「違うんだなぁ、俺は宇宙一の始末屋だ。揉め事、秘め事、ヨゴレの仕事。表も裏も始末をつける」
「この始末、高くつくぞ?」 (バクアゲ16)
「上等だ!元々気に食わなかったんだよ、俺達の宇宙でデカい顔しやがって。俺はハシリヤンをぶっ潰す!」
「俺は地球なんかどーでもいい。たった一人のダチとその家族を守りてェだけだ」
「二度とあんなマネできねェように、てめェ等一人残らず始末する!」 (バクアゲ18)
「知っちまったんだよ! あいつらと走るほうが…速くなれる! 強くなれる! バクアゲになれるってな!」 (バクアゲ25)
概要
ブンバイオレットの変身者。肩書きは「始末屋」で宇宙全体のトラブルシューティング稼業に従事している。相棒はビュンディーことビュン・ディーゼル。
始末屋稼業をこなしてきた経験に加え、ブンブンコントローラーの機能による何かしらの補助・補強もあって、人間離れした身体能力やバイタリティーと地球におけるその道のプロであるシャーシロや玄蕃をそれぞれ出し抜く尾行術・資材調達技術といった各種スキルを併せ持つ。
地球人だが10歳の頃に両親を亡くし、それ以降は幼馴染であった長田カケルとの交流だけを心の拠り所とする孤独な日々を送ったことで地球に絶望。地球を訪れたビュンディーら始末屋一行によって宇宙に導かれて(地球の公的記録では失踪扱いとなっており、カケルはその行方をずっと探していた)居場所を獲得、以来ビュンディーがかつてBBGで組んでいた「ブンブンジャー」を彼と共に名乗り、10数年間宇宙を股にかけていた。
バクアゲ16にてキャノンボーグの依頼でハシリヤン本家からブンブンキラークラシックの元となる惑星リフレクターの伝説の剣を届ける依頼のため、10数年越しに地球に帰還。
その後は旧友・ブンドリオとの再会を望むビュンディーに付き合う形で大也ら地球のブンブンジャーと接触・共闘し、ビュンディーが目的を果たしたことで宇宙に帰ろうとしたがキャノンボーグに再び呼び出された際カケルとの唯一の思い出の品であった宝物のTCをサンシーターに奪われたことで彼の再依頼によりブンレッドを始末すべく襲撃。優位に戦うも先斗の過去を知った大也の誠意に触れたこととカードのみならずカケル本人(とその家族)も人質にしたキャノンボーグの暴挙に憤慨したことでハシリヤンとの決別とその殲滅を宣言、大也の新たな依頼を受ける形でカケルとカードの両方を奪還した地球のブンブンジャーと共闘の契約を正式に結び、カケルとの再会を果たした上でビュンディーと共に地球に滞在し、6人目のブンブンジャーとして(正確には地球と宇宙のブンブンジャーが統合する形で)ハシリヤンと戦うこととなった。
ハシリヤンが出てこない間はビュンディーと共に引き続き始末屋として活動しており、基本的に大也の自宅のガレージに顔を出すことは滅多にない。
さらに自分の住む家がない為か、山の中でテントを張って魚を釣るなど野宿生活を送っている。
人物
地球よりも宇宙で過ごした経験が長いことから、地球の常識・教養に疎い(そのため漢字があまり書けず、バクアゲ19のラストで書いた短冊の文章はひらがなとカタカナのみで構成されている。一応バクアゲ20に登場した自作ののぼり旗と首掛け看板はきちんと漢字が書かれているが、恐らくビュンディーが手伝ったのではなかろうか…)ことに加え、過酷な宇宙で十数年間無数の修羅場を潜ってきた経験の裏打ちもあり、豪放磊落かつ自信過剰で場の雰囲気に頓着せず辛辣な発言をするタイプ。
そのためトラブルシューターを稼業としながらもトラブルがこじれた状態を「カオス」と呼んで楽しむポジティブ精神の持ち主でもあり、その「カオス」が起これば頼まれていた仕事を放り出してそちらに向かってしまう子供じみた性格である。
このため依頼料を破棄されることも多いのか、錠と並んで金欠に陥ることも多い。
明るく振る舞う一方で故郷である地球に対しては、居場所を得られなかった少年時代から「こんな星、ハシリヤンにやっちまえよ」 「俺はこの星、捨てたんだ」(本人は宇宙を荒らし回るハシリヤンをビジネスライクな付き合いはあっても内心で嫌っているにもかかわらず)かなり辛辣な言葉を並べるほど嫌悪感を捨てきれておらず、小粋に綺麗事を言う大也や唯一の思い出であるカケルとの思い出を汚すキャノンボーグなど、そのトラウマに触れる相手には嫌悪感を隠さない面を持つ。特に大也とは「少年時代の無力感」という過去とピンチを楽しむ精神という点では共通するが、それぞれ「他人のため」「自分のため」と異なる道を歩んできたが故に互いに分かり合うには至らないという距離のある協力関係を築いている。
このような地球への嫌悪感や宇宙暮らしの長さからか、相手を種族で判断しない良く言えば平等、悪く言えば見境のない面も強く、ハシリヤンに唆されて利用された地球人に対しても事情などを考慮せず一切躊躇なく始末しようとする等、現実主義故に冷徹な振る舞いも見せている。
一方で善悪の区別に関心がないということはなく地球人でも子供に対しては目線を合わせて優しく接する他、カケルに対しては何も言わずに地球から出て行った負い目もあって心残りとなっており、稼業に響くリスクを承知でハシリヤンと決別したのも、カケルとその家族をハシリヤンの魔の手から守るという思いによるものである。
誤って地球から持ち出してしまったカケルのカードを十数年間持ち続けた他、財布も少年時代の品(ナイロン+マジックテープの子供用のもの)を使い続けているなど物を大事にする一面も。
恩義はきっちり返す主義でもあるのか、地球に帰ってきてからろくに食事を取れずにガス欠=空腹に陥った際、調の計らいで大也のガレージに連れてきてもらいブンブンの特製カレーにありつくことができ、その後ATMグルマーが出現した際に能力の都合上、大也が戦線に立てないと知ったときは「カレーの礼だ」ということで(半ば強引な形だが)代理でATMグルマーの始末を引き受けた。
さらに大也やその仲間と触れ合う中でドライな点は相変わらずだが性格も軟化していってるようでテントグルマーの攻撃からブンレッドを庇いつつ攻撃をアシストした際は「貸しが出来たな」と一言で済ませている。
バクアゲ25のキャノンボーグとの因縁の対決では大也達と走る方が面白いとブンブンジャーが今の居場所であるという本音を明かし、今まで「レッド」と色の名前で呼んでいた彼を「大也」と呼び、距離を近づけていった。
バクアゲ27では玄蕃の過去と彼と新たな隊長ディスレースの因縁を知り、大也達がカーペットグルマーと戦ってる間これ以上玄蕃を苦しめないために一人ディスレースの始末を付けに行くも圧倒的な力に押されてしまっている。
そのディスレースにもかつて始末料を何度も踏み倒されていた事がバクアゲ28で判明しており玄蕃に「俺を雇え」と頼むも断られた。
バクアゲ34でブンブンの過去を知った時にはいつもカレーを食べさせてもらってるのもあり、他の面々と同様にブンブンを信じてたが情に厚いビュンディーが怒りに身を任せてハンドルを握って帰ろうとしたためいつもと逆で話を聞けよと説得している。
バクアゲ35では、気持ちの整理がつかないビュンディーのためにお節介としてコントローラーを通じてブンブンの引退劇を聞かせており、その中でブンブンの話に出てきた大銀河警察とハシリヤンがつるんでるという重要な情報を話している。
余談
- 名前の由来は、「フォーミュラ」と「サーキット」。また、「ほ むらさき と」と名前に戦士の色が入ったネーミングとなっている(東映公式サイトの反応からこちらは偶然と思われる)。ちなみに「先斗」は京都に同名の町の名前があるが関係ない。というか、字は同じでも読みはぽんと。
- 演者の宮澤氏は『仮面ライダーリバイス』、『仮面ライダーガッチャード』への出演経験があり、特に後者はハンドレッドの構成員アルファを演じたことが記憶に新しくそこから2ヶ月弱と言うかなり早いスパンでの出演となった。
- 前述の通り10歳の頃に失踪したとされているが、日本の法律では失踪してから7年経つと失踪宣告の申立が可能となり、受理されると戸籍上は死亡している事になる。仮にされているならば先斗は劇中で初登場から戸籍上は死亡している事になる…が、それが現状不明なためここはツッコんではいけない。
関連タグ
フラッシュマン(超新星):地球人だが幼い頃に宇宙で生活をしていた大先輩。ただしこちらは攫われた結果である。
ジェラミー・ブラシエリ←焔先斗