「さぁ!楽しいキャンプを始めようじゃないか! 但し、ソロでな!テントットー!」
「おやおやぁ?キャンプ仲間が増えたか。 丁度いい!纏めてテントットー!」
スーツアクター:三上真司
登場話数:バクアゲ22「炎の獅子奮迅」
データ
全高/194cm(ギャーソリン大暴走体/45.1m)
重量/253kg(ギャーソリン大暴走体/600.1t)
スピード/テント設営最速
カスタム/エキサイトング、ソロキャン波(パ)、夏の虫アタック
ナンバー/1009
ファーストラウンド(コース/山~工場地帯)
ファイナルラウンド(コース/工場地帯)
概要
ハシリヤンが、キャンプ用のソロテントに込められた燃えるキャンプ魂をイグニッションし、地球に納車された苦魔獣。
黄色と赤のテントを固定ロープとネジで繋ぎ合わせて作った、布鎧及び兜を苦魔獣の素体に被せた見た目をしている(※キャンプ中の川遊び時に着ける、ライフジャケット姿も意識しているのかもしれない)。黄色いテントから成る頭頂部の尖った布兜の奥には、バーベキューで使う炭火で出来た燃える双眸付きの顔があり、普段は網焼きで使う鉄網をフェイスガードとして被せ隠している。他にもよく見ると、胸にクワガタムシ、右肩にセミ、左肩にカブトムシ、顔の両脇にナナホシテントウといった夏の昆虫達が付いている。
また、穂先がトングになった長柄道具・『エキサイトング』で武装している。トングからは火を放てるので、火球を撃ったり火を纏わせての近接武器に使える他、焚き火に着火するトーチとしても使える多機能さも特徴。
腰ベルトのバックルに付いているナンバープレートのナンバーは「1009」。
エキサイトングを天に掲げて兜中央のスペースを光らせ、クラクション音と共にテント型のエネルギーを降らせる『ソロキャン波(パ)』を使用。浴びた相手をテントから頭だけ出したシュールな姿で拘束し、気が休まるどころか閉じ込められて走る対象の不安感等からギャーソリンを生成・回収する。なおテントグルマーが一度倒されても効果は持続する模様。
降って来るテントは迎撃する事が可能だがそれをテントグルマーが見過ごすはずもなく、抵抗する者には後述の技等を用いた波状攻撃を見舞って隙を誘い、ソロキャン波へ巻き込むのを狙って来る。また一応、テントで拘束されても中から強引にテントを破っての脱出が出来なくもないが、それなりの実力や装備を持たなければ実現は難しい。
戦闘ではエキサイトングの機能を応用した火球や近接戦の他、フェイスガードを上げて露出した顔から高熱の炭火や火炎放射、炎の円輪『キャンプファイヤーリング』を勢い良く放つ多彩な飛び道具や、全身を火に包んでの低空飛行体当たり等の豊富な攻撃手段を持つ。
また顔周りの昆虫達から飛行する虫のエネルギー体を放ち、縦横無尽に敵へ襲い掛からせる『夏の虫アタック』も使用し、夏キャンプに因んでか熱くアクティブな攻撃を繰り出す武闘派。
キャンパーとしての思考と苦魔獣の本能が掛け合わさった結果生まれた、ネジレッタを引き連れながら自然ならぬ地球人の平穏を踏み荒らす、“地獄キャンプ”を「テントットー!」と笑い声を上げて楽しむ、迷惑千万な悪質キャンパー。
自分勝手なキャンプ行為(という名の横暴)を繰り広げた末、キャンプファイヤーの名目で地球人を焚き木の櫓に閉じ込め、そこへ火をつけてじわじわと焼け死ぬ様を仲間と囲んで見て笑う事を迷わず実行へ移す、残忍な本性を垣間見せた。
本編での動向
大也の恩人である雷汰が、甥の内藤千二へ花火セットを届ける依頼を大也に打診していた裏側で、その千二が参加したキャンプ教室の会場である山の中に郊外ならブンブンジャーに気付かれずギャーソリン収集が出来るのではと考えたサンシーターが出現。戸惑っている千二らキャンプ教室の人々を他所にイターシャがソロテントへハシリヤンイグニッションキーを装填、「テ~ント~!テントグルマ~! 炭火~っ!」と叫びながら誕生。
納車されて早速、ソロキャン波を発動してキャンプ教室の人々を拘束しギャーソリンを捻出、「これが本当のソロキャンだ! どうだ?楽しいだろう?」とほざくも、千二だけは拘束に失敗して逃げられたので「テントット~!俺の地獄キャンプからは逃れられないぜ~!」と余裕を見せつつネジレッタに後を追わせた。
しばらく後、ネジレッタは千二を捕捉して包囲したが偶然にも近くで野宿していた先斗とビュンディーが千二の助けを求める声を聞き付け乱入。ネジレッタは先斗/ブンバイオレットに蹴散らされるも、恩人の依頼を引き受けて山中にやって来た大也も介入してきた所でテントグルマーも追い付き大也と千二を拘束しようとしたが、咄嗟にバイオレットが2人を庇ったので代わりに彼をテントへと閉じ込める。更に相棒を助けようと出て来たビュンディーも難無く拘束したが、代わりに大也と千二は取り逃がしてしまう。
その後、ブンブンスーパーカーを見付けて見張っていた(ついでに記念写真を撮っていた)サンシーターを避け、大也と千二は山向こうの町にある工場地帯に移動。だがその裏でキャノンボーグも介入、その入れ知恵により拘束したキャンプ教室の人々を引き連れながらハシリヤン一味も工場地帯に先回り。人々を人質として、大也が自分から出向いて来るように仕向けた。
「んっ!?お前はさっきテントで…」
先斗「寝心地は悪くなかったが、俺には狭すぎてな!(※肩掛けたテントを放り捨てる)」
そして狙い通りに現れた大也を待ち構えるも、同時に内側からテントを破って脱出した先斗も駆け付ける。そのままブンレッドとバイオレットとの交戦に突入、「楽しいキャンプの始まりだぁっ!!」と叫びつつの炭火の連射、エキサイトングでの火球や近接攻撃を交えながらソロキャン波を連発、隙を突いて拘束しようと目論む。
波状攻撃とソロキャン波を必死で迎撃し掻い潜る2人に対し、「楽しいだろう、俺の地獄キャンプは!」と嘯きながらバイオレットを吹き飛ばし、返し刃で発動した夏の虫アタックでレッドの動きを止めた隙に「永遠にソロキャンプしてろ!テントット~!」と叫んでソロキャン波を直撃させたが、ダメージを堪えながらバイオレットが横から援護射撃を入れ失敗。更にブンブンコントローラーの機能で撃った銃撃が曲がり、それをテントグルマーはまともに浴びてしまう。
これで転倒した隙に、レッドはズンズンショウカブラスターを使いブンレッド119にチェンジ。高水圧の砲撃とブーンスーツの機能を駆使した反撃に圧倒され、渾身の火炎体当たりもブーンブーツの展開で反動を相殺したホースインパクトで撃ち落とされる。
そしてその勢いで上空に飛ばされ、頭から地面に落下する瞬間をズンズンオーバードライブで撃ち抜かれた結果、「ダメージで…転倒(テントう)ォォォ……」と哀れだが自業自得なダジャレを言い残し敗北した。
キャノンボーグ「まだキャンプは終わりませんよ! わたくしめにも立場という物がありますからね!」
「キャンプ、ファイヤー! 点火…!」
直後、ヤルカーのハイウェイ光線でギャーソリン大暴走体となり、工業地帯に「テントット〜!」と叫びつつ再出現。更にキャノンボーグが試作したビッグネジネジで巨大になったネジレッタを従え、加えて「更にキャンプを、楽しく彩りましょう!」と告げたキャノンボーグの改造光線により、工場ビルの一つがキャンプファイヤーの櫓に変化(しかし組み上げられているのは木材ではなく鉄パイプである)。その中へ囚えていたキャンプ教室の人々を転送、仕上げにテントグルマーが櫓に着火した事で地獄のキャンプファイヤーが開始されてしまう。
しかし、このタイミングで間に合った他のブンブンジャーがレッド119に届けたブンブン消防車のスターターによりブンブンレオレスキューが参入。消防車とレオレスキューの活躍で人々は迅速に救出され、逆に放水を浴びた挙句水蒸気爆発でネジレッタを殲滅されたテントグルマーは「楽しいキャンプに、水を差すとは~っ!」と逆ギレし、エキサイトングや前蹴りで櫓を崩すも一歩遅く全員に脱出されてしまう。
そして無事人々を逃がした上で、ブンブンレオレスキューは変形プログラムをインストールされブンブンレオンにチェンジ。先程崩した櫓の残骸を駆け上る相手を「このライオンもどきが!」と罵りキャンプファイヤーリングを放つも、ブンブンレオンは華麗に火の輪くぐりを決めながら接近、尻尾からのビームや爪での引っ掻き攻撃で反撃されエキサイトングを取り落としてしまう。
更に地上で見守っていたブンブンジャー4人も、各々がブンブンカーに乗車して参戦。4台のアタックモードブンブンカーで武装したブンブンレオンによる『バクアゲスクランブル』を抵抗する暇も無く叩き込まれ、「ぬおぉぉ…!?キャンプ、終…了……!」と身勝手を楽しめた時間が終わってしまうのを悲しむ辞世の句を残して爆散、フィニッシュした。
直後、武装解除したブンブンレオンが瓦礫の天辺で勝利の雄叫びを上げた時点を以って、地獄キャンプは永久の終了と相成った。
余談
- 体に付いているクワガタムシとカブトムシはそれぞれマンディブラリスフタマタクワガタとヒメカブトと思われ、いずれも日本には生息していない品種である。
- CVのいとう氏は今回が特撮初出演になった。
- なお彼の死後、彼の武器だったエキサイトングはバクアゲ25においてキャノンボーグの手で強制改造されたデコトラーデの武器として無理矢理使われその後、バクアゲ33に登場するイシヤキイモキグルマーが再装備している。
関連タグ
サウナグルマー:熱せられた焼き石(サウナストーン)で構成された顔が似ている。
デーボ・バーカンス、バカンスワルド:夏の海を象徴する先輩怪人。
カブトムシワルド:こちらは夏の行事である昆虫採集を象徴した怪人。また主人公のパワーアップ形態の初陣相手も努めている。