概要
ピクサー・アニメーション・スタジオが製作したアメリカ合衆国のフルCGによる長編アニメーション映画。アメリカでは2010年6月18日に、日本では2010年7月10日に公開された。
あらすじ
第2作目から数年後。アンディ・デイビスは17歳になっており、大学に進学を控えていた。大学の寮へ引っ越すのに際して、長年のお気に入りだったウッディだけをそこに持っていき、バズ・ライトイヤーやジェシーをはじめとする他のおもちゃたちは全て屋根裏部屋にしまうことを決めた。ところが、屋根裏部屋行きのおもちゃたちがデイビス夫人の手違いでゴミに出されるという事件が起こる。
危ういところで難を逃れたおもちゃたちは、直前のアンディとデイビス夫人の会話で「ガラクタだ」と言われたことにショックを受け、完全に捨てられたと思い込み、地元の託児所へ寄付されるおもちゃたちの段ボールに入り込む。
託児所「サニーサイド保育園」に到着した彼らはそこのおもちゃたちに歓待を受け、クマのぬいぐるみの「ロッツォ・ハグベア」と出会うが……。
今作初登場の玩具
愛すべきバカ。筋肉質なイケメンで豪華なお家やたくさんの衣装を所持している。
保育園にて同シリーズのバービーと運命的な出会いを果たし、プロポーズ。
バービーと出会うまでは童貞で、実はドM野郎でもあった。
強い奴には従うスネ夫的な役割だったが、ウッディ達と出会い成長。バービーたちのピンチにトランクス一丁で現れるその姿は正に漢である。
全てが終わった後はおもちゃ達の新しい指導者となり、保育園を真の楽園に変えた。
今作のヒロイン。アンディの妹であるモリーの玩具だったが、サニーサイド保育園に寄付されて深く傷つく。その後ケンにプロポーズされ、一緒に暮らすようになった。しかし、ケン達がアンディのおもちゃ達を乱暴に扱う様を目撃し、彼を見限って自らの意思で牢屋に入る。その後、ケンへ泣き寝入りする演技でデモモードにされたバズの説明書を入手する活躍を見せ、全てが終わった後はケンと保育園に唯一残り、彼と共に指導者の一人となった。
一応前作から登場しているが、ラストの1シーンだけなので事実上の新キャラ。
今作のヴィラン。サニーサイド保育園のおもちゃの長。見た目は愛らしい赤熊の人形。苺の香りがする(雨でずぶ濡れになってもゴミにまみれても香りが落ちないので新品はえげつないレベルの香りなのでは?)
バズ達を歓迎するが、その正体は作中一どころかシリーズ一の邪悪な心を持つ悪魔の独裁者で、その心はもはや完全に壊れてしまっている。こんな性格になったのは一応理由があるのだが、それ以降の言動や行動があまりにも酷すぎる為、ウッディからは「仕返しする価値も無い」とまで言われていた。
前述した通り、これまでのトイ・ストーリーのヴィラン達とは比にならない正真正銘のクズ野郎。
…しかし、旅先におもちゃを忘れていったことのある人は彼を責められないであろう。
ロッツォの仲間で、かつては同じ持ち主のもとにいた玩具。
容姿は赤ん坊だが巨体で力持ち。
昔は服を着ていたが今は全裸で、目も片方が半開き。ロッツォ一味の一人。
- ストレッチ(CV:ウーピー・ゴールドバーグ/片岡富枝)
紫色のタコのおもちゃで性別は女性。ゴム製で伸び縮みできる。ロッツォ一味の一人。
- チャンク(CV:ジャック・エンジェル/石井隆夫)
岩男のおもちゃ。ロッツォ一味の一人。
昆虫人の怪力男のおもちゃ。ロッツォ一味の一人。
- (モンキータンバリン)猿(CV:フランク・ウェルカー/原語音声流用)
ウッディ達が脱走しない様に警備担当。ロッツォ一味の一人。
ロボットのおもちゃ。バズ・ライトイヤーの電池を抜き取り、デモに変えロッツォ一味に加えさせた。
電話機のおもちゃ。ウッディの仲間でサニーサイド保育園からの脱走計画に協力する。
- ブックワーム(CV:リチャード・カインド/多田野曜平)
懐中電灯を持ち眼鏡をかけたイモムシのおもちゃ。ロッツォの命令でバズ・ライトイヤーの説明を持ってきた。ロッツォ一味の一人。
サニーサイド保育園に来た新人の玩具を歓迎する。
自動販売機の賭場でルーレットとして使われていた、実在のおもちゃ。
アンディの玩具達
前作と比べ、大幅に数が減った。
アンディが大学の下宿先に引っ越す際、ウッディ以外は屋根裏部屋にしまわれる事になった。
しかしアンディの母の手違いでゴミとして捨てられそうになり、なんとか脱出。その事がきっかけでバズ達はアンディを見限り、バービーと一緒にサニーサイド保育園に行く決意をする……。
キャラクターの詳細は『トイ・ストーリー』を参照。
ご存知我らのカウボーイ。
他のおもちゃたちとは違い、アンディは大学に一緒に持って行こうとしていた。
仲間たちが自ら進んで保育園に行く事を止め説得するが、持ち主に失望しもう保育園に住む事に決めた彼らを止める事が出来ず、自ら決裂した。
しかし、とある事情で仲間達が保育園で危険な目にあっている事を知り、再び保育園へ向かう。
- バズ・ライトイヤー(CV:ティム・アレン、ハビエル・フェルナンデス・ペナ(スペイン語部分)/所ジョージ)
ウッディの相棒。
今作ではロッツォ達に初期化され、記憶を失い一作目の性格に戻ってしまう。
ウッディ達が記憶を戻すために設定部分をいじくった所、どういう訳かスペイン語に初期化され(しかもちゃんと日本語で字幕が出る)、
性格はスペースレンジャーのままだが陽気なラテン男に。セニョリータ!!
そのためボタンの音声などもスペイン語になり、ノリノリでフラメンコをも踊り出す。後のスピンオフにて自由にスペイン語モードになれることが発覚した。
- ジェシー(CV:ジョーン・キューザック/日下由美)
前作でかつて持ち主に捨てられた過去を持っていたので、いずれこうなる事に怯えていた。
トラウマは治っていなかったらしく劇中では過呼吸に近い状態にパニックに陥ったこともあった。バズとなんだかいい感じになるが……。
- ブルズアイ(CV:フランク・ウェルカー)
ウッディとジェシーの愛馬。ウッディがアンディの家に戻ると言った時、唯一ついていこうとしていた。
- レックス(CV:ウォーレス・ショーン/三ツ矢雄二)
出会った事のない恐竜にたくさん出会い保育園の暮らしに期待していたが、園児達に乱暴に扱われ、尻尾が取れてしまった。リア獣。
- ミスターポテトヘッド(CV:ドン・リックルズ/辻萬長)
今まで以上に乱暴に扱われ、何度か死にかけた。
パーツさえ揃っていれば、ボディは何でもいい事が発覚。トルティーヤヘッドやキュウリヘッドになったり腕だけの状態でも動き続ける姿はもはや化物。
ちなみに日本語吹替は2までの中の人(名古屋章)が亡くなっているため、別の人に変わっている。
- ミセス・ポテトヘッド(CV:エステル・ハリス/松金よね子)
今作では片目をアンディの家に忘れ、ほとんど片目のみで行動している。
だがそのおかげでアンディ不信になっていたおもちゃ達を改心させた。
他の玩具同様園児達に乱暴に扱われ、前作で治ったバネ部分が無惨な姿に。
- ハム(CV:ジョン・ラッツェンバーガー/大塚周夫)
園児達に、お金を取り出す部分に粘土やら色々詰め込まれる酷い扱いを受けた。なんかエロい。
説明書を読めたり、ハーモニカを吹けたりと器用。
前作でポテトヘッドが助けたエイリアン達。今作では意外な形でウッディ達を窮地から救った。
カーミーサーマー
- グリーン・アーミー・メン(CV:R・リー・アーメイ/谷口節・根本泰彦・綿鍋想)
かつて大勢いた仲間は今は3人だけになり、捨てられる前に外の世界に旅立った。
彼らのその後の話まで描く所が、スタッフの愛を感じさせられる。
2から追加されたと思われる世界的に有名な人形。アンディの妹モリーに玩具だったが捨てられウッディたちと一緒にサニーサイドに寄付された。
同じバービー人形で設定上では彼女の恋人(後に破局)のケンと恋に堕ち最後はケンと一緒にロッツォがいなくなったサニーサイドを仕切る玩具としてウッディ達と別の道を歩む。
教養がよく頭が良いのかポテトヘッドもお手上げの知的な発言が多い。
スピンオフではケンと一緒にボニーに便乗してハワイ旅行に行こうとしたが夢は破れウッディご一行様やボニーの玩具の協力の下プチハワイ旅行を満喫した。
グリーン・アーミー・メン(ほぼ全員)
今作では登場しない。
ウッディによると親戚に譲られたりガラクタ市に売られ、今も元気に暮らしているらしい。
ボニーの玩具達
ウッディが連れてこられたボニーの家のおもちゃ達。
彼らもウッディ達と負けず個性的である。
ピエロの玩具。かつてはロッツォやビッグベイビーと同じ持ち主のおもちゃだったが、歪んでしまったロッツォに見切りをつけて別れ、今はボニーの家に居る。
ミスター・プリックルパンツ(CV:ティモシー・ダルトン/落合弘治)
ハリネズミのぬいぐるみ。
ごっこ遊び中の演技にこだわりがあり、人間が居ない時でも動こうとしない。
ユニコーンの人形。男の子。
別に緑のガールは関係ない。
上映前まではロッツォ一味として描かれていたが、上映時にはストレッチと立場が入れ替わったらしい。
トリクシー(CV:クリスティン・スカール/許綾香)
女の子のトリケラトプスのおもちゃ。可愛い。
ネットを通じて他の恐竜おもちゃと連絡し合っているらしいが、実際はただの俺ら。
製品メーカーはレックスと同じ。
紫髪の女の子のぬいぐるみ。ボニーの遊びにおいては悪役を演じることが多い。
ボニーのおもちゃ達のリーダー的存在で母性ある落ち着いた性格。
お豆3兄弟(CV:アンナ・クローバー、チャーリー・ブライト、ブリアンナ・メイワンド/大谷咲葵・松本航輝・古口貴子)
3つ入りの枝豆のぬいぐるみ。中身が分離可能。
スタジオジブリ映画『となりのトトロ』に登場する不思議な巨大生物「トトロ」のぬいぐるみ。
スタジオジブリが「おもちゃでならOK」と許可を出した為の特別出演。
全くしゃべらないのは声優の高木均氏の死去や版権の問題の為。
登場人物
アンディ・デイビス(CV:ジョン・モリス、チャーリー・ブライト(8歳時)/小野賢章、石坂彪流(8歳時))
大学生になったウッディ達玩具の持ち主。
時が過ぎて趣味も変わり、立派なイケメンになった。
表面上では彼らをガラクタ呼ばわりしているが、心の中では彼らと別れる事を悲しんでいる。
屋根裏部屋に保管する筈だった玩具達を間違えて捨てられた時(バズ達は無事脱出)は落ち込んでいた。
ウッディが最後に残したメッセージと戻ってきた玩具達を見て、ある決意をする。終盤の彼は涙なしには見られない。
1作目でヴィランを務めた青年。かつては玩具を破壊していたワルガキだったが、現在は改心し元気に働いている。
劇中では顔を見せていないが、実は数回登場している(原語版の中の人が1と同じ、相変わらずドクロのTシャツを着てるなど)。
バスター(CV:フランク・ウェルカー)
アンディが飼っている犬。
今作ではすっかり老齢になってしまっており、以前のようにウッディを乗せて走ることは出来ない。
かつてロッツォやビッグベイビーの持ち主だった少女。
家族でピクニックへ行った先でロッツォ達を無くしてしまったため、代わりのロッツォを購入した。
この事実を知ってしまったせいでロッツォは歪んでしまった。
サニーサイド保育園の年長組に通うちょっと人見知りな幼女。
アンディの母親とボニーの母親は友達同士。
保育園から脱出する途中、木に引っかかっていたウッディを拾って連れ帰る。
保育園の年少組とは違い、おもちゃを大切に遊ぶ優しい天使。
サニーサイド保育園年少組
サニーサイド保育園に通う幼児達。
当人達に悪気は無いが、まだ年端もいかず玩具に想い入れを持って大切に扱うという概念すら無い。
園児の人数も多過ぎて保育士も玩具を大切にしつつ遊ぶ方法を教えられていない所為で、玩具の扱いは実に粗雑で乱暴。
玩具達にとっては、彼らとの遊びは死を覚悟する苛烈な拷問同然となってしまっている。
ロッツォは自分の息のかかった子分以外に対して、この年少組と遊ぶことを強要しており、サニーサイド保育園はさながらロッツォが支配する強制収容所と化している。
関連タグ
前作:トイ・ストーリー2
次回作:トイ・ストーリー4