概要
詳細
かなにとってアクアは幼少の周りに最もチヤホヤされた時期に出会った、己のプライドをへし折った人物である。以降、この経験からアクアに執着を見せ、再会した後は本人は否定しようとしてるが明らかに恋愛感情を見せている。
ただしその後の挫折続きの経歴から来る自己評価の低さから言いたい事を素直に言えずにいる。
一方でアクアはかなを「嘘や演技をする必要が無く会話出来る人物」と見なしている。転生者の経歴やアイの犯人捜しから本心を語る事がなかなか無く、シスコンを拗らせ気味なアクアが「ルビーを任せられる」と言え、後にかなが危機に陥った際にアクアが取った行動が非常にリスキーな対応を取ることで守った点でも彼がかなを信頼していることが見てとれる。(アクアにとって都合が良いタイミングだったとはいえ、ルビーとの関係に亀裂が入る事は明白な事を理解した上で手を打つに値する存在と認識しているのは間違いない)
精神年齢は(身体に引きずられ出してるとはいえ)40歳以上になり裏工作も平然と行うアクアが、かなの嫉妬や痩せ我慢から出た拒絶する言動には本気で傷ついているあたりでもかなとの会話を含めて「高校生の少年としての星野アクア」という等身大の人間として向き合っている事が読み取れる。
「自己評価が低い」「才能はあるがそれ以上に培った経験や技術をフル活用する事に長ける」「過去の挫折やトラウマにより、本質的には脆いメンタルを抱えている」「本音を言いたい時ほど距離感を誤り、表向きは”嘘”の言葉を重ねてしまう」など、パーソナリティの共通点も多い似た者同士の組み合わせでもある。
原作者の赤坂アカ氏はTwitterにて「有馬かなは連れ戻してくれる人」と評している。
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以下、アニメ未放送及び単行本14巻以降の展開に関するネタバレを含むため注意!!
「まぁお前が好きなのはあれだろ。あの天才子役の方なんだろ?」
150話のアクアの夢にて星野アクアと雨宮吾郎が話すことになる。
ゴローは復讐に拘っていたが、天童寺さりなが星野ルビーとしてアイドルをやっている事実を知って復讐心が消え去っていた。最早未練が何一つないゴローは自身がもうすぐ消えてしまうことをアクアに告げる。
そして、ゴローはアクアが年相応な少年としてかなに好意を持っていることを指摘した。アクアは傲慢な癖に努力家で、口が悪い癖に繊細で、強くて真っ直ぐな視線のかながずっと好きだった。
アクアが年相応な面でかなに惹かれてることは序盤から描かれていたが、二人の対話でそれが明確になり、アクアとかなが両想いであることが確定した。
ゴローは「復讐を果たすも、好きな人と過ごすも、どうするかはお前次第だ」とアクアに告げた。
「僕次第か」
その頃、かなはアクアに想いを馳せていた。
最初は大嫌いだった筈なのにしつこく業界に生き残っていた。子供の頃から追いかけていた心のライバルはかっこよくて素敵で、ずっと横にいてくれたアクアのことが好きになっていた。
かなは好きだと思えた喜びはアクアには分からないと断言する。そして、自分と同じぐらいの強さとまではいかなくても、自分の想いを受け止めて欲しいと思い、アクアをデートに誘う。
「私は本気の恋をしている」
続く151話。
いつかのようにキャッチボールをするアクアとかな。その中でアクアは外科医になるという、前世からの夢について話す。
そしてかなは、国民的女優になることは夢というにはもう違うかもしれないと断った上で、今の夢を語る。
「アンタが私だけを見ること」
「今の夢は」
「アンタの推しになること」
ここでようやく、かなは自分の想いを明かす。
そしてツアー最終日のクリスマス、自分のB小町の卒業ライブを絶対に観にくるように頼む。
「もし私が」
「星野アクアにとっての 一番の推しだって言ってくれるなら」
「私は」
「アンタだけの推しの子になってあげる」
しかしアクアは、かなから告白とともに投げられたボールを取れず落としてしまっていた……。
「その通りだよ」
「俺には夢がある」
「いつか外科医になって」
「有馬の想いに応えるのも良いかもしれない」
そして161話。アクアは復讐対象のカミキヒカルに指摘され、今の自分には生きたい理由、夢がたくさんあることを認める。その中には、外科医になるというかなに語った夢や、かなの想いに応えるという夢も確かに存在していた。
しかしアクアは、前世や復讐のしがらみを捨てた普通の少年としての恋愛よりも、他の何よりも大事なものを守るため、それらの夢を全て捨てる道を選ぶ。