「サンタ~、サンタ~?あっ、サンタ~!」
「ブンブンジャー、お前達にはゴミサイルのプレゼントだ!」
登場話数:バクアゲ42「聖なる夜の届け物」
データ
全高/188cm(ギャーソリン大暴走体/44.5m)
重量/260kg(ギャーソリン大暴走体/616.7t)
エンジン/ビンとカンのゴミ箱
スピード/サンタクロース探し最速
カスタム/インタレストング、ゴミサイル、カラスのカーちゃん
ナンバー/1225
ファーストラウンド(コース/クリスマスの市街地)
ファイナルラウンド(コース/クリスマスのビル街)
概要
ハシリヤンが、ビンとカンのゴミ箱に込められた燃えるクリスマス魂をイグニッションし、地球に納車されたパワーアップ苦魔獣。
製造元の関係でまず汚らしい第一印象の外見をしており、回収拒否シールが張られ中身の詰まった黄色いゴミ袋にテープの芯が付いた燃えているが虚ろな眼差しの双眸が付いた顔と、無造作に飛び出たケーブルが押し込まれたペダル式のゴミ箱が頭部と胴体になっている。
右肩の正方形のゴミ箱へは相棒である、一時停止マーク(描かれているのはミサイル)を首へ提げた機械鳥・『カラスのカーちゃん』が鎮座し中のゴミを啄んでいる。左肩には量が目一杯になり、投入口より空き缶と空き瓶が飛び出た飲料容器用のゴミ箱を模したミサイルランチャー・『ゴミサイル』(劇中の挙動的に4発の砲口の回転式ガトリングガンに近そうだが)を装備。更に武器としてゴミ拾い用のトングを模した剣・『インタレストング』を携行する。
苦魔獣共通の素体と合わさり全体的にゴミ収集車を思わせる、あるいは顎髭を伸ばし放題にしたホームレスへも見える、不衛生で不気味な近寄り難いゴミの怪物その物と呼べる見た目になった。
ナンバープレートのバックルは中央のゴミ箱下、ちょうど腰ベルト部分に付いていて、ナンバーは「1225」。
スピンドーが興味を示した、サンタクロースを捕獲して献上するべく納車された苦魔獣であり、サンタに関係のある人や物品を見付けるや右肩のカーちゃんを飛ばしてゴミ用ネットを放ち捕獲。そのまま額のシールから吸い込み(至近距離の獲物は直接いく事も)確保しようとするも、大抵は体内でぐちゃぐちゃにした挙句ゴミ塗れなボロボロの様で無造作に吐き出してしまう。
当然この過程で吸い込まれた人は不快な思いを味わってギャーソリンを捻出・回収されるが、当のゴミバコグルマーはこうした思わぬ成果に無頓着な模様。
戦闘意欲はやや薄めだが攻撃能力は高く、左肩のゴミサイルから爆発する缶と瓶を連射する、右肩のカーちゃんを飛ばし仲間を呼び寄せての一斉攻撃を仕掛ける、乱雑にゴミをばら撒くと言った技を使う。
与えられた命令を果たそうとひたすらに行動するが、サンタの格好をした生み主のイターシャを本物と勘違いして襲い掛かる等、全体的に知能面へ大きな難がある様子。
ただこの欠点は、イターシャが製造元のチョイスを誤ったが故の因果応報の側面も強く(※この時期ならクリスマスツリー等の相応しい物が幾つもあった)、その延長で彼女が初めて貰った幸せ=クリスマスプレゼントを台無しにした事で怒りを買い一方的に廃棄処分を受けた顛末を見ると、ある意味可哀そうな扱いを受けていた様にも見える。
あるいは、ハシリヤンの一員としてスピンドーに取り入ろうとするイターシャの浅ましい欲望=ゴミ同然の汚い価値観の象徴がゴミバコグルマーであり、それを解き放ったら彼女のささやかな幸せを願う心を踏み躙る事態が発生。そしてそれに憤慨したイターシャ本人に汚い価値観(=ゴミバコグルマー)が退治されたという構図と見れるかもしれない。
本編での動向
潜伏場所でクリスマス料理を味わっていたスピンドー。だが街をモニタリングして映ったサンタクロースが気になり、彼を象徴に地球から悲鳴がほぼ消えるのを梅栖舞美から聞いた事で対抗心が首をもたげたのか、グランツにサンタの献上を命令。
グランツはクリスマス衣装の売り子のバイト中(生活費稼ぎ?)だったサンシーターに命令を下請けさせ、サンシーターもそれを了承。早速イターシャがすぐ傍にあったゴミ箱へイグニッションを施し、「ゴミバコ~!」と言いつつ誕生した。
納車されて早速、イターシャに命令されてサンタの捜索を開始。「サンタ~!」と呟きながら歩いて探し回るも、何の手掛かりも無い為にいつの間にか自分が生み出された場所へと引き返してしまい、そこで「今のクリスマスの格好をした自分達が行けばスピンドーを誤魔化せる」と悪巧みするサンシーターの姿を見るや否やサンタコスのイターシャをサンタと勘違いして捕獲、ギャーソリンを捻出しながら体内でぐちゃぐちゃにして吐き出す暴挙をしでかしてしまう。
これに怒ってイターシャが何処かへ行ってしまい、デコトラーデとヤルカーも付いて行ったので監視が無くなった結果、与えたっきりの命令に沿い続けて暴走。クリスマスの市街地で、サンタコスの人々やプレゼントを捕獲して体内でぐちゃぐちゃにする事を繰り返し、ギャーソリンを集めながら暴れ始めた。
もちろんブンブンジャーには察知され、バイト中でサンタコスをしていた未来も挨拶代わりにぐちゃぐちゃにするのを挟みつつ、その内に6人揃ったので交戦に突入。先制のゴミサイルはかわされた上に、「クリスマスを汚すな!」と怒るブンバイオレットとブンレッドによりランチャー内(ゴミ箱)へ打ち返され、自分が爆発してダウン。ネジレッタに加勢されている間で起き上がり、「よろしく、カラスのカ~ちゃ~ん!」と言ってカーちゃんを飛ばし、その仲間達と共に乱戦中のブンブンジャーを強襲させて相手が混乱する様を大笑いした。
この戦闘を、いつの間にかやって来たサンシーターも物陰で見ていたが、三人が雑談している間にイターシャが持っていたサンタの絵本(※彼女の悲鳴を聞いた大也にプレゼントとして貰った)に目を付け接近。驚いている内にイターシャから取り上げて飲み込み、激しくひしゃげて読めないゴミにしてしまった。
この酷過ぎる仕打ちに、イターシャは深く悲しんでから激怒。背後からのドロップキックでゴミバコグルマーを蹴っ飛ばし、「プレゼントも、アタシの心も、ぐっちゃぐちゃよ!! 許せない…!アイツ絶対許せない!! ブンブンジャー!アイツをやっつけちゃって!!!」とちょうどネジレッタを蹴散らしたブンブンジャーに協力を請う。
イターシャ「こんな…! こんな卑怯なやり方でギャーソリンを集めるのは、アタシの負け犬人生のポリシーに反するのよ!!」
このまさかの展開へ「えぇ〜!?俺ゴミじゃない! ゴミじゃない!!」と大慌てしている内に、イターシャに急かされる格好でチャンピオンブンブンジャーが投入。
更に食い気味でチャンピオンブンレッドのチャンピオンジャケットを、イターシャが自分の両肩のマークと一緒にタッチして、ブンブンチャンピオンドライブを発動。ブンブンハンドルロッドモードを振って現れたセーラとラビニアを迎撃しようと、カーちゃんを飛ばして対抗したゴミバコグルマーだったが、カーちゃんはあえなく返り討ちでバラバラとなりそのまま2匹に引っ掻かれまくった末、イターシャの大上段から飛び掛かっての必殺引っ掻き『もふもふいっぱいニャンコクロー』が直撃。「ゴミなのは俺だった~!!」と言い残しながらスクラップにされ敗北した。
直後、「やらなきゃいけないカー?」と零しながらヤルカーがハイウェイ光線を照射、「ゴ~ミ~!」と言いながらギャーソリン大暴走体化。
繰り出されたブンブンジャーロボチャンピオンと夜になったクリスマスのビル街で激突、「おのれ粗大ゴミめ!邪魔するな〜!」と宣うが「お前こそ、みんなのクリスマスを邪魔するな!」と切り返され先制のバクアゲミサイルを浴びるも、負けじとゴミを噴射し乱雑にぶつけ怯ませる。
だが、「俺からのクリスマスプレゼントだ!」と告げたブンレッド119の号令でブンブンレオンも参戦。それを引き手のトナカイ役にし、チャンピオンキャリアーをソリとして接続した上でブンブンジャーロボ=ブンブンが騎乗したブンブンジャー・クリスマス合体スペシャルが完成。そのまま『バクアゲメリークリスマスエディション・メリークリスマスアタック』に轢かれ、「ぐちゃぐちゃにして、ゴミ〜ん!!」と謝罪しながら爆散。夜空に輝きながらフィニッシュした。
スピンドー「フフフフ…ブンの字も粋な事するもんだ…。 だがね、浮かれてられんのも今の内さね…」
戦闘終了後、ブンブンジャーの元に本物のサンタクロースが現れプレゼントを届けるのを手伝ってほしいと頼んで来たので、「ああ、もちろん。俺達は届け屋だ!」とレッド119=大也達も了解。デコトラーデとヤルカーの元にはシャケが届き、先斗とビュンディーはクリスマスブーツを貰い大喜び。眠る子供達の枕元へも続々とプレゼントが届けられていく。
そして、先程の慣れない大暴れ等で疲れ一足早くアジトで寝ていたイターシャには、一緒に抱えたボロボロの絵本が元に戻る奇跡が贈られており、寝ぼけながら「ありがとサンシタ~…」とお礼の言葉を返したのだった。
余談
- プレートナンバーはクリスマスの日にちである“12”月“25”日から。
- 同時に新戦隊発表の日でもある。
- ゴミ箱をモチーフにした戦隊怪人は『機界戦隊ゼンカイジャー』のゴミワルド及びリサイクルワルド以来3年ぶり。
- CVの山下氏は本作が特撮初出演となる。
関連タグ
キレイズキー、光鬼:歴代クリスマスエピソードに本物のサンタクロースが登場する回の敵組織幹部と怪人でキレイズキーはゴミ箱要素を加えた車スーパー戦隊枠、光鬼はごみを投げて攻撃する要素にも関与している。
バカンスワルド:同じ様に作戦を行った結果幹部を怒らせて始末された怪人繋がり。こちらは幹部自らが手を下している。
上級妖怪ビンボウガミ:クリスマスエピソードにおいて素体アイテムを使い対象をゴミに変え負の感情を集める上位怪人で皮肉にも素体に使ったものは先斗やビュンディーがもらったクリスマスブーツである。