巧みに利用して、鳴田射士郎を離反させる、ブンブンカーに細工を仕掛けカージャックが容易になるようプログラミングを施す、範道大也の資産と権利を根こそぎ奪い取る、ニュースで「ブンブンジャーは悪の組織」と報道することで世間からブンブンジャーを孤立させる等謀略を駆使して相手をじわじわと追い詰める侵略方法を得意としている。実際、玄蕃惑星ブレキの時もそうだった。侵略は小さいところから始まっていた」と評するほどだった。

戦闘能力編集

元は一介の宇宙人であるためか、ギャーソリン吸収による自己強化以外には目立って特別な力はない。

その代わりに純粋な戦闘力が恐ろしく高いという、相手にするには一番厄介なタイプで、座ったままマッドレックスやキャノンボーグ、ディスレース、デイモンサンダーと同格の幹部である追跡隊長を得物である長大な王笏をかざしただけで一瞬の内にバラバラにして処刑するなど底知れぬ実力を持つ。


バクアゲ44では王笏を持たず、半ば遊び感覚な無手の状態でも踊る様な動きでチャンピオンブンブンジャー3人を含む多勢の猛攻を余裕でいなし、逆に排気ガスの渦を思わせる黒い竜巻で吹き飛ばすと、圧倒的な技量も披露。

ブンブンキラーロボの操縦もお手の物で、カージャックにより乗っ取って装備したブンブンカーの武装も難無く扱えるなど、総合的な戦闘能力の水準は非常に高い。

バクアゲ45では、肉体の一部を媒介に帽子を被せ、シャイシャイ・サルカーを通して、走大将パワーを送る事で復活させる事を可能とする。


ブレーキの効かない支配編集

ワルイド・スピンドーという男の恐ろしい所は、純粋な戦闘能力もさる事ながら、権力者欲望を煽り堕落させ篭絡する、或いは反抗勢力を内部工作で弱体化させ排除し易くする、謀略の才能(センス)にも非常に長けている点にある。

結果、現在に至るまで数多の組織に介入・掌握しており、本来ならハシリヤンを制止すべき立場の組織すら無力化させる強大な影響力を持つ、まさに巨悪と呼ぶに相応しい手腕である。


地球外編集

振騎玄蕃/ブンオレンジこと、宇宙通販の若旦那・ゲンバード・デ・リバリー二世の故郷。

どんな場所でも即日速達で品を届け、宇宙全土の通販を請け負っていると過言ではない力がある星だったが、ディスレースのコスパ重視作戦と内通者による内部崩壊によって、統治していた玄蕃の父親に濡れ衣を着せ失脚・投獄させる形で乗っ取り、「ハシリヤン通販」として組織の活動を柔軟に進める為のバックアップとして悪用されている。

またバクアゲ43にて先斗とビュンディーの始末屋仲間の情報から、報復として投獄中の玄蕃の父親に新たな刑罰が課せられ、更に解放困難な状態に陥っている事が判明している。


上述の通り、ブンブンの手引きで彼を逮捕した宇宙警察

ところがスピンドーと癒着して彼の悪事を黙認しており、収監した監獄惑星内部は実質スピンドーの執務室、地球に向かう際には何処からともなくタイヤ等々が飛んできてドッキング、自動車型宇宙船としても機能するなど檻としてはまったく機能していない。

スピンドーに懐柔されたのか、それ以前から腐っていたのかは不明だが、どちらにせよハシリヤンは弱体化どころか更に勢力を増大させている為全く抑止力になっていない。


なんと大也とブンドリオの夢であるビックバングランプリも買収・掌握済みである。

レースという勝ち負けのある世界ならば誰かしらの悲鳴がある=ギャーソリンの安定した供給源になると目をつけられてしまったらしく、彼の手により今では八百長の温床となってしまった。

この事態は大也とブンドリオの二人からすれば単なる平和の為ではなく、己らの夢に手を伸ばす為には避けて通れぬ道となっている。

また、大也に対してブンドリオとの夢を「買った」と言い放つ姿は、奇しくも「惚れた」「買った」が口癖の彼に対する見事な当て付けである。


こちらは宇宙で人気のサッカー競技、パルス・エースはそれの名門チーム。

ビッグバングランプリ同様に八百長試合を仕掛けて掌握済みで、スピンドーはその会長を兼任していた。

それ故に地球のサッカー協会が裏取引でビッグバンカップを地球で開催するのを引き換えに、傘下に入ろうとするのをブンブンジャーがサッカー対決で食い止める事になった


地球内編集

本来は地球を外敵から守る為の組織であり、厳戒態勢を敷くべきなのだが、邪悪な思想を抱いていた本部長の常槍鋭一郎は、宇宙由来の技術と資源といった「ハシリヤン利権」を目当てに結託。その為、スピンドーの来訪にあたってはレーダーを故意に解除したり情報操作で隠匿したりした上で、秘密裏に歓迎の会談の席を設ける程であり、ブンブンジャーの妨害工作も積極的に行う様にもなった。


そしてスピンドーが地球から見出し提示した交換条件は「現状維持」、つまりイノベーションをもたらし得る宇宙由来のオーバーテクノロジーの有効利用を含めて、貧困・戦争・飢餓といった80億の地球人が抱える問題を一切「解決しない」密約を締結することで、地球をギャーソリン工場の永久機関とすることであった。

しかし細武調の様に、この売星行為に反対する者も当然居る。


I.S.Aから社長を紹介された事で新たに密約が結ばれた地球の大手企業。

これまで秘密裏にブンブンキラーロボを量産していたのだが、現在はハシリヤンから正式に許可を得て量産を行っている。



お気に入りとして引き入れながらも離反したブンドリオの生存を知るや狂喜のままに「お前のギャーソリン(=悲鳴)、聞きたくってたまんねェ!」「アンタの大事なものは全部壊してやる…最高のギャーソリンを聞かせろや!」と宣言する等、彼に対して尋常ならざる執着心を抱いている模様。

これは恐らく、「一度自分に靡いた者が裏切った事を許せず憎悪する」「裏切って縁を断ち切った者が自分の及ばない所で相手なりの幸せな世界を築いているのが我慢ならない」との思考感情から来ていると考えられ、更に「そうした相手の幸せな世界を壊せば反動で極上のギャーソリンを絞り出せる」との発想も持っている様子。


要するに“悲鳴”を基準に他者と繋がろうとする根本の価値観を有しており、それを成し続けるべく誰よりも力を蓄え優位に立とうと暗躍と策謀、そして努力等を重ねた結果、味方も敵も纏めて跪かせる絶対王者になった経歴が示唆される。


その生き様に心酔した悪党共が、スピンドーの傘下に加わってハシリヤンのメンバーとなった一方で、スピンドーより悲鳴を上げさせられる側になる≒悲鳴を上げる途上で此方が有しているものを全部壊されてしまう)事を恐れて彼に平伏し癒着する保身に走る(=自らの安全(悲鳴を上げる側へなるのを先延ばしにする)と引き換えにハシリヤンの裏協力者へ成り下がる)という後ろ向きの選択へ正義側の組織が堕ちてしまう。


そうした関係性を結べるまでにスピンドーが力を付けてハシリヤンを大きくした結果、もはや卵が先か鶏が先かの状態で組織の影響力は拡大の一途を続け、それらは全てスピンドーの手の内へと還元される。

こうして“悲鳴”を基準にスピンドーは宇宙の人々を支配して隷従させ、跪かせる存在となったのだ。


そしてその成功経験故に、自分に対し悲鳴を上げない=心酔でも平伏でもなく敵対の意志を見せる者を許容する事が出来ず、かつそれを徹底的に叩きのめし悲鳴を上げさせる事でマウントを取り優越感に浸るのへこの上ない快楽を覚え、その虜になってしまった模様。

これは同時に、自分の影響下に無いものを認められない=他者のハンドルを握ろうと躍起になる、スピンドーの内面の卑しさも表している。

またこれ故に、自分の悲鳴が及ばない対象を無くすべく際限無くナワバリを拡大しようとする=飽くなき征服欲へも憑り付かれている様で、実際ハシリヤンは並行世界の一つであるマシンワールドへ侵略の魔の手を広げている。


各話の動向編集

過去編集

ブンドリオの回想にて、彼に違法改造のパーツを送りBBGライセンス剥奪の原因を作った舎弟である宇宙人を締め上げ、彼のファンとしてハシリヤンに勧誘。


「アタシゃね…アンタには、"負けの美学"を感じるんだよ」

ブンドリオ「褒めてんのか貶してんのかどっちなんだよ?」


「アタシと一緒に走らねェか? 走りてェのに走れねェってのは辛いもんさね」 

 「アタシの見立てじゃ、アンタのメカニックの腕……誰にも負けやしねェ」


ブンドリオ「……誰だ、お前?」

「これからの男、ワルイド・スピンドー……。まだまだ小さいが、ハシリヤンって組織を旗揚げしたところさ」


孤立し心身共に弱りきっていたブンドリオは、彼の甘言に誘われるがままにハシリヤンに加わった。しかし後に自らの技術力を悪事に利用された上、上記の悲劇も全ては自分を「悪の道」に引きずり込まんが為に仕組んだ茶番だったと知った彼によって、自らは大銀河警察に引き渡され、宇宙の何処かの監獄惑星へと収監された。


だが、スピンドーと裏で繋がっていた大銀河警察は彼の悪行を黙認し、服役の身ながら誰の邪魔も入らない監獄惑星で悠々自適に過ごし、数多に宇宙に散らばる配下に指示を出し、現在に至るまでどんどん組織を拡大・強大化させていった。


バクアゲ34編集

直接の登場はこの回が最初。

名前だけはバクアゲ8にて出ていたが、ブンブンの秘密が明かされると共に、遂に物語の表舞台にその姿を現した。


「アタシはね、よーく覚えてるんだ…お前さ、ブンドリオを処刑したって言ったよな? よーく覚えてる。生きてたんだってさァ、ブンの字……不思議だよねェ? おかしいよねェ…!!?」

追跡隊長 「待って下さい、スピンドー様!? そんなはずは……」 


服役している監獄惑星で食事しながら、ディスレースを通じて処刑されたはずのブンドリオが生きてたと知り、実際に処刑したと伝えていた配下の追跡隊長を一瞬でバラバラにして粛清・始末した。

その後、共に気分を高揚させるままに、スピンドーは「ブンドリオのギャーソリン=悲鳴を聞きたくなった」と狂喜するのだった。


「アタシゃゾックゾクしてきたよ……。ブンの字……お前のギャーソリン、聞きたくって堪んねェ!!」 


バクアゲ35編集

「よっくもアタシをダマし通してくれたモンだよ、ブンの字さァ…もう、逃がさないんだなァ? グラーンツ!!」


ブンドリオが自分を騙して永らえていたと知って執念を燃やすと共に、通信機を通して自身の代わりに本家を率いる大番頭にして右腕・グランツ・リスクと会話。


グランツ『ご機嫌麗しゅう、スピンドー様。 本家より、グランツ・リスクがお答え致します』

「裏切り者が生きてるの知っちゃあ、麗しくはねェな?」


グランツ『御尤もに御座います。して、この後は如何に?』

「決まってる。マッド、キャノン、ディスが送って来た地球のデータを全部見せろ。話はそれからだ」


そうグランツに命じ、今後の動き方を考えていくことにした。


バクアゲ36編集

「フン…ディス如きに楽しみ奪われちゃァかなわないからねェ…。

ブンの字には、アタシが行くまで、まだまだ頑張ってもらおうか…おぅグランツ!!」

グランツ『はい スピンドー様のグランツは此処に』

「地球に向かう。……さァ、ゾクゾクできる星だぞ、アレも……フッフッフッフ……」

グランツ『御意に御座います。されば、私も御供を……』


これまでの隊長達のデータを見終わった後、投獄前の恰好に戻ってグランツとともに地球へ向かう事を決意。

監獄惑星をそのまま車に変え、地球へと向かった。


ブンブンとの因縁の再会の時が訪れようとしていた。


バクアゲ39編集

「来たぞ…ブンの字……」


I.S.Aの情報操作によって誰にも悟られる事なく、グランツとI.S.A本部長・常槍鋭一郎に出迎えられる形で、遂に地球へ来訪。

久しい再会であるグランツには「グランツよォ!! よくぞ、長ェこと本家を守ってくれた。お前は最高の大番頭よ!!」と最大級の称賛で出迎える一方、常槍には拒絶と歓待を絶妙に織り交ぜて翻弄するなど、「イチ惑星の権力者ごときとは格が違う」とばかりの駆け引きを披露した。


そして、「野暮用がある」とグランツと用意させた車に乗り込むと、スポンジグルマーの能力で一人残された大也と対面。


「範道大也、礼を言いにきたんだわ」 

「ブンの字を拾ってくれてありがとよ。奴は達者か?」


地球の事も「戦争や貧しさに苦しむ者達の悲鳴で溢れている」として気に入っていると趣旨を伝えつつ、彼らの夢であるビッグバングランプリは既に自分が乗っ取ったことを暴露(どうやらハシリヤンも知らなかったブンブンジャーの夢であるビッグバングランプリに関しては調からそれを聞いた常槍より聞き知った模様)。自身のギャーソリンを集める為に八百長を仕掛けて公正なレースをできないようにしていた。


「ブンの字と言やあよォ、ビッグバングランプリよなァ? でもアレ、今じゃアタシの仕切りなんだわ。勝った負けたの悲鳴はいいギャーソリンになる……レースの勝ち負けも、ハシリヤンの思いのままさね」


悲鳴に喜びに見出すためにブンブンの夢の舞台を汚した事に怒りを爆発させた大也は変身しようとするも難なく返り討ち。大也はブンブンチェンジャーが破損して変身不能に陥ったばかりかグランツに痛めつけられるという追い討ちで敗北し取り逃がしてしまった。

なお大也のチェンジャーは調の決死の行動により大也の元に予備が手渡された。


その後は応接室にてI.S.Aや訪れた内藤雷汰と面会、応接室の一角に用意されていた地球のメシ(寿司)を理由にイニシアチブを取り続け、怪しげな対談を開始する。


バクアゲ40編集

サンシーターの働きぶりを評価し、彼らを右腕に取り立てる……」という三人の妄想の中に登場した以外、本編に大した出番は無しかと思いきや、ラストでI.S.Aが製造していたブンブンキラーロボの視察にグランツと共に赴いていた。


「ほォ…コイツに、例の“アレ”が載ってンのかい…?」

内藤「高濃度エネルギー体を使用した新兵器、

  『ゲキトツバスター』を搭載したキラーロボです。ようやく、実用化に漕ぎ着けました」

「地球が極上の悲鳴で埋め尽くされる瞬間が、楽しみさね!!

         ……なァ……ブンの字……?」


バクアゲ41編集

「アタシゃねェ…平和的にシロクロ付けるにゃ、ビッグバンサッカーが一番だと思うんだよ」


BWCFA会長「おっしゃる通りです、ビッグバンサッカー連盟会長・スピンドー様。どうか我が地球も、連盟への加入を」

BWCFA副会長「次のビッグバンカップの開催は是非、地球で!!!」


今回は大世界複合サッカー協会「BWCFA」と密談。自身が会長を務める「ビッグバンサッカー」の地球開催を条件に100万人分のギャーソリンを加盟料として献上させる形で引き込もうとしていたが、シャーシロの尽力で情報を掴んだブンブンジャーが乗り込んできたため取引は一時中断。

サッカーの話はサッカーでケリをつけろとばかりに、送り込んだサッカーボールグルマー率いる「ハシリヤンユナイテッド」とのビッグバンサッカーでブンブンジャーに勝負を仕掛けた。


最初のうちはチームがゴールを決める瞬間に悠々と見ていたが、徐々にブンブンジャーが巻き返すようになると「アンタ…分かってんだろうねェ…!? アタシゃ追い抜かれるのが大ッ嫌いだって!!!」と言っては小型の立体映像越しで威圧していたが、最終的にサッカーボールグルマーら「ハシリヤンユナイテッド」は敗戦。

元に戻ったサッカーボールは立体映像を介してスピンドーに逸れて壁にめり込まれたが、その様子を見て満足したのか、また、勝利したブンブンジャーに賞賛するように、「フッ……ナイスゲーム……」とどこか不敵に笑うのであった………。


結局のところBWCFA会長と副会長の2人はブンブンジャーと和解した為ビッグバンサッカーの地球開催は未遂に終わったものの、スピンドーにとっては今回の件は地球を傘下に引き込むための商談の一つでしかなく、ビッグバンサッカーの利権を握っているのもあって成立すればよし、ダメでも別に損はしないためか、特に勝敗に拘る様子はなく、どちらかと言えばサッカーボールグルマーを煽り、右往左往するのを面白がっていた模様。


バクアゲ42編集

今日は地球で年に一度のクリスマスの日。I.S.Aからローストチキンやシャケを丸々1匹使った焼き鮭といったクリスマス料理が振る舞われる中、立体映像越しでギャーソリンを出す気配が無いほどクリスマス一色に染まる地球を傍観。

するとサンタクロースの姿が入り、舞美から「クリスマスを取り仕切っていて、戦争が停戦する程多大な影響力を持つ存在」と教えられると、ギャーソリンを集めるための邪魔になると判断しサンタクロースを連行するようグランツに命令した。

この命令も、失敗しても何の損も無い余興感覚で出した物だった様だが、同時に「自分に対し悲鳴を上げない環境を認められない」価値観を窺わせてもいる。


グランツから任務を受けたサンシーターはゴミバコグルマーを納車し、サンタクロースを拉致しようとするも、サンタの格好をしたイターシャをサンタと認識したゴミバコグルマーが彼女を取り込み、ゴミまみれのグチャグチャにすると言うアクシデントが発生、結果的にブンブンジャーとクリスマスを汚す行為をした事に怒るイターシャによってゴミバコグルマーは撃破された。


その後、本物のサンタクロースと共にクリスマスプレゼントを送り届けるブンブンの姿を見て「粋な事」と納得した様子を見せる反面、「浮かれてられんのも今の内さね…」と本格的に行動に移す事を匂わせる一言を口にするのだった。


バクアゲ43編集

応接室にて一人チーズフォンデュに嗜んでいた所、ハシリヤン利権を手中に収めようとしている常槍の面従腹背な態度に勘付いたグランツがそれについて進言。


「ふん…どの星の偉〜い人達もさァ…

最初はみ〜んな、おんなじコト考えるんだわ。

…ま、気がついた時にゃ、アタシに踊らされてんだけどねェ…?」

グランツ「御意」

「…その踊りに!乗っかってやろうじゃないのさ…」


これまで侵略した惑星の上層部の傾向から、常槍が何かしら画策している事はスピンドーも百も承知であり、しばらくは常槍の行動を黙認、様子見する事にした。


そして射士郎の突然の背信に、衝撃と動揺が大也達を襲う一方で

「ポゥ…裏切りってェのは…ゾックゾクするねェ…」

そんな事はどこ吹く風とばかりに、ワイン片手に独りごちていた。


バクアゲ44編集

とうとう地球とハシリヤンの正式な契約を結ぶべく、常槍と本格的な会談を実施。宇宙由来の技術と資源といった「ハシリヤン利権」を地球側の見返りにする代わり、地球が抱える数々の社会問題を一切解決せず、無限に稼働するギャーソリン工場にし続けると言う条件を結んだ。

そして、ブンブンジャーが世界の敵だと言うデマを流す、裏操作で失職させると言った方法でI.S.Aが実行している「ブンブンジャー無力化作戦」もいよいよ最終フェーズに進んだと常槍から告げられると、ブンブンに手を下し取引を強固なものとすべく自ら出陣する。


「ブンの字もそろそろ、あったまっただろ?……楽しみだわ」


そして、大也の資産を無理矢理奪い、「悲鳴が人の幸せを作る」と言う歪んだ考えのもとハシリヤンと結託し本性を現した内藤と対話する大也の前にドス黒い竜巻をまといながら出現。


「よう。アタシと踊れや、範道大也」


首根っこを掴んで投げ飛ばし、そのままブンブンチェンジを果たした大也/レッドと交戦するも、連続で繰り出す攻撃を「キレが足りねェ、アタシが見たい踊りじゃねェわ」とひらりと捌いた上で一蹴。チャンピオンブンレッドにチェンジしても全く攻撃を受け付けず、邪悪なエネルギーを帯びたキックから地面に叩きつけ、思い切り蹴り飛ばし瞬く間に変身解除に追い込んだ。


醜悪な本性を見せつける相手の言いなりにならないと諦めずに立ち上がる大也を重力で押さえつけトドメを刺そうとするも、ブンブンを守るべく射士郎を欠いたブンブンジャー4人が駆けつけるが、数の差もものともせず変身解除に追い込み、ブンブンを誘き出すべく見せしめとしてブンブンジャーからギャーソリンを絞り上げようと生かさず殺さず甚振り続けようとする。


「聞けェッ!ブンの字! アタシゃお前の仲間は誰一人殺さねえ。苦しめて、泣かせて、ぐっちゃぐちゃのササラモサラしてやるわ。これがお前が望んだ未来だ…!」


極悪非道の所業にとうとう堪忍袋の緒が切れ、ブンブンジャーロボとなり怒りの叫びを上げるブンブンが参上。大也を乱雑に蹴り飛ばしながら、とうとう再会を果たした。


「あ〜…わかりやすいわ……会いたかったよ、ブンの字!お前の事を考え過ぎてさァ、アタシゃ頭がおかしくなっちまいそうだったよ……聞かせろや、お前のギャーソリン!」

ブンブン「お前の狙いは俺だけだろ!俺はどうなっても良い…俺の仲間に手を出すな!!」

「や〜だね。ブンの字よ、お前の仲間にはこの先もず〜っと、悲鳴!悲鳴!!悲鳴!!!

フフフ…あとな、お前らを踊らせてんのはアタシじゃない。お前達の青い仲間さね」

ブンブン「シャーシロ……。お前……お前がそうさせたんだ!スピンドーッ!!」


そしてブンブンジャーが今のような状態に陥ったのは全て射士郎の仕業だと告げるも、スピンドーにそう操作されたと聞く耳を持たないブンブンジャーロボが突っ込んで来ると、「アタシがどんな男か……お前、一番よく分かってるだろうが」ブンブンデンジャーを使いライトニング・テックが開発したゲキトツバスターを搭載したキラーロボを召喚・搭乗、抜群のドラテクで反撃の隙を与えず、更にブンドリオが召喚した増援のブンブンカーもバクアゲ34にて内藤が密かに細工を施していたことでデンジャーで主導権を奪い武装、ブンブンジャーロボを追い詰めていく。


内藤に泣く泣く脅される形で自らの資産を開け渡し、再度ブンレッドにチェンジした大也がブンブンの元へと駆けつけようとするも、それを遮るかのように「ゲキトツバスター」の一撃でブンブンジャーロボの胸部を貫き抹殺。

ブンブンジャーに一筋の希望すら与えず、とうとう待ち焦がれたブンブンから溢れ出た極上のギャーソリンを吸収し白いスーツを模した新たな姿へと変貌を遂げた。


「ハハハハハ……堪んねェ!裏切り者のギャーソリンは……美味ェ!!」


スピンドーと共に私腹を肥やそうとする者達の手もあり、地球は最大の障壁を片付け最早敵なしとなったスピンドーの手中に収められようとしていた…。


バクアゲ45編集

内藤と会食中にまだブンドリオのギャーソリンの余韻でゾクゾクしていると発言。このようなツーカーの仲であったにも拘らず報道用にお互い最近知り合った風を装い、現在交渉中であるという演技をした。また部下たちの地球侵略行為を「地球の生命体に対する理解不足が原因でしてしまったこと」として表面上の謝罪をした。


これによって地球人がブンブンジャーが敵だと言う認識に傾きつつある状況に、後押しとしてグランツに回収させていたディスレースのオカルトツール・フランクを媒体に走大将パワーでディスレース改めディスレース2000を蘇生。復活祝いの餞別としてディスマスク2000を与え、事実無根で出鱈目なプレゼンで地球人の敵意を煽る扇動の任務を依頼した。


作戦がうまくいったこと確認したが、ディスレースとブンバイオレットの交戦中に「お前はブンブンジャーごと逝ってくれるよな?」と最初から用が済んだら捨て石にするために復活させたことを告げ、シャルカーにディスマスク2000に内蔵された時限爆弾を起動。バイオレット諸共爆散させようとするも、ディスレースが一足早く撃破された為失敗に終わった。




声優について編集

遊佐は仮面ライダーシリーズでは『仮面ライダー電王』のウラタロスでお馴染みだが、スーパー戦隊シリーズは『魔法戦隊マジレンジャー』の冥獣人イエティのズィー以来実に19年ぶりの出演であり、敵組織の首領を演じるのは今回が初となる。


余談編集

  • 名前の由来はを主題とした洋画ワイルド・スピード』、車関連の洋画から名前が取られている点は他の隊長達と同じ。
  • デザインのモチーフはマイケル・ジャクソンと思われる。
    • 上半身のジャケットは「スリラー」にて、マイケルが身に付けていた赤と黒のジャケット、通称「スリラー・ジャケット」、帽子はマイケルが身に付けていた中折れハット、そして双眸はサングラスのようにも見える。
    • また、マイケルは『バブルス君』の愛称で知られるチンパンジーを飼っていた時分があり、シャイシャイは彼をモチーフにしたものであると思われる。鳴き声「ポウポ〜ウ」もマイケルの掛け声「ポゥ!」から来ていると思われる。
    • 東映公式HP『バクアゲタイムズ』には「決してキングオブポップではございません」と記述されているが、「ポゥ!」の掛け声、地球降臨後の最初の食事が寿司、姿を見たサンシーターが気絶するといったオマージュ要素(マイケルは寿司好きで有名であり、気絶もマイケルのコンサート中に観客が実際に失神していた事例がある)からしてどう見ても言い逃れできていない。
    • バクアゲ44に至ってはマイケルがよく着用していた印象的な白スーツを模した姿へと進化したため、もはや開き直ってるとも思えるオマージュっぷりである。
    • また若い頃のマイケルはスピード違反で何度も違反切符を切られる程にスピード狂だった上、一度拘置所に入れられた事もあり、自身の曲の一つである「Speed Demon」もそうした経験から作詞作曲したらしい。こうした点も、ハシリヤンの走大将のイメージに結び付いて現在のデザインに収まったのだろう。
  • 上記ジャケットの左右に突き出た襟の形状は、某有名スーパーロボット胸部放熱板を彷彿とさせる。
  • 公式曰く“監獄内の悠々自適な様子は海外マフィアが刑務所内に帝国を築き、何不自由なく生活しているのを参考にした”模様。
    • 実例を挙げると、1980~90年代で台頭したコロンビア麻薬カルテルメデジン・カルテル』のボス、パブロ・エスコバルは1991年に一度ガビリア政権との取引に応じて収監されるも、その収監先は私設刑務所とは名ばかりの娯楽施設を備えた豪邸『ラ・カテドラール(大聖堂)』であった(※しかも勾留中に犯罪歴が明らかにされてまともな刑務所に移されそうになるや、豪邸より脱獄して潜伏したオチまで付いている)。
  • 登場からしばらくは直接的な戦闘描写こそ少なかったものの、その悪行の数々に現実の事件も目を通している多くの視聴者すら戦慄する程。
    • 『ブンドリオの手に違法パーツが渡るように段取りBBG追放されるように仕向け、行き場を失ったところを勧誘。パーツをドラッグ、BBGをプロリーグに置き換えると、犯罪組織がプロスポーツ選手を麻薬で溺れさせ抱き込む手口』『I.S.Aや大銀河警察等々、司法組織に該当する公的機関との癒着で咎められない展開を作り出す』『BBGの掌握、やってることはブンブンジャーへの嫌がらせというよりも公的スポーツの裏側が市民の知らない所で反社シノギの場へとなってしまう』…等々、分かっているだけでも事欠かない悪事の数々である。もしかすると実際にあったマフィアや暴力団(ヤクザ)が起こした事件もキャラ設定作りに参考にしているのかもしれない。
    • 実際、バクアゲ44では「無茶苦茶」を意味する広島弁「ささらもさら」を使用している。これはヤクザ映画『仁義なき戦い』で松方弘樹演じる坂井鉄也が発していたものである。


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爆上戦隊ブンブンジャー ハシリヤン

マイケル・ジャクソン ワイルド・スピード

純粋悪 悪のカリスマ 狂人


細武調:同じくブンドリオにお熱な劇中の登場人物。とはいえ、ブンドリオを『自分の娯楽や快楽の為の愛玩動物』のような歪な目で見る彼とは対照的に、調のブンドリオを見る目はどちらかと言うと『尊重すべき推し』に近い。

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