概要
『THE ライオン・キング』(原題:THE LION KING)は、1994年6月24日にアメリカで公開され、日本では同年7月23日に公開された、ディズニーの32番目の長編アニメーション映画。本編は88分ある。監督はロジャー・アラーズとロブ・ミンコフ。またはこれを原作としたミュージカル。劇団四季が有名。日本では、一般的にライオンキングと表記されることも多いが、正式にはライオン・キングである。略称表記では、TLKやLKとされることが多い。日本ではLK表記も多いが、海外ではTLK表記が一般的である。
ディズニーの長編アニメーション映画としては、初の原作が存在しない作品である。
ディズニー公式映像作品には、シリーズに続編及びスピンオフ作品として、『ライオン・キングのティモンとプンバァ』(1995年)、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』(1998年)、『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』(2004年)、『ライオン・ガード』(2015年)、『ライオン・キング』(2019年)、『ライオン・キング ムファサ』(2024年公開予定)等がある。『ライオン・キングのティモンとプンバァ』と『ライオン・ガード』はTVアニメシリーズである。その他、絵本では、ディズニーが監修した、広義の意味での公式の作品もある(例:アメリカ、イギリス、ドイツなどで発売された短編小説やオーディオブックなどの「The lion king Six new Adventures(コパが登場する作品)」)。
後づけ設定も多い為矛盾する点も存在し、厳密に言えば同じ世界線上の続編及びスピンオフ作品は存在しない。ライオン・キングは複数の世界線を持つマルチバースである。しかしながら「ハクナ・マタタ」という言葉通り、細かい部分を気にしなければ同じ世界線上としても何ら問題は無い。公式では、アニメ世界は同一世界線上とされており、別世界線上の作品は上記の絵本版と超実写版である。その為、大きく分けると、アニメ世界、絵本世界、超実写世界の3つの世界線に分けられる。少なくとも、この3つの世界線は互いに交わる事のない、それぞれが独立した、完全に異なる世界線である。
『ライオン・キングのティモンとプンバァ(ティモプン)』に関してはその他のアニメ世界とは別世界線である。
『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』に関しては『ライオン・キングのティモンとプンバァ』とは別世界線だが、その他のアニメ作品と同じ世界線かと言われるとかなりグレーな部分である。
現在公開予定の『ライオン・キング ムファサ(ムファサ:ザ・ライオン・キング)』は、超実写版作品であり、2019年の前作、超実写版『ライオン・キング』の続編であるものの、前作とは設定が大きく異なり、矛盾する点が多いことからも見て取れるが、前作とは別の世界線の物語である。
公式作品の世界線としては上記の2つもある為、アニメ版、絵本版、超実写版、ティモプン版、ムファサ版の5つの世界線が存在する。なお、ミュージカル版は含まれない。
時系列的には、『ライオン・キング』と『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』と『ライオン・ガード』がそれぞれほぼ並列の時間軸の物語である。
YouTube等で度々「ライオン・キング4」と言う表記を見かけることがあるが、公式では3までしか存在していない。
特に音楽への評価が高く、エルトン・ジョンが手がけた主題曲『愛を感じて』(Can You Feel the Love Tonight)と、ハンス・ジマーによる作中楽曲はアカデミー賞を獲得している。
サウンドトラックの売上は1500万枚を記録しており、これはアニメーション映画としては世界一となっている。
ディズニールネサンス期中期に制作された作品で、好調だったディズニールネサンス期の中でも、2位に4億ドル近い差をつけての1位で、ずば抜けて売れた作品である。興行収入は約10億6千万ドル(9億8千万ドルとされる事も)であり、当時アニメーション映画としては第1位で、その後2010年までは抜かれることは無かった。現在、「アナと雪の女王」「トイ・ストーリー3」に次ぎ第3位である。しかし、インフレ調整版では「アナと雪の女王」よりも上である。また、手描きアニメーション映画、2Dアニメーション映画としては現在も尚第1位である。その為、世界で最も売れた長編手描きアニメーション映画、長編2Dアニメーション映画と言えるだろう。全ての映画の中では54位である。どの程度含まれているかは不明(※シリーズ累計にしては少な過ぎ、計算が合わない)だが、少なくともシリーズ累計は26億2千万ドル以上であり、全ての映画の中では28位である。観客動員数は1億4千万人であり、2022年現在アニメ映画史上最も観客動員数が多かった映画でもある。セルビデオの売上は2003年夏時点で全世界で5500万本であり、全ての映画の中でも第1位である。日本でも200万本売上ており、アラジンの220万本に次ぎ第2位である。
ミュージカル
1997年にブロードウェイで初演。大ロングラン公演となった。
原作映画を大幅に膨らませた休憩含め2時間半の2幕構成。台詞や歌も増え、テーマである「サークル・オブ・ライフ(命は巡る)」がより強く伝わるようになっている。また、シンバの成長譚としての側面も強調されており、早く王様になりたい無邪気な子どもから本物の王となるまで、シンバの精神的な成長が丁寧に描かれている。
演出はジュリー・テイモア。ミュージカルとしての質は保持しつつ、アフリカのアートとアジアの文化を融合させた演出や、演者が人間としての顔を見せながら同時に動物を演じるという新しい手法により、原作映画版の魅力を損なうことなく舞台に落とし込むことに成功している。
2015年に上演回数が10000回を超えた劇団四季最大のヒット作である。国内で最もヒットしているミュージカル演目と言っても過言ではないほどの高い人気を誇り、2023年現在も無期限ロングラン上演が続いている。
また、原作映画版とは訳者が違い、台詞や歌の歌詞が異なる。場面によってはかなり印象が変わるため、聞き比べるのも面白いだろう。
更に、演者によっても印象が大きく異なり、それぞれがライオン・キングやキャラクターに対する、独自の考えや受け取りをしている。その為演者毎に独自の世界観が存在し、毎度、世界線がより細かく枝分かれをしており、その時の演者の組み合わせや調子、気分などによって絶妙に異なり、同じものは2つとない。
2023年12月20日に、総上演回数1万3980回を超えたと共に、日本上演25周年を迎えた。
実写化
(超実写版)
2019年に、アラジンやトイ・ストーリー4のすぐ後に実写化(超実写版)が公開された。
公開日は全米は2019年7月19日、日本は2019年8月9日。
というか、登場する動物は全てCGであり、実写?と思わせるが、クオリティが高く実写そっくりに仕上がっており、実写を超える程リアルと言われ、超実写版と呼ばれている(公式名称)。映像は「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」冒頭の日の出のワンカットを除き、全編、つまり動物、風景などその全てがフルCGで描かれてる。逆に言えば日の出のワンカットは実際にアフリカで撮影されたものである。大まかなストーリーは、アニメ版とほぼ同じだが、細かい部分やセリフ等はかなり異なっている。アニメ版とは異なった設定や、追加されたシーン等も多くあり、本編の長さはアニメ版が88分間なのに対し、超実写版は119分間である。ミュージカル版同様、アニメ版と聞き比べるのも面白いだろう。内容的にはアニメ版よりも掘り下げられており、より暗く、重たいものになっている。また、ミュージカルは「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」や「Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)」、「The Lion Sleeps Tonight(ライオンは寝ている)」、「Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」など全体的にアニメ版よりも質が向上しており、「Spirit(スピリット)」など追加された曲もある。また、アニメ版を観た前提のネタや設定等もあり、例えば「Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)」は、アニメ版では、プンバァがオナラの話をしかけた時にティモンが「おいやめろ。子供の前だぞ。」と言って止めていたが、超実写版では、ティモンは止め飽きた為に止めておらず、プンバァに「ティモン止めないのかい。」とツッコまれていたり、ティモンとプンバァが「生命は輪ではなく線だ」などと発言していたりする。逆にカットされたシーンも多く、人気の高いシーンもあったが、リアルさを求めた為と一部設定を変更した為にカットされた。これには批判の声もあった。また、リアルさを求めた為に、キャラクター等はドキュメンタリー映像と見間違う程の為、表現等のアニメの良さが激減し、批判の声も多い。ディズニー実写化には批判が付き物であるが、ライオン・キングに対してもそれなりにあった。しかし、結果として大ヒットを記録した。興行収入は16億5千6百万ドルであり、全ての映画の中で第9位であった。また、ライオン・キングシリーズで最も売れた作品でもある。この興行収入を叩き出した訳には、実はアニメ版ライオン・キング(第一作)以来劇場公開されたのが初ということがある。それまでの続編作品は、ビデオのみであったりTVシリーズだったりした為、興行収入がイマイチだったが、超実写版はライオン・キングが成功して以来初めての劇場公開であり、既にアニメ版ライオン・キングやその派生作品による下地や知名度等があり、大々的な宣伝と共に公開されたことで、これだけの興行収入を叩き出した。
前述の通り、アニメ版と超実写版は完全なる別世界線上の物語である。
なお、今作は殆どが実際に撮影した実写映像ではなく、CG映像の為、アニメ作品に分類されることもある。アニメに分類された場合には興行収入第1位となる。しかしながら、ディズニーはあくまでも実写作品としている。実際には、アニメとも実写とも言い切れない『超実写』という新ジャンルである。2024年9月に興行収入が『インサイド・ヘッド2』に抜かれ、アニメとしては第2位となった。
2024年に、超実写版の続編が公開される。
監督は『ムーンライト』等を担当したバリー・ジェンキンス。
公開日は全米は2024年12月20日、日本は2024年12月20日。ライオン・キングシリーズ初となる日米同時公開の予定である。
邦題は『ライオン・キング ムファサ』(原題:MUFASA:THE LION KING)。邦題発表以前は通称『超実写版ライオン・キング2 ムファサ:ザ・ライオン・キング』と呼ばれていた。現在は『超実写版ライオン・キング2』や『ムファサ』等と呼ばれている。本記事内では、『ライオン・キング ムファサ』、『ムファサ:ザ・ライオン・キング』の両表記。
本作はアニメ版ライオンキング2とは異なり、ライオン・キングの前日譚で、ムファサが王になるまでを描く。現在明らかにされている情報によると、アニメ版ライオン・キング2に登場したシンバの娘、キアラにラフィキがムファサの話を聞かせるというもので、ティモンやプンバァなども登場する予定である。また、ムファサとスカーは義兄弟という設定に変更されているようである。前作とはまた矛盾する設定なども多い為、これまでのシリーズ作品同様、厳密に言えば前作とは別の世界線である。しかし、これまでのシリーズ作品以上に設定が大きく変わり、矛盾している為、厳密に言わなくとも別の世界線であると言える。そもそも、この作品は第5の世界線である。
ムファサとスカーが実の兄弟では無いという設定に変更された事に対して、公開前の現時点で既に批判の声も上がっている。
どちらかと言うと、別作品、別世界線として観た方がいいだろう。
批判の声がある一方で、キャラクターの表情が超実写ながらも前作よりも若干豊かになっており、これに関してはかなり好評である。
2024年4月3日に最初の静止画が解禁され、約2秒間の映像(無音声)も解禁された。同4月11日には、シネマコンにて一部の映像が上映された。
4月29日には、最初の予告編(約1分半)が公開され、それと同時にキャスト陣も発表された。予告編には、ムファサ以外に、タカ(スカー)やラフィキ、ザズー、サラビ、ティモンとプンバァ等の従来のキャラクターらしき姿も見える。ライオン・キングやアニメ版ライオン・キング2を彷彿とさせるシーンもある。また、新キャラ等も登場した。
また、5月8日に特報映像(日本語訳版予告編(吹き替えではない))が公開された。
7月3日には新しい特報映像(日本語吹き替え版予告編)が公開された。日本語版のキャストは公表されていない。
8月9日には更なる予告編が一部公開され、8月10日に、約2分40秒の長編の予告編が全編公開された。
9月20日~の『ライオン・キング』30周年記念リバイバル上映では、本編開始前に日本語版の長編の予告編が全編公開され、9月26日には、日本語版のムファサの声優が発表されたと同時に、日本語版の長編の予告編が劇場以外でも一般公開された。
ハリウッドで続いていたストライキの影響を受け、一時、制作が停滞していたが、2023年11月10日に、公開が2024年7月5日から2024年12月20日に延期される事が発表された。
ストーリー
動物たちの王国、プライドランド。プライドランドの王であるライオンのムファサは、息子であるシンバに、自然界を支配するバランス、サークル・オブ・ライフ(生命(いのち)の輪、生命の理)について、また王としての心構えについて教える。シンバはいつか王様になることを夢見ながら、幼馴染のメスライオンであるナラと遊んでいた。
そんな中、シンバが王になる事を望まず、王位を狙うムファサの弟スカーは、ムファサ親子を亡き者にしようと画策する。スカーはシンバを谷間に置き去りにし、手を組んだハイエナ(シェンジ・バンザイ・エド)達によってヌーの暴走を引き起こした。ムファサはヌーの群れに巻き込まれたシンバを助けるも、スカーによって崖から突き落とされて死んでしまう。シンバは自分のせいで父が死んでしまったと思い込んでしまい、スカーに脅され(直後に『殺せ』とシェンジ達に命じる)追跡してくるハイエナ達から逃れるべく、茨の森を通って王国から逃亡する。
絶望に支配され、砂漠で力尽きたシンバは、ミーアキャットとイボイノシシのコンビ、ティモンとプンバァに拾われる。シンバは2匹と一緒に「ハクナ・マタタ(くよくよするな)」をモットーとした暮らしを続け、やがて大人に成長した。
一方プライドランドは、暴君となったスカーによって荒廃していた。シンバは、助けを求めて故郷を出てきたナラと偶然にも再会し、王国の現状を知らされる。過去と向き合うことに躊躇し、葛藤するシンバだったが、王国へ戻ってスカーと対決することを決意する…
登場キャラクター
※以下の紹介には、続編及びスピンオフ作品のTVアニメ版や広義の意味での公式絵本版などでの設定も含む。
主要キャラクター
シンバ(Simba)
声-アニメ版 原語版:ジョナサン・テイラー・トーマス(子供時代)/マシュー・ブロデリック(大人) 日本語版:中崎達也(子供時代)/宮本充(大人)
超実写版 原語版:JD・マクラリー(子供時代)/ドナルド・グローヴァー(大人) 日本語版:熊谷俊輝(子供時代)/賀来賢人(大人)
本作の主人公である、子供のオスライオン。プライドランドの王であるムファサと女王サラビの息子。アハディとウルの孫。茶色と黄色の中間的な体色と赤い鬣(たてがみ)と目を持つ。一人称は幼少期の頃は「僕」と統一していたが、成長してからは「俺」・「僕」と使い分けていた。続編作品では過去の時系列を除き、王となり、子供を持った事で「私」と統一するようになった。ムファサとサラビの愛情を一心に受けて育つ。幼少期はやんちゃで、叔父のスカーにそそのかされた事にも気づかず、勇気を示そうとムファサの命に背いて危険なゾウの墓場へ行ってしまい、「勇気と無謀は違う」と叱られたこともあった。
ある時、スカーに「お父さんが見せたい物があると言っていだぞ」「雄叫びの練習もした方がいいぞ」などと乗せられ何も知らないまま雄叫びの練習をして待っていた際にヌーの大暴走に巻き込まれ、その事でシンバを助けたムファサが死亡してしまい、「お前のせいで死んだ」「お母さんはどう思うかな」などと言うスカーの発言もあり、故郷であるプライドランドから追放されてしまう。
その後はティモンとプンバァに出会い、二匹に助けられながら共に育っていき、立派なオスライオンへと成長していく。その後、再会したナラにプライドランドがスカーとハイエナに乗っ取られたことを聞き戻るよう誘われるも、自暴自棄で自分の過去を忘れたいと思ったがために彼女の説得に応じなくなってしまう。しかし、ラフィキや父の幻に励まされ、ナラや自分を案じて合流したティモン達と共に帰還。一度は追い詰められるがスカーが父の仇であると知ると激怒し態勢を立て直す。スカーを撃破後、プライドランドの新たな王となった。後のシリーズ作品では、ナラとの間に娘のキアラと息子のカイオンがいる。また、広義の意味での公式絵本に登場するコパという息子や、超実写版のラストシーンで登場するフラッフィーと言う息子も存在する。本作のラストシーンで登場する子ライオンは誰であるか、また雌雄も不明で長年論争が続いている。
『キングダム ハーツ』及び『キングダムハーツチェインオブメモリーズ』では召喚獣として登場する。
『キングダム ハーツII』ではプライド・ランドでの仲間キャラクターとして登場する。
「シンバ」とはスワヒリ語で「ライオン」を意味する。
ナラ(Nala)
声-アニメ版 原語版:ニキータ・カラム(子供時代)/モイラ・ケリー(大人) 日本語版:山本純子(子供時代)/華村りこ(大人)
超実写版 原語版:シャハディ・ライト・ジョセフ(子供時代)/ビヨンセ・ノウルズ・カーター(大人) 日本語版:小林星蘭(子供時代)/門山葉子(大人)
サラフィナの娘で、シンバとは幼馴染で一番の親友。本作のヒロイン。サラフィナの娘。父親の登場シーンもあるが、一瞬で、名前も不明である。白っぽい体毛で青い目をしている。一人称は「あたし」または「わたし」。
プライドランドの危機の際には、群れを離れ、単身で助けを求めにきた(後述の未公開シーン内で、スカーによって追放された為)。子供の頃はお転婆で活発な女の子であった。勝ち気なメスライオンであり、シンバとの取っ組み合いで圧倒することがあるなど、体力もある。ひょんなことから成長したシンバと再会し故郷に戻るよう誘うも、シンバが自暴自棄になっていたため彼の消極的な態度に腹を立ててしまうが、シンバがプライドランドへ戻る決意をしたと知り、和解した。スカーとの決戦時にはハイエナの群れに立ち向かった。平和が戻ってからはシンバと結ばれ、プライドランドの王妃となる。超実写版では登場シーンが増え、サラビの下で雌ライオンのリーダー的存在として率いている。最終決戦(スカーとの戦い)では、雌ライオン達に号令を掛け、先陣を切っていた。また、アニメ版とは異なりスカーからは追放されておらず、サラビらに反対されながらも自らプライドランドを離れて助けを探しに出た。ナラがハイエナやスカーの包囲網を掻い潜り、プライドランドを抜け出すシーンはかなりの緊迫感がある。なお、ナラがプライドランドを抜け出す様子を見て、サラビは心配をしていた。
『キングダム ハーツII』にも登場する。
「ナラ」とはスワヒリ語で「贈り物」を意味する。
ムファサ(Mufasa)
声-アニメ版 原語版:ジェームズ・アール・ジョーンズ 日本語版:大和田伸也
超実写版 原語版:ジェームズ・アール・ジョーンズ(続投) 日本語版:大和田伸也(続投)、尾上右近(『ムファサ<ライオン・キング>』に於ける青年期)
プライドランドの王であるオスライオン。シンバの父親であり、アハディとウルの長男でスカーの兄。息子同様の体色と鬣をしている。一人称は「私」(シンバの前では「父さん」)。
シンバの良心的な父親であり、誰からも信頼されている誠実で誇り高い王であった。王である責任から厳格にふるまっており、ゾウの墓場へ立ち入ったシンバに事の重大さや、勇気と無謀の違いを厳しく説いたり、弟のスカーが取った不敬行為も贔屓せずに冷徹に対応した。しかし、最期はスカーの策略により、ヌーの大暴走に巻き込まれたシンバを助け、崖をあがくが、スカーに崖から落とされて殺害された。その後、シンバを空から見守り自分を見失いかけた彼を励ます。その後の続編作品では、夢の中や過去の時系列での登場シーンもある。また、空から見守っており、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』ではラフィキに風の姿となって助言したり、『ライオン・ガード』では孫のカイオンに助言したりしている(※空から霊体的な姿となって普通に会話している)。
現在公開予定の『ムファサ:ザ・ライオン・キング』は、世界線こそ違うものの、初めてムファサに焦点が当てられムファサが主人公となる作品である。
現在公開予定の『ムファサ:ザ・ライオン・キング』(※の現在公開されている情報)では、ムファサは両親を失い、スカーの一族に引き取られた事でスカーと家族となり、やがて兄弟のようになった事が判明した。
『キングダム ハーツII』にも登場する。
「ムファサ」とはマナゾト語で「王」を意味する。
仲間
ラフィキ(Rafiki)
年老いたヒヒ(見た目はマンドリル)。呪術師であり、王の最初の子供の誕生の儀式では欠かせない存在となっている。ムファサの死とシンバの追放によってプライドランドがスカーによって支配された時は落ち込んでいたが、偶然にも風に飛ばされたシンバのフケの臭いを嗅いでシンバが生きていることを確信する。自分を見失って悩んでいたシンバを導いた。また、プンバァとティモンにハクナ・マタタを教えた人物でもある。年は取っているものの格闘技術は相当なもので集団で襲ってきたハイエナを仕留めたほどである。また、格闘シーンではカンフー技も多く使い、本作のクライマックス(スカーとの決戦)や『ライオン・ガード』では、ハイエナ相手に『燃えよドラゴン』のパロディも行っている。一人称は「ワシ」。
なお、『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』でティモンは最初に彼に会っているが、当時その設定がなかったため、ラフィキがナラやティモン達に「王(シンバ)は戻られた」と言う場面で初対面という設定になった。映画版では性別は雄であるが、ミュージカル版では女性の演者が演じている。
『キングダムハーツII』にも登場する。
「ラフィキ」とはスワヒリ語で「友」を意味する。
ザズー(Zazu)
アニメ版 原語版:ローワン・アトキンソン 日本語版:梅津秀行
プライドランドの王に仕える執事のアカハシコサイチョウ。ズズの息子。父親は不明。劇団四季版では「ザズ」とも表記される。幼少期のシンバ、ナラの面倒をみることもあり、そのやんちゃぶりには手を焼いていた。王に忠実である故かムファサの命令には逆らえず、彼にシンバの狩りの練習相手になるよう押し付けられている。補佐役としてモグラのゴーファーがいる。シンバ誕生の儀式を欠席したスカーに対して「出来損ない」「家族の恥さらし」「敷物にしてひっぱたいてやります」などと陰口を叩いていた。ムファサの死によってスカーが王となってからもプライドランドへ残ったが、スカーによって骨で作った檻に幽閉され、彼の傍若無人な振る舞いに辟易していた。しかし、ティモンとプンバァによって解放された。礼儀正しく、ツッコミ役を担うことも多い。後に『ライオン・ガード』では、回想シーンにて本作同様、幼い頃のカイオン、バンガらの面倒を見ることもあった。一人称は「わたくし」。
現在公開予定の『ムファサ:ザ・ライオン・キング』(※の現在公開されている情報)では、元はムファサではなくサラビに仕えていたことが判明した。
因みに、アニメ版の原語版の声優であるローワン・アトキンソンは、ミスタービーンとしても有名である。
ティモン(Timon)
声-アニメ版 原語版:ネイサン・レイン 日本語版:三ツ矢雄二
超実写版 原語版:ビリー・アイクナー 日本語版:亜生(ミキ)
砂漠のオアシスに住むミーアキャット。陽気な性格でお調子者。一人称は「オレ」。
プンバァと共にシンバを助けたことが縁で親友になった。当初は肉食のシンバを怖がっていたが、シンバを味方にすれば外敵に襲われずに済むと考え仲間として歓迎した。シンバの子育ての時にはザズー同様、やんちゃぶりに手を焼き、後にその苦労を「子育て地獄」と称した(『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』にて)。
口が悪い上に小心者で、危機に陥ると保身に走ることもある一方、プライドランドへ戻ることを決めたシンバを放っておけずに協力するなど面倒見が良い。頭の回転が非常に速く、様々な作戦を思いつく。
以前は穴掘りの仕事が嫌になったのが災いして、ハイエナに故郷を襲われた折に仲間から除け者にされてしまい、自ら故郷を出た。放浪中にラフィキにハクナ・マタタの精神を学び、プンバァと出逢う。
本作の後、プライドランドで暮らし、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』ではプンバァとともにシンバからキアラのお目付け役を頼まれている。『ライオン・ガード』ではプンバァとともに養甥にラーテルのバンガがいる。
『キングダム ハーツII』にも登場する。
「ティモン」とはギリシャ語で「尊敬者」を意味する。
プンバァ(Pumbaa)
声-アニメ版 原語版:アーニー・サベラ 日本語版:小林アトム
ティモンの相棒のイボイノシシ。大変な大食いで虫が大好物。一人称は「オレ」。
砂漠で倒れていたシンバを見つけ、助けたことが縁で親友になった。ティモンと違い、シンバを恐れずにペットとして飼おうとした。気が優しく力持ちで、成長したシンバがナラと再会したことでオアシスでの生活が終わることを危惧するティモンの妨害に協力するが、彼らに感動して共にプライドランドへ渡る。のんきでおっとりしてはいるもののブタと呼ばれるのが嫌いで、ハイエナたちに「ブタ」と呼ばれた際には激怒し、ハイエナの群れを蹴散らした。本人曰く「オレを呼ぶときは“ブタさん”だ!」。
ティモンと出会う前は、体臭やおならの臭いが酷く群れから追い出され、そのせいで友達がいなかった。
本作の後、プライドランドで暮らし、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』ではティモンとともにシンバからキアラのお目付け役を頼まれている。『ライオン・ガード』ではティモンともに養甥にラーテルのバンガがいる。
『キングダム ハーツII』にも登場する。
「プンバァ」とはスワヒリ語で「にぶい」を意味する。
敵
スカー(Scar)
声-アニメ版 原語版:ジェレミー・アイアンズ 日本語版:壤晴彦
超実写版 原語版:キウェテル・イジョフォー 日本語版:江口洋介
アハディの次男で、ムファサの弟(敵)であるオスライオン。シンバの叔父。黒く長い鬣と痩躯、左目の傷が特徴。本作のディズニー・ヴィランズ。一人称は「俺」。モデルはバーバリライオン。
王位継承順位はムファサに次いで第二位であったが、王子であるシンバの誕生によって第三位になってしまった。その事を不快に感じムファサとシンバを殺害しようと画策する。
影で、ライオンの敵であるハイエナと組んでおり、言葉巧みに自分の計画に加担させるなど陰険かつ狡猾な性格であり、目的のためなら血の繋がった兄であるムファサ(※『ムファサ:ザ・ライオン・キング』は別)を殺害するなど冷酷な心の持ち主である。「力比べではひとかけらの自信もない」と発言しているが、シンバと互角の戦いを繰り広げ、むしろシンバの方がやや劣勢であるなど戦闘力は高い。しかしながら、追い詰められた際には「真実の敵はハイエナだ」と命乞いをし、王位についてからは自分の保身しか考えずムファサの名前を耳にするだけで癇癪を起こし、更に反乱を起こしたシンバ達からの戦いのさなかに逃げ出そうとするなど小心者な面もある。
ゾウの墓場に立ち入ったシンバを襲うようハイエナ達に指示するもムファサの妨害で失敗。その後シンバをヌーの大暴走に巻き込ませ、助けに来たムファサを崖から突き落として殺害した。そしてシンバに責任を負わせ、プライドランドから逃げ出すように仕向けた(この際にハイエナたちにシンバの殺害を命じているが、ハイエナ達はシンバが茨の森に落ちたことで深追いが厳しいと悟り、また「シンバがその後も生きていられるわけがない」「戻って来るような事があれば殺せばいい」などと高をくくったことで彼を逃がしてしまった)。その後はプライドランドの王になり、ハイエナとメスライオン達を支配下に置いて傍若無人な生活をしていた。だがハイエナ達が食い物を食べ荒らすそのやり方は早々にプライドランドの生態系を壊し、次第にそのしわ寄せはメスライオン達を含めた他の動物はおろかハイエナ達にも影響し、シェンジら(バンザイ)からも「ムファサの頃の方がマシだった」と愚痴を言われる程だった。
更にその後、プライドランドに帰還したシンバを一瞬ムファサと見間違えていたが、正体がわかると一進一退の闘いを繰り広げるも一瞬の隙を突かれ崖から突き落とされてしまう。最後はシェンジらハイエナたちに助けを乞うが、前述の命乞いを聞かれていたせいで彼らの怒りを買い食い殺されるという、自業自得の最期を遂げた。
前述の通り、シンバとは互角の戦いを繰り広げており、シンバが虫のみを食べていたこと、戦闘経験が少ないことなどを考慮しても、スカーは既に年老いていた。力に自信がないと言っていたが、かなり強いことが想像される。一説には当時のシンバよりも強かったと言われている。弱気にならず、隙も作らなければスカーはシンバに勝てていただろう。
シンバらの人生に大きな影響を及ぼし、物語において最大の敵として描かれた。その後の続編作品でも、最大の敵として長い間影響を与え続けた。暗い歌よりも明るい歌の方が好きだが、『小さな世界』だけは聞きたくないらしい。これは『小さな世界』が自分に対しての皮肉に聞こえるからである。
また、制作時の原案では、負けかけたとは言え、落ちかけたスカーを助けようとしたシンバをプライドロックの下へ引きずり落とし勝利していた。その後、シンバが死んだと思い高笑いをしながら、上昇気流によりプライドロックの上まで昇ってきた炎に包まれながら焼け死ぬというのがスカーの最期であり、スカーが死んだ事によって結果的にシンバが勝利するというものだった。しかし、ディズニーキャラクターが生きたまま焼け死ぬのは怖すぎるという意見や、悪役が勝ったまま終わるのは胸糞が悪い等という意見が出た為、現在のものに変更された。
ムファサを殺して王になってからは、決して幸せという訳ではなく、逆に大きな喪失感ややる気のなさ等不幸気味である。ムファサを殺す直前まで、もしくは王になった直後までがスカーの絶頂であった。スカーはムファサを殺して王になって初めて、それらのことに気づいたようである。つまり、大事なものほど失って初めて気づくというものである。王になってからも何かとムファサと比べられており、ムファサの名に対してかなりの拒絶反応を見せ、癇癪を起こしがちである。また、ムファサの名を口に出すことをスカーは禁止している。
更に、公式では言及されていないが、スカーはムファサを殺して以来大きな罪悪感を抱え、ムファサの亡霊を見たり、悪夢にうなされたりしていたと言われている。因みにライオン・キングのストーリーの参考にされた『ハムレット』でも、スカーにあたる人物が兄を殺した罪悪感に苛まれている。
スカーが王としてまともに仕事をしなかったり、めちゃくちゃな行動や命令をしたりしていたのには、王になることだけが目的であったからという理由だけでなく、これらのことが大きな原因でもある。
なお、本名は「タカ」であり、広義の意味での公式絵本版では、父のアハディが次期王をムファサに選んだため彼を見下すようになり、その時に自ら「スカー」と命名したらしい。「スカー(Scar)」とは英語で「傷」を意味する。「タカ」とはスワヒリ語で「汚れ」「欲望」という意味がある。また、顔の傷は子供の頃にムファサを嵌めようとした際に、ヌーの角によって付けられたものである事が判明した。この話はアニメ版とは別世界線である。
『ライオン・ガード』では、ライオン・ガードのリーダーとして仕切っていたが、力を持ったことで、プライドランドの王になりたいと思うようになり、それを利用しようとした悪のライオンとコブラに騙され、コブラによって毒の傷を付けられた事が判明した。その後、ムファサにこの事を報告した際に、ムファサによって「スカー」という渾名を付けられ、そこからムファサを恨むようになった。ムファサを倒すよう、当時のライオン・ガードの仲間たちに計画を持ち掛けたが悉く断られたため、雄たけびの力で当時のライオン・ガード達全員を殺害してしまったことが明らかになった。ライオン・ガードのリーダー、つまり『最も強き者』として活動していたということは、かつてのスカーはかなり強かったことが想像できる。この話はアニメ版の世界線の設定である。
超実写版では、サラビの事が好きであり、過去にはムファサとサラビとの三角関係になり、ムファサと決闘をして敗北した事が判明した。また、ムファサの死後はサラビに対し、自分の妃となるように迫っている。この話はアニメ版とは別世界線である。が、アニメ版でもサラビに対し好意を持っていた可能性や自分の妃となるように迫っていた可能性は高い。
現在公開予定の『ムファサ:ザ・ライオン・キング』(※の現在公開されている情報)では、ムファサとは血の繋がっていない義兄弟である事が判明した。
また、王族であったのはムファサではなくスカーの方であった事やとある事件により孤児となったムファサを助け、迎え入れたのはスカーであった事も判明した。この話はアニメ版とは別世界線である。
『キングダム ハーツII』にも登場している。
ハイエナトリオ
スカーの協力者である「シェンジ」「バンザイ」「エド」の3頭のハイエナたち。『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』では、ティモンの故郷を襲ったのも彼らであり、ティモンにとって彼らはトラウマにあたることが明らかになった。ティモンの故郷を襲った時の様子からも見てとれるが、多くのハイエナ達は生きる為よりも、楽しむ為に狩りをしており、サークル・オブ・ライフを無視した無秩序な狩りを繰り返していた。これがプライドランドからハイエナ達が追放されている理由でもある。
なお、多くのハイエナ達が生きる為よりも、楽しむ為に狩りをしていたというのは、ライオン・キングの本編以前の話である。その後は多くが去ったこともあり、少数派となっていった。
スカーの命令には忠実で王に就いた彼に意見できる数少ない存在だった。しかし終盤でシンバに追い詰められたスカーが自分たちに罪をなすりつけたことを許せずに彼を食い殺した後、プライドランドから逃走した。ハイエナトリオのように多くのハイエナはプライドランドや象の墓場から去ったが、一部のハイエナはそのままアウトランドに残った。『ライオン・ガード』に登場するジャンジャの一族は、シェンジらと血縁関係にある(子供)とされている。本当に子供なのかは議論が続いているが、なんらかの血縁関係があるのは確実である。同じく、『ライオン・ガード』に登場するジャスィリは、シェンジと似ているという意見もあるが、ジャスィリとその一族はシェンジらと血縁関係がある訳ではない。
前述の通り、スカー殺害後はプライドランドから去っているが、去った後が一部描かれている『ライオン・キングのティモンとプンバァ』はその他のアニメ版とは別世界線である為、アニメ版では死亡説も出ている。しかしながら、死亡している可能性は低い。とは言え、生きているならば何故、子供の可能性が高いジャンジャらをアウトランドに置き去りにしているのかという問題もある。その為、ジャンジャらは捨てられたという説も浮上している。もっとも、そんなことはないだろうが、あまり深く考えすぎないことをおすすめする。
なお、諸説あるものの原案では死亡している模様である。
『キングダム ハーツII』ではボスキャラクターとして登場する。
シェンジ(Shenzi)
声-アニメ版 原語版:ウーピー・ゴールドバーグ 日本語版:片岡富枝
超実写版 原語版:フローレンス・カサンバ 日本語版:沢城みゆき
メスのハイエナでリーダー。鬣が前に少し垂れていて、顔つきは彼女の声を担当する女優本人。一人称は「アタシ」。姉御肌でしっかり者、頭の回転が速い。実質的にバンザイとエドを従えている。常に冷静で、スカーの治世でプライドランドが食料不足に陥った際は、感情的になるバンザイを抑え、落ち着いてスカーに現状報告をしていた。色気があるためティモンに告白されたこともある(実際には時間稼ぎの為の陽動作戦だったが。『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』にて)。また、その際「シェンジ・マリー・ニクショック・シバチャッカリーナ・ハイエナ(Shenzi Marie Predatora Veldetta Jacquelina Hyena)」とフルネームで呼ばれていた。
「シェンジ」とはスワヒリ語で「獰猛」を意味する。
バンザイ(Banzai)
オスのハイエナ。一人称は「俺」。気が荒っぽくぶっきらぼうだが、冷静なため仲介役。感情を抑えるのは苦手で口が悪くなることがよくあり、そのたびにシェンジに止められている。ドジが多く喧嘩早いトラブルメーカー。
「バンザイ」とはスワヒリ語で「こそこそする」を意味する。
エド(Ed)
声-原語版:ジム・カミングス 日本語版:原語版流用
オスのハイエナ。いつも笑っていて何を考えているのか分からない。無口で、犬のような鳴き声を出す。かなり子供っぽい行動をすることもあるが、その一方で意外と頭の回転が早い。そして、実は最も賢いのはエドであり、普段狂っているように見えるのは全て演技である。これらの事からディズニー最恐キャラの上位に入る事が多い。また、シェンジとバンザイが事ある毎に「エドは?」と聞くのもエドが最も賢いからである。ほんの一例だが、その他にも、ムファサの名前を呼び、その震えを楽しむという遊びをしていたのはシェンジとバンザイのみであり、エドは2人に合わせて少し離れた場所で笑っている。ムファサの死のあとシンバを追いかけた際には、茨の森の手前で真っ先に止まり、スピードを調整し、わざと一番前にいたバンザイのみを茨の森に落としている。更に、クライマックスのシーンで、バンザイがプンバァをブタと呼び、プンバァの逆鱗に触れ、ボコボコにされた際には、エドのみは後ろに下がり、少し離れた位置から慌てている演技をしつつもその様子を眺めていた。一説には、ライオン・キングの物語の裏にはハイエナ達の決定を最終的に殆ど決めていたエドがいたとも、全てはエドの掌の上で踊らされていたとも、黒幕だとも言われている。※勿論非公式であり絶対的にそんなことがある訳でもない。
「エド」とは英語圏で使われる名前で「陽気な友人」を意味する。
その他
サラビ(Sarabi)
声-アニメ版 原語版:マッジ・シンクレア
日本語版:北浜晴子
超実写版 原語版:アルフレ・ウッダード 日本語版:駒塚由衣
ムファサの妻で、シンバの母親である心優しいメスライオン。ムファサの死(シンバが死んだと思い込み、ショックを受けた)により未亡人になった後、王位に就き独裁政治を振るった義弟スカーに諫言するなど気丈な性格だったが、悉く撥ねつけられた。大人になった息子のシンバと再会した時は、一瞬ムファサと見間違えたが、最愛の息子だとわかると喜んだ。ムファサが死んだのは「自分のせいだ」と聞いた時に青ざめたが、スカーから「俺がムファサを殺した」との一言でシンバと共にハイエナ達と戦った。ティモプンを除く、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』や『ライオン・ガード』等の続編作品では未登場。『ライオン・キング』と『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』の間で亡くなったと言われている。
「サラビ」とはスワヒリ語で「蜃気楼」を意味する。
サラフィナ(Sarafina)
声-アニメ版 原語版:ゾーイ・リーダー 日本語版:竹村叔子
超実写版 原語版:ペニー・ジョンソン・ジェラルド 日本語版:伊沢磨紀
ナラの母親であるメスライオン。日本語版では「サフィナ」とも表記される。彼女の夫(ナラの父親)と思われるオスライオンも登場しているが、出番は少なかった。なお、彼は自身がサラフィナの枕になって眠っていた。サラビ同様続編作品では未登場で、亡くなったと言われている。
ゴーファー(Gopher)
声-原語版:ジム・カミングス 日本語版:宮本充
序盤の朝の報告とシンバの狩りの練習のシーンのみで登場し、ザズーにハイエナがプライドランドに現れたことを伝えた雄モグラ。モデルはアフリカモグラネズミのいずれかであるが、原案ではホリネズミがモデルである。ザズーの補佐役である。要点だけを伝えて直ぐに何処かへ行ってしまう。『ライオン・キングのティモンとプンバァ』にもザズーの補佐役として登場する。その他のシリーズ作品には登場しない。超実写版では、モグラ(特にホリネズミ)の生息地ではないとの理由で登場していない。『ライオン・キング』の原語版では、エドと同じジム・カミングスが、日本語吹き替え版では、大人シンバと同じ宮本充(※『ライオン・キングのティモンとプンバァ』では別の声優)が声を担当している。なお、当初はホリネズミではなくアフリカ固有の齧歯類であるハダカデバネズミの予定だったがモラル的にアウトだったようだ。
ノビ(Nobi)
声-原語版:フランク・ウェルカー 日本語版:原語版流用
冒頭のサークル・オブ・ライフ後に登場し、スカーに捕まった雄ネズミ。『ライオン・キングのティモンとプンバァ』にも登場する。
ヌーの群れ
スカーの計画でシンバを襲ったヌーの大群。一頭だけ転倒した。
シンバとナラの子供
本作のラストシーンで登場する。この子ライオンは、雌雄が断定されておらず、誰であるのかも不明のままである。しかし、アニメ世界では、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』に登場したキアラとするのが一般的である。絵本世界では、『The lion king Six new Adventures』に登場したコパとするのが一般的である。また、超実写版のフラッフィーとは別の子であるが、同一世界線上として考える場合は、フラッフィーとするのが一般的である(なお、関連記事ではフラッフィーとされている)。つまり、どの続編作品で考えるかによって、どのキャラクターとなるかが異なってくる。因みに、厳密に言えばシンバとナラの子供は、アニメ版一作目のラストで登場したこの子ライオンの他に、絵本版のコパ(雄)、アニメ版(続編)のキアラ(雌)とカイオン(雄)、超実写版(一作目)のフラッフィー(雄)等5人(5頭)が確認されている。
超実写版オリジナルキャラクター
敵
ハイエナトリオ(超実写版)
スカーの協力者である「シェンジ」「アジジ」「カマリ」の3頭のハイエナたち。シェンジはアニメ版から登場しているが、本作ではリーダーとしての姿が強調されており、アジジやカマリ等のハイエナたちに命令をするような形になっている為、普段はアジジやカマリと一緒ではなく、別行動をとっている。ハイエナトリオというよりは、アジジとカマリのハイエナコンビである。よく勘違いされるが、アジジとカマリはアニメ版のバンザイとエドとは別のハイエナである。
アニメ版や過去のシリーズ作品では、ハイエナたちとスカーは『ライオン・キング』が始まる前から関係を持っており、スカーが象の墓場を訪れた際も仲間として受け入れている。しかし、本作では、以前から関係を持っていたという訳ではなく、スカーがシンバを象の墓場へ向かうように仕向けたのは、あくまでもハイエナがシンバを襲うだろうと予想したからであり、前もってハイエナたちにシンバを襲うように命令していた訳ではない。また、シンバとナラが象の墓場を訪れ、ムファサが助けに来たあと、スカーが象の墓場を訪れた時が初対面という設定になっている。その為、スカーとの関係もアニメ版と比べ、対等な同盟関係となっている。
ハイエナトリオはアニメ版同様、スカーにシンバを「殺せ」と命令された。その後、シェンジがアジジとカマリに「(崖の)下まで行って、トドメをさしな」と命令したが、カマリはシンバが崖下まで落ちた(実際には途中で止まっているが、カマリらはその事を知らない)事と崖下が茨の森になっていた事で深追いが厳しいと悟り、また、下まで行く事を面倒臭がり、更に、シンバを1番近くまで追っていた仲間のハイエナ(アニメ版とは異なり、ハイエナトリオ以外のハイエナ達も追っていた)が一匹、崖下に転落(恐らく死亡)した事もあり、「この高さだ、生きてる訳がねぇ」と高をくくった事で、アジジに対して「シェンジにはこう言っとこうぜ。俺たちで捕まえて、食っちまったって。」等と発言した事で、アジジもそれ以上追わなかった事により彼を逃してしまった。
アジジ(Azizi)
オスのハイエナ。アニメ版のエドにあたるキャラクター。少し間が抜けていて、ボケ担当のような立ち位置。カマリとよく一緒にいる。その言動からアジジによく怒られる。エドとは異なり、本当の天然キャラである。どちらかと言うと、『ライオン・ガード』のチーズィとチュングを合わせたようなキャラクターである。日本語吹き替え版では、チュングと同じ白熊寛嗣が声を担当している。
「アジジ」とはスワヒリ語で「値段の付けられないもの」、「希少品」、「宝物」、そこから派生して「恋人」、「貴重なもの」を意味する。
カマリ(Kamari)
声-原語版:キーガン=マイケル・キー 日本語版:加瀬康之
オスのハイエナ。アニメ版のバンザイにあたるキャラクター。アジジに対して指示を出していて、ツッコミ担当のような立ち位置。アジジとよく一緒にいる。アジジの言動に対しては、イライラすることが多い。バンザイよりは感情的では無い。どちらかと言うと、バンザイとジャンジャを合わせたようなキャラクターである。
「カマリ」とはスワヒリ語で「ギャンブル」を意味する。
その他
フラッフィー(Fluffy)
シンバとナラの息子。絵本版に登場した後述のコパとは別の子である。本作のラストシーンで登場した子ライオンである。アニメ版のラストシーンで登場した子ライオンは性別不明であったが、本作ではオスと断定されている。また、フラッフィーというのは、区別をする為に、監督たちが便宜的にそう呼んでいた名前である。現在公開予定の『ムファサ:ザ・ライオン・キング』には、アニメ版の『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』で登場したキアラが登場する予定だが、フラッフィーに関しては不明である。恐らく登場しないが、アニメ版とは異なり雄であると断定されているにも拘わらず、雌のキアラが出て来るという事からも本作と『ムファサ:ザ・ライオン・キング』は別の世界線である。
絵本オリジナルキャラクター
広義の意味の公式絵本(The lion king Six new Adventures)でのみ登場している。
コパ(Kopa)
シンバとナラの息子(ムファサとサラビとサラフィナの孫息子)で『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』は登場せずに妹のキアラが登場する。絵本版(初期、または絵本版の設定を含んだ)の家系図では、最初に生まれた子はコパという名前だが、アニメ版では名前が出て来ない。よく勘違いされるが、アニメ版のラストシーンで登場した子ライオンはコパでは無い。超実写版のラストシーンで登場した前述のフラッフィーとも別の子である。コパは絵本版のみの設定である。
「コパ」とはスワヒリ語で「心」を意味する。
アハディ(Ahadi)
ムファサとスカーの実父で、シンバとは父方の祖父にあたる。体の色はムファサと同色、鬣はスカーと同色である。ウル、モハツ、ズズなどと同じく、アニメ版では登場こそしていないものの同様の設定である。超実写版(一作目)に関しては不明(同様の可能性が高い)だが、『ライオン・キング ムファサ』では異なる。
「アハディ」とはスワヒリ語で「約束」、「合意」、「義務」、「申し出」を意味する。
ウル(Uru)
ムファサとスカーの実母で、シンバとは父方の祖母にあたる。体の色はスカーと同色である。アニメ版では登場こそしていないものの同様の設定である。『ライオン・キング ムファサ』では異なる。
「ウル」とはスワヒリ語で「ダイヤモンド」または「オオトカゲ」を意味する。
モハツ(Mohatu)
ムファサとスカーの母方(父方とされることも)の祖父で、シンバとは父方の曽祖父にあたる。ムファサの言う「星を見よ。過ぎ去りし偉大な王達が我らを見守ってくれている。」を伝えたライオン。アニメ版では登場こそしていないものの同様の設定である。『ライオン・キング ムファサ』では異なる。
セルフィッシュ(Selfish)
利己的で衝動的なライオン。水場を占拠し、周囲の動物達に危害を加えるなどしていた。体色は明るく、モハツに似ており、見た目はスカーにそっくりであるが、モハツとは血縁関係がなく、スカーにそっくりなのはあくまでも偶然である。
ミェートゥ(Mheetu)
ナラの実弟で、シンバとは義弟にあたる。絵本版のみの設定で、アニメ版ではナラに弟は存在しない。しかし、『ライオン・キング』の原案である『キング・オブ・ザ・ジャングル』には登場する。
いくつかの資料では、「Meetoo」または「Mee-Too」と表記されている。その為、英語の「Me too(私も)」が名前の由来の可能性がある。
ズズ(Zuzu)
ザズー同様、ブライドランドの王に仕える執事のアカハシコサイチョウ。ザズーの母親。絵本版ではアハディに仕えていた。アニメ版では登場こそしていないものの同様の設定である。
「ズズ」とはスワヒリ語で「愚か者」、「無知な」を意味する。
タマ(Tama)
シンバとナラの友達の雌ライオン。特にナラと仲がいい。シンバが蛇に襲われた際には、ナラと共にシンバを助けた。「タマ」とはスワヒリ語で「結論」、「終わり」、「本当に」、「正直に」などといった意味である。アニメ版には存在しない。
バブ(Babu)
シンバの群れの子ライオン。簡単に面白がる性格で、コパを揶揄っていた。「バブ」とはスワヒリ語で「祖父」を意味する。アニメ版には存在しない。
ボガ(Boga)
シンバの群れの子ライオン。率直な性格で、コパを揶揄っていた。「ボガ」とはスワヒリ語で「カボチャ」を意味する。アニメ版には存在しない。
レオ(Leo)
シンバの群れの雄ライオン。過剰なほどの自慢好きで、家族の功績を自慢するのが好きである。周りの反感を買うこともあるが、勇敢であり、コパが行方不明になった際にはシンバに協力し、コパを探すのを手伝っていた。「レオ」とはスワヒリ語で「今日」、「現在」という意味である。アニメ版には存在しない。
メガ(Mega)
シンバの群れの雄ライオン。友好的で社交的な性格である。「メガ」とはスワヒリ語で「少しとる」、「一片をかじる」、「一片を折る」などといった意味である。アニメ版には存在しない。
以下、『ムファサ<ライオン・キング>』の公開前情報&ネタバレを含みます。
先述の通り、『ムファサ<ライオン・キング>』は、実写版『ライオン・キング』のパラレルワールド兼アフターストーリー、そしてエピソード0という3つの役割を同時にこなすという大変珍しい映画である。シリーズ30周年記念作として、2024年夏に公開を予定されていたが、公開延期の発表を受け日本公開は2024年に間に合うのかと不安視されたが、2024年末に日米同時上映が無事決定となった。
本作にはキアラが登場するほか、ティモンとプンバァによる外伝(これすなわち『ライオン・キング3/ハクナ・マタタ』)の内容も踏襲されるが、基本的にはムファサとスカーを取り巻く過去に関する話がメインとなる。(なおこれが前作の超実写版と同一であるかは不明なのでそこは詳しいことを公式から言及されるのを待つべし)
そしてそこに登場するある意味新キャラクターも30周年作品にふさわしいもので…。
キロス(Kiros)
声-マッツ・ミケルセン/TBA
「命の環は壊れてしまった。だからこそ、俺が王にならねばならぬ」
ムファサとタカ(スカー)の旅路を邪魔する、本作のメインヴィラン。
そしてトレーラーにて、アニメ・実写を通してシリーズ初となるホワイトライオンとなることも明かされた。
というのも、かつてディズニーは和解をする形で幕を閉じることになったが、本フランチャイズがジャングル大帝との盗作騒動の件でお騒がせしていたのが原因なのか、ホワイトライオンは登場しなかった。
だが今回は悪役ではあるものの初のホワイトライオンの登場ということで、この騒動から解放されたということを明確にするという30周年にふさわしい悪役としてホワイトライオンが選ばれたと推測するファンもいる。
もっともホワイトライオンは神の象徴と称されることも多いので必ずしも先述の事例とは限らない(というかファンの考察)ので注意。また「それならブラックライオンを出せばいいのでは?」という声もありそうだが、そのような動物は実在しないのだ。
とにかくキロスについては公開前なので当然だが、ホワイトライオンであること以外はまったくもって謎。詳細な調査報告を待つべし。
なおキロスの容姿が公開された予告編はこちら。
「キロス」とはアフリカの言葉で「主」という意味である。
その他の『ライオン・キング ムファサ』オリジナルキャラクター
エシェ(Eshe)
声-原語版:タンディ・ニュートン 日本語版:
タカの母。アニメ版、絵本版でのウルにあたるキャラクター。
「エシェ」とはスワヒリ語で「目」、または「生命」を意味する。
オバシ(Obasi)
声-原語版:レニー・ジェームズ 日本語版:
タカの父。アニメ版、絵本版でのアハディにあたるキャラクター。
アフィア(Afia)
声-アニカ・ノニ・ローズ 日本語版:和音美桜
ムファサの母。アニメ版、絵本版でのウルにあたるキャラクター。
「アフィア」とはスワヒリ語で「活力」、「健康」、「強さ」を意味する。
マセゴ(Masego)
声-原語版:キース・デイヴィッド 日本語版:吉原光夫
ムファサの父。アニメ版、絵本版でのアハディにあたるキャラクター。
「マセゴ」とはスワヒリ語で「祝福」を意味する。
アクア
声-原語版: 日本語版:悠木碧
キロスの仲間の姉妹であるメスライオン。
サバンナに住む賢いキリン
声-原語版: 日本語版:LiLiCo
キャスト一覧
キャラクター | アニメ版 | アニメ版 | 超実写版 | 超実写版 | ムファサ | ムファサ |
---|---|---|---|---|---|---|
原語版 | 日本語版 | 原語版 | 日本語版 | 原語版 | 日本語版 | |
シンバ | 台詞:マシュー・ブロデリック / 歌:ジョセフ・ウィリアムズ / フランク・ウェルカー(鳴き声) | 宮本充 | ドナルド・グローヴァー | 賀来賢人 | ドナルド・グローヴァー | |
ヤングシンバ | 台詞:ジョナサン・テイラー・トーマス / 歌:ジェイソン・ウィーバー / イアン・サウチェド(朝の報告) | 中崎達也 / 市川聡一(朝の報告) | JD・マクラリー | 熊谷俊輝 | ||
ナラ | 台詞:モイラ・ケリー 歌:サリー・ドウォルスキー | 華村りこ | ビヨンセ・ノウルズ=カーター | 門山葉子 | ビヨンセ・ノウルズ=カーター | |
ヤングナラ | 台詞:ニキータ・カラム / 歌:ローラ・ ウィリアムズ | 山本純子 | シャハディ・ライト・ジョセフ | 小林星蘭 | ||
ムファサ | ジェームズ・アール・ジョーンズ / フランク・ウェルカー(鳴き声) | 大和田伸也 | ジェームズ・アール・ジョーンズ | 大和田伸也 | アーロン・ピエール | 尾上右近 |
スカー(タカ) | 台詞:ジェレミー・アイアンズ・ / 歌(一部のみ):ジム・カミングス | 壤晴彦 | キウェテル・イジョフォー | 江口洋介 | ケルヴィン・ハリソン・Jr | 松田元太 |
ティモン | ネイサン・レイン | 三ツ矢雄二 | ビリー・アイクナー | 亜生(ミキ) | ビリー・アイクナー | |
プンバァ | アーニー・サベラ | 小林アトム | セス・ローゲン | 佐藤二朗 | セス・ローゲン | |
ザズー | ローワン・アトキンソン | 梅津秀行 | ジョン・オリバー | 根本泰彦 | プレストン・ナイマン | |
ラフィキ | ロバート・ギローム | 槐柳二 | ジョン・カニ | 駒谷昌男 | ジョン・カニ | |
サラビ | マッジ・シンクレア | 北浜晴子 | アルフレ・ウッダード | 駒塚由衣 | ティファニー・ブーン | MARIA-E |
サラフィナ | ゾーイ・リーダー | 竹村叔子 | ペニー・ジョンソン・ジェラルド | 伊沢磨紀 | ||
シェンジ | ウーピー・ゴールドバーグ | 片岡富枝 | フローレンス・カサンバ | 沢城みゆき | ||
バンザイ | チーチ・マリン | 樋浦勉 | ||||
エド | ジム・カミングス | 原語版流用 | ||||
ゴーファー | ジム・カミングス | 宮本充 | ||||
ノビ | フランク・ウェルカー | 原語版流用 | ||||
アジジ | エリック・アンドレ | 白熊寛嗣 | ||||
カマリ | キーガン=マイケル・キー | 加瀬康之 | ||||
キアラ | ブルー・アイヴィー・カーター | |||||
キロス | マッツ・ミケルセン | 渡辺謙 | ||||
エシェ | タンディ・ニュートン | |||||
オバシ | レニー・ジェームズ | |||||
マセゴ | キース・デイヴィッド | 吉原光夫 | ||||
アフィア | アニカ・ノニ・ローズ | 和音美桜 | ||||
アクア | 悠木碧 | |||||
キリン | LiLiCo |
挿入歌
※1読み込みには時間の掛かる場合があります。
※2挿入動画に不具合(別の動画が挿入されている等)が見られる場合には、再読み込みすることをおすすめします。
「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」
本作のオープニング曲であり、ライオン・キングで最も有名な曲。シンバ誕生のシーンで流れる。サークル・オブ・ライフ(生命の輪)や生命の賛美等を歌っている。冒頭部は、ズールー語と言うアフリカの言語で歌われている。この歌は物語のエンディングでも「キング・オブ・プライドロック」の一部として使われる。1994年度アカデミー歌曲賞にノミネートされた。超実写版では編曲されている。
サウンドトラックにはエルトン・ジョン版も収録されている。
「Morning Report(朝の報告)」
ザズー、シンバが歌い、シンバとムファサの会話が入る。
この曲は、オリジナル映画版には無く、2003年のスペシャル・エディション版にて追加された曲である。オリジナル映画版ではカットされた曲ではあるが、ミュージカル版で成功していたこの曲を、ライオン・キング制作のオリジナルメンバーが再度結成し、アニメーション化した。その為、オリジナル映画版に加えても何ら不自然は無い。当時、既にオリジナル映画版から時間が経ってしまっており、原語版、日本語版共に、ヤングシンバの声優が声変わりしてしまった為、このシーンのみ代役が立てられた。超実写版では使われていない。
「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない(早く王様になりたい))」
シンバ、ナラ、ザズーが歌う。
シンバが早く王になりたいと言う気持ちを歌うもので、明るい歌である。この歌のシーンは、他のシーンとは色使いが異なるが、これはシンバの夢、想像である事を表現している。しかしながらそのまま現実に繋がっており、これがどういう事なのかは説明されていない。超実写版では、色使いは変わっておらず、現実の設定であり、サーカスシーン等はカットされている為、アニメ版に比べると盛り上がりに欠ける。夢や想像のシーンに色使いが異なると言う用法は、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』や『ライオン・ガード』でも使われており、『ライオン・ガード』では主にネオン色でヴィランズソングに使われる事が多い。(ここで言う現実とはアニメ世界の中での現実である)超実写版では編曲されており、間奏にはミュージカル版で使われたフレーズなども混在している。
サウンドトラックにはエルトン・ジョン版も収録されている。
「Be Prepared(準備をしておけ(覚悟しろ))」
スカー、ハイエナ達が歌い、スカーとシェンジ、バンザイの会話が入る。
スカーがハイエナ達にムファサとシンバの暗殺計画を歌いながら伝えるものであり、暗い歌ではあるが、最後は盛り上がり、お祭り騒ぎとなる。ハイエナ達のナチスを彷彿とさせる行進等、人気の高いシーンもあるが、超実写版ではカットされており、一応、元のメロディや歌詞等の面影が残ってはいるものの、かなり編曲されている。また、アニメ版では3分超あり、1番から2番まで歌詞があるが、超実写版では約2分となっており、そのうち歌うのはアニメ版の2番の途中からの歌詞のみである。
本編ではカットされ、未公開シーンとなっているが、本来のBe Preparedは、スカーがナラに自分の妃となるように迫るシーンで歌うものであった。映画制作の中で必要になったのが、ナラがプライドランドを去る理由付けであり、そこで、スカーがナラに自分の妃になるように迫り、それを拒絶したが為に、スカーによって追放されたと言うストーリーになった。このシーンは約5分間あり、未公開シーンの中でも特に長いシーンである。
スカーとザズーが会話をしていると(ザズーは檻に入れられていない)、ザズーがスカーに足りないものを幾つか上げて行ったが、その中の一つに、王妃があった。それに反応したスカーは自らの伴侶を求め、子供も設け、自分の跡を継がせ、自らの支配と名声が永遠に続くようにしようと画策する。そこへタイミング良くナラが現れ、スカーはナラに妃になるように迫り歌い始めた(この時ザズーはスカーに命令され、追い出せれていた)。その後ナラは拒絶しスカーをビンタし逃げ出すが、プライドロックの外で集まっていたプライドの雌ライオン達に対して、スカーはナラを妃にすると宣言する。しかし、ナラは拒否する。それに対してスカーは追放を言い渡す。しかし、サラビを始めとする雌ライオン達は誰一人として従おうとしない。そこで静かにスカーが歌い始め、呼んだのはハイエナだった(このシーンでプライドランドにハイエナ達が正式にスカーの側近として来ると言う予定であった)。そして、ハイエナ達が歌い始め、その後スカーも本格的に歌うと言うものであった。このシーンは「Old Version Be Prepared」と呼ばれる。
「Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)」
シンバ、ティモン、プンバァが歌い、シンバ、ティモン、プンバァの会話が入る(超実写版では、フサホロホロチョウ、ショウガラゴ、オオミミギツネ、コシキハネジネズミなどミーアキャット、イボイノシシ同様の食虫動物やアンテロープなどの草食動物を中心に様々な動物がジャングルに生息しており、彼らとのやりとりもある)。
ティモンとプンバァがシンバに、ハクナ・マタタとは何かを教える歌であり、彼らにとって重要な歌である(超実写版では、テーマソングと言っていた)。この歌の中で、シンバは子供から大人へと成長していく(青年期のシンバも2秒間だけ出演するが、細かい部分は3で描かれる)。
この歌の中で、プンバァの過去が歌われているが、未公開シーンではティモンの過去を歌った、ティモンバージョンと呼ばれるものも制作されていた。この設定が、後のティモプンや3に繋がる。ティモンバージョンの頃は、会話シーンを挟んだ後半部分はなく、別の歌が入っていた。また、ティモンバージョンと言っても、ティモンが自らの過去をうたったのちシンバが疑心暗鬼になり、プンバァが自らの過去を語るような発言をしたところで未公開シーンが終わっていることを考えると、現在の1番に値するところがもともとは2番であったことは間違いないだろう。なのでもともとは1番でティモンの過去を、2番でプンバァの過去を掘り下げる予定だったが、尺の都合上でティモンの過去を掘り下げるのを取りやめたところ、尺が余ったためシンバの成長を描く箇所を追加したと考えてよい。
この歌はシリーズで最も使われる歌である。シリーズでは、『ライオン・キングのティモンとプンバァ』、『ライオン・キング3ハクナ・マタタ』、『ライオン・ガード』等でも使われ、それぞれ編曲されている。『ライオン・ガード』では、この歌がきっかけとなり、シンバとバンガが意気投合し、兄弟として互いを認識した。
「ハクナ・マタタ」とは、スワヒリ語で「くよくよするな。落ち込むな。心配無い。」等の意味で、励ましの言葉である。この言葉が、後の劇団四季版、ひいては大西ライオンの「しーんぱーいないさー」へと繋がる。
が、本家を謙遜している人の中には不快に思う人もいるのでそういう人の前で大西ライオンの話題はよした方がいいだろう。
超実写版では編曲されている。例えば、アニメ版ではオナラと言いかけた途端
と止めていたが、2019年版でははっきりプンバァがおならを止めないことに対しツッコんだ際にはっきりと言っており、ティモンは「いや…なんかもう…止め飽きた…」とツッコミを重ねる形で曲が進行する。これは先述の手で口を止めるしぐさがミーアキャットには難しかった…というのもあるかもしれないが、Disney+での音声解説では監督が
きっと今ならおならもタブーじゃないって分かってくれるって思った、
子どもたちもネットとかで調べてるしね
とそれ以上にごもっともな変更理由があったことを明かしている。
1994年度アカデミー歌曲賞にノミネートされた。
「Old Version Be Prepared(オールド・バージョン・ビー・プリペアード)」
スカー、ハイエナ達が歌い、スカーとナラ、サラビの会話が入る。
本編では、あまりにも暗く、不気味過ぎる上に長いと言う理由でカットされているが、この位置に入る。本編では、下記の「It's a Small World」、「I've Got a Bunch of Coconut」等を歌い、ザズーとスカーが会話をしている所にハイエナ達がやってきて、シェンジとバンザイが食い物も水も無いと訴えかけるシーンになっており、本来はナラが訴えに来ると言うものであった。ミュージカル版(日本では劇団四季版)では、このシーンが使用されており「スカー王の狂気」と言うアルバムである。
実は、ライオン・キング(現在の一作目の物語のみで)は二部作となる予定で、一部目はこのシーンで終わる予定だった。後に、「Be Prepared」をその前のシーンでも使うことになり(これが現在のものである)、「Old Version Be Prepared」はリプライズとなることになったが、更にその後、「絶望感を与えたまま終わるのは、ディズニーとしてはどうか」という意見や「スカーに王国を奪われたまま終わるのは胸糞が悪い」という意見、「この終わり方は暗すぎる」等という意見が出た為、二部作にするという案は却下された。最終的には、前述の理由からこのシーンそのものがカットされた。
「The Lion Sleeps Tonight(ライオンは寝ている)」
ティモンとプンバァが歌う(超実写版では、その他の動物達も加わる。ここのシーンではツチブタ、ヨウム、ハチクイのなかまも登場する。)。ティモンが歌詞部分を歌い、プンバァが伴奏をする。この歌の途中でプンバァは離れ、成長したナラに襲われる(超実写版では、歌っている最中に、その他の動物諸共襲われ、最終的にプンバァのみが標的となる)。超実写版では編曲されている。
この歌は映画オリジナルの歌では無い。
「Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」
ナラ、シンバ、ティモン、プンバァが歌う。
本作の主題歌、エンディング曲であり、本作の中でも特に人気の高い歌である。エンドクレジット内では、エルトン・ジョンが歌うフルバージョンが流れる。この歌の中で、シンバとナラは恋に落ちて行く。
アニメ版では、サビ部分等大部分をナラが歌っていたが、超実写版では、ナラとシンバが一緒に歌う(アニメ版同様それぞれのセリフ部分となる歌詞部分は別)。序盤のシンバがナラを遊びに誘うシーン(毛繕いのシーン)でも、音量は小さいながらも微かに流れる。当初、新鮮だと言う理由で、試写会の際にはティモンとプンバァのみが歌うバージョンで制作されていたが、エルトン・ジョンから批判の声が上がり、また、エルトン・ジョンはディズニーのラブソングが好きだと言った為、この案は却下された。その後、ナラとシンバのみが歌うバージョンも制作されたが、しっくり来なかった為、最終的に最初と最後はティモンとプンバァが歌い、真ん中をナラとシンバが歌うと言う現在のものになった。ティム・ライスは18回も歌詞を描きなおすことになったそうで、アニメ版の音声解説でもドン・ハーンは
「あれはしんどすぎただろうな…w18回も歌詞を書き直したんだから」
と同情していた。
超実写版では編曲されている。
サウンドトラックにはエルトン・ジョンが歌うフルバージョン(エンドクレジット版)も収録されている。
1994年度アカデミー歌曲賞にノミネートされた。
「Spirit(スピリット)」
ナラが歌い、シンバとナラの会話が入る。
この曲はオリジナル映画版(アニメ版)には無く、超実写版にて追加された。超実写版ライオン・キングのために、特別に書き下ろされたビヨンセ(原語版のナラ役)の新曲である。シンバがプライドランドに戻るシーンで流れ、アニメ版では「This Land」又は「King Of Pride Rock」が流れる(どちらも繋がっており、共通の節が入る。その為どちらかは判別出来ない。恐らく「King Of Pride Rock」である)。
なお日本語吹き替え版の挿入歌をまとめたサントラには収録されていないが、映画を見ると吹き替え版でもナラを演じた門山葉子氏が歌い上げたバージョンが存在していたことが分かる。女史はビヨンセが憧れだったことを明かし本作を演じられる光栄さを語っていた。
「Never Too Late(ネバー・トゥー・レイト)」
この曲はオリジナル映画版(アニメ版)には無く、超実写版にて追加された。エルトン・ジョンの新曲でエンドクレジット内でのみ使用されている。
「He lives in you (超実写版、2019年版)(ヒー・リブズ・イン・ユー)」
この曲はオリジナル映画版(アニメ版)にはなく、超実写版にて追加された。超実写版ではズールー語版が使用されており、レボ・Mが歌っている。この曲はオリジナル映画版にはない曲だが、ライオン・キング2 シンバズ・プライドの主題歌として使用されており、ミュージカル版でも挿入歌として使用されている。その為、ライオン・キングシリーズにおいて、かなり重要な曲である。超実写版では、エンドクレジット内でのみ使用されている。
「Mbube(ムブーベ)」
この歌はオリジナル映画版(アニメ版)にはなく、超実写版にて追加された。この曲はエンドクレジット内でのみ使用されている。実は先述の『ライオンは寝ている』もこの曲が着想元であり、そちらをレボ・Mによるカバーを行ったものが使用されたという。
以下はミュージカル版でのみの使用楽曲である。
「Grasslands Chant(大草原)」
「The Lioness Hunt(雌ライオンの歌)」
「Chou Down(食っちまえ)」
シェンジ、バンザイ、エドが歌うもので、舞台版においてもエドは基本的に言葉をしゃべらないが、この曲のイントロの最後の「食い物だ」のところだけハモっている。
なお中盤にアニメ版でも存在したチェイスシーンがあったのだが、2010年以降は省略された。
「Rafiki Mourns(ラフィキの哀悼)」
ムファサの死を悼むラフィキ及びメスライオンによるもの。
「Be Prepared Reprise(覚悟しろ<リプライズ>)」
なぜこの曲のみリンクがないのか…というと、実はこの楽曲はどう言う訳か少なくとも英語版及び劇団四季版のサントラには収録されていない。
シーンとしては『ラフィキの哀悼』に続くものなのでそのまま使われてもおかしくはなかったのだが。
なお、歌詞は『準備をしておけ』のボツ案の一部の再利用であり、以下の通り。
(太字で記される日本語での歌詞は実際に劇団四季版で歌われるものだ。)
It's time you were all introduced to
新しい仲間だ
Your ruler's executive staff
よろしく頼むぞ
Perhaps not the kind you've been used to
俺様の時代が
But certainly game for a laugh
いよいよ、始まる!!
Be prepared.
覚悟しろ…!
ちなみにこの覚悟しろと歌う時のスカーの視線を目を凝らして見てみると、なんとナラの方を向いている。非常に細かいが観劇するときには注目してみよう。
「One by One(ワン・バイ・ワン)」
こちらは第2幕の開始時に歌われる間奏曲。
「The Madness of King Scar(スカーの狂気)」
先述の「Old Version Be Prepared(オールド・バージョン・ビー・プリペアード)」が元となっている楽曲である。「Old Version Be Prepared」とは異なる楽曲ではあるものの、シーンとしては「Old Version Be Prepared」の役割を果たす。
「Shadowland(シャドウ・ランド)」
ナラが一時的に王国を出て行くという決意を固め、いずれ希望となる者を連れ必ず戻るという旨を明かす楽曲。実写版でも流れも異なり、歌こそなかったがナラが王国を出て行く描写は復活した。
「Endless Night(終わりなき夜)」
父親の死は自分の責任だというシンバの葛藤と希望をうたった楽曲。この曲は「Under The Stars(星空の下で)」を編曲し、歌詞を付けたものである。ミュージカル版ではこの楽曲の直前、つまり星空を見上げるシーンの直前に新たにシンバが成長を感じティモンとプンバァをジャングルでの散歩に連れ出し、シンバが川を飛び越えるが体の小さいティモンがそれをできるはずもなく川に落下、そのまま流されてしまい滝つぼで待ち受けるワニに食われかけ、シンバはムファサの死と重ねてしまう…と、ティモンが川の中にいることがわかりプンバァと共に救助、命からがら生還したティモンは魚を吐き出し、食欲旺盛なプンバァがそれをうまいこと受取り丸呑み…というものが追加されている。
なお劇団四季版サントラは2つのバージョンが存在する。そのうち2013年に10周年記念で発売された新盤には、本作を代表する楽曲である『サークル・オブ・ライフ』及び『ハクナ・マタタ』のインストゥルメンタルが収録され合計21曲となる。またブロードウェイ版サントラにはめちゃめちゃ端折られているものの『Lion Slepps Tonight』のレボ・M版も収録されており計20曲。ちなみに同楽曲の完全版については『Rhythm of Pridelands』にて収録されている。
未公開楽曲
「ムファサの歌(To Be King(Mighty King))」
本編では、ムファサのイメージに合わないと言う理由でカットされたが、未公開シーンには、ムファサとザズーがシンバに王の心得を歌う、「ムファサの歌(To Be King(Mighty King))」と呼ばれる歌があり、「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」と「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」の間の位置に入る。この歌の中で、ムファサは『Mighty king』と歌われているが、前述の「I Just Can't Wait to Be king」の冒頭部でシンバが『I'm gonna be Mighty king』と歌っている。もしも、この曲が使用されていたら、「I Just Can't Wait to Be king」と対になっていたかもしれない。
始め、ムファサがプライドロックの頂上でシンバと王国について話していると、ザズーがやってくる(プライドロックの頂上に直接来る。朝の報告は無い)。その後、プライドロックから降りて行く時にムファサが王の心得について歌い始め、大変な所を教える。逆にザズーは王の良い所や楽しい所を教える。最後は動物達も歌い、ムファサのことを褒め称える。
「心のままに(Warthog rhapsody)」
「心のままに」は、有志によって日本語詞がXで考案された際のタイトルで、元のタイトルは「イボイノシシの狂詩曲(イボイノシシ・ラプソディ)」。現在の「ハクナ・マタタ」の位置に入る曲であり、お察しの通り、「ハクナ・マタタ」の原型にあたる曲だ。やるべきことをやってあとは気楽に生きよう、泣きたいときは泣いてしまおう、要するに心のままに生きようという思想に関してや、シンバに昆虫食を教えながら多様性の尊重についてを交え、生きていればそれだけで楽しいという考えについてが歌われる。
その他
「Nobody Knows the Trouble I've Seen(誰も知らない私の悩み)」
ザズーが歌う。
スカーによって骨で作られた檻に入れられたザズーが歌っていたが「暗い歌はやめろ」とスカーに言われ、歌うのをやめた。超実写版では使われていない(と言うか、そもそも超実写版ではザズーは檻に入れられていない)。
この歌は映画オリジナルの歌では無い。元は奴隷制度の時代に生まれたアフリカ系アメリカ人の霊歌である。ルイ・アームストロングがカバーしたものが有名。
「It's a Small World(小さな世界)」
ザズーが歌う。
上記の歌を歌っていたが「やめろザズー、明るい歌だ」と言われこの歌を歌ったが「やめろ!その歌だけは聴きたくない!」と言われ、一節のみを歌って歌うのをやめた。スカーにはこの歌が自分に対する皮肉に聞こえるらしい。超実写版では使われていない。この歌は3でも使われている(ティモンが歌う)。
この歌は映画オリジナルの歌では無い。
また、ザズー役を務めたローワン・アトキンソンはディズニーランドに行ったことがなく、その影響で本楽曲を知らなかったため、スタッフが内容を教えるとローワン氏は「印象に残るいい歌だ」と歌詞の安直さと奥深さからすぐ丸暗記したという。
ミュージカル版においては該当シーンで他の作品をパロディすることもある。これを受け実写版でもフラダンスのシーンでこの流れが使われた。
…しかし劇団四季版ではライオンよしみで日本一有名な動物園のCMソングがパロディされていた時期もあった。(現在は他作パロディかこちらのケースがほとんど。最近は前者の例が多く、現在では『アナと雪の女王』の「Let it Go(ありのままで)」を歌っている。)
「I've Got a Lovely Bunch of Coconuts(ココナッツを沢山持っている)」
ザズーとスカーが歌う。
上記の歌を歌っていたがやめさせられた為、ザズーはこの歌を歌った。その後途中からスカーも一緒に歌った。その後、ザズーは歌うのをやめ「ムファサ様はこんなご無理おっしゃらなかったのに」と愚痴をこぼし、それを聞いたスカーは歌うのをやめ、激怒した。超実写版では使われていない。
この歌は映画オリジナルの歌では無い。
「Hula(Hawaiian War Chant)(フラ(ハワイの戦争の歌,タフアフアイ))」
ティモンとプンバァが歌う。
この歌はシンバにハイエナ達を惹きつける為、囮となることを頼まれたティモンとプンバァが、ハイエナ達が自分達に注目するように歌った歌である。ティモンがフラダンスを踊りながら歌い、プンバァが伴奏をする。
超実写版では使われていない。代わりに美女と野獣の「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」の歌い出し部分を、このシーンにてティモンとプンバァが歌う。またミュージカル版ではチャールストンであり、もともとはチャールストンとして企画されたもののもっと笑い路線をということでハワイ調のものになったのだが、自身の成長の記録として映画を見ていたと言うていで物語が進む、要は外伝にあたる3では2頭の意向によってスキップした。
因みにアニメ化後、この曲はマイケル・ジャクソン風のナンバーに差し替えられる予定だったが、時間的な制約によりその案は断念され、そのままの展開となった。
この歌は映画オリジナルの歌では無い。
以下はBGM的位置付けの挿入歌である。
「This Land(アフリカの大地)」
本作中、シリーズ共に最も使われる挿入歌。一部歌詞はズールー語で歌われている。
「The Hyenas(ハイエナ!)」
ハイエナの登場シーンで流れ、主にシンバがハイエナに追われるシーン(象の墓場とムファサの死の後)で使われる。この曲自体は超実写版では使われていないが、「Battle for Pride Rock」の中で一節のみ使われている。
「To Die For(Stampede)(命をかけて)」
スカーの策略により、ハイエナ達によって起こされた「ヌーの大暴走」にシンバが巻き込まれ、ムファサが助け出すシーンから「ムファサの死」、超実写版ではその後のシンバが砂漠を越えるシーンまで流れる。「ヌーの大暴走」のシーンとこの曲の曲名は「スタンピード」とも呼ばれる。
「Under The Stars(星空の下で)」
ティモンとプンバァにからかわれて落ち込んだシンバが星空を見上げ、その際抜けた毛が遠くプライドランドまで届き、ラフィキがシンバが生きているという事に気付くシーンで流れる。
「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」
スカーとの戦いを終え、シンバがプライド・ロックの先端に立ち雄叫びを上げるシーンで流れる。エンドクレジット内でも流れる。一部歌詞はズールー語で歌われている。
以下は超実写版のBGM的位置付けの挿入歌である
「Life's Not Fair(この世は不公平)」
タイトルコール直後、ネズミとスカーの登場シーンにて使われる。
アニメ版より追加されたシーン等が多いこともあり、新しく追加された曲である。
「Rafiki's Fireflies(ラフィキのホタル)」
ラフィキがシンバの壁画を描いているシーンで使われる。
「Elephant Graveyard(象の墓場)」
シンバとナラが象の墓場に訪れ、ハイエナに追われるシーンから、その後の星空の王達のシーンまで使われる。
アニメ版では、「The Hyenas(ハイエナ!)」のシーンと「This Land(アフリカの大地)」が使われるシーンにあたる。
「Stampede(ヌーの暴走)」
ヌーの大暴走から、ムファサの死の後シンバがプライドランドから逃げ出すシーンで使われる。
アニメ版の「To Die For(Stampede)(命をかけて)」を編曲したもので、大部分はアニメ版と同じである。アニメ版の「To Die For(Stampede)(命をかけて)」のシーンと「The Hyenas(ハイエナ!)」が使われるシーンにあたる。
「Scar Takes the Throne(スカーが王に)」
シンバが逃げ出し、砂漠を歩いているシーンから、スカーが王になるシーンで使われる。
「Simba Is Alive(シンバが生きている)」
シンバの毛が遠くプライドランドまで届き、ラフィキがシンバが生きているという事に気付くシーンで使われる。
アニメ版の「Under The Stars(星空の下で)」を編曲したものである。
「Reflections of Mufasa(ムファサの面影)」
シンバがラフィキに会い、ムファサの幽霊と話すシーンで使われる。
「Battle for Pride Rock(プライドロックの戦い)」
シンバがプライドロックに戻って来たシーンからスカーとの決戦の後のスカーの死のシーンまで使われる。
アニメ版では、「This Land(アフリカの大地)」や「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」等が使われるシーンにあたる。
「Remember(思い出せ)」
スカーとの戦いを終え、シンバがプライド・ロックの先端に立ち雄叫びを上げるシーンで流れる。
アニメ版の「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」を編曲したもので、大部分はアニメ版と同じである。
ライオン・キングの楽曲はエルトン・ジョンとハンス・ジマーによるもので、主にミュージカルはエルトン・ジョンが作曲し、ハンス・ジマーが編曲、BGM的位置付けの挿入歌はハンス・ジマーが作曲している。「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」などでズールー語詞を歌っているレボ・Mはハンス・ジマーの友人であり、当時バスの運転手をしていたレボ・Mをハンス・ジマーが起用した。
アニメ版のサウンドトラックは、日本語版には「1.Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」、「2.I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」、「3.Be Prepared(準備をしておけ)」、「4.Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)」、「5.Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」、「6.This Land(アフリカの大地)」、「7.The Hyenas(ハイエナ!)」、「8.To Die For(Stampede)(命をかけて)」、「9.Under The Stars(星空の下で)」、「10.King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」、「11.Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」エンドクレジット版(エルトン・ジョン版)、の計11曲が収録されており、原語版には「The Hyenas(ハイエナ!)」を除き、「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」エルトン・ジョン版、「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」エルトン・ジョン版、の2曲を加えた計12曲が収録されている。アニメ版サウンドトラック→ アニメ版サウンドトラック(別サイト)→
超実写版のサウンドトラックは、原語版には19曲、日本語版には「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」RIRI版を加えた計20曲が収録されている。超実写版サウンドトラック→
二次創作における扱い
ディズニー映画の中でも「ロビン・フッド」、「ズートピア」などと並んで特にケモナーからの人気が高い。
特に海外のケモナー(英語では「furry」と呼ばれる)にとってはバイブルのような作品となっており、
海外のケモノ系サイトやケモノ系グループでも二次創作やライオン・キングの世界観を元にしたオリジナルキャラクターなどのイラストが多く見られ、ライオンキングの世界観を元にした二次創作物専用のSNSサイトなどが複数存在する。
pixivは勿論、Twitter(X)等でもライオン・キング及びライオン・ガードを元にした二次創作物等が多く見られる。
逸話
- ライオン・キング‐ジャングル大帝盗作騒動
- 公開当時、手塚治虫の「ジャングル大帝」に一部のストーリーや設定が酷似していると話題となり、日本の漫画家とディズニーとの対立に発展した(「ジャングル大帝」の記事も参照)。
- 本作発表の前後、手塚治虫による1960年代のテレビアニメ『ジャングル大帝』とプロットやキャラクター、またいくつかのシーンが酷似しているという指摘がアメリカのファンやマスコミから提示された。
- 日本からはディズニー側の態度に疑念を抱いた漫画家の里中満智子が、配給を行うブエナ・ビスタ・インターナショナルへ国際宅配便で質問状を送り、漫画家82人を含む計488人が質問の趣旨に賛同して署名を添えた。
- これに対しディズニーは当初、製作者は『ジャングル大帝』を知らず、『ジャングル大帝』に似ているのは偶然の一致に過ぎないと反論した。しかし、サンフランシスコ・クロニクルが主要スタッフにインタビューを行ったところ、8名中3名が『ジャングル大帝』を知っていると答えた。また、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞している『ジャングル大帝』を、アニメ映画に携わる者が知らない方が不自然とも指摘された。
- 反論として、ディズニーは「ジャングル大帝」を知らず、「バンビ」や「ハムレット」などから着想を得たと主張し、アフリカを舞台にすれば登場する動物の種類は限られる事や、逆に相違点等も数多く挙げた。更に手塚がディズニーファンであったことが幸いし「もし手塚本人が生きていたら、『自分の作品がディズニーに影響を与えたというのなら光栄だ』と語っただろう」と手塚側がコメントした上、手塚側もディズニー叩きに加担するわけにはいかなかったため、対立は発展に至らず収束した。手塚は「ジャングル大帝」の構想を途中で変えたのは、連載中に見た「バンビ」に感銘を受けたと明記している。ディズニーによるライオン・キングのコンセプトの一つも、アフリカのバンビである。
- ライオン・キングとジャングル大帝には、酷似シーンがかなりあるが、それ以上に異なる点の方が圧倒的に多く、物語としては、全く異なる作品であり、そもそものテーマが全く異なる。ライオン・キングはライオンの王家の物語であり、仇打ちや神話的要素も強く、また、動物だけの世界で完結している。一方のジャングル大帝は生命や争いなどがテーマの一つではあるが、主に動物と人間の関わり、心を通わせること、平和などといったものがテーマであり、動物と人間の争いや心を通わせることが物語の殆どを占めており、人間が出て来ることを大前提としている。とはいえ、類似シーンやキャラクターデザインの一部を見ると、パクリとは言えないが、多少の影響を受けていた(制作の際に参考にした作品の中に含まれていた)可能性は否めない。
- ライオン・キングとジャングル大帝のそれぞれのテーマを端的に表した言葉として、ライオン・キングは『生命の讃歌』、ジャングル大帝は『生命の尊厳』というものがある。
- また、日本では未だにライオン・キングはジャングル大帝のパクりであるとの考えも根強い。一方で日米の天才達が互いに影響を与え合い、名作を造り上げて行った良い話だとの意見もある。これには、より良いものは、模倣の連続によって産まれるものであるとの考えも含まれている。
- ディズニーが批判を受ける一方で、手塚作品にはディズニーキャラも度々登場しており、ディズニーを代表する某有名ネズミ俳優も結構出演している(無断で)。更には、手塚はバンビやピノキオ等と言ったディズニー作品を漫画化している(勿論無断で)。と言われているが、バンビに関しては一応許可はとっているらしい。
- だがもし、本当に裁判になっていたとしたら、手塚側はかなり危なかったという意見もある。
- ライオン・キングはジャングル大帝のパクりであると言う話題は、1994年の段階で落ち着いているが、その後も、続編が作られる度に、小規模ではあるが再燃し、議論が今なお続いている。特に、25年が経過した超実写版の際には、リメイク版であり、大々的な宣伝をされた劇場公開の作品という事もあり、比較的激しい論争が巻き起こっていた。
- 日本では、未だに国内外でパクリ疑惑が出た時やディズニーやアメリカでパクリ疑惑や著作権等の話になった時に、このライオン・キング-ジャングル大帝盗作騒動が持ち出される事が多い。
- ジャングル大帝もシリーズが長く、シリーズ作品数も多い為、本作中での類似シーンもジャングル大帝シリーズ作品に散らばっている。現在、ライオン・キングがいわゆるパクった根拠として挙げられている類似シーンには、ライオン・キングが公開された1994年以降のジャングル大帝作品が含まれており、特に1997年版の劇場版が多く含まれている(というか大半がこの作品である)。これはむしろ後述のジャングル大帝側がパクったという事を助長してしまう事になる。
- ライオン・キングシリーズもシリーズ作品にそれぞれ、ジャングル大帝と類似している部分がある(例:主に1は1965年版や1989年版に、2は1989年版の最終回や1966年版や劇場版に、3、ティモプン、ライオン・ガードは全体的に(※これらは筆者の個人的な意見である))。
- 1989年版が原作の設定とは遠いものの、レオが人間の言葉を喋れず、人間の技術や考えなどを殆ど持ち込まない等の現実の動物に近いと言う点等から、特にライオン・キングに近いように思われる。
- もしも、これらの盗作問題が出て来た時に現在のようなSNSがあったならば、ディズニー側は勿論炎上し、逆に訴えた漫画家側は大炎上していただろうという意見もある。(現在、小規模ながらも漫画家側はそれなりに批判を受けている)
- 1997年にジャングル大帝の映画が公開された際には、逆にライオン・キングに類似した情景の箇所を複数含んでいたとして訴訟問題(※注意)となった。その為、この映画は日本と海外で最初に公開されたカナダ以外では今なお上映出来てない。
- なお、これらのライオン・キング‐ジャングル大帝盗作騒動はあくまでも公式、企業、プロダクション等とは関係無いファンやその他の人が起こし、盛り上がっていたものであり、手塚側とディズニー側が実際に裁判や訴訟等で直接ぶつかり合ったことは無い。※よって、ここで言う訴訟問題は、実際に起こった訴訟の事を指している訳ではない。
- 因みに、当時原語版のシンバ役の声優が当初、ライオン・キングのことを「ジャングル大帝のリメイクで、キンバ(レオ)を演じると思っていた」という趣旨の発言をしたという逸話が残っているが、この話の出処、いわゆる「ソース」は不明である。
- 最近では、そもそもライオン・キングどころか、ジャングル大帝すらも観た事が無い人も多くなっており、「ライオン・キングはジャングル大帝のパクリらしい」という話を聞いただけの人が増えている。観た事があったとしても、昔観た事があるだけで、記憶が曖昧だと言う人も多い。また、ライオン・キングはジャングル大帝のパクリと言う人の7割以上は1965年版:ジャングル大帝初代アニメを観た事が無いと言われている。そもそも、わざわざ自分でライオン・キングとジャングル大帝を観比べようという人は希少である。
- この問題の原点とも言える、漫画家82人を含む計488人が署名したと言う里中満智子氏の質問状だが、後に署名した人の多くがライオン・キングを観ておらず、ジャングル大帝の記憶も曖昧な人が多かった事が判明した。中には「先輩達が言っているから」や「こんなにも有名な方々が署名しているなら」という理由で署名した人も多かったようである。また、里中満智子氏はこの件を回想して、「ライオン・キングはジャングル大帝のパクリだと訴えるべきでは無かった。」という趣旨の発言をしている。
- なお、田中圭一による手塚治虫パロディ漫画集『神罰』単行本の帯において、手塚るみ子は(表紙絵の吹き出し「お願いです訴えないでください!!」に応える形で)「訴えます!!(怒)」「ライオンキングは許せても田中圭一は許せません!!」という文を寄稿している。田中と手塚るみ子は旧知の仲であり、これは『ライオン・キング』が『ジャングル大帝』に似ていることを前提としたジョークである。『神罰』の増補版である『神罰1.1』には、手塚プロ公認のパロディ作品として「ジャングル小帝」が新たに収録されている。
- ライオン・キングジャングル大帝盗作騒動がザ・シンプソンズでネタにされた。ムファサが「キンバ…じゃなかった、シンバ」と言い直している。キンバとは、レオの英語名である。「ムファサの幽霊」のシーンを彷彿とさせ、ムファサの他にも、ダース・ベイダー(原語版の声優がムファサと同じ)なども並んで、雲の上から霊体の姿を現している。
- なお、ザ・シンプソンズ以外にも本作をネタにした作品が存在していて、例えば、2021年に配信された『D4DJ』のミニアニメ『ぷっちみく♪ D4DJ Petit Mix』の第2話では、「シンバ誕生の儀式」のシーンのパロディをする場面が存在していた。参考その他にもスティッチの予告編等にも同様のシーンがある。「シンバ誕生の儀式」のシーンのパロディは様々な場面でよく使われている。
- なお先述のキロス率いるホワイトライオンの登場はそれはもうレオだと少し話題になったが、先述の通り30周年を記念すべくそのような騒動があったことを回顧させるためにホワイトライオンを登場させたのでは?と指摘する。先述の通り参考にした程度という認識ですでに和解しているため、今更報復と言う訳にはいかないのだろう。
- ちなみにだが、シンバも当初はホワイトライオンだったというぶっ飛んだ案も存在したと言われている。実際にキャラクターデザインの中には、シンバが白色で描かれた物も存在している(なお、これに関してはただ単に色を塗っていないだけの可能性が高い)。さらに言ってしまえば、初期タイトルは『KING OF THE JUNGLE(ジャングルの王者)』。完全に一致している。一応ライオンの生息地はアフリカ中央部の熱帯雨林ではなくサバンナだったから変更されたそうだが、版権的にも危うかったのも理由として十分可能性はある。
- 余談だが、この話から発展し、キャラクター間の関係が似ているとして『ジャングル大帝』ではなく手塚治虫版『ブッダ』説を唱える者もいる。
- 『岡村オファーがきましたシリーズ』では、岡村隆史率いるめちゃイケ警察と劇団四季による公式ゲリラコラボが2000年と2015年に行われた(2000年時は、シンバが警察に捕獲連行され、ムファサとスカーが復活し、シンバの代役として大西ライオンが推薦された)。このスカーが復活すると言う設定は、後のキングダムハーツ2やライオン・ガードに先駆けたものであると言えるだろう。
- 「The Lion Sleeps Tonight(ライオンは寝ている)」無断使用問題
- 映画公開当時、劇中で使用されている「The Lion Sleeps Tonight(ライオンは寝ている)」が無断使用だった事が判明し、訴訟問題となった。裁判は南アフリカで行われ、最終的には和解した。
- この他にもこの曲は、古い曲の上、カバーや様々な作品での使用もあり、以前から様々な場面で権利関係では揉めていた。
- なお、この歌は本作以降にも、ライオン・キング3 ハクナ・マタタやライオン・キング(超実写版)でも使用されている。
- SEX騒動
- 中盤のシンバ、ティモン、プンバァが星について会話しているシーン(「星空を見上げて」のシーン)で「かつての王達が僕達を見守っている」と言ったシンバがティモンとプンバァに誂われ、一人離れて星空を見上げたシーンにて、シンバが伏せたことで発生した煙の形がSEXに見えると話題になった。実際にはSEXではなくSFXである。これはライオン・キング制作で使われた特殊撮影の技術であるSFX技術に敬意を称して作中に忍ばせられたものである。
- 2003年のDVD&ブルーレイ スペシャルエディション版にてこのシーンのSFXの文字はカットされており、ただの煙に置き換えられている。このメッセージは現在、それ以前に発売されていたVHS版にその姿を残すのみである。
- 2024年30周年記念リバイバル上映版(日本)では、再びその姿が確認された。
- 超実写版ライオン・キングが伝えるメッセージ
実はシンバの即位シーンの直後をよく見ると、プライドロックに集結する動物たちの中に1頭だけこの場面しか登場しない動物がいるのが分かるだろうか。一見なんも変哲のないサイにしか見えないのだが、実は映画に登場しているサイはほとんどが口元が尖ったクロサイだが、このシーンに登場しているのはシロサイだ。Disney+で配信された監督の音声解説によると、こちらは製作当時最後のオスが死に絶えたキタシロサイであり、製作時にその一報が入った監督らは
「種の記憶だけでも残しておきたかった」
という一心でキタシロサイのカメオ出演を決意したそうだ。
(こういったメッセージ性を残すことができるのもCGで動物をモデリング、製作された超実写版ならではの利点と言える)
また監督は音声解説にて、
「この映画が自然と私たちをつなぐ架け橋になれば、と心から願っています。
本作は子供から大人まで楽しみやすいし、動物を好きになるきっかけになる人も多いでしょう
そんな子供たちが(図鑑やネットなどで)彼らに何が起こっているかを知り、動いてくれればと思います。
命の環と同じで、僕らもしっかりとその役割を次世代に伝えなければなりませんしね!」
と締めくくっている。
ゲーム
「ライオン・キング」
- 1994年12月9日にスーパーファミコン用ソフトとして発売。販売はヴァージンゲーム株式会社。このメガドライブ版は、日本ではゲームギア、スーパーファミコンで発売された。
- シンバを操作してステージをクリアしていく横スクロールアクションゲーム。
- ライオンのシンバがアフリカの大草原を舞台に様々なアクションを駆使して切り抜けていくと言うもの。
- 話の流れは原作に沿っており、音楽も原作に沿って各シーンのステージで、原作の音楽を当時のゲーム音声に置き換えた物が使用されている。
- ステージは、ステージ1プライド・ランド、ステージ2おおさまになるのがまちきれない、ステージ3ゾウのはか、ステージ4ヌーのぼうそう、ステージ5シンバのとうぼう、ステージ6ハクナ・マタタ、ステージ7シンバのさだめ、ステージ8じゅんびをしておけ、ステージ9シンバのふっき、ステージ10プライド・ロックの全10ステージある。前半の6ステージはヤングシンバ、後半の4ステージは大人シンバを操作する。
- 走る、ジャンプするなどの基本動作以外に吠えるもある。基本攻撃は踏みつけ。大人になると引っ掻く、両手で引っ掻くと言った攻撃も追加される。大人になると、吠えるの力も強くなる。
「キングダムハーツ」
- 「キングダムハーツ」及び「キングダムハーツチェインオブメモリーズ」では、シンバが召喚獣として登場する。
- 「キングダムハーツⅡ」では「プライド・ランド(ライオン・キング)」のステージがある。
- このステージではソラ達も動物の姿となる。
- エリアは峡谷、象の墓場、サバンナ、プライド・ロック、岩穴、王の間、頂上、ヌーの谷、荒地、ジャングル、オアシスの11エリアある。
- 話の流れは原作を踏まえており、ヌーの大暴走のシーンも、シンバの回想シーンとして描かれている。
- 「ライオン・キング」は野村ディレクターがディズニー作品の中でも特に好きな作品ということもあり、キングダムハーツⅠの時点で登場ワールドの候補に挙がっていたが、当時は専用モーションの製作が技術的に(かつスケジュール的にも)ネックとなりボツとなってしまっていた。
- キングダムハーツⅡの非常に凝った作りには満を持しての企画実現によるディレクターを初めとしたスタッフの情熱が溢れ出ていると言える。
年表
年月日 | 出来事 |
---|---|
1988年 | ジェフリー・カッツェンバーグ、ロイ・E・ディズニー、ピーター・シュナイダーらによってアフリカを舞台にした物語が発案される |
1988年11月 | トーマス・ディッシュが「キング・オブ・ザ・カラハリ(King of the Kalahari)」というプロットを執筆。※カラハリ。その後、リンダ・ウールヴァートンが一年かけて草稿を仕上げ、タイトルは「キング・オブ・ザ・ビースト(King of the Beasts)」、「キング・オブ・ザ・ジャングル(King of the Jungle)」と変更された。 |
1989年2月9日 | 手塚治虫死去 |
1989年3月2日 | ジェニー・トリップにより「キング・オブ・ザ・ジャングル」最初期(1989年版)脚本出版 |
1989年10月12日 | 『ジャングル大帝(1989年版)』放送開始 |
1990年夏~秋頃 | 「キング・オブ・ザ・ジャングル(仮名)」制作開始 |
1990年10月11日 | 『ジャングル大帝(1989年版)』放送終了 |
1991年 | リンダ・ウールヴァートンにより「キング・オブ・ザ・ジャングル(仮名)」初期脚本(1991年版)執筆、ライオン・キングの原型が出来上がる |
1991年10月 | アフリカでロケハンを行う |
1992年4月 | タイトルが「キング・オブ・ザ・ジャングル」から『ライオン・キング(THE LION KING)』へと変更される |
1994年6月24日 | 『ライオン・キング』公開 |
1994年7月23日 | 『ライオン・キング』日本公開 |
1995年9月8日 | 『ライオン・キングのティモンとプンバァ』放送開始 |
1997年8月1日 | 『ジャングル大帝(1997年版)』公開 |
1997年11月13日 | 『ライオン・キング(ブロードウェイミュージカル版)』初演、ロングラン公演開始 |
1998年10月27日 | 『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』公開(ビデオ発売) |
1998年12月20日 | 『ライオン・キング(劇団四季ミュージカル版)』初演、ロングラン公演開始 |
1999年8月26日 | 『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』日本公開(ビデオ発売) |
1999年10月24日 | 『ライオン・キングのティモンとプンバァ』放送終了 |
2004年2月10日 | 『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』公開(ビデオ発売) |
2004年3月19日 | 『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』日本公開(ビデオ発売) |
2011年9月16日 | 『ライオン・キング(3D版)』公開 |
2011年10月8日 | 『ライオン・キング(3D版)』日本公開 |
2015年11月22日 | 『ライオン・ガード ゆうしゃのでんせつ』公開(初放送) |
2016年1月15日 | 『ライオン・ガード』放送開始 |
2016年4月16日 | 『ライオン・ガード ゆうしゃのでんせつ』日本公開(初放送) |
2016年5月15日 | 『ライオン・ガード』日本放送開始 |
2019年7月19日 | 『ライオン・キング(超実写版)』公開 |
2019年8月9日 | 『ライオン・キング(超実写版)』日本公開 |
2019年11月3日 | 『ライオン・ガード』放送終了 |
2020年11月7日 | 『ライオン・ガード』日本放送終了 |
2024年7月12日 | 『ライオン・キング(アニメ版)』30周年記念リバイバル上映 |
2024年9月20日~9月26日 | 『ライオン・キング(アニメ版)』30周年記念日本リバイバル上映 |
2024年12月20日 | 『ライオン・キング ムファサ』日米同時公開予定 |
※3D版『ライオン・キング』
3D版はアニメ版を3D映像に置き換えた物であり、2011年9月16日にアメリカで、10月8日に日本で公開された。興行収入は1億ドルを超えている。
※『ライオン・キング(アニメ版)』30周年記念リバイバル上映
2024年リバイバル上映版(日本)は、1994年劇場公開版を再編集したもので、主に音響の面で変更が加えられている。具体的には、主要キャラクター、その他の動物達の足音や喉鳴り音など様々な効果音が追加されており、洞窟などでの反響音などの変更が加えられている箇所もある。その他にも、挿入歌の前奏部分が1994年版よりも前の部分から追加されており、BGM的位置付けの挿入歌も1994年版では使用されておらず、サウンドトラックのみに収録されていた部分を使用していたりする。また、映像の面でも一部変更が加えられており、一部の作画ミスなどが修正されていた。なお、このリバイバル上映版は、主に映像で修正されている部分が観た人により、意見が異なる箇所がある為、上映されている映画館によって微妙に版が異なる可能性がある。リバイバル上映版は、本編開始前に30周年記念動画と『ライオン・キング ムファサ』日本語吹き替え版長編予告編が流れる。当時、この『ライオン・キング ムファサ』の予告編は、映画館でのみ公開されていた。
テレビ(地上波)放送
放送年月日 | 放送局 | 放送枠 | 放送作 | 放送形態 | 放送時間 | 放送分数 | 視聴率 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1999年8月21日 | フジテレビ | ゴールデン洋画劇場 | アニメ版 | 本編ノーカット | 地上波初放送。 解説:小錦 | |||
2012年4月4日 | TBS | 水曜プレミアシネマ | アニメ版 | 本編ノーカット | 21:00~22:54 | 114分 | 当番組の第一回放送作品。 ナビゲーター:LiLiCo | |
2019年7月19日 | フジテレビ | 金曜プレミアム | アニメ版 | 本編ノーカット | 21:00~22:52 | 112分 | 6.5% | リメイク版(超実写版)の公開を記念して放送。 |
2022年12月30日 | 日本テレビ | 金曜ロードショー(第2期) | 超実写版 | 本編ノーカット | 21:00~23:19 | 139分 | 地上波初放送。 当番組の2022年最後の放送。 |
さらなる余談
- ライオン・キングのビデオの収録内容。(ディスクによって収録内容が異なり、複数バージョンが存在する)
- DVD版
- 音声は、スペシャル・エディション版、オリジナル劇場公開版共に日本語、英語、日本語5.1DTS ディズニー・ホーム・シアター・ミックスの3種類がある。また、オリジナル劇場公開版には音声解説があり、制作のドン・ハーン、監督のロジャー・アラーズとロブ・ミンコフが制作の裏側等について解説している。
- ボーナスコンテンツは、大草原、象の墓場、生命の木、ジャングルに分けて収録されており、大草原には、メイキングオフ『朝の報告』、ゲーム"ザズーの性格占い"、が、象の墓場には、未公開シーンと取りやめになったコンセプトとして、虫フットボール、♪ハクナ・マタタ、♪愛を感じて、が、生命の木には、ミュージック・クリップ♪サークル・オブ・ライフ 歌:サークル・オブ・スターズ、シング・アロング・トラック(英語版)、が、ジャングルには、ゲーム"ティモンといっしょに昆虫採集"、ゲーム"プンバァのじっくり聞いてみて"、が収録されている。別のバージョンでは、『ライオン・キング』:完成までの道のり、ティモンとプンバァのブルーレイ3D案内、のみが収録されているものもある。
- ブルーレイ版
- 音声は、DVD版とほぼ同じだが、オリジナル劇場公開版しか無い。音声解説はある。
- ボーナスコンテンツは、初公開!NGシーン集、や、制作の舞台裏には、『ライオン・キング』の伝説、『ライオン・キング』:完成までの道のり、未公開シーン(監督二人による解説付き)、が、音楽の世界には、シング・アロング(英語版)、エクステンデッド・シーン:朝の報告、が、インタラクティブ・アート・ギャラリーには、イメージボードやキャラクターデザイン等の制作段階の絵や資料が収録されている。
- また、劇場公開から幾度もの修正を経ており、例えば2002年版では上記のSFXの隠し文字の他『王様になるのが待ちきれない』の終盤に登場するワニのアニメーションが絵コンテの流用から新規アニメーションに差し替えるなどされている。
- なお、前述のボーナスコンテンツの多いバージョンのDVDでは、各選択画毎にキャラクター達のセリフが入っている。まず、DVDはラフィキの「時は来たり」というセリフとシンバの絵を描いた描写で始まり、その後は「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」のBGMと共に、プライドランドを飛び回るザズーの後ろ姿が映し出される。50秒程でプライドロックに到着すると、ザズーの「ああなんだ、お客様でしたか。ああっ!!お客様!?私は聞いておりませんよ。こういうことは王の執事の私に真っ先にお知らせ頂かないと、なんのご用意も出来てないじゃないですか。しょうがない、アドリブで何とかするか。(咳払い)ご覧下さい、これが偉大なるプライドランドです。」というセリフと共に選択画面が表示される。その後は、ザズーの「ああさて、今回のツアーのハイライトは大草原です。そこで私がプライドランドや王族について様々なことをお教えしましょう。ジャングルに行って頂くと、うるさいミーアキャットとくさ〜いイボイノシシが皆さんと遊びたくてウズウズしております。ああそれから、身の毛もよだつ恐ろしい場所がお好きな皆様にはピッタリの場所がございますよ。個人的にはおすすめしませんがね。そこは象の墓場です。王家に伝わる芸術品なども楽しめます。さて、音楽や神秘的なものがお好きだという方がいらっしゃったら、是非、ラフィキの生命の木へどうぞ。では、あなた様さえ良ければ、すぐにでもご案内致しますよ。」という説明が入る。そのまま、選択せずに放置すると、「(咳払い)すみませんが、早く選んで頂けませんか?私も怒鳴り声は出したくありませんので。」というver.2、更に放置すると「もしもし?今すぐ行先を決めないと、王様に報告しますよ?」というver.3、「やれやれ。待ってるうちに雨の季節になりそうだ」というver.4のセリフが流れる。
- 大草原を選択すると、ザズーの「やはりあなたは分かってらっしゃる。初めからそう思ってました。どうです?素敵な草原でしょ?お気に召しましたか?」というセリフが流れる。
- 象の墓場を選択すると、「Be Prepared(準備をしておけ(覚悟しろ))」のBGMと共に、バンザイの「おう!!見どころのある奴だ。仲良くやっていこうぜ、よろしくな。でも遅かったじゃないか、ずっと待ってたのに。」というセリフが流れる。そのまま、選択せずに放置すると、「フハハハハハ、騙されたな?じゃなくてよく来たねぇ、入って入ってぇハハ。」というver.2のセリフが流れる。
- 生命の木を選択すると、「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」のBGMと共に、ラフィキの「んーよくぞここを選んだ。さて、どの道を進む?ワシには教えてやれん。君が自分で選ぶんじゃ。」というセリフが流れる。
- ジャングルを選択すると、「Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」のBGMと共に、ティモンとプンバァの「おーいプンバァ、お客さんだぞ?どういうことか分かる?」「分かるよ?誰かが遊んでくれるんだね?」「なんだよ俺が言おうと思ったのに」というセリフが流れる。そのまま、選択せずに放置すると、「ねえティモン?来たよ?来たよ?来たよ?」「おお、やるじゃねぇか。ここへ来て大正解だぜ?」というver.2のセリフが流れる。
- ライオン・キング(アニメ版)の本編(88分間)は、「1.サークル・オブ・ライフ」、「2.王の弟スカー」、「3.父と息子」、「4.スカーおじさんとの約束」、「5.♪王様になるのが待ちきれない」、「6.象の墓場」、「7.星空の王たち」、「8.♪準備をしておけ」、「9.ヌーの大暴走」、「10.王の死(ムファサの死)」、「11.スカーの時代到来」、「12.ティモンとプンバァ」、「13.♪ハクナ・マタタ」、「14.王座についたスカー」、「15.星空を見上げて」、「16.ナラとの再会」、「17.♪愛を感じて」、「18.荒れ果てたプライドランド」、「19.父からのメッセージ(ムファサの幽霊)」、「20.王国に戻る」、「21.スカーに立ち向かうシンバ」、「22.決闘(スカーとの決戦)」、「23.プライドロックに立つシンバ」、「24.エンド・クレジット」の24のシーンに分けられる。
- アニメ版のエンドクレジットは、1曲目に「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」エンドクレジット版、2曲目に「Can You Feel the Love Tonight(愛を感じて)」エンドクレジット版(エルトン・ジョン版フルバージョン)が使用されている。超実写版のエンドクレジットは、1曲目に「Never Too Late(ネバー・トゥー・レイト)」、2曲目に「He lives in you (超実写版、2019年版)(ヒー・リブズ・イン・ユー)」、3曲目に「Mbube(ムブーベ)」が使用されている。
- また、エンドクレジットの長さは『ライオン・キング』が約5分(日本語版約6分10秒)、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』が約5分50秒(日本語版約6分50秒)、『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』が約5分50秒(日本語版約7分20秒)、超実写版『ライオン・キング』が約10分30秒(日本語版約11分50秒)であり、作品を重ねる毎に少しずつ長くなっている。なお、日本語版に関しては、日本語版のキャスト、スタッフ部分等には音声が付いておらず、本来(原語版)のキャスト、スタッフ部分等のみに音声が付いている。また、エンドクレジットには複数のバージョンがあり、バージョンによって日本語版のキャスト、スタッフ名等の流れるスピードが異なる(最短約15秒~最長1分30秒程)。本記事での日本語版は最長の方を記載している。
- ライオン・キングシリーズは15周年を除いて、節目となる年に続編及びスピンオフ作品が制作されており、1周年となる1995年に『ライオン・キングのティモンとプンバァ』が、5周年記念として4周年の1998年(日本では1999年)に『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』が、10周年記念として2004年に『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』が、20周年記念として21周年の2015年(日本では2016年)に『ライオン・ガード 勇者の伝説』が、25周年記念として2019年に『ライオン・キング』(超実写版)が制作されている。また、30周年記念として2024年に『ライオン・キング ムファサ』(超実写版)が公開予定である。
- ライオン・キングはあくまでもフィクションである。その事を理解した上で、現実のものを持ち込んだり、逆に現実に持ち込んだりといった事をやり過ぎ無いで欲しい。また、細かい部分を気にし過ぎる事や矛盾点を指摘し過ぎる事はやめて欲しい。そのような部分はハクナ・マタタでお願いする。
- ハイエナは、ライオン・キングでの演出から、かなり悪い印象を持っている人も多くいるが、このことを現実にも当てはめるようなことはやめてほしい。その中でも映画に登場するブチハイエナに関しては、千葉市動物公園を筆頭に国内の動物園でも導入施設が少しずつではあるが増えているため、映画を見てハイエナについて知りたくなったら、そのような動物園に足を運んで直接会いに行くか、図鑑や自然番組、このようなWEB百科などで生態について調べてみるのもおススメする。ちなみに生で見ると、つぶらな瞳で結構かわいいのだ。先入観を持つのではなく、そのような動物に関心を持つきっかけ程度で見るのをおススメする。
- なお、ハイエナ達は、『ライオン・キング(1作目)』では、全員悪いような印象を持つ人も居るが、本当に悪いのはハイエナトリオくらいであり、その他のハイエナ達はそこまで悪い訳ではない。とは言え、「Be prepared(準備をしておけ)」の様子を見るに、相当な数のハイエナがヴィランズサイドについている。しかし、悪いハイエナだけではないのは確かで、ライオン・キング公開と同年の1994年発売の『The lion king Six new Advenures(絵本版)』では、シンバの息子(絵本版)のコパと仲良くなるアサンテという、いいハイエナが登場する。また、2015年(日本では2016年)に放送を開始した『ライオン・ガード』では、シンバの息子(アニメ版)のカイオンと仲良くなるジャスィリという、いいハイエナが登場する。
- ジャスィリ曰く、悪いハイエナはごく一部で、殆どのハイエナはサークル・オブ・ライフを尊重している。また、最終的には、ジャンジャらヴィランズサイドについていたハイエナ達は、全員味方側についている。もっとも、これは他のヴィランズついても言える事だが、そもそも、根っからの悪ハイエナなど、存在していない。
- 超実写版では、ハイエナのバンザイとエドはキャラクターとして削除されており、アジジとカマリと言う全く別のキャラクターへと変更されている。少し間の抜けた方がアジジ、ツッコミや指示等をするのがカマリであり、アニメ版で言う所のバンザイがカマリ、エドがアジジである。エドには、実は一番賢く、狂ったように見えるのは演技であると言う設定があるが、アジジは本当の天然である。超実写版において、シェンジはリーダーとしての側面が強調されており、指示等をすることが多い為、アニメ版と違い、ハイエナトリオではなく、アジジとカマリのハイエナコンビとなっている。
- またメスの方が優位に立つという生態もシェンジのキャラ設定に大きくかかわっていたり、笑い声と思われているものが鳴き声であるため笑い上戸のハイエナがいないなど、超実写版は生態に忠実なものとなっている。
- 「ムファサとスカーは本当の兄弟では無い」という設定が作られたのは、実際のライオンの群れは雄が1頭しかおらず、2頭いるのは義兄弟の場合だからであった。1994年時点では、制作陣の中にそのような裏設定を持っている人もいた、というような状況であった。この話はプロデューサーが話しており、一部の間では共有されていた設定のようである。つまり、制作段階で様々な設定を作り、物語を広げて行く中で作られた設定の一つということである。アニメ版の公開から暫くの間、この話が再び出て来ることはなかったが、公開から20年以上が経過した2019年の超実写版では、2017年のインタビューの際に監督が「実はムファサとスカーは実の兄弟では無い」いった主旨の発言をしており、裏設定として存在していたと考えられる。しかしながら、その後この発言は取り消されており、同様にこの裏設定も削除された。そして、元のムファサとスカーは実の兄弟であるという設定に戻り、セリフの中でも実の兄弟ということになっている。最終的に、この設定が正式採用されたのは2024年の『ライオン・キング ムファサ』のみである。現実の生態を優先するのか、創作としての設定を優先するのかという議論は、1990年代から現在まで続いている。
- なお、今日では実際のライオンの群れには、実の兄弟の雄が2頭いる場合があることも明らかになっており、むしろ1つの群れに雄が2~3頭以上いることの方が多いことも明らかになっている。
- ムファサとスカーの過去に関する二次創作作品(pixiv内でもトップクラスの作品であり、ライオン・キング二次創作作品の最高峰と言っても過言ではない。)『TAKA/SCAR』(現在手直し中)
- ムファサとスカーの過去に関する二次創作作品(pixiv内でもトップクラスの作品であり、ライオン・キング二次創作作品の最高峰と言っても過言ではない。)『TAKA/SCAR』(現在手直し中)
- アニメ版の1と3において、中盤の砂漠で行き倒れたシンバを襲い、シンバとティモン、プンバァの出会いのきっかけとなったのはハゲタカであったが、超実写版ではハゲワシである。なお定義上はハゲワシが正確で、ハゲタカの場合はただ単に腐肉食性の鳥類全般を指し、アフリカに生息するハゲワシのみならず、コンドルなども指すことになる。このようなことやそもそも差別的ではないかというのも相まったうえで超実写版でハゲワシが採用されたと思われる。
- 物語のエンディングでは、「This Land(アフリカの大地)」「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」が繋げられ、一つの曲となっているもの(=King Of Pride Rock)が流れる。(※少なくともBGM的位置付けの挿入歌は、それぞれに共通する部分がある為、一つの曲を分割した様なものである)
- 物語のエンディングで使われる「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」は、アニメ版では「永遠の時を刻んで。In the circle.The circle of life.Circle of life.」の詩の部分だが、超実写版では「安らぎの時を求めて、果てしなく続く生命。Circle of life.」の詩の部分である。
- 「This Land(アフリカの大地)」は、前述の「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」以外にも「To Die For(命をかけて)」等とも共に使われる。「This Land」はライオン・キングのBGMの核と言っても過言では無い程、多くのBGMに「This Land」のメロディーが使用されている。
- ライオン・キングのBGMは複雑で、複数の曲に同じメロディや歌詞が使われており、どこまでがどの曲なのか判断しづらい。
- ラフィキがシンバと再会した際に、「アサンテサーナ、スクワッシュバナーナ、ウェウェヌーギ、ミミミアパナ(Asante sana, Squash banana, Wewe nugi, Mimi miapana.)」と謎の歌を歌っているが、これはスワヒリ語と英語が混ざったものとなっており、直訳すると「どうもありがとう、ぺちゃんこバナナ、あなたはヒヒ、わたしは違う」という意味である。作中でラフィキが言っているように、後半部は「あなたはヒヒだ、私は違う」という意味であるが、一見すると前半部は、最早何を言っているのか意味がわからないものとなっている。実はこの歌は、スタッフがアフリカで取材をしていた際に、現地のガイドから教えてもらった歌で、現地で歌われている言葉遊び的なものである。つまり、「チェッチェッコリ」や「チピチピチャパチャパ」のように特に深い意味はなく、だだ単に歌って音の響きとメロディを楽しむと言ったものである。
- この他にも、ラフィキは度々呪文のような言葉を発しているが、これも多くはスワヒリ語である。なお、冒頭部でラフィキがシンバの絵を描くシーンでは、スワヒリ語ではなく各言語に翻訳されている。日本語版では、よく耳を凝らして聴いてみると、「全ての精霊、我に教えたまえ、若き生命(いのち)の行く末を」と言っている。
- ラフィキは「アサンテサーナ」の歌を歌った際に、シンバに「何を言ってるんだ?それはどういう意味なんだ?」と聞かれ、「お前はヒヒってことじゃ。わしゃ違う。ヒヒヒヒヒ。」と発言した。
- 「Be Prepared(準備をしておけ)」の中では、バンザイが「王様バンザーイ」と発言している。
- ライオン・キングは当初、ライオンとヒヒの闘争を描く予定で、現在の物とは全く異なっていた。例えば、スカーは元々ヒヒのボスであり、ラフィキはチーターであった。その後、現在の方向性に決定した。
- ※ライオン・キングは制作段階でストーリー等が二転三転していた。
- ライオン・キングの制作途中のタイトルは「キング・オブ・ザ・ジャングル」であった。この事が明らかになったのは、ライオン・キングのジャングル大帝盗作騒動の直後であり、鎮静化した後であった為、騒動が再燃することは無かった。
- 前述の通り、ライオン・キングのストーリーは、シェイクスピアの「ハムレット」やディズニー映画の「バンビ」などを参考にしているが、その他にも参考にしている作品がある可能性は高い。また、作品以外にも、複数の神話なども参考にしており、ストーリー的には神話によく見られる展開である。
- ライオン・キングのコンセプトの一つとして、神話の世界を動物で描く、動物の(世界の)神話、ライオンの(世界の)神話というものがある。
- ハイエナをヴィランズにした事に対して、批判の声が多くあるが、元々、ヴィランズとしてスカーの手下となる筈だったのは、リカオンという同じくアフリカのサバンナに生息する、イヌ科の肉食獣だった。リカオンがヴィランズとならなかったのは、リカオンをヴィランズとすることに対して、反対や批判の声が強かったからである。特にWWFから抗議されたことが大きかった。その為、以前からライオンと争っている事が知られており、イメージが良くなかったハイエナをリカオンの代わりにヴィランズとすることになった。つまり、言ってしまえば、リカオンに悪いイメージをつけることに対しては大きな批判にあったが、元々リカオンよりも悪いイメージのついていたハイエナに対しては、批判が少なかったということである。イメージはどうあれ、その結果、ハイエナの知名度は元々高かったものの、ヴィランズとなったことでかなり高いものになっているが、リカオンの知名度は依然として低いままである。
- 現実では、リカオンはライオンとは勿論敵対関係にあり、ブチハイエナとは競合関係にある。また、ライオンは狩りの成功率は30%と大して高くないが自分より大きな獲物を仕留めたり、ハイエナやリカオンから獲物を横取りしたりして賄うのに対し、ハイエナやリカオンはライオンに獲物を横取りされることが多い分持久力などで狩りの成功率を60%と高めるなどしてなるべく競合を避けるよう進化したため誰がヴィランズである、などとは一概には言いにくい。
- ハイエナトリオはスカー殺害後、プライドランドから逃走したが、前述の通り、元の設定(裏設定)では死亡している。スカーを食い殺した後、そのままハイエナ達は業火に飲まれて焼け死ぬという最期だった。ライオン・キングが公開されて以降は、ライオン・キングにもハイエナ達にも予想以上の人気が出た為、ティモプンの制作決定と共に裏設定が変更され、現在の逃走したという設定になった。
- この設定の場合、ハイエナ達はスカーを殺害した直後に死亡している為、実質心中だとも言われている。
- 「Be Prepared(準備をしておけ)」の原語版では、前半部をスカー役のジェレミー・アイアンズが歌っているが、ジェレミー・アイアンズの声帯に異常が見られた為、後半部をジム・カミングスが歌っている。その為「Be Prepared」は前半部と後半部とで歌い手が異なるという珍しい歌となっている。
- 「Be Prepared(準備をしておけ)」のラストはスカーと共にハイエナ達が高笑いをしながら終わるというものだが、このシーンの笑い声にはスカーやハイエナトリオ、コーラス以外に監督らの笑い声も含まれている。
- 「Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)」のシンバが赤い幼虫を左手で持って「ごめんね、ハクナ・マタタなんだ」と言って食べるシーンにて、シンバは左手の小指を立てた状態で幼虫を持っているが、これは西洋の貴族階級や王族の人間が、食事をする際に、小指を立てた状態で食事をしていたからである。つまり、この描写はシンバが王族出身である事を暗示している。因みに虫ではないものの、スカーも同様の持ち方をしている。
- 前半部、子供シンバの動きのモーションは雌ライオンのものを使用しており、後半部の途中までの大人シンバの動きも同様であるが、後半部の途中、「父からのメッセージ(ムファサの幽霊)」以降は決意と威厳を表す為に雄ライオンのものを使用している。
- 前半部から後半部の途中まで雌ライオンのモーションを使っていたことが、シンバがメスっぽいと言われるようになった原因の一つでもある。
- 物語の終盤、スカーが死んで画面が切り替わり、プライドロックの頂上から降りてきたシンバに対して、ザズーがお辞儀をしているが、このシーンのザズーの口元を見るとお辞儀をしながら口が動いており、声こそはないものの「Your Majesty(陛下)」と言っている。声がないのは直前でやはり「Your Majesty(陛下)」と言わない方がいいのではないか、という話になり、このセリフがカットされたことで、変更出来なかった映像のみ動いていたからである。しかしながら、その後のミュージカル版や超実写版ではこのセリフが復活している。
- 本作中では、ミスシーンも多くあり、中でも所々ある、ライオンキャラクターの目の部分での塗り忘れが目立つ(瞳孔及び虹彩からなる角膜(黒目)部分は塗られているが、眼球結膜及び眼瞼結膜からなる結膜(白目)部分は塗られておらず、白いままであるが、本来ならば、ライオンの目の結膜部分は黄色である)。
- 同様のミスシーンは、シリーズの他作品にも少ないながらもあり「ライオン・ガード」にもある。
- 2003年のDVD&ブルーレイ スペシャル・エディション版にて追加された「Morning Report(朝の報告)」のシーンでも、同様のミスが確認されている。
- 2024年30周年記念リバイバル上映版(日本)では、一部(父からのメッセージ(ムファサの幽霊)のシーン)に修正が加えられており、特に目立つシーンの結膜部分が黄色に塗り直されている。
- なお、現実の大人ライオンの目の結膜部分は、黄色であるが、幼児期のライオンの目の結膜部分は、グレーがかった黒色である。最初はグレーがかった黒色だったライオンの目の結膜は、成長と共に黄色へと変化していくのである。
- しかし、アニメ版では、シンバやラストシーンで登場した子ライオンなど、幼児期のライオンキャラクターの目の結膜部分も黄色で塗られていた。2019年の超実写版では、その部分が修正されており、シンバやフラッフィーなど幼児期のライオンキャラクターの目の結膜部分は、グレーがかった黒色に変更されていた。
- 2024年の『ライオン・キング ムファサ』では、キアラの姿も超実写映像で描かれ、超実写版でのキアラの目の結膜部分は、若干水色みがかったグレーで描かれた。
- また、キロスの目の結膜部分は、シーンにもよるものの、鮮やかな水色で描かれている。これは、一般的なライオンとは異なり、白変種である現実のホワイトライオンの目の結膜部分の色が、青白いためである。なお、よく間違えられるが、ホワイトライオンは所謂アルビノではなく、白変種である。アルビノがメラニン生成に関わる遺伝子の異常(欠損)によって引き起こされるのに対し、白変種は遺伝子異常ではなく、色素の減少によって引き起こされる。白変種は、氷河期に保護色となるため、生存に有利であったことで個体数を増やしたと考えられている。つまり、進化の過程で生まれ、別の進化のルートを辿った種族である。ホワイトライオンも同様で、古くは氷河期頃から生存していたと考えられている。
- 余談だが、ジャングル大帝のレオやパンジャなどのホワイトライオンの目の結膜部分は、その多くが白色である。なお、少なくとも1989年版では、結膜部分が薄い水色で描かれているエピソードも存在する。
- あの有名な挿入歌『Circle of life(サークル・オブ・ライフ)』も、実は原案では存在しなかった。もともとは儀式のシーンも台詞で表現される予定で、ザズー、ムファサ、サラビ、ラフィキらの軽快なやり取りに乗せキャラクターについて言及するものであったが、アフリカの雄大さについて物語を伏せ台詞をなくし、音楽とSEのみで伝える必要があると変更を決意。作詞をするのはすでにティム・ライスで決定だったが、挿入歌の作曲はアラン・メンケン、アバに依頼する案もあったそうだが、共に多忙極まりない状況であり、そこで突拍子もないアイデアとして起用されたのが、エルトン・ジョンだった。そして何よりも驚くべきはあの今やアフリカともなれば動物園などで口ずさんだりテレビでもアフリカの場面になると珍獣ハンターのテーマと並びよく使われるイントロのメロディーだ。コーラスについては作曲家のレボ・Mが指導しており、あのメロディーはなんと電話一本でレボ・Mが駐車場で即興で歌いだしたところ、一発でそれっぽい仕上がりになり採用されたのだった。プロってすげぇ…。さらにハンス・ジマーによる編曲でスコア化され、名曲は誕生した。
- なお2019年版では、ミュージカル版LD公演でラフィキ役を長年務めたリンディウェ・ムキゼが歌唱を務め、カットに関しても現実的な変更点はあるにせよアニメ版を完全踏襲した流れになっており、より洗練されているものとなった。ちなみに最後に大きくタイトルが出るが、監督自身もこの歴史に残る名シーンのリメイクに貢献したかったのか、そのタイトル表示のドラムを叩いたのは、紛れもない監督本人だった。
- なお先述の印象的なメロディーが流れるシーンはリサーチの際にアフリカで撮影されたとのことであり、裏を返せば動物が登場するカットは全てCGということになるから驚きである。アニメ版と同じくすぐ直後にサイが登場するが、ここからはもう全編フルCGである。
- なお2019年版では、ミュージカル版LD公演でラフィキ役を長年務めたリンディウェ・ムキゼが歌唱を務め、カットに関しても現実的な変更点はあるにせよアニメ版を完全踏襲した流れになっており、より洗練されているものとなった。ちなみに最後に大きくタイトルが出るが、監督自身もこの歴史に残る名シーンのリメイクに貢献したかったのか、そのタイトル表示のドラムを叩いたのは、紛れもない監督本人だった。
こちらが最初期のオープニング。まだタイトルが『KING OF THE JUNGLE』だったころのものだ。ちなみにこの時点でアフリカらしい雄大なコーラスと共に幕を開けることになっていたそう。この時OPで使われていた曲はLindelani (Get Ready)という楽曲だ。
リメイクにあたりいかにして楽曲収録やCGを製作したかがわかるメイキング映像。冒頭の印象的なメロディーは再収録ではなく流用であったが、全面的に練り直されているほか、最後に監督がバスドラムを叩いている様子も分るだろう。
- ミュージカル版では新しく追加された曲も多いが、アニメ版ではBGM的位置付けの挿入歌だったものを、翻訳して歌詞を付け、普通の挿入歌としているものもある。また、「Morning Report(朝の報告)」や「Old Version Be Prepared(オールド・バージョン・ビー・プリペアード、スカー王の狂気)」など、アニメ版(劇場公開版)ではカットされたシーンや曲(未公開シーン)を元に作られた挿入歌やシーンもある。更に、「He Lives in You(ヒー・リブズ・イン・ユー、お前の中に生きている)」は当時、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』で主題歌として使用されることが決まっていたものを、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』の公開に先駆けて使用されている。アニメ版では2にて使用されているこの挿入歌を、ミュージカル版では1のストーリーの中で「星空の王たち」と「父からのメッセージ(ムファサの幽霊)」のシーンでの二回使用されている。
- ミュージカル版では、その時代の特徴やトレンド、時事ネタなどを取り入れることが多く、特にザズーに多い。また、取り入れる場合には、アドリブで入れる場合も多くある。例えば、2024年には、ザズーが『不適切にも程がある』と発言している。
- 本作は公開を待たずに事故死(1994年4月3日)した、当時のウォルト・ディズニー・カンパニー社長で、冒険家でもあるフランク・ウェルズに捧げるとするメッセージで(スペシャル・エディションは『ダイナソー』『102』と同じオレンジ色のシンデレラ城のロゴで)物語が始まる。また、エンドクレジットの最後でも同様のメッセージ『In Remembrance of FRANK WELLS President of The Walt Disney Company from 1984-1994』が表示される。本作は、フランク・ウェルズに捧げられた作品である為、フランク・ウェルズが紹介される際に、本作の挿入歌、特に「Can You Feel the Love Tonight」エンドクレジット版が使用されることが多く、この曲には特別な意味が込められている。
- アニメ版の原語版のティモン役であるネイサン・レインとプンバァ役であるアーニー・サベラは、元々ハイエナ役でオーディションを受けていた。そのオーディションでの2人のやり取りを見ていた監督らは彼らの為のキャラクターを作る事にした。そのキャラクターこそがティモンとプンバァである。
- アニメ版の日本語版のシンバ役である宮本充は、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の中川役としても有名である。また、ゲームの『ツイステッドワンダーランド』では、ナイトレイブンカレッジの学園長 ディア・クロウリー役として出演している。
- アニメ版の日本語版のスカー役である壤晴彦とシェンジ役の片岡富枝は、同じくディズニーの『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』などでも共演している。
- アニメ版の日本語版のプンバァ役である小林アトムは、劇団四季版ミュージカルでも、プンバァの日本オリジナルキャストとして出演していた。
- ライオン・キングの日本語版の声優陣には、ジャングル大帝シリーズの作品に出演している者もいる。例えば、サラビ役の北浜晴子は『新ジャングル大帝 進めレオ!(1966年版)』にてライヤ役で出演しており、シェンジ役の片岡富枝は『ジャングル大帝(1989年版)』にて脇役で出演している。
- アニメ版の日本語版の声優陣は、プンバァ役の小林アトム氏が2011年に、ラフィキ役の槐柳二氏が2017年に、サラビ役の北浜晴子氏が2023年に、ザズー役の梅津秀行氏が2024年に亡くなっている。オリジナルの声優陣が亡くなってしまったことはとても悲しいことである。特に、ザズー役として、『ライオン・キング』、『ライオン・キングのティモンとプンバァ』、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』、『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』、『ライオン・ガード』などとアニメ版シリーズ全作品に出演していた梅津秀行氏の死は、ファン達に大きな衝撃を与えた。なお後任については実写版でザズーの役を担当した根本泰彦氏がいいという声も多い。(新作のアニメ作品は公開されていないのだが…)
- ライオン・キングはその特異さや有名さ故に、何かとネタにされることが多い。特に前述(詳しくは後述の用語解説を参照)の『心配ないさ』は有名である。次いでサークル・オブ・ライフの『シンバ誕生の儀式』のシーンが有名であり、ラフィキがシンバを持ち上げたのと同じように何かを持ち上げることが多い(例えば大事な物や嬉しかった物、子供や動物などである)。また、その次に有名なのも同じくサークル・オブ・ライフの冒頭部の特徴的なズールー語詩(ナーンツ インゴンヤーマ バァバァギィチバァバァ)である。更にそれに次いで有名なものが「Be Prepared(準備をしておけ)」のナチスドイツを彷彿とさせる『ハイエナの行進』である。これはナチネタや独裁ネタなどの際に使用されている(例えば北の黒電話将軍などである)。また、「ヌーの大暴走」のシーンも多くネタにされており、スカーがムファサを殺害する瞬間などもネタにされがちである。
- 2023年8月5日に、超実写版ライオン・キングを再アニメ化するのではないかと話題になった。これが事実であるとするならば、9割方同じ様な内容の作品が、3作品に増えると言うことになる。更に世界線や作品がジャングル大帝レベルに複雑になる可能性もある。
- イタリア制作のアニメシリーズ『シンバ:キング・オブ・ライオンズ』は、「ライオン・キングシリーズ」とバンビ、ディズニーではない日本のTVアニメ『ジャングルブック』などの影響を受けているが、主人公の名前はシンバであり、その仲間の小鹿ビンボはバンビが名前の由来であるほか、バンビとパリーンの出会いなども似ている。シアカーンやバルーなどのジャングルブックのキャラクターも実名で登場する。ジャングルも舞台になっているのはライオン・キングの原案に近い。そしてその原案はジャングル大帝の設定にそっくりである。
- 北朝鮮のSEKスタジオが制作した『シンバ:ザ・キングライオン』はかなりカオスであり、動物がバーでやけ酒をする、サッカーをしている、バンビが胸からビームをして戦車を破壊する場面もある。
- ピノキオやアラジン、ポカホンタス等と同様に、北朝鮮のアニメーターも一部下請けとして制作に参加している。というか、90年代のディズニー作品はかなり北朝鮮が関わっている。
- そもそも、ディズニー作品に限らず、様々なアニメ作品に北朝鮮が関わっている。最近では、関わる事が激減し、オバマ政権の制裁以降はほぼゼロの状態であった。しかし、2024年4月に日米の複数のアニメ作品に北朝鮮が関わっていた事が明らかになり、現在でも北朝鮮はアニメ作品の下請けとして制作を続いている。明らかになっている限りでは、この一件でSEKスタジオがアニメ作品の下請けをしたのは実に7年ぶりのことである。北朝鮮が現在もアニメ作品に下請けとして関わっているのは、中国が孫請けとして北朝鮮に仕事を依頼しているからでは無いかとも言われている。
- ライオン・キング制作時、ディズニーは同時にポカホンタスを制作していたが、ライオン・キングは実験的で売れるか分からず、ポカホンタスの方が本命で売れると確信していた。その為、ポカホンタスは人員も制作費もかけており、ライオン・キング制作班からも多くのスタッフがポカホンタスへ引き抜かれ、ギリギリの状態で作っていた。その為かは分からないが、ライオン・キングにはミスシーン等が目立つ。また、このことがライオン・キングが幾つかの問題を抱える原因の一つにもなったと考えられる。ライオン・キング制作班に残った人の多くは、所謂二軍と呼ばれる人達であり(本人達がそう語っている)、経験の浅い人も多かった。また、ライオン・キング制作班には多くの動物好きが集まっていたようである。動物達の作画にこだわりが見られ、細かく描かれているのは、制作陣に動物好きが多かったからかもしれない。
- また、公開が目前に迫った1994年1月17日には、ノースリッジ地震が発生し、制作はますます追い込まれた。制作陣にも被災した者が多くいた中で、スタジオで寝泊まりするなどしながら制作は続けられた。そして、無事に公開にまで辿り着いた。しかし予想とは異なり、実際にはライオン・キングは大ヒットし、逆にポカホンタスは予想よりもあまり売れなかった。
- 2019年の超実写版『ライオン・キング』はアニメ作品が実写作品かという論争があるが、前述の通り実際には『超実写作品』という新ジャンルの作品である。超実写作品の定義としては、CG技術を用いた現実を超える程リアルな映像作品といったものがある。超実写作品という新ジャンルは、超実写版『ライオン・キング』から始まり広まっていった表現であるが、現在、超実写作品に分類されているのは、『ジャングル・ブック』(2016年)や『ドクター・ドリトル』(2020年)などと言った作品である。また、『ナルニア国物語』(2006年~)や『バーフバリ』(2015年)などと言った作品もライオン・キングに近い(映像や物語の内容などで)と言われている。日本では極めて例は少ないが、強いて言うなら絶滅した恐竜などの生き物を限りなく本物に近い質感で再現している『恐竜超世界』フランチャイズ(2019年~)がそうだろうか。そして、超実写作品の中でもトップに立ち続けているのが超実写版『ライオン・キング』である。※そもそも超実写作品自体が極めて少ないのだか…
- 超実写版ライオン・キング2『ムファサ:ザ ライオン・キング(ライオン・キング ムファサ)』は、元々2024年7月5日に公開予定だったが、長らくアメリカのハリウッドで続いていたストライキの影響を受け、制作速度が遅れた結果、2024年12月20日に延期となった。また、2024年5月5日に日本公開予定日がアメリカと同日の2024年12月20日である事と、正式には未発表だったが、邦題が『ライオン・キング ムファサ』である事が発表された。正式に発表されたのは、5月8日である。ライオン・キングシリーズで、公開が日米同時公開となるのは今作が初めてである。ライオン・キングシリーズはこれまで、日本公開はアメリカ公開から1ヶ月から10ヶ月程遅れて公開されていた。
- 『ムファサ:ザ・ライオン・キング』は、公開前の現時点で、ムファサとスカーが実の兄弟では無い等、これまでの作品をほぼ無視したような設定や物語の改変に次ぐ改変で、既に炎上しており、改悪だとまで言われている。更に、キアラ役にビヨンセの娘のブルー・アイヴィ・カーターが起用されたことに関しては、『本編では血統否定をするのに、キャスティングでは血統かよ』、『ビヨンセの娘だからって優遇するな』などと、一部からは激しい批判の声が寄せられ、ますます炎上していた。しかし、批判の声が多くある一方で、本作に対する期待の声も少なからずある。また、マッツ・ミケルセンが出演するという事でかなりの期待と好印象が持たれており、既にマッツが演じるキロスの人気が高まっている。今後、批判の声が大きくなる一方で、キロスは人気の高いヴィランになると言われている。
- 因みに、予告編の中でホワイトライオンらしき姿が確認された為、「ジャングル大帝だ」、「レオだ」、などと一部で騒がれた。その後、8月9日、8月10日公開の予告編にてホワイトライオン達の姿がはっきりと確認された。ただしこちらに関しては、先ほども何度も触れたとおり30周年だからあえて先述の盗作騒動の件をこの機会に回顧させ和解したという証明をしようというディズニー側による意図的なものである可能性も捨てきれないという。もっともライオンにおいて突然変異は白変種のみしか実在しないため、神々しいライオンを出すならホワイトライオンしかいなかった可能性があるのも事実だ。
- 9月26日、『ライオン・キング』30周年記念リバイバル上映最終日の30周年舞台挨拶にて、『ライオン・キング ムファサ』日本語版のムファサ(青年期)が尾上右近であることがサプライズ発表された。舞台挨拶にはアニメ版、超実写版ムファサ役の大和田伸也や尾上右近らが登壇し、大和田伸也から尾上右近へと熱い思いのバトン、台本とムファサのぬいぐるみなどが渡され、ムファサの『継承』が行われた。詳細
- また、同日には日本語版の約2分40秒間の長編予告編が一般公開された。ムファサ以外の声優は正式発表されていなかったが、予告編内では青年期ムファサの他に、ヤングムファサ、ヤングタカ、青年期タカ、ラフィキ、ティモン、プンバァ、エシェ、オバシ、キロス、ザズーらの声を聞くことが出来る。
- 10月4日には声優発表第2弾が行われ、タカ(スカー)役がTravisJapanの松田元太であることが発表され、タカの声を松田元太版に差し替えた新バージョンの予告編が公開された。詳細
- …が、こちらについては賛否両論状態になっており、こんなものまでも出されるという異例の事態にはなった一方で、老年期を演じた江口洋介氏の声色とよく似るという声もあり、更には同グループに在籍する川島如恵留氏が劇団四季版でシンバ役を担当したご縁と推察するファンもおり、意外な声とともに歓迎されたのもまた事実である。さらに言うなれば今や国民的になりつつある本職声優のなかにも初期は経験不足ゆえ棒読みと言われ叩かれた方もいるため、この問題については大体叩く側が悪い。ファンとしてはハクナ・マタタで行きたいところだ。
- 因みにTravisJapanは、2023年12月20日にリリースされた、ファーストアルバム『Road to A』にて、『King of the Jungle』というもろライオン・キングの曲を発表しており、リリース日も『ライオン・キング ムファサ』公開のちょうど1年前と何かとライオン・キングと縁が深い。※念の為に言っておくが、この時点では松田元太が声優をやる事など微塵も分からず、アルバムのリリースが発表された10月時点では、『ライオン・キング ムファサ』の公開が延期されることも発表されていなかった。また、川島如恵留が劇団四季版ミュージカルでヤングシンバ役として出演していたのは、2005年から2007年6月に卒業するまでの間で、計107回出演している。
- これらのことから、TJファンの間では本作の日本語版主題歌をTravisJapanが担当するのではないか、また、前述の『King of the Jungle』が使用されるのではないかと期待の声が広まっている。10月23日に、ディズニー・スタジオ公式Xが、TravisJapanのカリフォルニアディズニーで撮った写真の投稿に対して、引用リポストしたことで更に熱を帯びている。
- 10月16日には追加声優陣解禁が行われ、サラビ役がMARIA-E、マセゴ役が吉原光夫、アフィア役が和音美桜、アクア役が悠木碧、おまけでLiLiCoがサバンナに住む賢いキリン役であることが発表された。詳細
- 実は、マセゴ役の吉原光夫とアフィア役の和音美桜は本当の夫婦であり、夫婦で夫婦役として共演する。
- 因みに、吉原光夫は劇団四季版『ライオン・キング』で、ムファサとシンバを演じており、今作のマセゴを合わせると、ミュージカルと映画という違いこそあれど、一人でシンバ、ムファサ、マセゴとライオン・キング3世代を演じたということになる。そもそもがムファサ役からシンバ役になったという珍しい経歴を持っており、ムファサとシンバを同時期に掛け持ちで演じていたのは、世界でも彼一人である。
- なお、吉原光夫が劇団四季版ミュージカルでムファサを演じていたのは2000年~、シンバを演じていたのは2002年~であり、2007年に劇団四季を退団した。
- 自身は後に当時を振り返って、『このころの劇団は、ホントにシンバ俳優不足で、「こうなったら、ここは吉原で我慢しよう…」と、言ったか言わないか。。っていう、七不思議。。。』と発言している。
- 因みに、サラビ役のMARIA-Eは、アニメ版ライオン・キングの公開と同じ1994年生まれであり、ライオン・キングと同い年である。また、誕生日は『ライオン・キング ムファサ』公開日と同じ12月20日である。自身はこのことについて、『なんと!その日は私の誕生日 自分でもビックリです。。。これは運命を感じずにはいられません』とコメントしている。
- 10月21日には『冷酷な敵ライオン キロス役 超実写吹替版声優 初お披露目イベント』が行われ、キロス役が渡辺謙であることが発表された。また、発表と同時にキロスの声を渡辺謙版に差し替えた新バージョンの予告編も公開された。詳細
- ヴィランであるキロスの声優は、追加声優陣解禁の5日後と他キャラより大きく遅れて発表された。これは、渡辺謙の誕生日に合わせただけでなく、おそらくは、作中最強の敵でありそこまで引き延ばすことで集客効果を狙う可能性もあるが、やっぱジャングル大帝のこともあり日本で人気が上がりそうだとディズニー側が判断した可能性も無きにしも非ず、という声も。
- 日本語版のキロス役発表以前は、これまでマッツ・ミケルセンの声を当てて来た、井上和彦や木下浩之、田中正彦、山路和弘などが演じるのではないかと言われていた。
- アメリカでの俳優経験の多い渡辺謙が、日本語吹き替え版での出演となったことに対して、渡辺ファンの中では不満の声も上がっている。とはいえ、渡辺謙の出演決定に、期待と歓喜の声が圧倒的に多いのも事実である。
- イベントではムファサ役の尾上右近も登壇し、渡辺謙の誕生日を、獅子舞演舞とライオン・キングをイメージしたオリジナル・ケーキで祝福した。
- 因みに、渡辺謙は2014年公開のハリウッド映画『GODZILLA ゴジラ』にて、芹沢猪四郎博士を演じており、超実写版『ライオン・キング』と同年の2019年公開『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では 、『ライオン・キング』でスカーが言ったのと同じ「Long live the king」というセリフを言っている。
- 10月22日には、アメリカで原語版のテレビCM版予告編が公開され、複数の新映像が公開された。予告編内では、ハシビロコウやアフリカタテガミヤマアラシなどといった超実写版初登場の動物も見られ、今作は前作超実写版よりも多様なMOB動物にも注目できる。
- 10月24日には、アメリカで原語版のテレビCM版予告編第2弾が公開され、更なる新映像が公開された。予告編内では、ティモンとプンバァが『Hakuna Matata(ハクナ・マタタ)』のワンフレーズを歌っており、そこに対するキアラの絡みも見ることが出来る。その内容とは、ティモンとプンバァがムファサの名前を「ハクナ・ムファサ」といじっているとキアラから「うるさーい!」と言われてしまうというものだった。CMのラストでもキアラにティモンとプンバァがビビるそぶりを見せており、おそらくこれは『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』を踏襲しているものである。
- 11月7日には、新しい日本語版ポスターが公開された。詳細
- 新ポスターはムファサの格好が、前作超実写版のポスターのシンバの格好と対になっており、その後ろでタカは異なる方向を見ている。これは、偉大な王とヴィランという2人がその後歩む事となる違えし道を暗示している。また、ポスターには『ずっと“兄弟”でいたかった』という一文が添えられており、この言葉に泣かせられた人が続出した。
- 新ポスターは、そのデザイン性の高さに、国内外からかなりの高評価を受けている。『フォント/レタリングや構図、色彩が素晴らしい』、『ビジュアル良すぎてヤバい』、『幼少期と水面に映る姿見てるだけで涙が…』などと言った声が寄せられ、中には『なぜオリジナルよりも東洋のポスターの方が優れているのか』などと言った意見まであるほどである。
- 11月9日には、原語版の最終予告編(Final Trailer)が公開された。
- 最終予告編内では、「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」が「I Always Wanted a Brother(君みたいな兄弟)」などと共にBGMとして使用されており、ムファサ・タカとサラビ・ザズーとの出会いや雪の中を歩くムファサ一行などの新映像が公開された。
- 11月12日には、『劇中歌「ブラザー/君みたいな兄弟」初お披露目イベント』が行われ、「I Always Wanted a Brother(君みたいな兄弟)」の日本語版が、尾上右近と松田元太の生歌唱で初披露された。
- イベントでは、互いを「けんけん」/「げんげん」と呼び合うなど仲の良い2人の様子が見られ、その様相はまさに「血の繋がっていない兄弟」であり、ムファサとタカそのものであった。「I Always Wanted a Brother(君みたいな兄弟)」の歌唱に入ると、2人の姿は、最早完全にムファサとタカのものとなった。
- これに対し、『2人とも息ぴったりで、歌もめっちゃ上手くてビックリした』、『歌がこんなに上手いなんて知らなかった…』、『元太くん歌うまうますぎて余韻ひたひた〜』、『元太担的には、元太くんが歌い出しでめちゃくちゃ鳥肌たったし、第一声から綺麗に決まっててもう最高だった』、『涙止まらんし楽しみ増し増しだしライオンキング大好きだしげんたくんすごい!!!!!』、『どうしてこんなに仲のいい二人がああなってしまったんだ…』、『結末知ってるだけに辛い…』、『もう泣けて来た…』、『公開が楽しみ過ぎてもう待ちきれない!』などと言った声が寄せられた。
- イベントにはムファサとタカをイメージした、2頭のライオンの姿をした招き猫ならぬ『招きライオン』が登場し、『ライオン・キング ムファサ』の大ヒットを祈願した。これに対し、尾上右近が招きライオン欲しいと言ったところ、なんとOKが出た。
- 今作の声優初挑戦で、尾上右近は、最初のうちは秒で喋るということに縛られていたそうで、帰りの電車内でも周りの会話が秒で聞こえて来て、今何秒くらいだなぁと見えてくるほどだったらしい。
- 今回のイベントで今作に対して、尾上右近は「『ライオン・キング』が30周年で僕が32歳。作品と一緒に育ってきた感覚があります。初めて僕が歌舞伎に目覚めたのが『鏡獅子』という作品。ジャパニーズライオンなんです。すなわち僕の人生はライオンから始まっているので、そんな作品に呼んでいただけて光栄です。またムファサは孤児という設定ですが、僕も歌舞伎俳優の家に生まれたわけではないなか、兄弟みたいな大切な存在の人たちに救ってもらっていままでやってこられました。自分の人生とも重なる作品なんです」とコメントした。
- 松田元太は「ディズニーさんといつかお仕事をしたいという思いがありました。この作品によって『ライオン・キング』とのご縁、右近さんとのご縁などいろいろなご縁をいただけました。僕自身、ディズニー作品からたくさんの愛をもらっているので、タカとして皆さんに愛を届けられたら」とコメントした。
- げんげんと歌唱を出来ることに対して、尾上右近は「興奮と緊張と感動とワクワクが止まらない」とコメントした。それに対して松田元太は「ワクワクドキドキウキウキハピハピイェイイェイが色々おりまざっております」とコメントし、尾上右近に「上を行くのはやめてもらえるかな」と返された。
- 今作での歌唱に対して、松田元太は「ザ・ディズニーっていう歌が、普段聴くのが大好きですし、何となく口ずさんだりするんですけど、いざ自分が歌うってなるとめちゃめちゃ難しくて、テンポ感だったり、普段自分達が歌ってるJPOPとはまた違ったジャンルで、セリフでもないし、でも歌ではあるんだけどっていう、その絶妙なところを歌にして、表現してるっていうのが凄く難しかったんですけど、楽しくて、ずっともう自分がライオンになったみたいな感じで、ずっとエキサイティングしてましたね」とコメントした。
- また、今回のイベントでは、ムファサとスカーについての説明として、前作のあらすじを含んだ新予告編(振り返り映像)が公開された。
- 上記のイベントと同日の11月12日には、中国語字幕版予告編が公開された。
- 予告編内では、ヴィラン化したタカ、つまり若きスカーの姿と声が確認され、一方ではプライドロックの上で雄叫びをあげ、プライドランドの王となるムファサの姿が確認された。
- 11月13日には、新たな原語版ポスターが公開された。
- ポスターでは、ティモン、プンバァ、キアラが手前に、奥にムファサ、ラフィキ、ザズー、ヴィラン化したタカの姿が描かれた。
- 11月14日には、上映時間が118分であり、前作超実写版『ライオン・キング』と同じ上映時間(原語版)であることが発表された。
- 11月17日には、キャラクターポスターが公開された。
- 公開されたキャラクターポスターは、ムファサ、タカ、サラビ、キロス、ザズー、ラフィキ、キアラ、ティモン&プンバァの8枚である。それぞれ、ムファサとタカはオレンジの朝焼け、サラビは明るい夜空と美しい花とホタル、キロスは雪原と雪山、ザズーは止まり木と雪山、ラフィキは夜空と草原とホタル、キアラは青みが残る紫とピンクの朝焼けと草花と蝶、ティモン&プンバァは洞窟(木の可能性も)とホタルなどの虫が背景及び前景として描かれている。
- ムファサとタカはどちらも、ライオン・キングの代名詞とも言えるオレンジの朝焼けが背景として描かれているが、ムファサは日の出後の太陽と地平線が映っているのに対し、タカは暗青紫と暗赤の残る空が映っており、太陽は映っておらず、地平線は足元の草に隠れて見えない。恐らくこれも、明るいムファサと暗いタカの将来を暗示しているものと思われる。
- サラビと共に描かれている花は、『キングプロテア』と言う花である。花言葉は『王者の風格』であり、他にも「華やかな期待」「甘い恋」などという意味が込められている。
- 11月19日には、新たなキャラクターポスターが公開された。
- 公開されたキャラクターポスターは、ムファサ&タカ、ザズー&ラフィキ、ティモン&プンバァ、キアラ、ムファサの5枚である。
- 新たなキャラクターポスター公開と同時に、新たな予告編が公開され、複数の新映像が公開された。
- この新たなキャラクターポスターと予告編の公開と同時に、アメリカで前売り券が発売された。
- 『ライオン・キング ムファサ』では、新曲が6曲挿入される予定である。現在分かっている楽曲名は、「I Always Wanted a Brother(Brother)(ブラザー/君みたいな兄弟(僕が欲しかったもの))」、「Milele(ミレレ)」である。
- 「I Always Wanted a Brother(君みたいな兄弟)」は、タカ、ムファサ、その他の動物達(コーラス)が歌う。この楽曲は予告編内でメイン楽曲として使用されており、本作の主題歌的楽曲となる予定である。また、この歌は、タカにとっての「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」の役割を果たす歌となっており、歌詞には『もうすぐ王様になる』、『王様になったら誰にも邪魔させない』など「I Just Can't Wait to Be King」の要素がかなり強い。今作ではタカの性格がシンバの子供時代そっくりであり、タカとシンバの2人が似て非なるものであること見て取れる。もしかしたら、タカはシンバのように、シンバはタカのようになっていたかもしれないのである。また、タカが『王様の方が凄い、僕は偉い』と歌っているのに対して、ムファサは『どんなに偉くても手が届かない物もある』と歌っており、この時点で2人の行く先が暗示されている。
- 「Milele(ミレレ)」は、ムファサの母、アフィアが歌う。ミレレは本作中にて、ムファサとタカ達が目指す土地であり、理想郷という事である。「ミレレ」とはスワヒリ語で「永遠」、「無限」を意味する。因みに「ミレレ」という言葉は、ミュージカル版『ライオン・キング』では、ラフィキがムファサとシンバの死を悼む場面「Rafiki Mourns(ラフィキの哀悼)」で使われている。
- 日本語吹き替え版でキロス役を務める渡辺謙の話によると、キロスの歌は「バイバイ」というらしい。また、キロスがヴィランとなったのは、ムファサ達がキロスの子供を殺してしまったことが原因であるという。
- これまでに予告編内で使用されたBGMは、「I Always Wanted a Brother(君みたいな兄弟)」などの新曲以外に、「Circle of Life(サークル・オブ・ライフ)」や「King Of Pride Rock(キング・オブ・プライド・ロック)」、「I Just Can't Wait to Be King(王様になるのが待ちきれない)」など、『ライオン・キング』の楽曲を編曲したものである。
- 今作は、別世界線の完全新作であるが、無印『ライオン・キング』だけでなく、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』や『ライオン・キング3 ハクナ・マタタ』、更には『ライオン・ガード』などの続編及びスピンオフ作品に対するリスペクトが見られ、これらを彷彿とさせるシーンやパロディシーン(オマージュシーン)が数多く含まれている。
- 因みに今作は「これを観ないとライオン・キングは完成しない」と銘打たれていることから、『えっ!?ムファサって別世界線じゃなかったっけ!?』などと混乱する人が続出しているが、これはあくまでも宣伝文句である。
- また、2024年9月10日にジェームズ・アール・ジョーンズの訃報を報じた新聞記事やその後の今作の紹介をした記事内では、ムファサを『ムサファ』と誤表記している(その後に書かれ、現在も尚、誤表記が残る記事の例)。
- なお、『ムサファ』という誤表記は以前から存在しており、少なくとも2019年頃には小規模ながらも広まっていた。しかし今回、複数の記事で幾度と無くムサファと表記されていたことから、一気にこの誤表記が広まり、一部では、笑いと混乱を呼ぶこととなった。
- 2023年6月には超実写版をフランチャイズ化する考えを示すことも明らかにされており、今後続編(アニメのフランチャイズにおける『2』と『ライオン・ガード』をベースにしたもの)の製作を望む声も多い。
- アニメ版でのライオン達の吠え声はトラのものを使用している。また、熊の吠え声やジェット機(戦闘機)のエンジン音、伝説の声優フランク・ウェルカーの声も使用しており、複数の音源を合成したものとなっている。フランク・ウェルカーの声を収録した際には、反響音を出す為にゴミ箱の中に出した声を収録していた。実際のライオンの吠え声が使われなかったのは、実際のライオンの吠え声があまりドラマチックで無かった為である。
- 『ライオン・ガード』シリーズでの「ロアー・オブ・エルダーズ」も、どちらかと言えばトラの声に近いという意見もある。
- なお、実際のライオンは雄たけびを上げないというわけでは決してなく、その雄たけびは縄張りを主張する際に8km先まで聞こえるという。どちらかというとトラの方が野生で吠えるところを目撃されるのが少ないらしく、これはライオンは平原で暮らす都合上他の個体と敵対することが多いのに対し、トラは森林で単独行動をするため、あまりそのようなものを必要としないからでは?ともされる。ただしトラも動物園で観察していれば分かるが、よく聞くとライオンよりは少し高いが、素人にはどう聞いてもライオンと大差ない雄たけびを上げるのでよく言われるトラの鳴き声はイエネコと変わらないという話は少なくとも幼獣の話であることを留意すべし。
- 『ライオン・ガード』シリーズでの「ロアー・オブ・エルダーズ」も、どちらかと言えばトラの声に近いという意見もある。
- …と言いつつも、実はライオンも子供の時は誰がどう聞いたってイエネコにしか聞こえない声しか発さず、我々がよく知るあのような声になるには変声期を経て2年かかると言われる。そのため、ムファサの遺体と向き合うシーンもそのような実物やフランク・ウェルカーによる再現の声を使おうとしたところ製作陣ですら胸が痛みすぎたり、逆に感情が薄れたり微妙な空気になったところ、監督が救命救急に密着した番組を見た影響で台詞に差し替えることになったそう。ちなみに、ところどころ幼少期のシンバが吠えるところがあるが、あれはジョナサン・テイラー・トーマスのモノマネである。
- 本来、『Be Prepared(準備をしておけ)』にはいくつかタイトルがあり、『Thank's to me(我を崇めよ!)』だったり『Carnival in hell(お祭り地獄)』といったものも候補に挙げられていた。最初期の脚本では、スカーがハイエナ達にムファサを殺しシンバを追い払った(当時の設定ではスカーはシンバを殺せと命令していない)ことを自慢する内容だった。その後変更され、これはミュージカル版で採用されたりその後実写版でも踏襲されたが、スカーが王になるシーンと、もう1つナラに求婚するも断られ追放を命じるシーンの2か所で流れる予定となった。原題が『我を崇めよ!』なのも、もともとはムファサが死に王になれたのは自分のおかげなのだ、とメスライオンたちへの勝利宣告として書き下ろされた楽曲だったからだ。しかしながら、どちらのシーンでもプライドランドにハイエナ達が正式にスカーの側近として来ると言うことになっており、話が重複してしまう。また、ストーリーボード(絵コンテ)も一部は同じものを使っている。これらのことから、スカーが王になるシーンとナラに求婚するも断られ追放を命じるシーンのどちらかのみを使うことを、この2つのシーンの制作段階で既に検討していた可能性もある。前述の通り、最終的には、どちらのシーンでも使われずにカットされてしまい、現在の形となった。
1つ目の『準備をしておけ』の案。こちらが本来予定していた挿入場所だった。
そしてそのリプライズ予定だった箇所がこちら。こちらは実写版でターゲットをサラビにする形で踏襲、またミュージカル版では『スカーの狂気』として使用。ミュージカル版ではナラが自ら諦めが悪いスカーに対し「そんなことあり得ない」と言い放ち洞穴を去るが、もともとはスカーがナラを追放するなんとも酷すぎるものだった。
1992年版デモの一部。こちらは音質こそ悪いものの、1992年に制作されたデモ版の一部で、リプライズの後半部に当たる。1992年版からはキャラクター達の声で吹き替えられている。
1993年版デモの一部(1本目の動画と同一)。こちらは歌唱部自体には1992年版と大差はないものの、シーンとしてはナラが追放されるシーン(リプライズ)ではなく、スカーが王になるシーンである。
- なお、『Be Prepared(準備をしておけ)』に関しては、2019年版リメイク版でカットされてしまうという噂があった。ヴィランズの歌にしては展開が明るくし過ぎたからか。しかし結果的に大きく歌詞やテイストを変えながらも、新たに『Be Prepared(準備をしておけ)(2019 ver.)』として挿入。吹き替え版では歌手経験もある俳優江口洋介氏の歌唱が大きな話題を呼び起こした。
- (ちなみに細かいところだが、アニメ版では牙もといで準備はできた!という歌詞で曲が終わっているのに対し、実写版は野心と牙を剥け準備せよ!という歌詞で曲を締めくくっている。)
- 2019年版で大きく編曲された理由としては、1.リアリズムの追求、2.演出の変更、3.ストーリーテリングの変更の3つの要素があったのではないかと言われている。
- 1.具体的には超実写版はフォトリアルなCG技術を使って動物達を描いており、このリアルなスタイルに合わせる為、映画全体のトーンがより現実的になっている。その為、アニメ版のようなカートゥーン的な演出を押さえ、曲もそれに合わせてシンプルなものとなっている。
- 2.超実写版の原語版のスカー役であるキウェテル・イジョフォーは、原作のジェレミー・アイアンズとは異なる、より暗く重厚な演技を行った。それに合わせて「Be Prepared」もより暗く威圧的な雰囲気を持たせるようにアレンジされた。
- 3.超実写版ではストーリーやキャラクター性、キャラクター同士の関係性等に変更が加えられた。その中でもスカーのキャラクター性や動機に焦点を当てる為に「Be Prepared」も再構築された。曲の長さも短縮され、よりセリフ調の語りかけに近い形となっている。また、アニメ版ではスカーはハイエナ達とライオン・キングが始まる前から関係を持っていたが、超実写版では「Be Prepared」のシーンが初対面であること、ハイエナの知能等がアニメ版よりも向上してることなどによって、「Be Prepared」という曲の意味が『説明』や『鼓舞』から『演説』へと変化していること等が挙げられる。
- 実はスカーVSシンバの対決については当初はスカーがシンバと対立中に自らぽろっと「ムファサは落ちぶれたやつだ。殺す価値があった」と打ち明け、その後シンバが激昂した隙を見計らい、ハイエナたちに「殺せ」と命じ、決戦の火ぶたが切って落とされるというものがあった。その後スカーは炎の中に転落しそうになりシンバに負けを認めるも、それは全てスカーの罠であり、ムファサの時と同じように「永久に幸あれ、王よ」(原語版ではGood Night,sweet prince)と言ってシンバを突き落とすも、幸いにも枯れ枝に捕まったためシンバは助かり、スカーは高笑いしながら炎の中に消える、という結末があったが、流石にそれはヤバすぎたのか(三匹の子豚でもオオカミが煮物にされるオチから爆発オチに変更され以後それが広まっている)、本来のガストンの案を少し変更したものが採用され、自然の摂理ということで反面教師的な現在の死にざまに変更されたのだそうだ。
- 上記の旧バージョンのエンディングを元にした二次創作小説
- 旧バージョン(別バージョン)のエンディングを元にした二次創作小説
- 上記の旧バージョンのエンディングを元にした二次創作小説
- 実写版でティモンとプンバァがシンバに「ハクナ・マタタ」を教えるシーンがあるが、この時彼らの決め台詞として定着していたこともあり「普通これ言うともっとみんなリアクション大きいけど、まぁいいかw」といった台詞が追加されている。
- ちなみにティモン役はミキの亜生氏がCVを担当しているが、実は受かりこそしなかったが兄・昴生氏もプンバァ役のオーディションを受けていたということをバラエティー番組で明かしている。これについては原語版のCVがセス・ローゲンであること、ミキの漫才は昴生氏がツッコミであることを考えれば佐藤二郎氏が起用されて当然という意見も多い。しかし念願かなって昴生氏も翌年に声優デビューを果たし、現在では兄弟ともに時折声優として作品に出演する機会も増えている。中でもオッドタクシーでは兄弟そろってミーアキャット役だった。
用語解説
- サークル・オブ・ライフ
ライオン・キングのテーマでもあるサークル・オブ・ライフ、生命の輪とは、生命あるものは関わりを持ち釣り合いを保っており、やがて輪となり永遠の時を刻んでいるという考えである。めぐる生命とも呼ばれ、例えばシマウマやアンテロープなどの草食動物は草を食べる。そのシマウマやアンテロープをライオンやハイエナなどの肉食動物が食べる。その体はやがて死んで土となる。その土に草が生え、その草をシマウマやアンテロープが食べる。このように、生命はめぐっており、一つの大きな輪を形作っているというものである。サークル・オブ・ライフは生態系のバランスそのものであり、捕食者たちはこのサークル・オブ・ライフを尊重することによって、生態系を維持している。
現実の世界ではサークル・オブ・ライフという考えが正しいのかという問題もあり、生物学者の中ではこの考えを疑問視する声もある。しかしながら、栄養素の循環、炭素・空気の循環、水の循環という点では正しいと言えるだろう。余談だが、筆者はこのことを環状生態系理論と呼び、環状生態系、環状食物連鎖、環状食物網などと呼んでいる。
なお、ライオン・キング関連で『生命』と出てきた場合、殆どは『いのち』と読む。
- プライドランド
プライドランドとは動物たちが暮らす王国であり、プライドロックを中心として、詳細は不明だが半径数kmに及ぶ(なお、長方形や楕円形の可能性が高い)。面積も数㎢から数十㎢に及ぶ広大な国である。生命溢れる豊かな国で、ライオンの王家の一族が代々治めている(ライオン・キング ムファサを除く)。隣国にはアウトランドやバックランドなどがある。
ライオンを初めアフリカゾウやキリン、チーター、シマウマ、サイ、アンテロープ、ヌー、カバ等の様々な動物が生息しているが、ハイエナ、ジャッカル、ヒョウはプライド・ランドへの出入りを禁止されている。
一度、スカーが王になったとき危うく荒廃しかけたがシンバが王になったことで再び甦った。
プライドランドはアフリカのどこかにあるとされているが、実際には制作の際にロケハンを行ったタンザニアのセレンゲティ国立公園付近に位置している。
- プライドロック
プライドロックとはプライドランドの中心の高台(丘の上)に位置しており、プライドランドを象徴するライオンたちの城である。複数の岩が積み重なり、互いを支え合った形で成り立っている。前方と上方に突き出した形をしており、ティモンには『とんがり岩』と呼ばれていた(ライオン・キング3 ハクナ・マタタにて)。正面、後ろ、左手から見た表、右手から見た裏がある。表から見た構図が多く、後に光を象徴することになり、裏は逆に影や闇を象徴するようになる。プライドロック頂上部の高さは少なくとも25m以上(35mとも(※岩部分のみで))ある為、プライドランド全体を見渡すことができ、内部はかなり広い。内部にはライオンたちが住む王家の間やその下にはライオン・ガードの隠れ家があり、少なくとも2層構造になっている。また、地下には巨大な洞窟が広がっており、様々な場所に繋がっている。詳細は下述の関連イラストの豆知識集を参照。
- 象の墓場
象の墓場とは象の死体や骨が転がっている荒地で、火山の噴出口があり、高温のガスや熱湯などが吹き出している。ハイエナたちの住処であり、平地や谷、火山などかなり広いようである。象の墓場とはこれらの総称であり、ハイエナたちが暮らしている範囲の多くのことを指す。象の墓場はプライドランドとアウトランドの国境付近に位置しており、ムファサの『あそこは我らのものではない』という発言からアウトランドに位置していると考えられる。その後の続編作品では象の墓場付近らしき場所が度々登場しており、ライオン・キング2 シンバズ・プライドではハイエナたちが去って以来かなり荒れており、不気味さが増していた。ライオン・ガードではジャンジャらはライオン・キングでの象の墓場の中心には住んでいないものの、その近くに住んでいるようである。
なお、象の墓場という呼称はライオン・キング(アニメ版と超実写版の一作目)以外では使用されていない。
- ハクナ・マタタ
ハクナ・マタタとはスワヒリ語で『くよくよするな』、『悩みのない』、『心配ない』などという意味合いの言葉であり、ティモンやプンバァがモットーとしている、『悩まずに生きる』という考えのことである。劇場四季版では『心配ないさ』と訳されており、これを大西ライオンが誇張してネタにしたものが有名である。『心配ないさ』というのは、劇場四季版の挿入歌『ハクナ・マタタ』の歌詞として出てくるのみで、ディズニー版シリーズ(映画版など)では一切出てこない。
話を戻すが、正確にはスワヒリ語で『ハクナ』は『ない』、『マタタ』は『問題』という意味である為、直訳すると『問題ない』という意味の言葉である。ライオン・キングシリーズ、特にティモプンでは感嘆詞的な使い方をされることもあり、半万能的な言葉である。
なお、ティモンに対してハクナ・マタタを教えたのはラフィキであり、ラフィキが発祥である(ライオン・キング3 ハクナ・マタタより)。
また、シンバが加わり、シンバもハクナ・マタタをモットーにした気楽な暮らしをしていた。シンバ、ティモン、プンバァの3人はハクナ・マタタトリオと呼ばれている。それに加えて、バンガ、ティモン、プンバァの3人は新ハクナ・マタタトリオと呼ばれている。更に、新旧ハクナ・マタタトリオを合わせて、シンバ、バンガ、ティモン、プンバァの4人はハクナ・マタタ組と呼ばれている。
因みに、舞台界隈には『ハクナ・マタタ』をもじった『フクダ・マタカ(訳:心配しかない)』という言葉が存在している。また、二日酔いのライオン・キング『ハクナ・マダダ(吐くな・まだだ)』という定型ネタも存在している。
こっちのけんとの『はいよろこんで』では、歌詞中に『ハクナ・マタタ』という単語が出て来る。余談だが、こっちのけんとはディズニーソングを主に歌う男女4声グループ「ケミカルテット」に所属しており、アマチュアアカペラ全国大会の「A cappella Spirits」(アカペラスプリッツ)で2017年・2018年と2年連続優勝している。
1982年にケニアでリリースされ、タンザニアでも人気になった『Jambo Bwana(ジャンボ・ブワナ)』では、『ハクナ・マタタ』という単語が繰り返し使われており、ライオン・キング以前の『ハクナ・マタタ』の知名度向上に貢献した。
- アウトランド
ライオン・キング2 シンバズ・プライドやライオン・ガードにて登場する地名。
プライドランドの隣に位置する。
プライドランドと同程度の広さ、又はそれ以上だが、荒れ地で食べ物もなく水も少ない。
追放されたジラ一家やジャンジャやジャスィリなどのハイエナ、ジャッカル、ハゲワシなどが住んでいる。
- ヤングシンバ・ヤングナラ
ヤングシンバ・ヤングナラとは子供時代のシンバ・ナラを表す呼称である。ライオン・キングシリーズでは子供時代のキャラクターの名前の前にヤング○○と付けるのが一般的であり、大人になるとアダルト○○と付ける。また、青年期にはティーンエイジャー○○と付けることもある。日本では、子供時代、子供、大人、少年期、少女期、青年期、成人期などの呼称が存在する。なお、少女期という呼称は特殊である為、本関連記事内では女性キャラクターも少年期と表記する。
- 星空の王達
ライオン・キングでは、亡くなった偉大な王達は空の星や風、雲の中に存在しているとされている。一方、悪のライオン達は大地の炎の中に存在しているとされている。
- プライド・ロックの戦い
「(ライオン・キング)最終決戦」や「決闘」、「スカーとの決戦」などとも呼ばれ、燃え盛るプライド・ロックで起きたシンバ率いるライオンたち vs スカー率いるハイエナによる王座奪還戦とムファサの弔い合戦。
当初は数の多いハイエナが有利だったが、シンバやナラらライオンたちの奮起やラフィキ、ザズー、プンバァらの助っ人たちの参戦。
更にはティモンがママとマックスおじさんの協力を得て考えた落とし穴作戦に翻弄(ライオン・キング3 ハクナ・マタタにて)されてしまい一部は炎の中に落ちてしまい他は次々とプライド・ランドから逃げてしまう。
最後はシンバがスカーを頂上から落としたことで決着がついた。
(※実際は生きていたが、命乞いしたときの嘘が原因でハイエナたちに食い殺された。)
なお、最終決戦という表現は、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』や『ライオン・ガード』などでも使用される。その為、本記事内では「(ライオン・キング)最終決戦」と表記。
関連イラスト
- ライオン・キングの豆知識集
関連動画
「ミュージカル」であるディズニー作品お約束の「撮り直し(NGシーン集)」
上映会(ライオン・キング3ハクナ・マタタのラストシーン)
ライオン・キングの未公開シーン集(DVDやブルーレイにボーナスコンテンツとして収録されていた物が主である。殆どがストーリーボード(絵コンテ)又は原画の状態であり、絵、音声、ストーリー全てが仮の段階であった為、質が低い上、絵、音声の劣化が共に進んでいる)
予告編
アニメ版1994年版予告編(原語版)
アニメ版2011年版予告編(原語版)
超実写版予告編(原語版)短編
超実写版予告編(原語版)長編
超実写版プレビュー(字幕版)
ライオン・キング ムファサ予告編(原語版)
アニメ版1994年版予告編(日本語吹き替え版)
アニメ版2015年版予告編(日本語吹き替え版)
超実写版予告編(日本語吹き替え版)
ライオン・キング ムファサ予告編(日本語吹き替え版)
ライオン・キング ムファサ予告編最新版(日本語吹き替え版)
関連タグ
シンバズ・プライド ライオンガード…共にライオンキングの続編。
バンビ…題材その①。少年から青年への成長譚。
ハムレット…題材その②。主人公が、叔父の手によって実父を殺される上に母国から追放されるも生き延び、叔父に戦いを挑みに戻る点が共通。
バグズライフ…日本語版でシンバvsスカーが起こった。ライオン・キングの主人公のシンバとバグズライフの主人公のフリックの声をどちらも宮本充が担当しており、ライオン・キングの第一ヴィランのスカーとバグズライフの第一ヴィランのホッパーの声をどちらも壤晴彦が担当している。更に、スカーもホッパーも最期は食われると言う点でも共通している。
キングライオン大戦記…後にネタにされる特撮番組の強化形態。
大西ライオン…舞台版をパロディにしたピン芸人。
アイス・エイジ しろくまカフェ ラーメン赤猫…いずれもライオン・キング好きのケモナーに人気な作品
関連リンク
海外のライオン・キングの二次創作物専用のSNSサイトの一つ
世界最大のライオン・キング専用コミュニティサイト(ライオン・キングに関するあらゆる情報が載っている)
ライオン・キングウィキ
ライオン・キングの原案 キング・オブ・ザ・ジャングル(ライオン・キングウィキ)
Wikipedia
ミュージカル